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第 6回 量 子物 理化 学 セミ ナー
今回のセミナーでは、
(独)物質・材料研究機構の「前園 涼 先生」をお招きしました。
前園先生は、従来型の第一原理シミュレーションとは異なった、
「量子モンテカルロ法」と
いう手法を用いて精密電子状態計算の研究をされております。平成16年10月より、科
学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業のさきがけタイプ(課題名:遷移金属イ
オンを含む生化学分子の電子論的精密計算)に採択され、現在この分野の第一線で御活躍
されている若手研究者であります。
本セミナーでは、量子モンテカルロ法の基礎から応用まで、最先端のトピックを交えな
がら御講演いただきます。興味を持った学部3、4年生、大学院生の方は、ふるってご参
加下さい。本セミナーを通して、
「計算科学シミュレーションのポテンシャル」を少しでも
感じていただければ幸いです。
注意:配布資料があります!
希望者は3月14日(月)までに、立川研(理科館4階)に資料を取りに来て下さい。
日程
:2004年3月16日(水)3時限―4時限 (13:00—16:30)
場所
:共同会議室(総合研究教育棟 3 階)
講演題目:「第一原理量子拡散モンテカルロ法を用いた精密電子状態計算」
名前
:前園
涼(独立行政法人
物質・材料研究機構
計算材料科学研究センター
第一原理反應グループ)
講演内容: 量子拡散モンテカルロ法は、試行凾數に含まれる励起状態の雑成分を虚時間発展によって濾過す
る事で、より精密な電子相關記述を実現する高精度な電子状態計算手法である。現実的な節固定近似の実装に
おいては、多体波動凾數の振幅自由度を自動的に最も精密な状態に自己修復出来る枠組みと捉える事が出來る。
最近では、世界の幾つかのグループにおいて、MPI を用いた並列・高速計算技術をフル活用して、汎用的な
コード実装が実現され、全電子/擬ポテンシャル、平面波基底/局在基底、孤立系/周期系といったバリエーシ
ョンを全て一つのコードパッケージで扱えるようにまでなっている。
本講演では、拡散モンテカルロ法の計算原理を概観した後、最近の動向に関して紹介する。
講演計画:
3時限目.
「第一原理量子モンテカルロ法の基礎理論と實装方法」
4時限目.
「最近の研究事例」
5時限目.
「呑み会」 at 立川研
世話人:量子化学研究室、立川仁典(内線 2188、[email protected])
第 7回 量 子物 理化 学 セミ ナー
今回のセミナーでは、
(独)お茶の水女子大学の「武次 徹也 先生」をお招きしました。
武次先生は、多原子分子の反応を理論的に取り扱うために、ポテンシャル曲面上での動力
学に関する研究を行っております。具体的には、量子化学計算に基づいた動力学のアプロ
ーチとして、反応経路動力学および Direct Dynamics の手法を積極的に展開されており、
現在この分野の第一線で御活躍されている若手研究者であります。
本セミナーでは、量子化学計算に基づいた化学反応における理論手法の基礎から応用ま
で、最先端のトピックを交えながら御講演いただきます。興味を持った学部3、4年生、
大学院生の方は、ふるってご参加下さい。本セミナーを通して、
「計算科学シミュレーショ
ンのポテンシャル」を少しでも感じていただければ幸いです。
注意:配布資料があります!
希望者は3月15日(火)までに、立川研(理科館4階)に資料を取りに来て下さい。
日程
:2004年3月17日(木)2時限―4時限 (10:30—16:30)
場所
:共同会議室(総合研究教育棟 3 階)
講演題目:「化学反応におけるポテンシャル曲面と動力学」
:武次
徹也(お茶の水女子大学 大学院人間文化研究科 助教授)
講演計画:
3時限目.
「多原子分子のポテンシャル曲面について」
4時限目.
「反応経路動力学と Direct Dynamics 法の基礎」
5時限目.
「電子励起状態における Direct Dynamics」
終了後。
「呑み会」 at 立川研
1.6
y / bohr(amu)1/2
名前
1.2
EQ
EQ
0.8
0.4
TS
0
- 0.4
- 1.
- 0.5
0
0.5
1.
x / bohr(amu)1/2
講演内容: 本講義では、多原子分子反応を理論的に取り扱う上で基礎となるポテンシャル曲面の概念を解
説し、量子化学計算に基づいた動力学のアプローチとして、反応経路動力学および Direct Dynamics の手
法を紹介する。応用例として、マロンアルデヒド分子における全自由度を考慮したポテンシャル曲面 の作
成と動力学計算によるトンネル分裂の見積もり、および HCNH+ の解離性再結合反応に対する direct
dynamics simulation の研究について紹介する。
世話人:量子化学研究室、立川仁典(内線 2188、[email protected]