情報を集め、自分らしい分析をして、友だちにわかりやすい伝え方 を工夫し

平成 1
4
年度
N IE実践報告
情報を集め、自分らしい分析をして、友だちにわかりやすい伝え方
を工夫 しながら、自分 らしい発信ができる子どもの育成
∼ 新聞やメデ ィアを活用 して ∼
長野県上田市立北小学校
波多腰 英 幸
1. は じめに
本校で は以前か ら学校 目標 「花 と縁 と笑顔 の学校」 の実現 に向け、広 い校地、豊 かな 自
然環境や地域 の特色を生か して花や縁 を育てた り、 りん ご栽培や大豆作 りな ど自然体験的
な学習や活動 に力 を入れている。
-昨年度か ら、「
情報活用教育」 について研究 を深 めて きた。子 ど もたちが、 自 らの願
いを実現す るために、身 の回 りにあふれ る情報を集 め、選択 して活用す るとい う受 け手 と
しての活用 は、 あ らゆる場面で行 って きている。 そ こで さ らに、情報を 自分 だけで専有す
るのでな く、他者 と共有 しよ うと働 きかけることが今後大切 にな って くると考 え、 自分が
得 た経験 や情報 を生か し、他者 に向けて自分 らしい発信がで きる力を育 てたい と願 って研
究を進 めて きた。
4年生で は 「ニュースの時間」 の実践 を行 った。新聞か ら見つ けた記事 を切抜 き、 それ
を もとに発表 したが、新聞記事やカラーの写真を切 り抜 いて 自分 な りに読み仮名を振 った
り感想 をっ けた りして、友達 に向けて一生懸命 に発表す る子 どもの姿が見 られた。
5年生で は、理科 の天気の単元 と関連 させ、毎 日の雲の写真を一 ケ月間切 り輝 いて一冊
にまとめ、「
雲 の動 きパ ラパ ラマ ンガ」を作 った。 K子 さん は 「新 聞 を切 るな !とお父 さ
」「新聞 は天気 のところなんて見
んに しか られたけれ ど、わけを話 した ら協力 して くれた。
なか ったけど、 その 日の空 と比べ るよ うにな った。
」など家族 ぐるみでかかわ って も らっ
た り新聞の情報 を実際の生活 に結 び付 けて考えた りで きる子 どもたちが増えて きた。
しか し、一方で課題 も残 った。新聞には小学生 に難解な漢字や語句が多 く、新聞記事 の
内容 を理解す る上で大 きな-一 ドル とな っている。 また、 イ ンターネ ッ トで は、調べ学習
を進 めてい くと、珍 しいページをた くさん開 き、印刷 して、分か ったよ うな気 にな って終
わ って しま うこともある。膨大 な情報 に飲み込 まれて しまった り、教育上好 ま しくない情
報 に触れた り、 といった問題点 もある。
今後、私 たちが願 っていることは、必要 な情報を見極 め、体験 や経験 を もとに 「自分 の
情報」 として獲得す るだけでな く、他者 (クラスの友達 ・学年の友達 ・はかの学年の友達 ・
先生 ・家族 ・地域 ・社会)へ向けて発信 していける子 どもにな っては しいとい うことであ
る。新聞 は子 どもたちにとって もっとも身近で新鮮で安心 ので きる、幅広 い情報源である
と同時 に、 自分 q
)持っ情報 をまとめ、視覚的に他者 に伝え る上で非常 に多 くの技法や手が
か りを学 びとれ るものである。 そのために、新聞をす こしで も多 く教育現場 に取 り入 れて
活用 していきたいと考えている。
- 1-
2.新 聞活 用 の環境設 定
(
1
) N IEコーナーの設置
高学年昇降口にコーナーを設 け、登校 してきてす ぐに新聞を目にで きるよ うに した。
毎 日、 4年生 の子 どもたちが新聞を運 び、手製 の新聞 ス トッカーにファイル した。
基本的にはその場所で読み、必要があれば教室 に持 ってい くこととした。切 り抜 きた
い記事があれば赤線で囲い氏名を明記 し、昼 までに切 り抜 いてよいことに した。
(
2) バ ックナンバーの保管
㌔
日曜 日か ら土曜 日の 1
週間 は、 NIEコーナーに順次 ファイルされて い く。
1週間過 ぎた ものは第 2理科室の NIEコーナーに移 して保管 した。
自由に切 り抜 いてよいコーナーである。
3.実践 の概 要
(
1
) 新聞掲示の活動 (4年 ・始業前)
毎 日配 られ る新聞を、 4
年生の子 どもたちが当番制で NIEコーナーに展示 した。
(
子 どもたちの主体的な取 り組 み)
(
2
) テーマ別ニ ュースの時間 (4年 ・国語 ・特別活動 ・総合)
自分 の好 きな ジャンルの記事を決 める。
新聞を選ぶ - 見出 しを読む - 新聞の中身を読む - 必要 な部分を判別す る - 発
表の仕方を考えあ う - 発表す る (
定期的な発表)
(
人 に伝える手立てをかんがえる)
(
3
) 毎 日のニ ュースの時間 (4年 ・帰 りの会)
その 日の新聞の中か らみんなに知 らせたいと思 った記事を、 自分たちで考えた発表の
仕方で楽 しく伝える。
(
4
) 新聞作 り (5年 ・社会科 ・理科 ・
・
環境学習)
新聞記事や社会見学 などの情報を教師が提示 し、それを もとに調べ学習などを進 めて
い く。
(
5
) 理科 クイズでの活用
理科専科 による課外時間に行 う自由参加 の理科 クイズに活用
各紙で 情報 を探す - 菜める - 読む - 考えなが ら書 く (
発信)- 他 の友達 の感
想 を見 る (
互 いの発信の交換)
4.具体 的 な実践
(
1) 毎 日のニ ュースの時間に取 り組む子 どもたち
(4年 ・帰 りの会 ・国語)
本校では、昨年度か ら新聞活用教育 (
NIE-Ne
ws
p
a
p
e
rl
nEd
u
c
a
t
i
o
n)の指定校
と して研究 を重ねて きた。「こども新聞」や 「
小学生新聞」 のよ うな 「噛み砕 かれたお
かゆ」で はな く、「
普通のごほん」である一般紙を活用 して きたが、小学校 4年生にとっ
て は一般紙 は普通の ごほん どころか、玄米以上の歯 ごたえである。
-2-
それで も子 ども達 は果敢 にチ ャレンジして きた。毎 日届 く 6種類 の新聞を、全校児童
が利用 しやすいよ うに整理 しなが ら、情報 に触れ る。順番で担当す る 「ニュ-スキ ャス
ター」 を意識 しなが ら、 目を引 く記事 を探 し、辞書 を引いた りイ ンターネ ッ トで調べた
りしなが ら、難 しい新聞記事 と格闘 している。「コンピューター室でイ ンターネ ッ ト-」
が 日常化 している中で、 あえて新聞、 しか も一般紙。硬 い 「
玄米」 を噛み しめて こそ見
えて きた もの もあ った。
話 し手 の側か ら見 ると、難 しい漢字や用語 に苦労 しなが らも、何 とか して伝えよ うと
辞書 を引いた り振 り仮名を振 った りして工夫を重ねていった。 4年生 のある児童が 「
鍾
乳洞」 の記事 を紹介 しようと して鍾乳洞 とい う語句を辞書で引 いた。 「石灰岩 が雨 や地
下水 に溶か されて 自然 にで きたほらあなだ って。で も石灰岩 って何 かわか らないよ。」
そ こで 「石灰岩」 を調べてみ ると、「
炭酸 カル シウムか らで きている白い粉。
」 とある。
今度 は 「
炭酸 カル シウム ?」とどん どん深みにはまって本来の目的を見失 って しま うの
4
0
0
m以上 の山頂付近で初冠雪」 とい う新聞 の切抜 きを見 て 「雪 が 2
4
0
0
である。「
標高2
m もつ もるなんてす ごい !」 と読み
取 って しま う児童 もいる。難解 な語
句 のハー ドルは小学生 にとっては想
像以上 に大 きか った。
聞 き手 の側 か ら見 る と、 最 初 は
「す ごいなあ と思 った」「かわいそ
うと思 った」 とい ういかにも読者の
立場での第三者的な感想 しか持てな
か った子 どもたちであ ったが、活動
を継続 してい くうちに 「
一度 自分の
目で見 てみたい」「ク リスマ スの記
事 を読んで、町が明 る くな って、 ク
[
新聞そうこで新聞を切 り抜 く子 ども達]
リスマスが近づいて くる気が して楽
しくな って きま した」 い う実物への願 いや感覚を ともな う感想が もて るよ うにな り、 さ
らに銀行強盗 の訓練 の記事 に対 し 「
銀行強盗がな くなれば こんな訓練 を しな くて もいい
のに」 と、 自分 の ことだけでな く社会全体や皆の ことを考えた発言 に高 まってい った。
友達 の新聞記事 の発表 に興味を持 って聞 く子が多 く、 自分 とはちが った視点で記事 を選
んだ り感想 を もっている友達 によって視野が広が ったよ うだ。
学校 の時間割 も圧迫 されて きているなかで、困難 な活動ではあ ったがそれを続 けてい
くことで、子 どもたちが豊富 な情報源 としての新聞に価値 を見出 し、興味を向け始 めた
ことがわか った。
(
2
) テーマを決め、調べ活動 を展開 し、発信の工夫をする子 どもたち
詳
朝 の新聞の発表を続 けてい くうちに、「
今 日出たニュースに もっと質問が したい」「
- 3-
しく知 りた い」「みん なか らの質 問 に答 え られ るよ うに調 べ る時 間 が ほ しい」 とい う声
が聞 か れ、
3つ の テーマ とま とま った時間 を作 って本格 的 に調 べ て い くことにな る。
L
洞チーム
① …
純粋
な驚
き、感動
:
一
一
一
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一
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一
一
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一
・
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一
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一
一
一
一
■
1
■
一
新間 に載 っていた鍾乳洞の写真の美 しさに目を奪われ、「
何億年 もかか ってで きた」 と
い う記事 に感激。詳 しく調べてみたいと願 った子 ども達。
1
1
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1
② L
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疑問
問題意識
の芽生え
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■
■
■
一
一
「こんなの どうや ってで きるんだ ?」「どこにあるの ?」「
長野県 にはないのか ?」
③ 巨情報収集 ;
本やイ ンターネ ッ トで由査、パ ンフレッ ト・写真 などを収集。
;
④ L
;
分析
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.
_
_
_
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難 しい漢字や用語を辞書で調べて書 き込む。
⑤ L
;
発信
;
■
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●
_
壁新聞に してみんなに紹介。発表会で は発表の仕方 (
台詞 の振 り付 け、ギ ャ
グ、衣装 など)を楽 しく伝える工夫 として練 りこんで、楽 しみなが ら発表 して いた。
温
① :
疑問
チーム
問題意識 の芽生え :
よ く聞 く言葉だが、地球が暖か くな って何が困 るのか分か らなか った。 それが新聞記事
で、地球全体が大変 な ことになることを知 り、防 ぐ方法 はないのかなど、 もっと調べたい
と願 いを もった子 ども達。
② .
:
心配
調査への必然感
:自分たちが住んでいる地球の ことが心配 にな って きた。
L
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ー
_
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l
大変な ことが起 きて るか もしれない。調べたい。
③ :
情報収集
l
④ L
分析 _
王
⑤ 康 信」
:
r
本やイ ンターネ ッ トで調査、去年 よ りも植物や虫、動物 たちの動 きが早 い こ
とを知 り 「や っぱ り地球が温か くな っているらしい」
難 しい漢字や用語を辞書で調べて書 き込む。
壁新聞に してみんなに紹介。 (
情報の切 り貼 りに少 し感想 を添え る程度)
ボランティアチーム
ー
l
① 甥 P
_
臥 _
壁間;
新聞記事調べで、 ボランティアという言葉がた くさん出ていることに気づき、ボランティ
アって どんな ことなのか、 自分 たちにもで きるのか調べたいと思 った子 どもたち。
l
② 工調査 _
‡
本やイ ンターネ ッ トで調べ
;
③ l
;
発信
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` 壁新聞に して紹介。
④ ;行動化 :
L ボランテ ィアとは何かを調べているうちに、紙 くずが無駄 に捨 て られてい る
現実を感 じて、チームの追究の方向が変わ った。
私たちのクラスか らた くさんの紙が ごみ として捨て られている。学校 か らは もっと多 く
の紙が捨て られている。 この紙を もう一度 自分 たちの手で紙 として再生 させ ることがで
きないだろうか。 紙を再生 させ る -
資源を有効 に使 う - 地球 に優 しい
-4-
三つのチームに分かれて、関連 し
た新聞記事 やイ ンターネ ッ トで調べ
学習 を深 め、-学期末 には、壁新聞
に して発表会 を行 った。何枚 に もわ
た って、 いろいろな情報が満載 され
た力作がそろい、互 いに 「よ く調べ
たね」 とい う達成感 につつ まれた。
「自分 たちで調べ ることは楽 しい。」
「
調 べ るとす ごい ことまで もわか る
んだ。」 とい う実感 が持てた。 しか
し、子 どもたちは、新聞の切抜 きを
「
遠 い世界 のお話」 のよ うに とらえ
[
カラフルで立派な壁新聞になったが-]
てい るところがあ った。「へえ」「す
ごいね」 で終 わ って しま うのであ る。 情報 を情報 と して処理するだけの状態 ともいえ、
る。
(
3
) も っと調べて発信 したいと願 った子 どもたち
1学期末 の発表会 は終了 した。友達 の質問に も辞書 をにかいてあることを読んで答え、
言葉 で は互 いに何 とな く分か ったよ うな気 にな って終 わ っていた。 3テーマ とも子 ど も
達 に とって は学校生活 とはあま り馴染みのないテーマで もあ ったので、 2学期子 どもた
ちは もっと身近 な新 たなテーマに移 って調べ学習を始 め るだろ うと担任 は考 えていた。
しか し、子 どもたちは、 1学期 と同 じテーマにこだわ っていた。
一生懸命調べたけれ ど、質問 されて も 「そ う書いてあったか ら」 としか答え られなか っ
た発表会 に、物足 りな さを感 じていたのである。時間をか けてイ ンターネ ッ トで調 べて
も、素晴 らしい画面 を呼び出 して も、 カ ラフルに印刷 して切 り貼 りして も、 それ はあ く
まで も知識 の紹介であ って、本当に自分 たちが 「わか った」 ことで はなか った。 「切 り
取 って きた文 を読 むだけで は、本 当に情報 を人 に伝え ることにはな らない」 だか ら質 問
されて も、辞書 的な回答 しかで きなか った自分達 に納得 していなか ったのであ る。
そんな気持 ちを抱 いた子 ども達 は、 もっとみんなに も納得 して もらえ るよ うな調 べ学
習 を したい と願 っていた。 そのために、 もっと自分 たちの体 や五感 を使 って取 り組 み、
まず 自分 たちが納得で きるよ うな活動 を考 え出 してい った。
質問
答え
質問
「
石灰岩 ってい ったい何 だかよ く分か らない。」
「だか らさあ。動物 の骨 とかが、溶 けて固 ま ってで きたんだよ。」
「で も骨 って、化石 とかになるん じゃないの ?それに さあ、 恐竜 の骨 も残 って
」
いる じゃん。岩 にな らないで残 って る じゃん。 どうして石灰岩 にな るの ?
答 え 「・・・・
」(窮す る。)
質問 「
二酸化炭素 っての もよ くわか らないよ、や っぱ り」
「
温室効果 ガスとかオゾ ン層 も」
」
質問 「
温暖化 って どの位 して るの ?
答 え 「1年 に 2.5度高 くな って る」
- 5-
質問
答え
教師
「えー !そんなに ?じゃあ 2年 した ら 5度高 くなるの!
?」
「
最高気温 が高 くな るって ことだよ」「で も高 くな って るんだよ。本 で見 た。 で
も何度高 いか はよ く分か らない」
」
「だんだん暑 くなて来て るって感 じる ?
「
思 う !」「だ って前 よ りも暑 い って言 って るよ。 お父 さん とか。
」
「自分で もそ う感 じるの ?」
答え
「あん ま りわかんない」「おれ地球温暖化 チ-ムなのに、 そ う恩 勾ないや」
質問
答え
(
4
) 新たな発信 にむけて、課題 を決めだす子 ともたち
石灰岩 ので きる仕組 みを、 とて も丁寧 に詳細 に調べ、 わか りやす くパネル化 したのに、
わか って もらえなか った。 自分 たち も実 はよ くわか っていない ことに気づ いた。貝殻や
骨 が本 当 に石灰岩 にな った り、 その岩が本当にとけるのだろ うか。言葉 での理解 で はな
く、実際 にその様子 を確かめてみたい。
温
温暖化 の原因 にな る二酸化炭素 を減 らして くれ ると知 って、 自分 たちでケナ フを植 え
た。 で も 「ケナ フは本 当に二酸化炭素 を吸収 して くれ るのか。」 とい う疑 問。 しか しそ
れ に応 えて くれ るよ うな情報が見つか らなか った。 この 目で見 ないと納得で きない し、
友 だちに も伝 え られない。
ボランティアチーム
紙 を集 めた り、 ちぎった り、水 の中で溶か した りす る活動 自体 は楽 い 、
。
イ ンターネ ッ トや本 な どには、牛乳パ ックな どを原料 に した方法 は出ていたが、通常 の
紙 か らの方法 は調べ られなか った。 自分 たちが作 ってい る紙 は、紙 と して本 当に使 え る
のか。 はかの人 の 目か ら見て、使 って もらっての感想 を知 りたい。 そのために紙 を はっ
て展示す るの じゃあ ダメ。触 った り、折 り曲げた りして ほ しい。 自分 たちの苦労 も伝 え
た い。
新聞やインターネットか ら持 ってきた情報 は、そのままではただの文の切 りとりに過 ぎない○
自信を持 って他者 に伝えたり、発信 したりするためには、文の切 り取 りのままで古
事だめだo
自分 たちが得 た情報 を、 自分 たちで体験す ることを通 して、 よ り具体的な実感 と して伝 え
られ るよ うな 「自分 たちの情報J と して発信す ることが、生 きた情報 とな る。
(
5
) 生 きた情報 に高める子 どもたち
実際 に活動 してみ ると、学年 を越 えた内容が含 まれてお り、解決 で きない問題 に直面
した。困 った子 ども達 は、 日頃か ら何か と世話 にな って いて、分か らない ことがあ ると
いっ も頼 りに している理科専科 の先生 に も相談 しなが ら、 2回 目の発表会 にのぞんだ。
-6-
①鍾乳洞 チーム :家で食べた貝殻を大量 に集め、す り鉢で時間をかけてす りつぶ し、粉
に した 「
石灰の もと」 を作 って、それを固めて 「
石灰岩」 に した りしなが ら、実験 を繰
り返 した。作 り方 はわか ったが、実際にや ってみ ると、 うま くいかないことが多 い。そ
の苦労 を通 して、 自然の力のす ごさ、長 い年月 ということの意味を実感 した子 ども達。
前回 は言葉での説明だけだ ったが、発表会では、その実感を伝え るために、手作 りの実
験装置による実演を行 い、 自信を もって発信す ることができた。
②地球温暖化チーム :ケナフが本当に二酸
化炭素 を吸 っているか どうか、試行錯誤で装
置を作 り上 げ、実験 した。-回目の実験では、
装置の不備で空気が漏れて しまって、思 うよ
うな結果がでなか った。子 ども達 は自分 たち
の願 いを込めたケナフがそんなはずはないと、
装置を改良 し、 いいデータが出るように粘 り、
ついに目で見える形で二酸化炭素 の減少 を確
かめることがで きた。その様子を友だちに具
体的に伝えることがで きた。
③ ボランティアチーム :クラスで捨て られ
[
本当にケナフはC02
を吸ってくれてるの ?
]
ていた雑紙を回収 して、手作 りの リサイクル
紙を作 った。試作品を友だちに見て もらって、 もっと手触 りがよ くて使 いやす い紙を目指
し、試行錯誤 しなが ら改良を重ねた。発表会では、 ミニ体験教室を開いて、作 る楽 しさや
溶 けた紙の原料の気持 ちよさを友だちと共同体験す ることができた。
5.成果 と課題
新聞の記事 の切抜 きか ら始 まったこの活
動 によって 「
切 りとって きた文章を、経験
や体験 と結 び付 けることで、具体的な実感
をともなった自分 たちの情報 として他者へ
発信 してい くことがで きる」 ということを
子 どもたちか ら学んだ。
子 どもたちの世界 は狭 く、 テ レビを通 し
て与 え られ る仮想的な知識が情報源のほと
ん どを占めている。新聞をきっかけに子 ど
もたちが新 しい世界 に出会 い、実物 とかか
わ って活動 につなげていったことで視野が
[
この楽 しさを一緒に感 じてもらいたい-]
広が り、 自分 と現実の社会 とのつなが りが
もてたと考える。 自分が実際にや ってみて楽 しか ったことは、人 にも伝えた くなるもので
ある。今後、 この素直な気持 ちを発信への願 いに高めていきたい。
- 7-
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用教育研究整 正
主任の万年康男教
諭は 「﹃
四年生になったらニュー
スキャスターになるんだ﹄という
気持ちがあったようです。まだ諌
めない瀦字も多いきつですが、家
の人と 一緒に読むなどしてめげず
にやっています」と亭す。
昨年度と今年度tNIE実践校
新聞からは学
の指定を受けー
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どう昂つ写真 ヨシ菅 又 ト 5g
合は 大きか菱 化を感じてい書 J
いる。
四年 1藍では、キャスターが取 と革している。
丁 也 ・頼弘美嘆さん 学校
り上げたテーマの中で 「
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から亡 叫 t って 鯵 LJつ け `こ 宣 一こ く だま い 。 at今 年のAに 蓋 い ■こ 空 巧 う ね
も始めました。
を読むようになりまLt
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O福祉の
話嶺が好きで'新聞配管 孟肌
んだ
のをきっかけにボランティア伝助
「
地球鼠硬化」 「
ボランティア」 でニ ュ
ースの発表を働めてから、
轟 慕なかった新 聞
の三つが'
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稔合的な学習の時間」 それまであまれ
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年に応じた情報が得られる。子ど で図書好やパソコンを使 っての
訴ペ学習″に発展したC担任の
もたちに新聞に親しむ機会を亨見 .
凝視は配革を
たい」 (
田畑和秀赦#)と、新聞 内山襲格子 敢簿は 「
を積極的に教育現場に取り入れて 紹介するだけの子が多かったが、
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北稀行が始まり、飛ぶ練習を繰り返
愛野に本格的な春が訪れる。
三月下旬までにすべて飛び立ち、安
冬した コハクチ ョウは千八十六羽。
同会によると、今冬、安曇野忘
その後も明季 \なるまで続い た。
消えて行きました」
︰ 夜行便″は、
高度を上げ、暗い北の空に鳴き声が
む妄 つに鳴きなぜ り旋回。 「
次第に
もの群れが舞い上がり、別れを惜し
午前l蒔 五十分か り三時すぎに幾 つ
会」
会員原と み子さ 毎 ハ
Jによると、
湖の近くに住む 「
アルプス白鳥の
った。
が、約四千㌔離れたシベリア へ旅立
科町の御宝 田遊水池から 四十六羽
湖な り六土 ハ萌、下流 東筑摩郡明
の
昨年と同じ。まだ暗いl
2 つに、白鳥
ョウの北帰行が始ま った。開始日は
帯川白鳥潮で壇冬していた コハクチ
移動性高層 に覆われ晴れ上が っ
た 二十八日未明、南安曇郡豊科町の
N 王E (
エ ヌ ・ア イ ・イ ー ) は 、
教 材 と して 新 聞 を亨
占用 し て い こ う
で、 「
News
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n Educat
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蘭 を )の 東 3文 字 を 取 って 、こ う呼 ん
幕 内 で N iEに 取 り征l
ん でし
い る学 校
す (毎 月 靖 1土 q 日 に 掲 載 ) .
分、豊科町の雷川白鳥潮
す コハク チ mウ-28日午前 6時 5
回 ウシガ工ル
施
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事 慮 I4年度