病害虫発生予察情報 平成20年度 (東 濃) 病害虫発生予察情報(東濃地域)5月予報 【イ ネ】 ・イネミズゾウムシ 前年の予察灯調査での新世代成虫誘殺数が少なく、越冬量も少ないことが予想され ます。しかし、いもち病などの他病害虫との同時防除が可能で、省力的な箱施薬は必 ず実施して下さい。 【野菜(トマト、露地野菜)】 ・アブラムシ類、ハモグリバエ類 今後、気温が上昇し乾燥が続くと、雑草地で増殖したアブラムシ類の有翅成虫飛来が多 くなることも予想されますので、注意して下さい(4月下旬までは、黄色水盤での誘 殺数はやや少ない。)。また、トマトでは育苗ハウス内でハモグリバエ類の越冬成虫が発 生、被害を認めていますので、育苗中の初期防除を徹底して下さい。 【果 樹】 ・カメムシ類(チャバネアオカメムシ) 平成20年2月に行ったチャバネアオカメムシの落葉中越冬量調査(表1を参照)では、昨年 の同時期の調査で認められなかった越冬成虫が認められていますので、注意が必要で す(越冬量はやや多~多)。また、クサギカメムシについては、サクラの幼果の着生にあま り関係なく、果樹園に飛来するため、摘果時に発生を見たら防除が必要です。 主な病害虫の発生時期及び防除時期(5月) 作 生育状況 発生時期及び防除適期(5月) 物 病害虫名 発生量 1半旬 2半旬 3半旬 4半旬 5半旬 6半旬 イ イネミズゾ ウムシ やや少 <越冬成虫侵入最盛期> ネ 防除時期 ▲ ~ ▲ 野 アブラムシ類 並 <有翅成虫飛来最盛期 菜 ハモグ リバ エ類 並 新世代幼虫発生期 > 全 防除時期 ~ ▲ 般 ※ハモグリバ エ類は摂食痕が成虫発生(産卵)の目安。 ち ハマキムシ類 やや少~並 <越冬世代成虫発生最盛期> ゃ 防除時期 ▲~ ※中濃地域の調査データから予察した。 果 カメムシ類 並~やや多 < 越 冬 世 代 成 虫 樹 防除時期 全 ※幼果期の加害に注意します。 般 ( ▲、▲~▲:防除適期) ▲~ 40 調査地点名 中津川市 落合 千旦林 35 平年 0.3 0.5 50㍑ 当 りの 落 葉 中 の 越 冬 成 虫 数 防除上の注意事項 ・箱施薬剤で、いもち病との同時 防除(予防)を行います。 ・アブラムシ類はCMV(キュウリモザ イクウイルス) などのウイルス病を媒介し、被害が 多い地域では、初期防除を徹底 します。 ・チャハマキ、チャノホソガ ともに地域により 発生量の差があるため、注意し ます。 ・チャバ ネアオカメムシはサクラ等の着果が 悪い場合に、早くから果樹園に 飛来することがあります。 45 表 1 チ ャ バ ネ ア オ カ メム シ 越 冬 量 調 査 (平 成 20年 2月 ) 本年 0.5 1.5 写真 ハモグリバエ類成 虫による加害(摂食 痕) 本年 平年 誘 30 殺 25 虫 数 20 15 10 5 0 チャバ ネアオカメムシ 4 =農薬はラベルをよく読んで= 記載されている字は細かいですが、必要な情報 が記載されていますので、まず、よく読んでから 使いましょう(誤使用は絶対に行わない。)。水 稲除草剤で止め水が必要なものは、必ず必要な期 間止め水を行います(かけ流しは効果も十分あが りません。)。 / Ⅰ Ⅲ Ⅴ Ⅰ Ⅲ Ⅴ Ⅰ Ⅲ Ⅴ Ⅰ Ⅲ Ⅴ Ⅰ Ⅲ Ⅴ Ⅰ Ⅲ Ⅴ / / / / / / / / / / / / / / / / / 4 4 5 5 5 6 6 6 7 7 7 8 8 8 9 9 9 月/半旬 図1 アブラムシ類黄色水盤誘殺状況(中津川市落合) 東海地方1カ月予報(名古屋地方気象台4月24日発表) 天気は前半を中心に晴れる日が多いでしょう。向 こう1ヶ月の気温は高く、降水量は平年より少なく、 日照時間も多いでしょう。 病害虫防除所では、この他に病害虫の詳細な調査データをホームページにて公開しています。 http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s24321/
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