光結合サイエンス・ワークショップ ~ 光結合VLBIが描き出す未知の世界 ~ • 日時 – 8月11日(土) 10:00-15:30(4時間) • 場所 – 国立天文台三鷹キャンパス コスモス会館 • 目的 – 光結合VLBI観測網を使って行う科学的研究の議論 – 観測と研究の方針を具体的に決定 • プログラム – 現状報告 – 研究方針案 – 議論とまとめ 観測システムの現状 システム概要 性能 1. 2. • 8GHz 1σ=1mJy • • • 所期の性能 本質的問題は無い 画像観測のソフト開発課題 世界の状況 3. • • 1mJy以下の検出限界を もつVLBI観測が実現し始 めている VLA-Bonn-Arecibo • 研究方針案 – これまでの議論のまとめ – 4局6基線、2Gbps観測でサ イエンス観測実施 • 我々の目指すところ – 技術開発ではなく、サイエン ス面で 数masに広がった低輝度天体の画像観測、構造、検出観測 Brightness Sensitivity 輝度温度に対する感度 109 VLBA 1 mJy 108 VLA-Bonn-GBT-Arecibo 107 106 105 光結合 104 103 VLA 10 100 1000 Baseline Length 10000 P Cyg • • • • • • • 高温・大質量・質量放出の有名な恒星 距離 1.8kpc 絶対光度 -8.3等級 有効温度 20000K 光度 7 x 105 Lo 質量放出 1‐3 x 10-5 Mo 放出速度 100-400 kms-1 – Skinner et al. (1998) 周囲にHα、電波放射するガス雲が取り巻く 電波で観測できる希少な恒星(数mJy) P Cygni(川口さんの資料) 青色巨星 明るさ 5等星 距離 6500光年 1600年に3等星の新星とし て発見された。高温のガスが 噴き出している。 2Gbps×4hours SNR=12 Expected Flux ~ 1mJy -1 mHz 0 Delay Rate +1 mHz 科学的意味 (1)星のサイズの決定 ~76RS 周波数依存性? (2)アストロメトリ μα= -3.5 mas/year μδ=-6.9 mas/year π=0.52 mas 2004/01/11 検出 2005/01/09 未検出 2005/02/27 未検出 1992 11.3 mJy 2001 4.8 mJy VLA , Exter et al (2002) 光結合観測・検出の意味 • 基線長200km~5 x 106 λ(臼田-つくば) – この長基線でP Cyg が検出されたのは世界初 – 検出輝度温度~6 x 104 K – 天体位置でのフリンジ間隔~50AU • これは予想外の結果 – 放出ガスの温度は高いが、光学的に薄いためこ れほど高い輝度温度にならない – VLA、MERLIN観測から外挿すると、1mJyをは るかに下回る相関フラックスが予想される 光結合観測・検出の意味 • この結果の意味・可能性 – これまで知られていなかったごく小さな熱的・光学 的に厚い放射領域・高温の電波光球の存在の可 能性 – 熱的な現象が卓越するP Cygにおいて、非熱的 なフレア的現象が起きた可能性(変動があるため、 この可能性が高い) さらなる追観測によって、この結果は論文出版できる
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