石綿飛散防止対策に係る説明会の出席者からの質問とその回答 平成 26 年5月 13 日(火)から5月 27 日(火)に大阪府内7ヶ所の会場で実施した説明 会においては、多くのご質問をいただきました。 このうち、広く同様の事例が想定されるご質問について、FAQ として取りまとめ掲載いた しました。 さらにご質問がある場合は、下記あてにいただきますようお願いします。 お問い合わせ先 大阪府環境農林水産部環境管理室事業所指導課大気指導グループ 電話番号:06-6941-0351(内線 3874) E メ ー ル:[email protected] この Q&A 集では、 「大気汚染防止法」を「法」 「大阪府生活環境の保全等に関する条例」を「条例」 と略して表記します。 1.石綿排出等作業 ご 質 問 回 答 1-1 P タイルは条例で規定する石 綿含有成形板の対象外と判断 してよいか。 石綿を含有する板状に成形された建築材 料のうち、P タイルのように表面が樹脂で 被覆されている、又は全体が樹脂で固形化 されているものは条例で規定する石綿含有 成形板の対象外です。 1-2 石綿排出等作業に規模要件は あるのか。例えばボード1枚 でも対象となるのか。 規模に関わらず、石綿含有建築材料を排 出する作業は石綿排出等作業に該当しま す。 2.届出 ご 質 問 回 答 2-1 届 出 者が 受注 者 としてよい か。 届出者は発注者(解体等工事の注文者)又 は自主施工者です。 2-2 届出書の作成及び窓口への 提出は、受注者が行ってもよい か。 届出書の提出は、届出者である発注者又 は自主施工者が行うものです。しかし、止むを 得ない事情で別の者が提出せざるを得ない場 合は、委任状(発注者の押印済み)を添付して ください。 様式例は大阪府ホームページ (http://www.pref.osaka.lg.jp/jigyoshoshido/a sbestos/todokede.html)に公開しています。 ご 質 問 回 答 2-3 受注者が発注者の委任状を 添えて届出書を提出する場合、 窓口への発注者の同行は必要 か。 委任状があれば、窓口への発注者の同行 は必要ありません。 2-4 委任状について、発注者から 受注者(法人)に委任を受けた場 合、委任を受けた法人に属すれ ば誰でも提出は可か。 受注者の社員の所属する法人名と届出書 を提出する社員の個人の氏名を記載した委 任状を提出してください。 2-5 配管エルボの撤去工事を着工 中(4月に届出済み)であり、工期 は1年を予定している。6月1日 以降、追加で提出する書類はあ るか。 追加の届出を行う必要はありませんが、作 業基準等については改正後の法及び条例が 適用されます。 掻き落とし、切断又は破砕により除去を行 い、集じん・排気装置を用いる場合は、6月1 日以後に石綿含有建築材料の除去作業を初 めて開始する前に、集じん・排気装置の正常 な稼動の確認を実施し、除去作業の開始後 に速やかに排気口で粉じんの迅速な測定が 必要です。 3.事前調査 ご 質 問 回 答 3-1 アスベストマークの取組みは、 平成元年から始まっているが、ア スベストマークがついていなけれ ば、含有なしと判断してよいか。 平成元年7月以降に生産された石綿含有建 築材料には建材メーカーが自主的にアスベスト マークを表示しています。 しかし、平成 16 年 9 月 30 日までの製造の建 築材料について、石綿の含有率が1重量%以 下の建築材料は石綿製品としての規制対象外 だったため、アスベストマークの表示はありませ ん。 現在は、石綿の含有率が 0.1 重量%超のも のが規制対象です。 したがって、アスベストマークの有無以外に 製品名や設計図書の確認の他、必要に応じて 建材分析を行う必要があります。 3-2 目視の調査方法は、アスベスト マーク、型番の確認以外は認めら れないか。 アスベストマーク、型番の他、メーカーホーム ページで製品名から石綿含有の有無を確認す ることができます。 3-3 事前調査の方法について、① 設計図書その他の資料、②目視 で石綿の有無が判明した場合、さ らに③建材の分析まで求めるか。 建材について、①設計図書その他の資料、 ②目視で石綿含有の有無が判明した場合は、 ③分析は不要です。 3-4 みなし作業で対応する場合、事 前調査結果についてはどのように 記載すればよいか。 事前調査結果の書面には「みなし」と記載し てください。 ご 質 問 回 答 3-5 あるテナントで一室のみを改修 する場合の事前調査では、テナン トビルの部屋全ての事前調査を 実施する必要があるか。改修する 部分のみの事前調査でよいか。 この場合の事前調査は、改修する部分のみ を対象に行ってください。 3-6 事前調査書面の保存、特定解 体等工事に係る場所での事前調 査書面の写しの閲覧、届出書への 事前調査書面の添付の義務付け は、法、条例のどちらで規定され ているのか。 3-7 「事前調査書面の保存」は電子 ファイルでも可か。 事前調査結果は書面で作成・交付する必要 があるため、保存も書面で行ってください。 3-8 事前調査書面を保管する部署 は、工事担当部署と異なるのは可 か。 事前調査書面の保管は、同一法人の工事 担当部署以外が行っても差し支えありません。 3-9 高層建築物で部屋も非常に多 数ある場合で、同じ構造・設計の 階・部屋であっても、それぞれ記載 が必要ということか。 全く同じ構造・設計の階・部屋であれば、事 前調査詳細票を一枚にまとめても構いません。 改修等により、他の部屋・階と異なる建材が 使用されていると調査の結果判明した場合は、 それぞれの部屋・階に対応した事前調査詳細 票の作成が必要です。 3-10 事前調査結果の説明の時期に ついて、「特定粉じん排出等作業、 石綿排出等作業が当該工事の開 始の日から 14 日以内に行われる 場合は、作業開始の 14 日前まで」 とあるが、作業開始とは何が該当 するのか。 石綿含有建築材料の除去等の作業のため の足場の設置や作業区画の隔離等の準備作 業の開始のことです。 3-11 事前調査書面は、閲覧を求めら れた場合に閲覧に供することを義 務付けるものか。 事前調査書面の閲覧が求められた場合は、 閲覧に供してください。 3-12 事前調査について、発注者がす でに実施していて受注者がその結 果をもらうことで完了、とするのは 可か。 工事の着手前に、発注者が実施した調査の 資料も利用して、受注者が改めて事前調査を 実施し、石綿含有建材の使用の有無のチェック 漏れがないことを確認しなければなりません。 3-13 事前調査結果の掲示について、 記載内容さえ満たしていれば、様 式は不問か。 法・条例で規定する記載事項を満たしていれ ば差し支えありませんが、掲示板の記載例は 大阪府ホームページ(http://www.pref.osaka.lg.j p/jigyoshoshido/asbestos/todokede.html)に公 開しています。 3-14 吹付け材の使用があり、みなし により石綿含有建築材料とする場 合の事前調査結果の掲示にはど のように記載すればよいか。 建材の種類に「吹付け材」、調査結果に「み なし」と記載してください。 掲示板の記載例は大阪府ホームページ ( http://www.pref.osaka.lg.jp/jigyoshoshido/asb estos/todokede.html)に公開しています。 条例で規定しています。 ご 質 問 回 答 3-15 掲示板を掲示する高さに指定は あるか。 掲示板を掲示する高さに指定はありません が、掲示の際は公衆の見やすい場所に設置し てください。 3-16 石綿含有建築材料の除去作業 を解体工事の着手の1ヶ月後に行 う場合、 ①事前調査結果の掲示 ②作業の届出 はいつ行うべきか。 この場合、 ①事前調査結果の掲示は解体工事の着 手まで ②届出は、石綿含有建築材料の除去作業 の開始の日の 14 日前まで に行ってください。 4.粉じん計 ご 質 問 回 答 4-1 「集じん・排気装置の排気口での 粉じんの迅速測定」とは、パーティ クルカウンターをイメージしている が相違ないか。 粉じんを迅速に測定できる機器としては、パー ティクルカウンターの他、粉じん相対濃度計(デ ジタル粉じん計)、繊維状粒子自動測定機(リア ルタイムファイバーモニター)があります。 4-2 集じん・排気装置の粉じん計を 用いた確認について、デジタル粉 じん計の値は周囲の環境(風な ど)によっても数値にばらつきがあ るが信用できるか。 環境省「建築物の解体等に係る石綿飛散防止 対策マニュアル 2014.3」 ( http://www.env.go.jp/air/asbestos/litter_ctrl /manual_td_1403/index.html)の 105 ページでは、 「周囲の⾵等の影響によりわずかな濃度を示す 場合があるが、開始直後の濃度からの減衰が確 認され、安定した状態であればよい。」とされてい ます。 デジタル粉じん計の設置方法等の詳細につい ては同マニュアルをご確認ください。 4-3 粉じん計の使用について、測定 頻度・数値等の規定はあるか。 測定頻度については、石綿含有建築材料の 除去に初めて着手する日の作業開始後に集じ ん・排気装置の排気口において粉じんの迅速測 定をする必要があります。 また、定期的に粉じんの迅速測定を実施し、 集じん・排気装置の異常の有無の確認すること が望ましいです。 管理値の規定はありませんが、数値に変化が なく安定した状態であることを確認してください。 5.大気測定 ご 5-1 質 問 大気中の石綿濃度の測定につ いて、前室の中でも義務はあるの か。 回 答 隔離養生区画内の大気中の石綿濃度の測 定については、法及び条例では規定されていま せんが、他法令については別途確認してくださ い。 ご 5-2 質 問 回 2 石綿含有成形板が 1000m 以 上使用されている建築物の解体 工事の場合、大気中の石綿濃度 の測定の義務はあるのか。 ご 質 問 答 敷地境界基準(10 本/L)の遵守義務はありま すが、大気中の石綿濃度の測定の義務はあり ません。 回 答 5-3 敷地境界における大気中の建 築物石綿濃度の測定の実施者 は、石綿含有建材調査者講習修 了者でないといけないのか。 建築物石綿含有建材調査者講習は、事前調 査時に活用する制度であり、敷地境界基準の 測定に関するものではありません。 5-4 大気中の石綿濃度測定につい て、発注者に測定義務があるの か。 石綿排出等作業に係る作業の一環として受 注者又は自主施工者が行う必要があります。 なお、石綿濃度測定計画届出書については 発注者が行わなければなりません。 5-5 石綿含有建築材料の除去完了 後の敷地境界における大気中の 石綿濃度の測定は、集じん機を止 めた後か、あるいは養生シートを 撤去した後のどちらに実施する必 要があるか。 養生シートの撤去作業が適切に行われ石綿 の飛散が生じていないことを確認するため、養 生シートを撤去した後に測定を実施してくださ い。 6.建材分析 ご 6-1 質 問 石綿の含有に関する事前調査 について、含有の有無に関して定 性分析でもよいか。 回 答 規制対象の石綿含有建築材料の石綿含有 率は質量比で 0.1 重量%超のものです。 定性分析で石綿含有の有無が判断できて も、石綿含有率が 0.1 重量%を超過するか否か が判別できない場合は、定量分析が必要で す。 7.作業基準 ご 質 問 回 答 7-1 レベル2の作業では集じん・ 排気装置使用は不要か。 作業の種類によります。 保温材等のレベル2の建材であっても、掻き 落とし等石綿の飛散性が高い作業をする場合 は集じん・排気装置の使用が必要です。 7-2 「前室の負圧の維持」とは、いか にすればよいか。マノメーターを 1 台設置し、複数のホースの差替え (作業場用、前室用等)で対応して も可か。 マノメーターを複数台設置することが望まし いですが、実務上は一台のマノメーターのホー ス差替で対応することも可能です。
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