副作用収集状況の中間報告(第三回) - ロンサーフ配合錠 総合情報サイト

抗悪性腫瘍剤
劇薬、処方箋医薬品
「市販直後調査」副作用収集状況の中間報告(第三回)
収集期間:平成 26 年 5 月 26 日(販売開始日)~平成 26 年 10 月 25 日
謹啓 先生方におかれましては、益々ご清栄のこととお慶び申しあげます。平素は格別のご
高配を賜り厚く御礼申しあげます
さて、
「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌(標準的な治療が困難な場合に限る)
」
を適応とする抗悪性腫瘍剤 「ロンサーフ配合錠 T15、ロンサーフ配合錠 T20」は、平成 26
年 5 月 26 日に販売開始し、平成 26 年 11 月 25 日までの 6 ヵ月間を対象に「市販直後調査」
を実施しております。先生方には、ご多忙のおり多大なご協力を賜りまして厚く御礼申しあ
げます。
今回、
「ロンサーフ配合錠 T15、ロンサーフ配合錠 T20」の販売開始から平成 26 年 10 月 25
日までの 5 ヵ月間における副作用の収集状況を中間報告(第三回)としてまとめましたのでご
報告します。なお、本情報につきましてはご報告いただいた情報を速やかにお伝えすること
を目的にしており、現在詳細調査中の症例も集計し副作用一覧表に掲載しておりますので、
副作用名や本剤との因果関係等が確定していない症例が含まれています。
日常のご診療にご多忙のところ誠に恐縮でございますが、引き続き、特に本剤との関連が
疑われる重篤な副作用が認められた場合には、速やかに弊社医薬情報担当者にご連絡いただ
くなど安全性情報の収集へのご協力をお願いするとともに、本剤を適正にご使用いただきま
すようよろしくお願いいたします。
謹白
Ⅰ.ロンサーフ配合錠 T15、ロンサーフ配合錠 T20 における副作用収集状況
1.今回の収集期間
販売開始後 5 ヵ月間 [平成 26 年 5 月 26 日(販売開始日)~平成 26 年 10 月 25 日]。
2.報告された副作用
今回の収集期間中に報告された副作用は208例350件であり、内訳は重篤が51例88件、非重篤が171
例262件でした。最も報告が多かった副作用は骨髄抑制、骨髄抑制に起因する感染症であり、重篤が
57件、非重篤が117件でした。骨髄抑制関連の副作用について、表2-1に示します。また、骨髄抑制に
起因した感染症による死亡例が2例報告されました。当該症例の概要については、3-1.骨髄抑制、骨
髄抑制に起因する感染症の症例No.14、20をご参照下さい。
本情報には現在調査中の症例も集計しており、副作用名や本剤との因果関係等が確定されていな
い症例も含まれているため、今後の調査により変更となる場合があります。
表 2-1. 骨髄抑制に関連する副作用
重篤発現件数
57
非重篤発現件数
117
件数
副作用
非重篤
発熱性好中球減少症
発熱性好中球減少症
好中球減少
重篤
計
1
16
17
1
16
17
64
8
72
好中球減少症
1
好中球数減少
63
8
71
23
5
28
23
5
28
10
8
18
貧血
5
6
11
ヘモグロビン減少
5
2
7
14
7
21
2
2
14
5
19
5
5
10
4
4
1
5
白血球減少
白血球数減少
貧血
血小板減少
血小板減少症
血小板数減少
骨髄抑制
汎血球減少症
骨髄機能不全
4
全血球数減少
1
感染症
1
1
6
6
肺炎
2
2
敗血症
1
1
尿路感染
2
2
感染性瘻孔
1
1
2
2
2
2
播種性血管内凝固
播種性血管内凝固
3.医薬品医療機器総合機構(総合機構)に報告した副作用症例
ロンサーフとの因果関係が否定できない副作用の症例で、薬事法に基づき、平成 26 年 10 月 25 日
までに総合機構に報告した重篤な副作用は、計 34 例 58 件でした。
本情報には現在調査中の症例も集計しており、副作用名や本剤との因果関係等が確定されていな
い症例も含まれており、今後の調査により変更となる場合があります。
3-1. 骨髄抑制、骨髄抑制に起因する感染症
No.
1
年齢
各コースにお
初回投与から
ける発現時期
の発現時期
発熱性好中球減少症
15 日目
貧血
15 日目
血小板数減少
15 日目
副作用名
性別
60 歳代
女
2
70 歳代
3
70 歳代
転帰時期
転帰
-
14 日後
回復
-
14 日後
回復
Hb:6.8
-
14 日後
回復
PLT:1.5 万
日後*1
血小板数減少
8 日目
-
骨髄機能不全
21 日目
-
0
未回復*2
合併症
-
臨床検査値の Nadir
Neu:30
-
PLT:1.8 万
糖尿病
WBC:900、Neu:216、
男
7 日後
回復
女
4
5
Hb:6.2、PLT:7.1 万
70 歳代
血小板数減少
15 日目
-
19 日後
回復
女
白血球数減少
17 日目
-
17 日後
回復
発熱性好中球減少症
17 日目
-
17 日後
回復
好中球数減少
23 日目
-
6 日後
回復
-
WBC:2400、Neu:384
発熱性好中球減少症
19 日目
-
12 日後
回復
回腸瘻
Neu:214
貧血
19 日目
-
6 日後
軽快
RBC:197 万、Hb:5.6
血小板数減少
19 日目
-
12 日後
軽快
PLT:2.0 万
汎血球減少症
16 日目
-
7 日後
回復
60 歳代
-
PLT:3.2 万
WBC:1700
Neu:706
男
6
60 歳代
男
7
70 歳代
-
男
8
70 歳代
PLT:6.1 万
発熱性好中球減少症
22 日目
-
6 日後
回復
女
9
60 歳代
WBC:870、Hb:8.6、
高脂血症、
Neu:240
高血圧
好中球数減少
16 日目
-
20 日後
回復
-
Neu:< 500
血小板減少症
14 日目
42 日目
18 日後
回復
-
PLT:2 万
発熱性好中球減少症
15 日目
43 日目
18 日後
回復
WBC:600、Neu:216
貧血
16 日目
44 日目
2 日後
回復
Hb:6.4
肺炎
22 日目
50 日目
24 日後
回復
発熱性好中球減少症
22 日目
-
5 日後
回復
-
Neu:858
好中球数減少
21 日目
-
14 日後
回復
-
Neu:196
好中球数減少
16 日目
79 日目
6 日後
回復
-
WBC:1100、Seg:41%
貧血
16 日目
79 日目
4 日後
回復
発熱性好中球減少症
15 日目
-
3 日後
死亡
敗血症
15 日目
-
3 日後
死亡
感染性瘻孔
12 日目
-
16 日後
回復
好中球数減少
18 日目
-
6 日後
回復
女
10
60 歳代
男
11
60 歳代
女
12
80 歳代
女
13
70 歳代
14
70 歳代
女
女
15
30 歳代
男
Hb:6.7
高血圧
詳細は症例概要参照
-
Neu:350、パニツム
マブで小腸尿道瘻の
発症あり
No.
16
年齢
各コースにお
初回投与から
ける発現時期
の発現時期
ヘモグロビン減少
15 日目
発熱性好中球減少症
副作用名
転帰時期
転帰
71 日目
14 日後
回復
-
Hb:6.0
22 日目
50 日目
7 日後
回復
-
Neu:409
ヘモグロビン減少
22 日目
50 日目
7 日後
回復
Hb:6.8
汎血球減少症
22 日目
50 日目
6 日後
軽快
PLT:5.6 万
尿路感染
18 日目
-
11 日後
回復
好中球数減少
21 日目
-
7 日後
回復
Neu:397
貧血
22 日目
-
2 日後
回復
Hb:6.5
発熱性好中球減少症
22 日目
-
7 日後
回復
性別
70 歳代
合併症
臨床検査値の Nadir
女
17
50 歳代
女
18
60 歳代
男
19
70 歳代
男
20
21
尿閉
肝炎ウイルス
キャリアー
80 歳代
血小板数減少
14 日目
-
5 日後
死亡
糖尿病、
男
白血球数減少
14 日目
-
5 日後
死亡
高血圧、
発熱性好中球減少症
18 日目
-
1 日後
死亡
良性前立腺肥
播種性血管内凝固
不明
-
不明
死亡
大症*3
多臓器不全
不明
-
不明
死亡
30 日目
-
8 日後
回復
60 歳代
Neu:469
発熱性好中球減少症
女
*1:発現後 BSC に移行し、その後臨床検査を行っていないため、転帰時期が発現日となっている
*2:原疾患悪化により死亡したため、転帰は未回復
*3:医師記載名は、前立腺肥大症
-
詳細は症例概要参照
Neu:Grade4(検査値
は入手していない)
一覧の中で、本剤との因果関係が否定できない死亡例(No.14、20)の症例概要を以下に示します。
[発熱性好中球減少症を発現した症例]
(No.14)
年代/性別
70 歳代/女性
ロンサーフ投与量/投与期間
80mg/日(40mg×2/日、体表面積:1.24 m2、day1-5、8-12/28 日)/10 日間
原疾患/合併症/既往歴
虫垂癌(腹膜播種)/高血圧/虫垂切除
転帰
死亡
1 次治療:FOLFOX+ベバシズマブ、2 次治療:IRIS+ベバシズマブ → ティーエスワン+ベバシズ
マブ、3 次治療:パニツムマブ(Grade2 の白血球減少あり)
。既治療の化学療法において発熱性好
中球減少症、それ以外の感染症、Grade3 以上の骨髄抑制(好中球減少、白血球減少、血小板減少)
治療開始前の状況
の発現なし。
ロンサーフ投与前より癌性腹膜炎/腹膜播種の進行により腹水貯留が著明となり入院加療中。PS:0。
食事摂取状況:普通食の 50%程度を摂取。IVH 等は実施していない(補液は実施)
。
投与開始日
高齢であること、癌性腹膜炎による腹水貯留で中程度の食事摂取制限を考慮し、
基準量より 1 段階減量し、夕食後よりロンサーフ(40mg×2/日、day1-5、8-12/28
日)投与開始(4 次治療)
。BT:36.6℃、WBC:4070/mm3、CRP:1.87 mg/dL。
経過及び処置*
投与 8 日目
BT:36.6℃、WBC:6060/mm3、CRP:0.36 mg/dL。
投与 13 日目
本剤投与終了。
投与 14 日目
BT:38.4℃
投与 15 日目
BT:37.6℃、WBC:710/mm3、Neu:383/mm3、CRP:20.95 mg/dL となり、
(発現日)
発熱性好中球減少症が発現。フィルグラスチム(150μg/日)
、セフェピム塩酸塩
水和物(2g/日)投与開始(3 日間)
。
発現 2 日目
BT:36.8℃、WBC:380/mm3、Neu:83/mm3。
更なる白血球数の減少を認める。また全身状態の悪化を認め、歩行困難となる。
発現 3 日目
BT:36.8℃、WBC:250/mm3、Neu:36/mm3。
更に白血球数減少を認め、呼吸状態悪化。
発現 4 日目
死亡(死因:癌性腹膜炎、発熱性好中球減少症)
、剖検なし。
併用薬:フロセミド、ジゴキシン、ランソプラゾール、プロクロルペラジンマレイン酸塩、ロキソプロフェンナトリウム水和物、レバミピド。
[臨床検査データ]
検査項目
単位
施設基準値
低値
高値
3200
8300
投与開始日
投与 8 日目
4070
6060
36.6
36.6
31.2
26.5
白血球
/mm3
好中球
/mm3
体温
℃
血小板数
×104/mm3
15
ヘモグロビン
g/dL
11
15
9.1
CRP
mg/dL
0
0.5
1.87
アルブミン
g/dL
4.2
5.1
eGFR
mL/min/1.73m2
90
35
投与 14 日目
投与 15 日目
(発現日)
710
発現 2 日目
発現 3 日目
380
250
383
83
36
37.6
36.8
36.8
8.2
4.6
2.2
8.5
8.1
7.5
8.1
0.36
20.95
38.4
2.8
2.4
2.1
56.9
52.9
44.8
[報告医の意見]
被疑薬投与後に白血球数の低下と、それに伴い全身状態の悪化を認めたため、関連性はあると思われる。併用薬は少なくとも 1 ヵ月以上投与され
ているものであり、副作用との関連性は低いと考えられる。原疾患の進行も著しく、原疾患の悪化が予後に寄与した可能性は十分に考えられる。
抗癌剤投与前より癌性腹膜炎がかなり進行していたため、癌性腹膜炎を直接死因とした。
*
:経過日数は本剤投与開始日及び発現日をそれぞれ 1 日目として計算した。
・本症例は当初、
「発熱性好中球減少症、敗血症」と報告されましたが、その後の調査により「発熱性好中球減少症」へ変更になりました。
・中間報告(第二回)で減量理由の一因として食事摂取不可を記載していましたが、その後の調査にて中等度の食事摂取制限になりました。
[発熱性好中球減少症、白血球減少、血小板減少、DIC、多臓器不全、下痢、食欲不振を発現
した症例]
(No.20)
年代/性別
80 歳代/男性
ロンサーフ投与量/投与期間
120mg/日(60mg×2/日、体表面積:1.76 m2、day1-5、8-12/28 日)/10 日間
原疾患/合併症/既往歴
大腸癌(腹部大動脈周囲リンパ節転移)/糖尿病、高血圧、前立腺肥大症/なし
転帰
死亡
1 次治療:mFOLFOX6+ベバシズマブ、2 次治療:ティーエスワン(放射線治療歴なし)
。1 次治療時
に発熱性好中球減少症、Grade3 以上の骨髄抑制(好中球減少、白血球減少、血小板減少)の発現あ
治療開始前の状況
り。
化学療法後の再発の状態。人工肛門造設後。PS:0
投与開始日
大腸癌 3 次治療として、ロンサーフ(60mg×2/日、day1-5,8-12/28day)投与開始。
投与 6 日目
来院。特に副作用、自覚症状なし。
投与 12 日目
ロンサーフ投与終了。発熱なし、下痢、食欲不振あり。休薬期間にて経過観察。
投与 14 日目
下痢多少あり(人工肛門造設後のため回数不明)
。血小板減少、白血球減少が発現。
WBC:3140/mm3、Neu:71.4%、PLT:不明(凝集あり)
。発熱なし。
(発現日)
ロペラミド塩酸塩、タンニン酸アルブミン、天然ケイ酸アルミニウム投与開始。
経過及び処置*
投与 17 日目
食欲不振強くなり、入院。補液実施。
(発現 4 日目)
発熱(38.9℃)
、腹痛、嘔気等の症状出現。
投与 18 日目
WBC:590/mm3、Neu:23.7%、CRP:17.36mg/dL。発熱性好中球減少症発現。
(発現 5 日目)
フィルグラスチム(75μg×2/日)
、スルバクタムナトリウム・アンピシリンナトリ
ウム(6g/日)投与開始。尿量減少、腎不全徴候あり。
発現 6 日目
WBC:890/mm3、Neu:52.9%と多少改善するも無尿、腎不全。
PLT:2.3×104/mm3、CRP:38.11 mg/dL。SpO2 低下、呼吸不全、血圧低下。
死亡(死因:多臓器不全、DIC、血小板減少、白血球減少、剖検なし)
。
併用薬:消化酵素剤、乳酸菌製剤、プロピベリン塩酸塩、ゾピクロン
[臨床検査データ]
検査項目
単位
白血球
/mm3
好中球
%
体温
℃
血小板数
×104/mm3
ヘモグロビン
g/dL
CRP
施設基準値
投与開始前日
投与 14 日目
投与 17 日目
投与 18 日目
(発現日)
(発現4日目)
(発現 5 日目)
低値
高値
3500
9000
5570
3140
40
75
69.1
71.4
発現 6 日目
590
890
23.7
52.9
38.9
12
35
11.2
凝集
凝集
2.3
13.5
17.5
10.9
9.7
10.5
10.9
mg/dL
0
0.5
2.16
3.20
17.36
38.11
アルブミン
g/dL
3.8
5.3
4.1
3.8
3.5
2.7
BUN
mg/dL
8
22
14.6
13.2
64.6
95.9
クレアチニン
mg/dL
0.3
1.1
0.81
0.79
1.98
4.80
eGFR
mL/min/1.73m2
60
69.2
71.1
26.1
9.9
血糖
mg/dL
70
169
133
256
274
110
※経過中、胸部 XP にて肺炎所見はなし
[報告医の意見]
ロンサーフとの関連性あり。骨髄毒性により DIC に至ったと考えられる。再発、化学療法後であり骨髄抑制はあったと考えられる。多臓器不全に陥
った原因は DIC、血小板減少、白血球減少と考える。FDP、フィブリノーゲン、PT 等は測定していない。胸部 XP にて肺炎所見は見られず、敗血症は
培養をしていないので不明であるが、発現 6 日目の CRP:38.11 mg/dL と上昇しているので感染が考えられる。併用薬との関連性なし。
*
:経過日数は本剤投与開始日及び発現日をそれぞれ 1 日目として計算した。
3-2. 間質性肺疾患
No.
1
年齢
性別
70 歳代
各コースにお
初回投与から
ける発現時期
の発現時期
間質性肺疾患
4 日目
間質性肺疾患
22 日目
副作用名
転帰時期
転帰
合併症
間質性肺炎の既往歴
32 日目
26 日後
回復
-
有(FOLFOX)
-
7 日後
回復
高血圧、
-
男
2
50 歳代
女
3
60 歳代
性器出血
間質性肺疾患
34 日目
-
9 日後
回復
肺炎
男
4
60 歳代
有(レゴラフェニブ
水和物)
間質性肺疾患
調査中
52 日目
17 日後
軽快
糖尿病
-
男
3-3. 消化器関連
No.
1
年齢
性別
60 歳代
副作用名
各コースにお
初回投与から
ける発現時期
の発現時期
1 日目
-
嘔吐
転帰時期
転帰
8 日後
軽快
女
2
60 歳代
男
合併症
備考(他の要因*2、関連する副作用歴等)
-
-
出血性十二指
17 日目
-
12 日後
軽快
腸潰瘍
-
他の要因:ロキソプロフェンナトリウム
水和物
3
50 歳代
食欲減退
4 日目
-
4 日後
未回復*1
男
4
70 歳代
5
80 歳代
-
食欲減退
15 日目
-
19 日後
回復
下痢
13 日目
-
8 日後
軽快
男
60 歳代
70 歳代
-
-
下痢
15 日目
-
3 日後
回復
男
7
-
-
女
6
-
糖尿病
-
悪心
6 日目
-
6 日後
回復
女
糖尿病
他の要因:フェンタニルクエン酸塩
前治療 FOLFIRI+ベバシズマブで嘔気の
副作用歴あり
8
9
60 歳代
悪心
14 日目
36 日目
6 日後
回復
-
男
嘔吐
14 日目
36 日目
6 日後
回復
他の要因:ジスチグミン臭化物
糖尿病、高血圧、良性前立腺肥大症*3
詳細は症例概要(No.20)参照
80 歳代
男
下痢
12 日目
-
7 日後
未回復*1
食欲減退
12 日目
-
7 日後
未回復*1
*1:原疾患悪化により死亡したため、転帰は未回復
*2:医師または企業において副作用との関連が疑われた併用薬
*3:医師記載名は、前立腺肥大症
3-4. その他
No.
年齢
性別
1
30 歳代
2
60 歳代
副作用名
各コースにお
ける発現時期
転帰時期
転帰
黄疸
15 日目
29 日後
軽快
腎機能障害
20 日目
9 日後
軽快
男
男
合併症はなかったため記載していない
総合機構に報告した副作用症例の集計条件
年齢:有害事象発現時年齢
副作用名、合併症:MedDRA/J (ICH 国際医薬用語集日本語版)Ver.17.1 の基本語(PT)
各コースにおける発現時期:直近コースの投与開始日から発現日までの期間(投与開始日を 1 日目とする)
初回投与からの発現時期:事象の発現が 1 コース目以外の症例の初回投与開始日から発現日までの期間(投与開始日を 1 日目とする)
転帰:症例転帰ではなく事象転帰を示している
Ⅱ.お願い
本調査期間中に収集された副作用のうち、報告が多かった副作用は骨髄抑制であり、骨髄抑制の
発現には十分注意していただきますようお願いいたします。また、骨髄抑制に起因する感染症も報
告され、死亡例も 2 例報告されております。感染症を併発するとまれに致命的になることもありま
すので、感染症対策も行っていただきますようお願いいたします。異常が認められた場合には、休
薬や減量を行い、必要に応じて G-CSF 製剤や抗生剤を使用するなど、適切な処置を行って下さい。
また、間質性肺疾患も報告されています。本剤投与後に発熱、咳嗽、呼吸困難等の間質性肺疾患
を疑う症状が認められた場合には、本剤の投与を中止し、早めに呼吸器専門医を受診するよう指導
して下さい。
本剤の投与に際しては患者さんの選択を慎重に行い、投与前及び次コース開始前には必ず臨床検
査を実施し、可能な限り、投与開始の目安を満たしていることを確認して下さい。投与開始の目安
に該当しない場合には、回復するまで投与の延期を考慮して下さい。特に投与 1 コース目は頻回な
臨床検査(day8、day15、特に day22)の実施をお願いいたします。また、休薬の目安に該当する副作
用が認められた場合には本剤を休薬し、投与再開の目安に回復するまで投与を延期して下さいます
ようお願いいたします。
●投与開始の目安
●患者状態の把握-定期的な臨床検査と臨床症状の観察の実施-
Ⅲ.報告された副作用一覧(平成 26 年 10 月 25 日現在)
副作用発現例数
208
副作用発現件数
350
副作用
感染症および寄生虫症
件数
非重篤
重篤
3
計
6
9
感染
2
2
鼻咽頭炎
1
1
肺炎
2
2
敗血症
1
1
尿路感染
2
2
感染性瘻孔
1
1
11
31
42
5
6
11
2
2
14
15
2
2
血液およびリンパ系障害
貧血
* 播種性血管内凝固
発熱性好中球減少症
1
* 発熱性好中球減少症
好中球減少症
1
1
汎血球減少症
4
4
血小板減少症
2
2
4
1
5
代謝および栄養障害
26
4
30
食欲減退
26
4
30
5
1
6
1
1
骨髄機能不全
神経系障害
* 脳梗塞
浮動性めまい
1
1
* 味覚異常
2
2
頭痛
1
1
感覚鈍麻
1
1
心臓障害
* 左室機能不全
呼吸器、胸郭および縦隔障害
咳嗽
1
1
1
1
7
8
1
間質性肺疾患
胃腸障害
1
67
1
7
7
10
77
腹痛
4
4
便秘
1
1
下痢
19
* 出血性十二指腸潰瘍
悪心
29
* 小腸穿孔
口内炎
嘔吐
4
23
1
1
2
31
1
1
4
10
4
2
12
副作用
肝胆道系障害
件数
非重篤
重篤
5
7
胆嚢炎
1
1
* 肝不全
1
1
* 肝機能異常
2
計
2
2
* 黄疸
2
2
* 肝障害
1
1
皮膚および皮下組織障害
14
14
脱毛症
3
3
薬疹
1
1
湿疹
1
1
* 紫斑
1
1
発疹
7
7
1
1
* 皮膚色素減少
腎および尿路障害
* 腎機能障害
一般・全身障害および投与部位の状態
疲労
倦怠感
18
臨床検査
1
1
1
2
20
3
3
12
12
* 多臓器不全
発熱
1
1
1
3
1
4
115
20
135
血中ビリルビン増加
7
7
全血球数減少
1
1
ヘモグロビン減少
5
2
7
* 肝機能検査異常
2
好中球数減少
63
8
71
血小板数減少
14
4
18
1
1
4
27
1
1
* 血小板数減少
白血球数減少
23
* 白血球数減少
副作用名:MedDRA/J (ICH 国際医薬用語集日本語版)Ver.17.1 の基本語(PT)、プライマリーSOC で集計
*:使用上の注意から予測できない副作用
2