七ヶ浜町教育委員会に関する点検及び報告書PDF版(80.1キロバイト)

教育委員会に関する点検及び評価の報告書
1.点検及び評価に関する方針について
・ ・ ・
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2.教育委員会議について
・ ・ ・
2
∼
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3.学校教育について
・ ・ ・
5
∼
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4.生涯学習について
・ ・ ・
12 ∼
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5.学識経験者の意見書について
・ ・ ・
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平 成 20年 9月 29日
七ヶ浜町教育委員会
平成19年度七ヶ浜町教育委員会の事務の管理及び
執行状況に関する点検・評価の方針について
1.趣
旨
(1)
七ヶ浜町教育委員会は、毎年策定する教育基本方針に基づく具体
的施策や重点事業等の実施状況について点検及び評価を行い、課題
や今後の改善方策を明らかにするとともに効率的かつ効果的な教
育行政の推進を図る。
(2) 点検及び評価の結果に関する報告書を作成し、これを議会に提出す
るとともに公表することにより、町民に対する説明責任を果たし町
民に信頼される教育行政を推進する。
2.実施方法
(1)
毎年策定する教育基本方針に基づく、具体的な施策や重点事業等
を対象として点検及び評価を実施する。
(2)
点検及び評価については、前年度の施策及び事業の総括を行うと
ともに、課題や改善策等を明確化する。
(3)
点検及び評価については、毎年1回実施する。
(4)
点検及び評価については、学識経験者の意見を聴取したうえで教
育委員会がまとめる。
(5)
教育委員会は、点検及び評価に関する報告書を作成し、町議会に
提出するとともに町民に公表する。
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1. 教育委員会議等について
平成19年度は、毎月の定例会議12回と臨時会議を3回開催いたしました。
平成19年度の教育委員の活動方針として、
「動く教育委員」
「説明責任のでき
る教育委員」を掲げ、定例の教育委員会議の日に教育委員が学校を訪問し、各学
校長より「特色ある学校経営方針及び事業計画」
「教職員の勤務状況」
「不登校児
童生徒への対応」等の説明をいただき意見交換をいたしました。また、各学級の
授業視察及び給食を児童生徒と一緒に食べながら、各学校における課題等の実態
を把握し、午後からの教育委員会議において協議をいたしました。
平成19年度の、年間を通しての大きな議題といたしましては「A中学校の対教
師暴力への対応」「町内小学校の英語教育のあり方」「課題を抱える教員への対応」に
ついてでありました。
<対教師暴力への対応>
A中学校では、前年より対教師暴力事件が発生いたしておりましたが、そのグ
ループが中学3年生になると益々エキサイトし学校崩壊までに発展しようとし
ておりましたので、4月の教育委員会議では、大部分の生徒の正常な学校環境の
回復及び学習権を保障するために毅然とした対応をすることを決定いたしまし
た。
第1の対応として、対教師暴力への措置として中学3年生の男子を5月10日
から16日までの出席停止、また、授業妨害への措置として中学2年生の女子を
6月29日から7月6日までの出席停止を決定し実施いたしました。
第2の対応として、生徒指導のために宮城県警察本部にスクールサポーターの
派遣を依頼し、5月18日より6月22日までと、11月15日より30日まで
の2回にわたり、校内外の巡回指導及び非行防止教室の開催や生徒指導全体研修
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会.生徒指導部会.学年部会等での助言と支援を実施いたしました。
第3の対応として、
「学校」
「地域」
「保護者」
「教育委員会」が協力して生徒指
導対策協議会を設立し、6月18日より翌年3月まで学校内の巡回指導と登校指
導を実施いたしました。
その結果、7月中旬ごろより少しずつではありますが、正常な学校生活を取り
戻すことができました。また、学校の先生方も、徐々に生徒指導に対する自信を
持ち、生徒及び保護者や地域との信頼関係を深めるようになりました。これは、
教育委員会が最後まで学校を支えた成果であると自負いたしております。
今後も児童生徒が心身ともに健全に成長することを願い、平成20年度も「動
く教育委員」「説明責任のできる教育委員」を目標に、教育委員の学校訪問及び
定例の教育委員会議の充実をはかり町民の信頼に応えたいと考えております。
<小学校における英語教育のあり方>
平成18年に教育基本法が改正されたことに伴い学校教育法の一部改正によ
り、小学校は平成23年4月より、中学校は平成24年4月から新しい学習指導
要領でスタートすることになりました。特に、小学校では5年生及び6年生の教
科の中に「外国語活動」の時間が設定されたことは、全国の教育委員会や小学校
の教職員及び保護者に大きな反響を呼びました。
教育委員会といたしましては、早速、平成23年4月に照準を合わせ、平成 18
年4月の教育委員会議において、町校長会に「七ヶ浜町における小学校の英語教
育について」の諮問を決定いたしました。
諮問を受けた町校長会は、同年5月に各小中学校より推薦された教諭で構成す
る「七ヶ浜町小学校英語検討委員会」を立ち上げ、平成19年9月13日の答申
までに10回の検討委員会と5回の研修会及び打合せ会を開催いたしました。ま
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た、策定にあたり検討委員と教育委員会が連携を密にし、また、諸課題等に対応
するために意見交換を行い、当町独自の指導体制や新しい学習指導要領の内容を
見据えた指導方法及びカリキュラムが策定されました。
教育委員会議では、町校長会よりの答申を重く受け止め、平成20年度より各
小学校への英語教育導入のために、町部局へ各小学校への英語教科の資格を持つ
非常勤講師の配置を要望をいたしました。町議会からのご理解もあり平成20年
度予算に反映することができました。
全国に先駆けての事業でありますが、学校、保護者のご理解とご支援をいただ
き、事業の成果を全国に発信したいと考えております。
<課題を抱える教員への対応>
8月24日(金)、B小学校の理科の時間におけるドライアイスを使った実験
で、何人かの児童がドライアイスの塊を直接口に入れ口内炎になった事故が発生
し、多くの保護者から担任のA教諭に対する不安と苦情の電話が学校及び教育委
員会にありましたので、早速、当該クラスの保護者説明会を開催するように学校
を指導いたしました。
教育委員会として、A教諭の授業及び生活指導状況について調査いたしました
ところ、年度当初より児童及び保護者とのトラブルが予想以上に多く発生してお
り、また、教育委員による授業視察の結果をふまえ、長期研修必要教員として宮
城県教育委員会に報告することを決定いたしました。その後も、定例の教育委員
会議で協議を行い、10月に正式に申請をいたしました。
宮城県教育委員会では、町からの申請を受けて11月及び翌年2月の2回にお
ける指導力不足等教員審査委員会で審議した結果、3月 7 日付けでA教諭の研修
教員としての認定が確定いたしました。
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今後も、児童生徒を主体的に考え、教育環境の改善及び教員の資質向上の推進
を図ります。
2. 学校教育について
<町採用の非常勤講師の活用>
平成14年度から継続して各学校に 1 名ずつの町非常勤講師を配置しておりま
す。平成19年度も各小学校においては、低学年を中心としたT.Tや少人数学
級による授業、特別支援学級の補助等で活用いたしました。その結果、きめ細や
かな学習指導が可能となり、学力の向上や授業になかなかついていけない児童の
基礎学力の定着に効果がありました。
各中学校においては、教員が行う教科指導(七ヶ浜中:英語、向洋中:数学)
を支援・補助することにより、学力向上を目的とした丁寧かつきめ細やかな学習
指導が可能となり効果を上げております。
今後とも、児童生徒の学力向上等に役立てていけるよう、カリキュラム、指導
内容を十分に検討し、有効に活用してまいりたいと考えております。
<児童生徒の事故防止と安全確保体制の強化>
平成19年度は、小学校で校内事故が2件、中学校で交通事故が2件、校内事
故が1件発生いたしました。いずれも、適切かつ迅速に対応しており、再発防止
策についても十分に検討しております。その中でも、交通事故につきましては、
2件とも自転車で歩行者に追突するという同じような事故でありましたので、事
故発生から1ヶ月間にわたり事故現場付近で教職員が指導にあたりました。
また、各学校において、近年、高い確率で発生が予想されている地震や津波、
火災に対する災害対策訓練を毎年実施しており、校内外を問わず適切な行動が取
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れるよう指導いたしております。
今後とも、関係機関の協力を得ながら、安全指導及び安全管理のさらなる徹底
をはかり、児童生徒の事故防止と安全確保に努めてまいりたいと考えております。
<教職員の綱紀粛正と事故防止への努力>
平成19年度は、懲戒処分等がなされた教職員はおりませんでしたが、交通事
故は、7件発生しました。また、教職員の健康管理につきましては、1ヶ月以上
連続で休んでいる者が、1校を除き各校若干名おりました。
今後も、教職員の綱紀粛正、事故防止については、日々の声がけ、教職員の処
分に関する文書の周知などで注意喚起に努めてまいりたいと考えております。ま
た、健康管理につきましては、安全衛生推進者(教頭など)を中心に、教職員の
変化に気を配るとともに、カウンセラー及び指定医師の面接指導の活用を図りた
いと考えております。
<二学期制の個性ある教育計画の立案と検証>
二学期制を導入したことにより、●長いスパンで学習に取り組むことができ、
児童生徒の変容をじっくり確認し評価することができました。●行事の実施時期
に幅が持つことができました。●授業時数の確保が図ることができました。●時
間にゆとりができ、個別指導の充実を図ることができました●家庭訪問を夏季休
業中に実施することにより、充 実 し た 話 し 合 い を す る こ と が で き ま し た 。
このように、様々な効果を得ることができました。
しかし、二学期制の課題としては、学期途中で長期休業に入ることか
ら、授業の継続性及び宿題の質や休業前の授業の構成等に更なる工夫と
改善が必要であります。
今 後 も 、見 直 す べ き と こ ろ は 見 直 し 、二学期制の特性を最大限に活かしな
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がら、児童生徒に還元できるように努めてまいりたいと考えております。
<七ヶ浜ジョイント5事業の検証を受けての推進(授業づくり、健全育成、ふるさと活動、
広報活動、開放講座)>
平成12年より立ち上げた本事業は、『授業づくり』、『健全育成』、『ふるさと
活動』、
『広報活動』、
『開放講座』の5つの柱で構成いたしております。また、小
中連携を図りながら、児童生徒に対し生きる力とゆたかな心の育成を目指し事業
に取り組んでおります。
『授業づくり』の主な活動といたしまして、全国学力学習状況調査結果の町内
統一様式での分析、児童生徒の小中学校の落差(中1ギャップなど)解消を目指
した小・中学校交流授業及び授業参観交流の実施をいたしました。
『健全育成』の主な活動といたしましては、長期休業前における小中学校生徒
指導担当者間の会議の開催(3回)、不登校児童生徒対策会議の開催、小学生に
対する中学生のラジオ体操指導・吹奏楽部の演奏の鑑賞、小学校の運動会におけ
る幼児の参加交流などを実施いたしました。
その結果といたしまして、教師が各種交流から校種を超えた情報の共有化が図
られ、また、未定着な学習指導や生活指導の検討が可能になるなど、指導方法の
改善に繋がっております。
『ふるさと活動』については、クリーンメッセージ、海浜清掃、ふるさと子ど
もゆめ議会(以下「ゆめ議会」)などを通して、児童生徒がそれぞれ地域(ふる
さと)の一員ということを意識するとともに、よりよい地域(ふるさと)づくり
を実践しております。ゆめ議会では、「私たちの身近な公園をきれいに」という
質問から、ゴミを捨てないよう呼びかけるポスターづくりにつながり公園に掲示
いたしました。また、継続して実施してまいりました海岸清掃活動が評価され、
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七ヶ浜ジョイント5が、海岸功労団体として全国海岸協会から表彰されました。
『広報活動』では、活動全般を保護者や地域の人々に広く知ってもらい、また、
町内小中学校全職員の意識の高揚を図ることを目的として、ホームページの更新
や町広報紙の掲載に努めてまいりました。その結果、多くの市町村よりの視察な
ども受け、また、新たに赴任した教師についても、活動内容が分かりやすく意識
付けが図られたと考えております。
地域に根ざし開かれた学校の構築を目指して、夏季休業中に実施している『開
放講座』は、教職員、地域企業等を講師として、56講座(平成19年度)を開
催いたしましたところ、児童生徒、地域住民など延べ1,000名を超える応募
がありました。年々応募者が増加しており、抽選になる講座もあり、関心の高さ
がうかがえるとともに、目的は、着実に浸透しているものと感じております。
ジョイント5事業の課題といたしまして、活動内容が広範囲なため、必ずしも
十分な成果に繋がらない場合もありました。今後は、活動内容の絞込みを行うな
ど調整をしながら、それぞれの柱をさらに充実させ、小中9年間のスパンで心ゆ
たかでたくましく生きる児童生徒の育成に努めてまいります。
<生徒指導における関係機関との連携>
生徒指導につきましては、生徒指導担当の教師が中心となり進めておりますが、
必要に応じて民生児童委員、七ヶ浜交番、宮城県警察スクールサポーター、地域
の学校サポーター、児童相談所、学校などと連携を図りながら、問題解決に当た
っております。
一例として、A学校において、教職員の指導だけでは、なかなか改善が図られ
なかった学校生活環境の乱れ(授業妨害・授業離脱・服装の乱れなど)がありま
した。このことについて、「学校」、「保護者」、「地域」、「警察機関」が一体とな
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り、校内巡回指導、登校指導などの様々な活動を継続的に重ねてまいりました。
その結果、少しずつ子どもたちの規範意識が高まり落ち着きを取り戻すことがで
きました。
また、問題行動等で教育委員会が報告を受けた件数は、小学校において2件、
中学校において12件ありました。内容は、万引き、対教師暴力、保護者による
虐待等でありました。
今後も、警察、専門機関と協力し、再発防止に努めていくとともに、新たに取
り沙汰されているネットいじめ等にも対応できるよう関係機関の協力をいただ
きながら児童生徒の指導に努めてまいります。
<本町における小学校英語教育に関する答申>
教育委員会から諮問を受けた町校長会が、各小中学校より推薦された教諭で構
成する「七ヶ浜町小学校英語検討委員会」を立ち上げました。そこで、検討委員
会、研修会及び打合せ会を開催し、
「1.小学校における英語教育の必要性」、
「2.
目標・内容」
、
「3.教育課程の位置付けについて」
、
「4.指導者、教材・教具等
の条件整備」、
「5.年間活動計画の作成」、
「6.評価について」、
「7.今後の取
組と課題について」の項目で答申されました。その結果、平成20年度に各小学
校へ英語教科の資格を持つ町非常勤講師を配置する予算を確保することができ
ました。
<「教師力」向上のための授業研修の強化>
教師力向上のため、各学校毎に掲げた校内研究テーマに取り組みました。
小学校では、算数科の「数と計算」の領域を通して、基礎・基本の定着を図る
指導法について研究する学校、また、自分の思いや考えを深めていく国語科の授
業づくりを研究に取り組む学校がありました。
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また、中学校においては、
【基礎・基本の定着を図る指導方法の工夫】と【「学
ぶ力」を身につける生徒の育成】をテーマにする学校がありました。
複数人で意見交換をしながら一つの授業を組み立てていき、指導方法について
考えを深めたり、また、授業を実際に見ることで、指導力の向上を図ったりする
など、色々取り組んでまいりました。
校内研修では、学年部ごとに授業研究や事例研究を通して、各自が授業の提供
をしながら資質の向上を図った学校や教科を3つの教科群に分け指導方法の工
夫をした学校など、それぞれ教師力向上のための研修を実施いたしました。
今後も、教師力の向上のため、研究・研修に取り組むとともに、個々の教師が
もつ授業での課題は、学年、学校全体で考え、支え、改善していくということが
ごく当たり前にできるように努めてまいりたいと考えております。
<学校評価に関する取組みの推進>
各学校とも教職員、保護者、児童生徒に項目立てて(学習面、生活面、学校行
事、学校施設など)調査をし、回答を数値化するなどして分析をいたしました。
評価の分析につきましては、各学校での特徴があり、教育目標、学校行事、校
内研究、生徒指導、生徒会活動、学校保健・・・など細かく分類し、各区分で分
科会を開き検討、さらに全体会で協議、その後、学校評議員に提示し意見を求め
る手法の学校や、大項目ごとに分析を行い進めていく学校等様々ですが、どの学
校も分析結果を踏まえ次年度の教育計画に反映いたしております。
保護者からは、表現力の向上、家庭学習の習慣付け、個別指導の充実、安全確
保、各種施設整備についての意見、要望がありました。
今後とも、各学校で実施した学校評価において明らかになった課題については、
改善すべきところは改善し、また、良い面については、更にみがきあげ、より良
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い学校運営ができるよう努めてまいります。
<「はやね・はやおき・あさごはん」推奨運動の推進>
各小中学校において、学校だより、集会、昼の放送、授業、学年懇談会等で推
進を図ってまいりましたが、本推奨運動を重要視していない家庭もあり、時間を
要するものと感じております。
教育委員会といたしましては、学校を通して引き続き児童生徒と家庭に対し根
気強く働きかけ、規則正しい生活習慣の定着に力を注いでまいります。
<学校給食について>
平成19年度の給食回数については、小学校1年生172回・2∼6年生17
5回、中学校1∼2年生166回・3年生161回実施いたしており、調理稼働日
数は195日でありました。また、給食費については、1食あたり小学生から2
50円を、中学生から300円の食材費を徴収し、週に3回が米飯、パンと麺類
がそれぞれ1回の割合で配食いたしております。
平成18年度より「学校給食における地産地消会議」を立ち上げ、平成19年
度も地場産品の「トマト」「味噌」「曲がりネギ」「海苔」「ジャガイモ」「玉葱」
などを活用した給食を児童生徒に提供いたしました。特に、1月の学校給食週間
においては、七ヶ浜産米のご飯を5回提供いたしました。これら地場産品の活用
は、児童生徒にも好評でありました。
また、平成14年度から子どもたちが交流いたしております山形県朝日町の
「りんご」を給食のデザートに使用し、山形県朝日町では、七ヶ浜町の「焼海苔」
を定期的に取り入れ、給食の食材交流も進めております。
学校給食をご理解いただくために、各小学校の保護者を対象にした試食会、一
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般町民を対象とした町民試食会、町議会議員による試食会を開催いたしました。
今後とも、学校給食を通じて「食の」重要性・必要性を啓発してまいりたいと
考えております。
4. 生涯学習について
生涯学習の推進充実につきましては、生涯学習センター(中央公民館、老人福
祉センター、働く婦人の家、勤労青少年ホーム)、亦楽地区公民館(図書センタ
ー)、西部地区公民館(遠山・境山コミュニティーセンター)、歴史資料館、及び
スポーツ関連10施設を推進の拠点として事業を展開いたしました。なお、老人
福祉センター、働く婦人の家及び勤労青少年ホームは、厚生労働関係施設ではあ
りますが、生涯学習推進の観点から、平成7年度より町長部局からの事務委任を
受け現在に至っております。また、スポーツ施設10施設については、平成18
年度より指定管理者による管理・運営を行っております。
推進体制といたしましては、「生涯学習のまちづくり」推進5ヶ年計画をもと
に生涯学習課が中心となりスポーツ振興基本計画(しちがはまレインボースポーツ
プラン)を策定し、町内小中学校、13地区の公民分館、町体育協会・町文化協
会、町婦人会、町老人クラブ連合会、町子ども会育成会等の各種団体の協力をい
ただきながら推進いたしております。特に、スポーツ振興については、指定管理
者の2法人も独自のスポーツ振興事業を展開し、登録会員の増員を図りながら生
涯スポーツの普及・推進に寄与しているところであります。
なお、事業執行に際しましては、年2回の社会教育委員会議を開催し、年度当
初の会議では、現年度の事業方針及び各事業内容の説明を行い、年度末の委員会
議では、前年度の反省を踏まえ新年度の事業方針及び各事業計画を説明し、ご指
導をいただいております。また、働く婦人の家、勤労青少年ホームにおいても利
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用者代表や町内事業所関係者等で構成される運営委員会を開催し、運営の方向付
けのご指導をいただいております。特に、平成20年度には町制施行50周年を
迎えることになっており、記念事業の計画準備を行いました。
<社 会 教 育 事 業>
社会教育事業の重点事業として、生涯学習の推進体制、年代別によるプログラ
ムの策定、出前セミナーの充実、図書センター事業関係、他市町村との地域間交
流事業、及び男女共同参画関係事業に取り組みました。各事業の推進については、
前年の反省を活かし、参加者に少しでも充実感・満足度が高められるよう、また、
効率的な事業展開となるよう執行いたしました。中でも、年度末近くに開催する
「生涯学習フェスティバル」
(構成:ダンスパーティー、展示発表、舞台発表、模擬店
など)は、生涯学習センター利用者や一般町民が1年間の学習成果の発表の場と
して3日間の開催で来館者が2,000人を超える事業であります。参加者には
充実感を得る事業と位置付けられ定着いたしております。また、歴史資料館事業
としては、常設の一般展示者の入場者も昨年比で若干の増員がみられ、小学生を
対象にした縄文まつりの開催は20回を数えます。他に歴史講座には県内の遺跡
見学で年3回開催いたしました。図書センター事業としては、毎年新刊を増冊し
利用者の要望に応えております。また、小中学生の読書感想文コンクール、未就
学児を対象にした読み聞かせ会、成人を対象にした読み聞かせ講座を開設し読書
推進を図ってまいりました。
<社 会 体 育 事 業>
社会体育事業の重点事業として、レインボースポーツプランを基に、施設の整
備・充実、指定管理者制度関係、スポーツ振興プログラムの充実、総合型スポー
ツクラブの育成、各種スポーツ団体との連携、及び各種大会の充実に取り組みま
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した。
この中で、スポーツ振興の大きなねらいは、スポーツの普及・底辺拡大はもと
より、健康づくり、大会型事業においては町内の地域間の交流や地域コミュニテ
ィーづくりなどであります。トライアスロン大会については、国内外のトップア
スリート、また、全国からの一般愛好者の参加もあることから、スポーツ振興の
みならず町のPR事業の一環としても効果を上げているところであります。
また、平成18年度より指定管理者制度の導入によりスポーツ施設の管理を行
っております。月1度の定例会で指導・助言の機会を設けながら19年度の2年
目の運営も順調に推移してきており、利用者へのサービス向上が図られておりま
す。特にプログラムの中では、「スポーツフェスタin七ヶ浜」については、町
民主体の企画と運営で行われるようになり、今までの町民大運動会とは違った盛
り上がりや地域コミュニティーづくりに効果を出しております。これも、体育協
会、スポーツ少年団の事務局を生涯学習課から民間(NPO 法人アクアゆめクラブ)
に移行し、自主自立できる団体への育成支援が効果を表しているものと考えてお
ります。
<公 民 館 事 業>
公民館事業の重点事業といたしましては、地域交流事業の充実、学習活動への
支援、芸術文化活動の充実、まつり・つどいの充実及び運営体制の充実でありま
す。中でも、花と緑のある街づくりの推進事業は、町内全域に年2回計63,6
00本の苗を配布し、各地区の花壇づくりを進めております。年間を通しての美
しい花壇づくりは、町民をはじめ来町者からも好評をいただいております。また、
町民に親しまれる公民館づくりとして、平成19年度中に中央公民館1階に「町
民交流室」を開設いたしました。使用方法としては、手軽に手続き無しで利用す
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ることが出来ること、また、各種団体のPR用ポスターなどの掲示コーナーを設
けて利用されております。他には、中央公民館ロビーを一般展示ギャラリーとし
て開放しており、生涯学習センターの登録サークルや一般町民の作品展示で利用
されております。
<老人福祉センター、働く婦人の家、及び勤労青少年ホーム>
老人福祉センターは高齢者へ、働く婦人の家は婦人層へ、勤労青少年ホームは
青年層へそれぞれ年代層に合わせた健康づくり・教養講座の開設・仲間づくりな
どのプログラムを提供いたしております。
老人福祉センターでは、火曜日から金曜日まで町内を2分し、曜日を決めて送
迎バスを運行し利用者の利便を図っております。事業としては、健康増進のため
の事業として、グラウンドゴルフ、ゲートボールのそれぞれの大会。レクリエー
ション事業として、演芸大会、囲碁将棋大会。教養講座として、四季さがし、園
芸教室などを開設しております。各種大会・教養講座の参加者も徐々に増加傾向
にあり交流の場・活動の場として、充実した時間の中から生きがいづくりに繋げ
ております。
働く婦人の家事業では、教養講座を中心に事業を展開しており、18講座、延
べ130回、1,133名が利用しております。その際、開設する講座生を対象
に託児室も用意しており参加しやすい環境づくりも併せて行っております。さら
には、講座終了後に高い技術・教養等を習得しようとする利用者が自主的にサー
クルを立ち上げ運営しておりますので、婦人の家としてもできる限りサークルへ
の指導・助言及び運営の支援を行っております。
勤労青少年ホームにおいても、教養講座やサークル育成事業を中心とした事業
を展開いたしております。平成19年度は、17講座、54回、延べ561名の
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参加をいただいており、県内や周辺市町の利用者交流事業も行っております。登
録サークル数は12団体で、利用者延べ人数が826名であります。なお、勤労
青少年ホームの軽運動場につきましては、登録利用者を優先にしながらも登録者
以外の一般利用者にも開放いたしております。
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