ニュースリリース 2014 年 11 月 28 日 ※本プレスリリースはドイツ本社 11 月 13 日発表英文プレスリリースの抜粋・抄訳です。 Merck、2014 年第 3 四半期において売上を堅調に拡大 AZ エレクトロニックマテリアルズの買収と全事業部での着実な本業の伸びにけん引され、売上高は前 年同期比 9.3%増を達成 全ての営業地域で事業は成長軌道に、新興市場における成長はさらに加速 一時費用計上前 EBITDA は前年同期比 3.1%増の 8 億 5,700 万ユーロを達成 AZ エレクトロニックマテリアルズの買収に伴う純金融負債はすでに大幅減を達成、統合作業は順調 に進行 売上高に関する 2014 年度ガイダンスを引き上げ、通年での一時費用計上前 EBITDA 達成の見通し を確認 メルク株式会社(本社: 東京、会長兼社長カール・レーザー)及びメルクセローノ株式会社(本社: 東京、代 表取締役社長ジェームス・フェリシアーノ)の親会社である Merck(本社: ドイツ・ダルムシュタット、会長カー ル-ルドウィッグ・クライ、以下メルク)は 11 月 13 日、2014 年第 3 四半期の決算を発表しました。当期の売上 高は 29 億ユーロで、2013 年第 3 四半期の 27 億ユーロから 9.3%増と堅調な伸びを達成しました。売上の 伸びは、本業の売上が 4.6%増加したことに加え、AZ エレクトロニックマテリアルズ買収の結果、売上が 5.1%拡大したことによるものです。当期はユーロ安によって、-0.5%という為替による若干のマイナスの影響 を受けたものの、一時費用計上前 EBITDA は前年同期の 8 億 3,100 万ユーロから 3.1%増の 8 億 5,700 万ユーロとなりました。今年第 3 四半期までの堅調な業績と第 3 四半期における本業の売上の好調な伸び に基づき、メルクでは 2014 年通年で本業の売上が前年をわずかに上回るものと見込んでいます。2014 年 通年での一時費用計上前 EBITDA については、引き続き 33~34 億ユーロの範囲となる見通しです。 メルク会長のカール-ルドウィッグ・クライは、「好調を維持したまま今年度を締めくくるため、事業をさらに加 速させていきます。当期はすべての事業部が堅調な業績を上げ、会社全体の本業の売上の伸びに貢献し ました。特に、当社にとってますます重要度が増している新興市場において、順調に本業の売上を拡大す ることができました。AZ エレクトロニックマテリアルズの買収も、売上の面でも一時費用計上前 EBITDA の 面でも効果を上げています。また、買収後の統合作業についても着実に進行しています」と述べています。 1/6 ニュースリリース 2014 年第 3 四半期のグループの総売上高は、ロイヤリティ、ライセンス及び手数料収入の急激な減少にも かかわらず、前年同期の 28 億ユーロから 1 億 8,500 万ユーロ伸ばし、6.7%増の 29 億ユーロとなりまし た。こ う し た 手数料等収入の減少に加え、AZ エレクトロニックマテリアルズとの統合に伴う費用と前年同 期から増加した減価償却費用の影響によって、当期営業利益(EBIT)は前年同期の 4 億 8,200 万ユーロか ら 11.0%減の 4 億 2,900 万ユーロとなりました。当期のメルクグループの純利益は、前年同期が 3 億 4,000 万ユーロであったのに対し、2 億 4,900 万ユーロとなりました。これは主として所得税額の増加によるもので す。 メルクが経営上の主要決算指標としている一時費用計上前 EBITDA は、前年同期の 8 億 3,100 万ユーロ から 3.1%増の 8 億 5,700 万ユーロとなりました。一時費用計上前 EBITDA の利益率は、前年同期の 31.2%から 29.5%に低下しました。これは主としてロイヤリティ、ライセンス及び手数料収入が減少したこと によるものです。株式分割を考慮した一時費用計上前 1 株当たり利益(一時費用の税効果調整後ならびに 無形資産償却後の 1 株当たり利益)は 1.15 ユーロと前年同期と同水準を維持しています。 2014 年第 3 四半期末(9 月 30 日)時点の純金融負債は 15 億ユーロとなり、AZ エレクトロニックマテリアル ズの買収費用のため 22 億ユーロに増加した前期末時点(2014 年 6 月 30 日)から大幅に減少しました (2013 年末時点の純金融負債は 3 億 700 万ユーロ)。 各事業部の概要 メルクセローノ事業部 ‐ 本業で売上の伸びを更新 2014 年第 3 四半期、メルクのバイオ医薬品事業部門であるメルクセローノ事業部は、本業で 4.5%の売上 増を達成しました。-0.8%という為替による若干のマイナスの影響があり、当期の売上高は前年同期の 14 億ユーロから 3.7%増の 15 億ユーロとなりました。本業の売上の伸びは、主として一般医薬品、がん治療 薬 Erbitux®、不妊治療用製品といった広範な製品ポートフォリオにけん引されたものです。特に、新興市 場での売上は 14.0%増と急速な伸びを達成しました。 大腸がん治療薬 Erbitux®は当期、主として新興市場での業績拡大にけん引され、本業の売上を 6.5%伸 ばしました。為替による-2.5%のマイナスの影響を考慮した売上高は 2 億 3,200 万ユーロとなり、前年同期 の 2 億 2,300 万ユーロから 4.0%増となりました。 2/6 ニュースリリース 不妊治療用の遺伝子組換え型製剤 Gonal-f®の当期の本業の売上は、7.5%増を達成しました。為替による 若干のマイナスの影響を含め、売上高は前年同期の 1 億 3,700 万ユーロから 7.0%増の 1 億 4,700 万 ユーロとなりました。新興市場での売上は過去最高の伸びを記録しています。 2014 年第 3 四半期、メルクセローノ事業部の研究開発費は 38.6%増の 4 億 1,000 万ユーロとなりました。 これは主として、Tecemotide およびプロバマー酢酸塩の臨床開発プログラムの中止に伴う一時費用の影 響によるものです。一方で、訴訟関連費用引当金の減少がその他の営業利益にプラスの影響を与えまし た。メルクセローノ事業部の当期の一時費用計上前 EBITDA は、前年同期から 4.0%減の 4 億 4,900 万 ユーロとなり、一時費用計上前 EBITDA 利益率は、前年同期の 33.1%から当期は 30.6%に低下しました。 コンシューマヘルス事業部 - 戦略製品への重点的な取り組みが OTC 事業をけん引 市販薬(OTC)の製造・販売を行うコンシューマヘルス事業部は、当期も堅調な業績を上げ、好調だった前 年同期の 2 億 100 万ユーロから売上をさらに 1.5%伸ばし、2 億 400 万ユーロを達成しました。売上高に 対する為替によるマイナスの影響はほとんどありませんでした。一時費用計上前 EBITDA は、前年同期の 5,800 万ユーロから 4,900 万ユーロとなったものの、利益は 2014 年第 1、第 2 四半期の水準を上回りま した。コンシューマヘルス事業部の一時費用計上前 EBITDA 利益率は、前年同期の 28.9%に対し、当期 は 23.8%でした。 パフォーマンスマテリアルズ事業部 - AZ エレクトロニックマテリアルズとの迅速な統合と液晶事業で売上 を大幅に拡大 パフォーマンスマテリアルズ事業部は、2014 年第 3 四半期の売上高が 5 億 7,600 万ユーロと、前年同期 の 4 億 600 万ユーロから 41.7%の増加となりました。本業での売上が 7.0%の好調な伸びを示したことに 加え、AZ エレクトロニックマテリアルズの買収に伴い売上が 35.0%増の 1 億 4,200 万ユーロ拡大し、事業 部全体の売上拡大に特に大きく貢献しました。当期は為替によるマイナスの影響が-0.2%とごくわずかに 留まりました。本業の伸びは主として液晶事業における売上拡大にけん引されたもので、中でも引き続き順 調な高品位大型テレビ向けディスプレイ材料の需要に支えられ、PS-VA と IPS の 2 つの主力技術が特に 堅調に売上を拡大しました。さらに、次世代スマートフォンやタブレット PC のディスプレイ向けの新技術で ある UB-FFS(Ultra-Brightness Fringe Field Switching)の売上拡大も事業部の売上の伸びに貢献しまし た。UB-FFS 技術は液晶の透過率を最大 15%向上させることで、省エネ性能を高めています。ピグメンツ& コスメティクス事業ユニットは当期、本業の売上がわずかに低下しました。 パフォーマンスマテリアルズ事業部の当期の営業利益(EBIT)は 1 億 5,200 万ユーロ、EBITDA は 2 億 3/6 ニュースリリース 1,800 万ユーロと共に前年同期から減少となりました。これは主として、AZ エレクトロニックマテリアルズの 棚卸資産の評価替えに伴い、売上原価が増加したことによるものです。一時費用計上前 EBITDA は 23.4% 増の 2 億 4,300 万ユーロでした。一時費用計上前 EBITDA 利益率は前年同期の 48.4%から 42.2%に低 下しました。 メルクミリポア事業部 - バイオテクノロジー業界の需要がライスサイエンス事業を拡張 ライフサイエンス向けビジネスを展開するメルクミリポア事業部は、主としてプロセスソリューションズ事業ユ ニットの好調な業績にけん引され、前年同期から 4.5%増と、2014 年第 3 四半期も本業の売上を確実に拡 大しました。本業の伸びは、2014 年 3 月 31 日時点における Discovery and Development Solutions 事 業の売却に伴う売上減少によって相殺されたものの、事業部全体の当期売上高は 6 億 6,100 万ユーロと、 前年同期の 6 億 3,900 万ユーロから 3.4%増となりました。医薬品製造向け製品等を扱うプロセスソリュー ションズ事業ユニットは、本業の売上を前年同期から 10.5%増と大幅に伸ばしました。これは主として、バ イオ医薬品業界での精製および滅菌ソリューションに対する需要の高まりによるものです。研究者・研究機 関向けに幅広い製品を提供するラボソリューションズ事業ユニットは、ラボラトリーウォーター分野で売上を 伸ばしたものの研究用化学品の売上が減少したため相殺された形となり、当期の売上は 2 億 6,800 万 ユーロと、前年同期の 2 億 6,900 万ユーロと同様の水準となりました。主として医薬品研究開発部門や学 術研究機関向けの製品・サービスを手がけるバイオサイエンス事業ユニットの売上も、9,700 万ユーロと前 年同期と変わらず安定した水準を維持しています。 2014 年第 3 四半期のメルクミリポア事業部の一時費用計上前 EBITDA は前年同期から 2.1%増の 1 億 6,100 万ユーロでした。一時費用計上前 EBITDA 利益率は 24.3%で、前年同期の 24.6%と同様の水準を維 持しています。 売上に関する 2014 年度通年のガイダンスを引き上げ 今年第 3 四半期までの堅調な業績と、第 3 四半期における非常に好調な本業の伸びに基づき、メルクは売 上に関する 2014 年通年のガイダンスを引き上げ、本業の売上についても前年を若干上回る見通しを発表し ました。AZ エレクトロニックマテリアルズの買収の成功と、関連製品ポートフォリオによる好影響を踏まえ、メ ルクではグループ全体の売上について、109~111 億ユーロとした 6 月 30 日時点の見通しを 110~112 億 ユーロに引き上げました。 一時費用計上前 EBITDA については、今年第 3 四半期までの業績に基づき、2014 年通年のガイダンスを 達成する見通しを確認しています。予定されている効率化施策によって、ロイヤリティ、ライセンス及び手数 4/6 ニュースリリース 料収入の減少、並びに為替によるマイナスの影響は相殺できる見通しです。AZ エレクトロニックマテリアル ズの買収効果によって、一時費用計上前 EBITDA は前年から穏やかに増加すると予想しています。 メルクグループの主要決算指標 (100 万ユーロ) 2014 年 第 3 四半期 増減(%) 2014 年 1-9 月期 2013 年 1-9 月期 増減(%) 総売上高 2,936.4 2,751.8 6.7 8,464.4 8,353.4 1.3 売上高 2,905.6 2,659.5 9.3 8,315.0 8,063.8 3.1 営業利益(EBIT) 428.9 481.8 -11.0 1,338.2 1,346.6 -0.6 EBIT 利益率(%) 14.8 18.1 16.1 16.7 781.5 796.4 2,318.7 2,343.4 26.9 29.9 27.9 29.1 856.6 830.7 2,509.4 2,458.1 一時費用計上前 EBITDA 利益率(%) 29.5 31.2 30.2 30.5 1 株当たり利益(ユーロ)1 0.57 0.78 -26.9 2.02 2.12 -4.7 一時費用計上前 1 株当たり利益 (ユーロ)1 1.15 1.15 – 3.46 3.33 3.9 EBITDA EBITDA 利益率(%) 一時費用計上前 EBITDA -1.9 3.1 -1.1 2.1 営業フリーキャッシュフロー 614.1 852.9 -28.0 1,930.4 2,229.5 -13.4 純利益 248.8 339.6 -26.7 877.3 921.6 -4.8 (100 万ユーロ) 純金融負債 1 2013 年 第 3 四半期 2014 年 9 月 30 日 1,521 2013 年 12 月 31 日 307 株式分割を考慮し、前年度の数値を調整 全文リリースはウェブサイト上の英文資料をご参照ください。 http://news.merck.de/N/0/BAC5371B076458DFC1257D8E006E8B2A/$File/PM_Q3_2014_EN.pdf メルクについて Merck (メルク)は、医薬・化学品分野において、最高水準の品質と高度な技術に基づく革新的な製品を提供するリーディング カンパニーです。メルクセローノ、コンシューマヘルス、パフォーマンスマテリアルズ、メルクミリポアの4事業部を有し、2013年 の総売上高は約111億ユーロとなっています。世界66カ国におけるグループ従業員約39,000名が、患者さんのクオリティ・オ ブ・ライフの向上や顧客企業の支援、グローバルな課題の解決に向け取り組んでいます。 メルクは世界で最も歴史の古い医薬・化学品会社です。1668年以来、革新性、事業の成功及び責任ある企業家精神を標榜 しています。メルクの創業家は全体の約70%の株式を保有し、今日にいたるまで株式の過半数を所有し続けています。EMD 5/6 ニュースリリース として事業を行っているカナダ及び合衆国を除き、ドイツ・ダルムシュタットのメルクはMerckの名称及びブランドのグローバ ルな権利を有しています。 メルク株式会社はメルクの日本法人として1968 年に設立。液晶や顔料などの化学品の研究開発・製造・販売や、試薬・分 析機器などライフサイエンス関連製品・サービスを手がけています。2011年には日本ミリポア株式会社を吸収合併し、バイオ サイエンス基礎研究から医薬品製造、創薬まで、ライフサイエンス分野の製品とソリューションを提供しています。 メルク株式会社についての詳細は、www.merck.co.jpをご覧ください。 メルクセローノ株式会社は、ドイツ・ダルムシュタットに本社を置くメルクのバイオ医薬品部門の日本法人で、2007 年 10 月 1 日に発足し、がん及び不妊治療領域を重点領域としています。 メルクセローノ株式会社の詳細については www.merckserono.co.jp をご覧ください。 6/6
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