幼 児 期 における食 育 ~食の楽しさ、大切さがわかるこどもに 食育に取り組む家庭に~ 1. 食育の必要性と推進の考え方 生涯の生活習慣の基礎となる幼児期に、適切な食習慣を刷り込みし、学童期に 食習慣を完成することは、QOL を向上させ、健やかな生涯を送るうえでとても重 要なことです。 特に幼児期は、あいさつ、味覚、栄養バランスの知識など、生涯の食生活に影 響を与えてきます。 そのため、子どもたちに適切な食育ができる環境づくりが求められています。 周南市食育アンケートの結果では、幼稚園、保育所、学校、地域などでさまざ まな食育活動が行われているにもかかわらず、幼児期・学童期の子どもの「食事 のあいさつ」や「食べ残し」、「毎食野菜を食べる」等が十分行われていない実態 が浮き彫りになりました。 このことから、本市では、子どもの頃からの取り組みが最も重要であるという 視点にたち、家庭、保育所、幼稚園、学校、地域において、発育発達過程にあっ た、より具体的な食育を実践する必要があると考えます。 なかでも、子どもの生活の基盤である「家庭」での食育に取り組まれることを めざします。 2. 食育における到達目標 「食」の楽しさ、 しさ、大切さがわかる 大切さがわかる 食育をとおして、食を営む力、力強く生きる能力が培われ、人生を豊かに過ご すことができることをめざすが、食育は多岐にわたっており、幼児期の到達目標 と実践項目を以下のように設定する。 目 標 実 践 項 目 1 食 に 関心や 関心 や 興味 ① いのちを食べていることを知って、感謝の気持ちをもとう ② 食べ物の栽培や収穫を体験しよう をもつ ③ 郷土料理や行事食を知ろう ④ 食に関心のない子もヒーローを通じて興味がもてる 2 適切 適切な な 食行動を 食行動 を ⑤ しっかり遊んで、おなかがすく生活リズム ⑥ いろいろなものを食べて「おいしい味」をおぼえよう 身につける ⑦ 嫌いな食べ物を少しでも食べられたという経験をする ⑧ 全部食べたという満足感を得る ⑨ 家族や友だちといっしょに楽しく食べよう 3 食 の 正 しい知識 しい 知識 ⑩ 三色の食べ物をそろえてバランスよく食べよう ⑪ 家族や友だちといっしょに料理をつくろう を 知る 実践項目②③⑤⑧は、今回のプログラムには盛り込まないが、園の食育活動で実践し ているため、できるだけ結びつけたプログラムにする。 3. キーワード 【園が意識して行っていること】 ■経験 *調理 *育てる *実食 ■環境・雰囲気づくり *おむすびの日、おむすびチャレンジカード *こどもカレンダー:月別にチャレンジ・かぞくでやってみたいこと・クッキング などを設定し実践する *なつやすみちょう *行事 *なかよしランチ:いろいろな友だち・先生と一緒に食べる *年長が年少をサポートする *給食:家庭では食べたことがない食べ物も食べる経験 ※下線 のものは、保護者も一緒に取り組む内容 【本プログラムの役割】 ■興味の 興味の強化、 強化、親子共通の 親子共通の話題 *ゴハンジャー:食に興味がなくても、ヒーローへの関心から「食べ物」や「食べ る」ことに焦点をあてる。保護者も活用しやすいヒーロー(話題)をつくる。 ■地域 地域のサポート のサポート *家族だけでは経験させにくいことを地域がサポートする体制→要検討 ■きっかけづくり *食育に取り組むのが難しい家庭もあるため、それぞれの家庭にあった取り組みを 保護者自身が考える。また、できるようになってから実践するヒントとなる。 4. 具体的な内容 ① について ・人は(全ての生き物は)、食べ物を食べて生きていることに気づく ・「いただきます」「ごちそうさま」を感謝とともに言える ・食卓に上がるまでに、さまざまな人が携わっていることを知る ・野菜の育ちを知り、食べ物に興味をもつ ④⑦について ・ゴハンジャーを通じて、食べ物の働きがあることを知る ・嫌いな食べ物でも、ゴハンジャーや食べ物の働きにより、少しでも食べようと いう気持ちになる ⑥について ・好きな食べ物をおいしく食べる ・嫌いな食べ物にも挑戦する ⑨について ・箸、スプーンなどが上手に使える ・同じ料理を食べたり、分け合って食事をすることを喜ぶ ・家族で食べる食事を楽しくする工夫ができる ⑩について ・食べたことのある食材を増やす ・赤・黄・緑の三色の食べ物があることがわかる ・赤・黄・緑の食品をまんべんなく食べることは、体に良いことを知る ⑪について ・ちぎる、まぜる、こねるなどの簡単な調理をする ・手洗いの意味がわかり、自分で上手に洗う ・食事の準備や後片付けをおこなう
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