乳房用 X 線装置における測定位置による 半価層・平均乳腺 - SQUARE

乳腺
乳腺2‐4‐3
乳房用 X 線装置における測定位置による
半価層・平均乳腺線量の検討
首都大学東京 健康福祉学部
群馬県立県民健康科学大学
東京都立墨東病院
埼玉県済生会川口総合病院
【目的】
○小!
根岸
小林
土田
満季/安部
徹
剛
拓治
真治/山本
莉奈/中川
里穂
【結果・考察】
乳房撮影において平均乳腺線量を求めるには、半価層お
図1に半価層(㎜ Al)の結果を示す。管電圧2
4∼3
2kV
よび入射表面線量(入射表面空気カーマ)が重要である。
において、Mo/Mo で、4㎝:0.
2
8
9∼0.
3
7
1、6㎝:0.
2
8
8
半価層および入射表面線量の測定位置は、IEC では現在胸
∼0.
3
7
1、Mo/Rh では、4㎝:0.
3
2
9∼0.
4
1
8、6㎝:0.
3
3
2
壁端より6㎝の位置を規定している。今回、測定位置によ
∼0.
4
2
0となり、4㎝と6㎝位置では半価層の変化は少な
る半価層、平均乳腺線量への影響について検討した。
かった。入射表面線量は、6㎝位置で2.
4%程度減少し、
ヒール効果による測定位置での線量差と考えられる。AGD
【使用機器】
乳房用 X 線装置 MGU-1
0
0B(東芝)
、管電圧・管電流計
は、A 法で4㎝:1.
4
9mGy、6㎝:1.
4
5mGy、B 法では4
㎝:1.
9
9mGy、6㎝:1.
9
4mGy であった。AGD は、両法
AB-2
0
1
5D(トーレック)
、電離箱形線量計9
0
1
5、検出器:
とも6㎝位置では2.
5%程度減少した。同じ測定位置では、
1
0X5-6M
(Radical)
、画像評価用乳房ファントム1
5
6型(Gam-
A 法に比較し、B 法が4㎝、6㎝位置とも1.
3
4倍ほど大き
mex RMI)
、半価層測定用 Al 板11
5H(Gammex RMI)
、
い傾向がみられた。A 法(4㎝位置)と B 法(6㎝位置)
PMMA 板
との比較を図2に示す。B 法は A 法の1.
3
1倍であった。B
法の AGD が1.
3
1倍となった原因の一つは、B 法では、同
【方法】
じ mAs 値を設定できない場合、その mAs 値を上回る最も
乳房用 X 線装置を用い、半価層(HVL)および入射表面
近い値を設定するためであり、AEC 時の mAs 値で補正計
線量の測定を行い、Wu ら(A 法)
、Dance ら(B 法)の方
算を行うと1.
0
7倍程度となった。AGD の差は、その他、
法より平均乳腺線量(AGD)
を求めた。測定条件は Mo/Mo、
測定方法や使用ファントムの相異、PMMA 厚の誤差や線
胸壁端からの位置4㎝、6㎝とし、AEC を使用し、Semi
量計の測定位置などの影響が考えられる。
Auto(2
8kV)
、Full Auto にて AGD の比較検討を行った。
図1 検出器の位置による半価層
図2 A 法(4㎝)
・B 法(6㎝)の AGD 比較
第6
8回東京部会春期学術大会 後抄録 63