連続的動静脈差圧モニターとヘマトクリット測定モニターの限界 −透析中の食事摂取の影響− 医療法人衆和会 桜町病院、桜町クリニック、桜町クリニック時津 ○ 井上隆光、宮本勘大、田中 健、江嶋祐介、高木伴幸、橋口純一郎、船越 哲 【目的】 昨年我々は当会で、東レ社製 TR‐3001M を用いた連続的動静脈差圧モニター(差圧モニター) と JMS 社製 CRIT‐LINEⅢを用いた連続的ヘマトクリット測定モニター(クリットライン)との相関 は見られないとの内容を発表したが、今回は透析中の食事の影響を検討した。 【方法】 当院外来患者のうち、透析治療中の食事摂取をしている 12 名に IC を得た上で、2 週間だけ食 事中断期間をおき、その前後で上記パラメーターの相関をみた。 【結果】 食事摂取は透析中の血圧変化に影響は与えなかった。しかし、食事摂取期間での差圧モニター とクリットラインの相関は見られなかったものの、食事中断期間においては、R=0.46 と中程度の 相関が見られた。 【考案】 差圧モニター・クリットラインは食事の影響を受けない状況で患者モニターに有用であり、逆に透 析治療中の食事摂取は不測の体内循環動態が考えられ、好ましくないと考えられた。
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