平成25年8月27日~29日実施「第1回オープンスクール質疑応答」 (まとめ) オープンスクールで回答した内容に付け加えて、学校見学会開催の平成25年11月20日時点での最 新情報を付け加えてまとめてあります。 ◆学校生活について 知的障がいのある生徒たちにとって、本校への進学は、義務教育修了後の後期中等教育の 進路選択の一つであることを、まずご確認ください。 大阪府では、「ともに学びともに育つ」教育を方針として、障がいのある生徒とない生徒 が一緒に学ぶ機会を大切にして、教育環境の充実を図っています。 例えば、知的障がい支援学校高等部や、府立高等学校、また一部の高校に設置されている、 「自立支援コース」や「共生推進教室」など、本校の他にも、様々な進路選択が考えられま す。是非これらの学校もしっかり見学されて、本人にあった進学先を慎重に検討されること をおすすめします。 本校は卒業後に「就労を通じた社会自立」を目標とする学校です。教育課程や学校生活の 様々な取り組みやルールも、「就労を通じた社会自立」を目標においた内容となります。 進路選択にあたって、本校の教育方針・内容を十分ご理解いただいたうえで、ご本人が保 護者・担任の先生・進路担当の先生とよく相談して、自己選択・自己決定し、受検していた だきたいと思います。 本校の教育活動は、「就労をめざしたい」生徒の自発的なモチベーションをベースにして います。様々な困難を乗り越えて就労自立という目標を達成するためには、本人の意欲と共 に保護者の皆様や関係機関のご支援・連携が必須です。 皆様からの質問にお答えするまえに、以上の基本事項を知っておいていただきたいと思い ます。それではこれより、オープンスクールで頂いた様々なご質問についてお答えいたしま す。 Q:通学について A: 自主通学です。通学バスはありません。電車やバス、自転車、徒歩で通学していただ きます。自転車通学は許可制で、保険加入(賠償保障)が条件となります。 現在、在籍の生徒の通学所要時間は、約 10 分~90 分の範囲です。企業への実習や、 校外学習の際は、自宅から公共交通機関を使って自力で現地へ行くことになります。 (事 前の経路の確認や乗換え練習は、学校と保護者が連携して本人を支援します。当日の保 護者の送迎は想定しておりません。) 登校は 8 時 35 分までに自分のタイムカードに打刻することになっています。遅刻 した場合は記録が赤字になり、職員室で指導を受けなければなりません。ただし、交通 機関が延着した等の場合は、延着証明があれば遅刻の扱いにはなりません。 1 Q: 昼食について A: 給食はありません。お弁当を持参していただきます。もちろん、通学途中にコンビ ニエンスストア等で購入して登校いただいても結構です。学校には食堂や購買部はあり ません。 Q:制服について A: 指定の制服、体操服、体育館シューズ、作業服がございますので、これらを購入し、 着用していただきます。入学時前に約8万円程度が必要になります。デザインは、本校 のホームページに掲載しておりますのでご確認ください。 高等学校に設置されている「共生推進教室」の生徒については、高等学校の制服が指 定となり、作業服については、本校指定のものを購入していただきます。 なお、靴やカバンについては、特に指定のものはございません。詳しくは合格者対象 の3月の「入学予定者説明会」にてお示しします。 Q:定期テストや通知表について A: 定期テストは実施していません。授業によっては小テストや実技テストを実施してい ます。この他、毎回の授業の参加態度や意欲をもとに評価します。 通知表は前期、後期の 2 期制で評価をしますが、半期ごとに各教科の「個別の指導計 画」を作成し、その目標に対しての評価を行います。通知表は、これらの教科ごとの評 価をまとめたものになります。 Q:学科選択について A: 今年度については、1 年生の夏休みまでに、3種の全ての学科の授業を受けました。 その後、本人がどの学科に所属したいか保護者と相談します。 夏休み前に、本人や保護者の希望をアンケートで聞き取り、担任の先生や学科担当の 先生の意見を踏まえて、一人ひとりに適した学科に所属を決定します。 ただし、卒業時の就労の業種が学科によって限定されることはありません。あくまで もそれぞれの学科の授業をとおして、就労に必要な基本的な力を身につけていくことを 目的としています。 また、学科の選択によって、他の履修科目が異なったり、学習内容の難易度が変わる 事はありません。 Q:資格や進学について A: 本校の3年間を修了すると、知的障がい支援学校の卒業となります。高校に設置す る「共生推進教室」についても、同様に支援学校の卒業となります。 支援学校高等部の卒業資格は、高等学校の卒業資格に準じておりますので、大学入 学資格を定めた法令により、「特別支援学校の高等部を修了した者」との記載があり、 高等学校に準じた教育課程のある支援学校についても大学入学資格があります。 2 しかしながら、知的障がい支援学校の教育課程は、高等学校と異なるため、最終的 には受入大学側の判断によります。大学進学希望の方は、高等学校を卒業していない と、受験できない大学が多くあることに十分御注意ください。 繰り返しになりますが、本校は、「就労を通じた社会自立」をめざす学校であるこ とをご理解いただき、進路選択にあたって、本校の教育内容をご理解いただいたうえ で、ご本人が保護者・担任の先生・進路担当の先生とよく相談して、自己選択・自己 決定して受検いただきたいと思います。 また、本校卒業と同時に自動的に取得できる資格はありません。英検や漢検、パソ コン関連の資格等は希望があれば受検できます。 Q:授業での指導体制について A: 授業では、複数の教師が指導・支援にあたるティームティーチングを基本としていま す。教科や学年によって異なり、単独の教員が指導にあたる場合もあります。 Q:職場等の体験実習について、どのような企業の職業体験に、いつごろからどれくらい の期間いくのですか。 A: 平成25年度については、1年生は、まず6月に「職場見学」を実施し、11月に福 祉事業所へ5日間、自宅から直接事業所へ通勤し、実習後自宅へ戻る実習をしました。 今後は、個人の状態に応じて年度内に企業実習へ出かけることも考えています。 2年生では、職場経験を広げるために2週間程度の企業での職場実習を実施予定です。 3年生では、就職をみすえた企業での職場実習を随時実施予定です。 Q:夏期休業中に職場等の体験実習などがありますか。 A: 今年度は実施していませんが、次年度以降に実施されることもあります。実習の日程 や実習期間については、受け入れ事業所の都合に学校があわせることが必要な場合もあ るので、特に3年生時の雇用をみすえた企業での職場実習については、土日や休業中に 実習にいく可能性もあります。 Q:実習を受け入れる企業の開拓は、もうされていますか。 はい。進路担当の教員を中心に全教員で企業開拓にあたり、今後も実習の受け入れ先 をひろげる予定です。 Q:クラブ活動について A: 現在、スポーツクラブと音楽クラブが活動しています。11月20日現在、およそ7 割の生徒がクラブ活動に参加しています。活動頻度は月に15回程度、時間帯は 15:30 からで 17:00 下校となっています。 卒業後の余暇生活の充実のために、学生時代から趣味を広げたり、仲間との共生を学 ぶことができる部活動は重要だと考えています。 3 今後、生徒のニーズに合わせて順次他のクラブも開設していく予定ですが、学校規模 が小さいので、運用上の工夫が必要だと考えています。 Q:生徒間のトラブルについて A: 知的障がいのある生徒たちにとって、他者理解やコミュニケーション、人間関係の構 築は大きな課題です。思春期まっただ中のライフステージにあって、様々なトラブルが 生起するのは当然のことだととらえています。 本校では、これらのトラブルも自立への大切なステップととらえ、きめ細かい個別指 導、社会性を養う集団指導の2つに力を入れています。 そのためには、保護者の皆様との連携や教員同士の情報共有が大切です。大きなトラ ブルやいじめ事象が生起しないよう、生徒のわずかな変化も見逃さず、生徒に寄り添い ながら、自己解決のサポートを徹底して行っていきます。 開校後本校でも、様々なトラブル事象もありました。しかし、早期に情報共有し指導・ 支援することで、生徒たちの成長につなげることができました。今後もより一層の努力 をしていきたいと考えています。 Q:宿泊行事について A: 1 年生の 6 月27日・28日で1泊2日の宿泊研修を実施しました。2 年生の 1 月 には、研修旅行を予定しています。 Q:携帯電話や持ち物の決まりについて A: 大阪府教育委員会の通知「携帯電話の校内における使用について」を受け、本校も原 則としては、校内での携帯電話の所持、使用を禁止しています。ただし、通学途上のご 家庭との連絡手段としての使用は許可をしています。 登校後は、鍵つきの個人ロッカーでの保管を原則にしています。これは財布や定期券 などの貴重品についても同様です。自立に向けて、貴重品や携帯電話は自己管理する習 慣をつけるように指導しています。 Q:授業料は必要ですか。1年間にどれくらい必要ですか。 A: 授業料は無料ですが、諸費が必要です。具体的には平成25年度入学生の場合、1年 生入学準備として3月に「制服等」の購入費用が8万円程度、入学後に宿泊行事などの 積立も含め、4期に分けて年間78,760円を徴収しています。就学奨励費の制度が 利用できます。 Q:摂津支援学校との併設について 同じ敷地の「摂津支援学校」と「とりかい高等支援学校本校」の違いを教えてください。 A: 大阪府立の支援学校は、児童生徒の主たる障がいによって、また、通学区域割りによ り入学できる支援学校が定められています。 4 ただし、「とりかい高等支援学校」等の「職業学科設置校」の「高等支援学校」の本 校の募集は、大阪市内をのぞく大阪府内全域に居住する知的障がいのある生徒を対象と しています。 「摂津支援学校」の高等部の具体的な通学区域は、平成26年度入学生については、 摂津市全域で、吹田市は、山田・西山田・山田東・青山台・古江台・千里丘中学校区域、 高槻市は、五領 ・第6・第7・第10中学校区域に居住する生徒を対象としています。 また、「摂津支援学校」は、小学部・中学部・高等部からなる学校で、通学バスがあ り給食もあります。一方「とりかい高等支援学校」には通学バスも給食もありません。 学習については、それぞれの学校で教育課程が組まれ、学校教育計画に基づく教育活 動が行われています。摂津支援学校高等部の詳しい内容は、摂津支援学校にお問い合わ せください。 Q:同敷地内の摂津支援学校の児童・生徒さんとの交流はありますか。 A: 平成25年度は、高等部の課外クラブ「音楽部」「スポーツ部」が合同で演奏や合唱 を楽しんだり、合同チームで対外試合に出場したりしています。 学校行事では、12月の「学校祭」と1月の「マラソン大会」等を合同で行う予定で す。 ◆共生推進教室について Q:知的障がいのある生徒が高等学校で学ぶ制度である「共生推進校」と「自立支援推進 校」との違いを教えてください。 A: 高等学校に設置される「共生推進教室」は、卒業資格は支援学校卒業となります。 一方「自立支援コース」は高等学校卒業となります。 また、「共生推進教室」には、週1回本校の高等支援学校での授業があります。 本校の「共生推進教室」を設置している高等学校は、北摂つばさ高等学校と千里青雲高 等学校です。 詳しくは大阪府教育委員会 支援教育課のホームページをご覧ください。 http://www.pref.osaka.jp/shienkyoiku/jiritsu-kyousei/index.html Q:千里青雲にある共生推進教室は、平成24年度までは「たまがわ高等支援学校」にあ るとお聞きしていましたが今年から変更となったのですか。 A: 本校が開校したことで、1年生のみがとりかい高等支援学校に通い、2年生3年生は 指導の継続性を保つために今までどおり「たまがわ高等支援学校」に通っています。 共生推進教室の最新の整備状況についての詳細は、支援教育課のホームページよりダウ ンロードできます。 http://www.pref.osaka.jp/attach/4247/00000000/H25%20new%20seibi.pdf 5 Q:応募資格として、とりかい高等支援学校は「大阪市内をのぞく大阪府内全域在住の者」 とおうかがいしましたが、共生推進教室の応募資格はどうなりますか。 A: 共生推進教室の生徒については「大阪市在住」も応募できます。 Q:共生推進教室の生徒は、各学年何人ですか。 A: 現在は、設置されている高等学校では、各学年3人の定員です。とりかい高等支援学 校には毎週火曜日に設置校である北摂つばさ高等学校1年生3人と千里青雲高等学校 1年生3人が通ってきて、6 人一緒に実技を主とした「清掃」と「喫茶販売」の授業を うけています。 Q:もっと定員を増やすことはできないのですか。 A: 募集人員は、学校が定めるのではなく大阪府教育委員会となっています。 Q:共生推進教室の生徒はクラブ活動に参加することが出来ますか。 A: とりかい高等支援学校のクラブではなく、設置校(高等学校)でのクラブ活動に参加 します。 Q:共生推進教室の生徒は、毎週スクーリングとして授業を貴校に受けにくる体制である ということですが、指導者はどちらの先生ですか。 A: 平成25年度については、とりかい高等支援学校の教員が主となり、設置校(高等学 校)の教員も授業に入り、両校の教員によるティームティーチングの体制をとっていま す。 【入学者選抜に関する詳細情報】 以下に大阪府教育委員会のホームページよりダウンロードできるアドレスを示します。 参考としてください。 ●H26 年度 大阪府立知的障がい高等支援学校職業学科入学者選抜方針 (H25 年 7 月 29 日掲載) http://www.pref.osaka.jp/shienkyoiku/nyugaku/h26syokugyouhousin.html ●H26 年度 大阪府立視覚支援学校・聴覚支援学校・支援学校高等部及び幼稚部入学者決 定方針 (H25 年 7 月 11 日掲載) http://www.pref.osaka.jp/shienkyoiku/nyugaku/h26shiennyuketuhousi.html 6 ●H26 年度 大阪府立知的障がい高等支援学校職業学科入学者選抜実施要項 (平成 25 年 10 月掲載) http://www.pref.osaka.jp/shienkyoiku/nyugaku/h26senbatuyoukou.html ●大阪府立知的障がい高等支援学校職業学科入学者選抜における適性検査・筆記等問題 について http://www.pref.osaka.jp/shienkyoiku/nyugaku/tekiseikennsa.html (平成 25 年 10 月掲載) ●H25 年度 大阪府立知的障がい高等支援学校職業学科入学者選抜 「通学区域外から入学を志願する方の応募資格審査の案内」 (平成 24 年 11 月)」 http://www.pref.osaka.jp/shienkyoiku/nyugaku/h25nyuugakushigann.html ★昨年度実施済みの古い情報です。近日中に今年度の情報が掲載される予定です。 7
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