6月合宿研究会報告 夏の全国大会へむけて熱い提案と議論が - 学力研

☆6月合宿研究会報告☆
夏の全国大会へむけて熱い提案と議論が
フレッシュレポートが学力研の原動力に
講演:二宮厚美氏(神戸大学教授)「民主党政権下での教育はどうかわるのか」
二宮厚美氏は、民主党の教育政策は「パッチワーク的マニフェスト」だと。子ども手当や公立高校授業料無償
化という全国一律の政策を進めるかと思えば、地域主権や幼保一元化を進め各自治体の判断で子育てシステムが
異なることも可とする政策も提起しているという。そのため「脱構造改革」の上半身と「新自由主義」の下半身
を併せもつ方向性の定まらない政策となり、その結果がネジレによる鳩山政権の崩壊に至ったという。子どもた
ちの格差や貧困問題を解決するためには「現金給付」も「現物給付」もどちらも不可欠であること、教師として
「社会的なサービス」と同時に「個別のニーズ」に応えることも大切な仕事であることも強調され、この両視点
をもって子どもたちの学習保障と発達保障を一層進めることが必要だと
強調された。
・地域主権(分権)が国の責任放棄であるということがよくわかりました。新自由主義に針がふれている現状の
中で、教師としてどう対処していくか考えなくてはいけないですね。
・どの政党が与党となるかで大きく教育政策が転換されるのだと実感しました。民主党は、理想はあるが実態
や矛盾点が整理しきれず、明確な方策が作られていないという所ががっかりしました。 (参加者の感想より)
大会基調提案:岸本ひとみ氏
2011年の新指導要領の実施、教育情勢の変化の中で改めて学力研の実践と精神が求められる時代となりま
した。学力づくりをベースとした授業改善、授業づくり、学級づくりのネットワークを全国津々浦々に広げてい
きましょう。
「学力研のこれから」~学力づくり・授業づくり・学級づくり:久保齊氏
学力研の今後の課題として日々の実践を進める中に常に「科学する視点」をもつことを提起し、「いつでも・
どこでも・だれにでもできる」というどの子も伸ばす実践が理論として考察され、私たちの組織の中で蓄積され
なければならないという。
とんでもない子の出現も「快適な情動10か条」にみられるように教師が科学の指針をもっていれば消耗した
り、消費するだけの実践や授業に終わることなく、次への生産や研究に結びつく教師であり、子どもたちになる
のだと。それこそがこのたび提起された「科学しようとする人間の育成」だと実感しました。
このたび提起される「各学年の特徴のサマリー」も「授業づくりの基本」として
私たちの今後の実践に大きな示唆を与えてくれるものとなるでしょう。
・「科学する」ということが抜けがちな毎日を鋭く指摘されました。子どもと共に毎日快適な情動をもって授
業をするために努めていますが、ただそれに満足するだけでなく、科学することが欠けていた自分を見つけ
ました。
・やはり来てよかったです。元気になりました。近頃自分が消費主体の教師の部分が多く、確かに子どもは伸
びるのですが、「小テスト」「宿題チェック」「雑務等々・・・生産者としての教師でありたいと思うとき、
子どもとの取り組みも共に燃えるもの、喜べるものをリアルに分析し実践できることを目指します。
(参加者の感想より)
5年メインレポート「授業を通して、子どもを伸ばし鍛える」:荒井賢一氏
教材に即して模擬授業を交えながら展開されたので適度の「緊張と弛緩」が心地よかったです。発問と発表、
板書等きめ細かな指導に学ぶことの多い報告でした。
・いつ聞いても感動します。全員をどう取り込むかがみえた気がしました。(全員発表・全員板書)授業へ自信を
もって向かっていくことが大切だと思いました。
・子どもたちにプレッシャーをかけ、みんなで喜べるようになるのがいいです。 (参加者の感想より)
ミニレポート検討①:溝田聡氏
フレッシュかつエネルギッシュ、そして熱い報告、厚い資料に脱帽です。
・とても活動が多く、1年生が喜びながら多くの力をつけていっている姿がすばらしかったです。
・若い先生の実践は、見ている者にパワーを与えるんだと思います。漢字にしてもとても丁寧に指導されてい
て感心しました。また、体育の映像は子どもの成長がよくわかり、よいと思いました。 (参加者の感想より)
ミニレポート検討②:鹿苑照代氏
ICT機器を活用して「運筆や鍵盤の指のくぐり、はさみやカッターの使い方」などと共に、基本ルールの確
立した学級の子どもたちきびきびした動きも好感が持
てました。
・日頃新しいものは敬遠しがちなおばさん先生にも「やってみたいな」という気持ちがわいてきました。指導
をよりよくするために道具は必要と実感しました。
・ICTを効果的に使って、子どもたちに学力をつけているのがよくわかりました。(参加者の感想より)
ミニレポート検討③:冨山敦氏
諸課題の多い中学校での「学校ぐるみ」の実践が、生徒を変え、学校を変えていく経過が、5つの提案→学習
規律の確立→学力向上への対応→自己肯定感を高める
諸活動など具体的に報告され、その変容に圧倒されるばかりでした。
・すばらしい。学校づくりというのは大きな仕事ですが、全職員が力をあわせれば、こんなに大きな力になる
ということ、教師間の信頼や職場の環境がいかに大切かがよくわかりました。ありがとうございました。
・学校ぐるみでの取り組み、大変なご苦労があったと思います。集団をまとめて実践できていることにあこが
れています。全教職員による研究授業すばらしいです。(参加者の感想より)
【文責:大達和彦】
ミニレポート検討④:石川 満氏
国語の、説明文の授業の取り組みをレポートされた。起承転結の単元構成を意識させ、個人学習、組織学習、
一斉学習、整理学習、と4つの層に分けて取り組まれた。音読指導やノート指導も力を入れられている。低学年
の教材を使って説明文の構造を学ぶ方法も話された。
・説明文の読解のまとめる力に感心しました。どういうふうに指導したら、どう書くことができたかを具体的
に伝えるところが多かったらと思いました。
・国語説明文の授業計画が詳しく、文章化されていて、とても良かったと、思いました。
(参加者の感想より)
「サークル論」学力研の更なる発展のために:組織局
図書 啓展氏
大きな運動として広める原点はサークルだ、という、サークル・組織論を話された。
岸本裕史氏のサークル論を再読され、サークル運動で最も重要な原則・・・日常的・実際的な問題にとりくむ中
で、子どもや教師の自由と権利を守り、広げていくという立場をつらぬく・・・や、内容の面で大衆的・実際的・
科学的であること、などをあげる。
サークルは2人いればできる。サークルに参加できない人も、会報でつながれる、定例化のすすめなど、サー
クルを続ける工夫を提案。サークルでの報告には、①認め合う、ほめあう、②批判する、があるが、落ち研時代
からの流れでは、①が多いと思われる。やりくりして、サークルに集まるだけでもすごいこと。時の流れと自然
淘汰で良い実践は残っていく。サークルの独自企画も展開。合宿・講演会・合同例会など。
最後に、1000 名時代のイベント論を話された。イベント準備の3原則「いい企画、早い宣伝、手堅い組織」
。
それとともに、取り組みを成功させる自作のチェックリストを紹介。失敗談も交えながら楽しく伝えられた。イ
ベンターとして、人に喜んでもらうことが、一番の目的だという。
あとで、発表を踏まえて、名古屋、三島、大阪、大阪みなみ、神戸、関東、山口、京都、など、各地から討論
があった。
・サークル論たのしく聞かせていただきました。取り入れていきたいです。
・今、同志会の全国大会にむけて、どこに呼びかけるのかのもとは「サークル」がある都道府県です。参加人
数700名をめざし、なかなか大変だと感じています。そんな時、学力研の中央組織サークルは、本当にす
ばらしいと思いました。
・おもしろかったです。奥さんの話とかみなさん盛りあがりますね。たしかに土・日に家をあけると、家族の
ひんしゅくをかいますので共感しました。 (参加者の感想より)
学力研 学年別重点課題私案:研究局
金井 敬之氏
これまでの学力研の基調提案や、大会で確認されたものを、中心に(私案として)まとめられた。どの学年で、
どこに重点を置いて指導すればよいのかの、よい目安になっている。
例えば、たし算、ひき算(とくに、くり上が
り、くり下がり)が念頭操作でできる、ことを
1年生の算数の最重要課題と考えていることや、
四則計算がよどみなくできることを、5年生の
算数の最重要課題に置いていることを話された。
国語や算数だけでなく、教科書の教材文がす
らすらと音読ができる(社会の教科書も)や、
47都道府県名を正しく言うことができ、位置
が分かる(4年)なども提案。都道府県の、唱
え方で位置もまとめて覚えられるものを紹介さ
れた。
また、
暗唱などは、
何年生の課題になるのか、
という提起もあった。
最後に、発表をふまえて討論。100マス計算は1分半を目指す方がいい、という意見や、小学校の理科は系
統立てられていないので、身近な花や生き物の名前などを、どこで覚えるのかをまとめられるといい、という意
見。1年生でも、品詞を覚えさせたり暗唱も必要、という話や、計算で、2年生で3位数、3年生では4位数解
けるように、という意見などが交流された。
・どこで何をしたらいいか、整理をする作業は、大変なことだなぁと思いました。
これをもとにして、表ができたら、さかのぼり学習の目安になるなぁと思いました。よろしくお願いいたし
ます。
・昨年2年生で初めて暗唱に取り組みました。
(11 月ごろ~)保護者から驚きと喜びの声が多く寄せられまし
た。12支、十干、五行、偶成、七草、春暁、百人一首(20 首分)
、十二カ月の古名など、次々覚えていま
した。
今年は 1 年生で国語の教科書は今のところ全部暗唱しています。
・
「重点課題私案」大変だったと思います。よく練られていると思います。
そこで、読書ができるとは、各学年毎何分ぐらいがよいか。
3 年まで図形の基礎となることがあるが、4 年で、器具(分度器など)を用いて三角形、四角形の図形がか
けるなど、いるかなと思います。(参加者の感想より)
【文責:根無信行】