◉週刊T&Amaster 商品概要 https://www.sn-hoki.co.jp/shop/product/book/detail_2531.html ☎0120-6021-86 見本誌請求 http://www.lotus21.co.jp/mihonsi.html ニ ュ ー ス 特 集 立ち読みコーナー http://www.lotus21.co.jp/ta 33.3% と 5% を分岐点とする区分が新設 受取配当益金不算入規定 はこう変わる! 法人税に関する平成 27 年度税制改正項目の中で、繰越欠損金の控除限度割合の縮小などと ともに注目を集めているのが、受取配当の益金不算入規定の改正だ。会社やその顧問税理士等 の間では、益金不算入割合の区分見直しに伴う税負担増加に備え、保有株式がより益金不算入 割合の高い区分に入るよう株式を買い集める動きが早くも見られるが、このほど本誌取材によ り、改正の詳細が判明した。 現行制度では、受取配当の益金不算入割合に係る持分比率の区分は「100%」「25% 以上 100% 未満」 「25% 未満」の 3 つとされるが、平成 27 年度税制改正によりこれが「100%」 「33.3% 以上 100% 未満」「5% 以上 33.3% 未満」「5% 未満」の 4 つに細分化され、「5% 未満」の区分では益金不算入割合が 20% に制限される。 改正の詳細とともに、その影響を探った。 持分比率の区分が 「4 つ」 に細分化、一部負債利子控除なしに 受取配当益金不算入規定の改正の最大のポ 満の場合は、「受取配当額-配当を受ける株 イントは、益金不算入割合に係る持分比率の 式に係る負債利子額」、③ 25% 未満の場合 区分の見直しだ。 は、「(受取配当額-配当を受ける株式に係る 現行制度上、受取配当の益金不算入割合 負債利子額)×50%」――とされている。 は、持分比率に応じて、① 100% の場合は、 平 成 27 年 度 税 制 改 正 で は、 こ の う ち 受取配当額の「全額」、② 25% 以上 100% 未 「100%」以外の区分が「33.3% 以上 100% 【表】 益金不算入割合に係る持分比率の区分見直し 平成 27 年度税制改正後 現行制度 持分比率 100% 4 益金不算入額 持分比率 100% 受取配当額の全額 益金不算入額 受取配当額の全額 25% 以上 100% 未満 受取配当額−配当を受ける株 式に係る負債利子額 33.3% 以上 100% 未満 受取配当額−配当を受ける株式に 係る負債利子額 25% 未満 (受取配当額−配当を受ける株 式に係る負債利子額)×50% 5% 以上 33.3% 未満 受取配当額 ×50% ※負債利子控除はなし 5% 未満 受取配当 ×20% ※負債利子控除はなし こちらの記事を含む最新号の見本誌を無料で進呈しております。下記よりご請求下さい。 No.575 2014.12.15 見本誌お申し込みページへ ◉週刊T&Amaster 商品概要 https://www.sn-hoki.co.jp/shop/product/book/detail_2531.html ☎0120-6021-86 見本誌請求 http://www.lotus21.co.jp/mihonsi.html 立ち読みコーナー http://www.lotus21.co.jp/ta 未満」 「5% 以上 33.3% 未満」「5% 未満」の 今回の改正の背景には、法人実効税率引下 3 つに細分化され、「5% 以上 33.3% 未満」 げに伴う税収の確保があることは言うまでも 「5% 未満」の区分では負債利子控除がなく ないが、同時に、「支配関係を目的とする場 なり、 「5% 未満」の区分では益金不算入割 合」と「運用を目的とする場合」では配当に 合が 20% に制限される。「5% 未満」の区分 関する課税上の取扱いを明確に分けるべきと では全額益金算入となる可能性も指摘されて の問題意識がある。「保有割合 5% 未満」の いたが、最終的には一部益金不算入が認めら 株式はまさに「運用目的」に該当することに れることとなった(前ページの表参照)。 なる。 株式投資信託の収益分配額は全額益金算入に、ETF は 80% 算入 現行制度上、株式投資信託の収益分配額に 中小企業が購入するケースも少なくないだけ ついては、その 1/2 の 50%、あるいは 1/4 に、本改正の影響は広範囲に及ぶことになる の 50% の益金不算入が認められているが、 だろう。 平成 27 年度税制改正により、これが「全額 株式投資信託同様、運用目的の性格を持つ 益金算入」とされる。前段で述べたとおり、 ETF(Exchange Traded Funds) の 収 益 分 保有割合 5% 未満の株式は「運用目的」であ 配額は現行、その全額の 50%が益金不算入 ることから益金不算入割合が 20% に引き下 とされている。ETF も株式投資信託の一種 げられるが、株式投資信託の保有は保有割合 ではあるが、こちらは 5% 未満の株式と同じ 5% 未満の株式以上に運用目的の性格が強い く、「20%」の益金不算入が認められること ためだ。 になる(80%益金算入)。 株式投資信託は、メインバンクなどを通じ 改正の影響と対策 この改正を受け、会社やその顧問税理士等 影響(出資比率 49% の法人の税負担が増加) の間では、株式の保有割合引上げを検討する が懸念されていたが、33.3% となったこと 動きが広がることが予想される。 で、 「51:49」の JV への影響は回避される。 もっとも、4 ページの表で示したとおり、 また、 「66:34」の JV も少なくないが、34% 33.3% 以上の持分比率であれば、現行制度 ではなく 33.3% となったため、こちらも影 と 益 金 不 算 入 額 は 変 わ ら な い た め、 現 状 響を受けない。 33.3% 以上保有している会社の株式を買い このように考えると、持分比率が 33.3% 増すインセンティブは薄い。 未満、特に、平成 27 年度税制改正によって 一時期、33.3% ではなく「50%」という 益金不算入割合が 100% から 50% に引き下 数字が検討されていた際には、出資比率を げ ら れ る こ と に な る 持 分 比 率「25% 以 上 「51:49」に設定する JV(合弁事業)への 33.3% 未満」の会社の株式を買い増そうと こちらの記事を含む最新号の見本誌を無料で進呈しております。下記よりご請求下さい。 見本誌お申し込みページへ No.575 2014.12.15 5
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