後期計画9(PDFファイル1,907KB) - 高浜市

3 仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の推進
平成 19 年 12 月、
「官民トップ会議」において、
「仕事と生活の調和(ワーク・
ライフ・バランス)憲章」及び「仕事と生活の調和推進のための行動指針」が、
決定されました。
職業生活と家庭生活の両立を推進するためには、「仕事と生活の調和(ワー
ク・ライフ・バランス)」と「すべての家庭への子育て支援」が車輪の両輪とし
て、非常に重要視されています。
当市は、輸送機器関連企業をはじめ多くの企業が存在する地域であり、女性
も含め、多くの家庭が働きながら子育てをしており、今後の女性労働力の確保
のためには、男性を含めたすべての労働者の働き方の見直しを推進することが、
大変重要なことの一つです。
企業も次世代育成支援の関係者として、子育て支援などの情報提供を進めて
いく必要があります。育児休業など制度や事業所内保育施設の設置、在宅勤務
など、子育て中の労働者が働きやすい職場環境の整備など、一般事業主として
の役割を伝えるだけでなく、社会貢献としての企業活動の一環とした子育て支
援、また、本市の子どもや子育てに関する施策や事業の内容、行事の情報など
も含め企業で働く子育て中の労働者に向けた情報提供を進めていくことなどに
より、企業と一緒に取り組みを進めていける土壌づくりを進めていきます。
このためにも、市の次世代育成支援に関するネットワークの一員として、企
業が参画し、相互の情報提供ができるような仕組みづくりを進めていくととも
に、社内掲示板に子育て情報コーナーを設けるなど、それぞれができる範囲で
取り組みを進められるよう、働きかけをしていきます。
市内企業の取り組み
<トヨタ車体精工>
元気がでる会
家族を招いたイベント
元気がでる会
家族を招いたイベント
子育て情報の掲示板
社員の子どもの絵
社員が毎日見るスペースに掲示されている
階段などのスペースに掲示されている
56
4 子どもの心身の健やかな成長に資する教育環境の整備
4-1 子どもの生きる力の育成に向けた学校の教育環境等の整備
4-1-1
信頼される学校づくりの推進
学校教育がその機能を十分に果たすた
めには、学校が在学する児童生徒だけでな
く、保護者や地域社会からの信頼を得る必
要があります。
児童生徒の実態や要望、保護者や教師
の願いなどに基づき、各学校が何を重点
的に取り組むのかを明確にし、学校組織
としての取り組みに加え、家庭や地域と
も協働した取り組みが必要です。
また、一人ひとりの児童生徒に応じた教育を今まで以上に推進していくとと
もに、児童生徒にとって学校が楽しく、魅力的な存在であることが必要です。
あわせて、学校の現状を伝える取り組みも重要であり、各種たよりやホーム
ページ、ブログなどを活用した情報発信も進んでいます。こうした取り組みに
より、学校と地域との連携がいっそう促進され、PTAやおやじの会などをは
じめとして、子どもたちを取り巻く交流の輪が広がっています。
こうした連携の動きを促進し、学校と保護者、地域社会が信頼関係のもとで
一体となって教育に取り組めるよう、情報共有や交流機会の充実に努めること
が必要です。
4-1-2
特色ある学校づくりの推進
各学校は、児童生徒の実態、地域の特
性や要望を把握し、学校が組織として、
児童生徒の育成についての目標を明確に
するとともに、重点的な取り組みについ
て明確にする必要があります。
当市では、市内全校で「特色ある学校
づくり推進事業」に取り組んでいますが、
この推進には、各校において、取り組みの焦点化、家庭や地域社会への浸透、
事業評価と更新策の設定が必要です。
今後は、教育委員会、学校、家庭、まちづくり協議会などをはじめとする地
57
域社会が一体となって、よりよい子どもの育成ができるような事業へと推進し
ていきます。
4-1-3
学校評価の実施
各学校は、自校の教育が適切に行われているかどうか常に検証し、児童生徒
にとってより効果的な教育の在り方を模索、実行していく必要があります。
当市では、特色ある学校づくりと開かれた学校づくりに基づく学社連携の推
進、よりよい児童生徒の育成を目的に、平成 14 年度から学校評価検討委員会を
立ち上げ、平成 15 年度から評価結果の外部公表を前提とした学校評価事業に取
り組んでいます。
自己評価、関係者評価、第三者評価などのさまざまな視点から、学校の魅力
や課題を客観的に分析し、教育の向上につなげることが必要です。
今後は、より効果的な評価のあり方について検討し、教職員の研修を充実さ
せていきます。
4-1-4
少人数指導・少人数学級の取り組み
当市では、平成 15 年度に少人数指
導検討委員会を発足させ、よりよい
少人数指導の在り方や少人数学級の
是非について検討した結果、小学校
1年生における 35 人学級の実現や
習熟度別指導の導入がより効果的な
方法であるという結論を得ました。
それを踏まえ、現在では小学校1・
2年生において、少人数学級が導入
されています。
また、学年が上がるにつれて、学習内容の理解度に差が生じる傾向にありま
す。個人の能力や適性に合わせたきめ細やかな指導を実施するために、県の少
人数指導加配教員や市のサポートティーチャー(教育活動支援助手)を活用し
た少人数指導を実施し、習熟度に応じた授業を展開しています。
今後も、県とも連携しながら、少人数学級、少人数指導を継続してまいりま
す。
58
4―1―5
「教育基本構想」の策定
子どもの育ちは長期的かつ連続的な視点でとらえる必要がありますが、進学
などにより新しい生活環境や学習の変化になじめない場合に、「小1プロブレ
ム」や「中1ギャップ」といわれる問題が発生することがあります。こうした
課題に対応し、一人ひとりの才能や夢を育てるためには、各教育機関の連携体
制を構築することが重要です。
また、子どもたちにとって快適で効果的な教育環境を整備するために、老朽
化が進んた校舎の建て替えに関する調査や検討が必要です。
こうした教育上の課題に対して、ハード、ソフトの両面から、当市の目指す
べき方向を検討し、「教育基本構想」を策定します。
4-2 生涯学習基本構想の策定
「まなび」はその人の生き方に大きな影響を与えます。特に子どもの頃に体
験したこと、記憶はずっと生き続けます。アシタの高浜市を担う子どもたちに
対して「まなび」の好奇心を呼び起こし、生涯を通して学び続ける心を育み、
「ま
なび」を楽しみ、
「まなび」を活かせるまちを目指し、生涯学習基本構想を策定
します。
59