2014/11/30 ■一般的情報・社会的情報 90歳代前半の女性。長女、次女夫婦と 同居、トイレ・食事・入浴は介助を 要していた。夫は他界し、キーパーソンは 次女である。 脳血管障害により 意識障害改善に難渋した一症例 武蔵野中央病院 リハビリテーション科 PT 大賀 一郎 PT 久保田 真次 ■障害部位はどこか? MRI ■医学的情報 MRI 入院初日 MRA • 現病歴 R 入院初日 入院初日 CT L R L CT CT MRA X年Y月に左MCA領域の心原性脳塞栓症の 診断で入院。 翌日に右小脳梗塞を再発。同年Y+1月に 自宅介護困難にて当院に転院。 • 既往歴 気管支喘息、高血圧 R 入院初日 二日後 三日後 L 正常画像 ■画像所見(MRA) ACA PCA MCA 症例紹介 脳底動脈 内頚動脈 総頚動脈 鎖骨下動脈 椎骨動脈 R 外頚動脈 本症例画像 L 大動脈弓 R L 1 2014/11/30 ■評価 ■画像所見(MRI) 運動野 ACA R 坐位保持全介助 MCA L 著明なROM制限なし 感覚野 MCA R ACA L ■画像所見(CT) 入院初日 ■評価 三日後 意識レベル(GCS) E3、V1、M2 起居動作 全介助 コミュニケーション 非音声、音声共に疎通困難 坐位保持 全介助 Br,stage(Rt) 上肢Ⅲ 下肢Ⅲ 手指Ⅲ 立位保持 全介助 感覚 精査困難 移乗動作 全介助 歩行 未実施 FIM 18点 右肘関節(MASグレード2) 筋トーヌス検査(MAS) 頸部(MASグレード2) GMT(Rt/Lt) 上肢1~2/2 下肢1~2/2 ■問題点 R L R L ■評価 ♯1 頸部・胸郭筋緊張亢進 ♯2 右上下肢随意性低下 ♯3 両上下肢筋力低下 ♯ 4 意識障害 ♯5 座位バランス能力低下 ♯6 起居動作能力低下 ■目標 STG:頸部・胸郭筋緊張改善 右上下肢随意性向上 四肢体幹筋力強化 意識障害改善 LTG:坐位保持能力向上 起居動作介助量軽減 ■プログラム 全体像:終日ベッド上にて臥床。ADL全般に全介助 を要する。呼び掛けに対する反応は乏しく、発語も 聞かれない。動作での表出や従命動作も困難。摂 食は経管栄養のみ、排泄は昼夜ともオムツ。時折、 無呼吸状態が見られるが、家族の話では「今回の 発症以前より見られた。」とのこと。 ①頸部ホットパック ②ROM-ex(頸部・胸郭・上下肢) ③起居動作練習 ④座位バランス練習 ⑤チルトテーブル 2 2014/11/30 ■グループ課題 意識レベル低下に対し どのようなアプローチが有効ですか? 3
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