研究開発税制、総額型の控除割合25%

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税務
研究開発税制、総額型の控除割合 25%
中小企業も対象、実現なら企業の研究開発予算策定に大きな影響も
経済産業省と厚生労働省、29 年度
税制改正要望で研究開発税制の「総
額型」の控除割合として最高「25%」
を要望。29 年度税制改正議論の目
玉に。
前段階の控除率(10%)と極端な
格差を付けることで、高額の研究
望している。
そして、この増加型の廃止に伴い生じる
増収分を活かす形で要望されているのが、
総額型の控除割合の見直しだ。具体的に
は、現行制度上、総額型の控除率は「試験
研究費総額× 8 〜 10%」とされているとこ
ろ、平成 29 年度税制改正要望では、これ
開発費支出の強いインセンティブ
を「6%、8%、10%、25%」の 4 段階(中小
となる可能性。
企 業 者 等 に つ い て は、12%、25% の 2 段
階)とすることが要望されている。
平成 29 年度税制改正における法人関係
現行の控除率の下にもう一つ「6%」と
の改正では、外国子会社合算税制(CFC
いう控除率を設け、研究開発費の支出が少
税制)やスピンオフ税制などに注目が集ま
ない企業の税額控除額を抑える一方、10%
る一方、ひそかに企業の間で話題を呼んで
の上の段階の控除率を一気に 15% 引き上
いるのが研究開発税制の改正だ。
げ「25%」とすることで、企業に研究開発
現行研究開発税制には、恒久措置として
費の支出を促そうという意図を持った要望
の「総 額 型 」「 オープンイノベーション
と言えよう(両省は「総額型の控除率につ
型」に加え、平成 28 年度末までの時限措
いて、試験研究費の増減に準じてメリハリ
置である上乗せ措置としての「増加型」
がつく仕組み等を導入する」と説明してい
「高水準型」がある。
る)
。実際、研究開発費の総額の 25% の税
研究開発税制に関する平成 29 年度税制
額控除となれば、かなりの税負担軽減効果
改正要望を出した経済産業省と厚生労働省
が見込めるだけに、仮にこれが実現すれ
(要望内容は同じ)はその中で、上乗せ措
ば、話題を呼ぶだろう。企業の研究開発予
置のうち「増加型」の延長は要望しておら
算の策定にも大きな影響を与えることにな
ず、高水準型(試験研究費の対売上比率が
りそうだ。
10% を超えた場合に、当該超えた部分に
ただし、総額型による税額控除の上限
「
(試験研究費割合- 10%)× 0.2」を乗じ
は、現行制度同様「法人税額の 25%」とさ
た金額の税額控除(法人税額の 10% 相当
れる。
額が上限)を認める措置)の延長のみを要
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No.660 2016.9.26
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