伯耆大山山スキー - ピナクル山の会

伯耆大山山スキー
【報 告 者】O原、I木
【日
時】2012 年 02 月 25~26 日
【参 加 者】I木(CL)、T中ま、O原
≪コースタイム≫
【天
候】曇|雪
25 日 8:40 鏡ヶ成スキー場―10:25 1230mピーク―12:10 1300mピーク―(途
中雪訓)―15:00 鏡ヶ成スキー場
26 日 7:00 奥大山スキー場―木谷登山口―キリン峠―駒鳥小屋―14:00 木谷登山口
≪
報
告
≫
<25 日:O原> 今回のピナクルスキー部の遠征は伯耆大山。個人的には初めて挑
戦する山である。しかも夏道ルートではなく、反対側の烏ヶ山方面から入山だなんて
・・・。初挑戦の山なのに裏
側から挑戦とは・・・恥ずか
しいような申し訳ないような
思いで入山。
起点は鏡ヶ成スキー場。駐
車場わきの冬季通行止めの交
差点から雪道に入る。例年で
あれば簡単に侵入できるはず
ではあるが、今年はラニーニ
ャの影響であろうか?大雪の
ため除雪道路から雪道への段
差が大きく、登りあがりに少々の慎重さを要した。2mはあろうかという雪の段を登
り、埋もれた道路標識を眺めつつ歩を進める。(写真上)スキー足であるため雪を踏
み抜くこともなく、快適に歩を進めることができた。
新小屋峠に至り、登山道へ侵入。まずはビーコンの動作確認。確認後、緩やかな樹
林帯を抜けつつ登りあがる。この辺り地形は広い稜線かつ樹林帯である為、ある程度
視界が制限される。練習もかねて地図とコンパスを頼りに登る。私のような読図初心
者には格好の練習ルートである。足元のコンディションは雪深く灌木などの障害物が
完全に雪に埋没している事もあり、わずらわしさを感じることなく、非常に快適であ
った。途中、二人組の別パーティーと遭遇する。今流行のスプリットボードのようで
ある。興味はあるのだが、浮気は禁物。まずはスキーから極めねばなるまい。
-1-
しばらく進むうちに広い稜
線が収斂し、やがてピーク直
下の急騰に至る。ここで山ス
キー初心者である私は苦労を
強いられる。シールを装着し
ての登坂はコツが要るようで
ある。
烏ヶ山東手前 1230mピーク
に到着。多少ガスっているこ
ともあり視界は不明瞭であっ
た。そのまま烏ヶ山方面へ稜
線を下り、鞍部より滑走にて侵入。雪質は良好。脛ほどあろうか?フカフカのパウダ
ーを滑走する。私などは山スキーのプレッシャーか?何度も転倒するが、スキー部屈
指(部員数で屈指なのであるが)の古強者であるT中まさんは流石である、華麗なウ
ェーデルンを決めての滑走。そしてお最後はお約束の転倒と・・いやがうえにも今回
の山行を盛り上げてくれる。
谷の中腹まで滑り降りたところで上り返す。美しい雪のブナ林(写真上)を抜け、
小一時間ほどで烏ヶ山北東稜線 1300mピークへと至る。視界良好!目の前には烏ヶ
山の険しい壁がそびえる。(写真下)なかなかの迫力である。噂によるとあの山頂付
近の稜線から滑走する強者がいるようであるが、当然、我々には関係のない話であ
る。山頂付近で弱層テストをおこなう。登山学校仕込みの弱層テストをT中まさんよ
り教わる。非常に勉強になる。し
ばらく休んでピークより東側の谷
へ滑走。滑り出しは急峻であった
ため何度か転倒するも、高度が下
がるに従い緩やかな下りとなり、
快適に滑る。私程度の実力ではこ
の程度が良いかもしれぬ。谷の中
腹まで滑走したところでI木CL
の指示で大休止をとる。休憩後に
スタンディングアックスビレイ、
コンテ等確保の雪訓、そして目玉(?)の雪洞堀。スノーソーと角スコを駆使して掘
り進む。なかなかの作業である。コンディションの良い状況の中でセックンとして掘
るのは楽しいが、緊急避難として掘るのは大変そうである。実践では心が折れないの
-2-
だろうか?などと考えつつ体験する。雪訓終了後、新小屋峠に向けて滑走。あまりに
も楽しいので新小屋峠侵入ポイントより先まで林間滑走。鏡ヶ成スキー場に至る。下
山後はスキー場併設の温泉にて疲れをいやす。明日はキリン峠だ!
<26 日:I木> 2日目は雪稜縦走があるのでT中まさんにリーダーをお願いした。
リーダーの指示で、4時半起床、6時出発の予定であったが・・。夜の間に思いのほ
か降雪があり、明け方になっても降り続いている。悪天候のため槍尾根縦走は中止す
ることにして、のんびり準備し7時の出発となった。奥大山スキー場から冬季閉鎖の
林道ゲートをくぐって出発。例年は除雪されていないがなぜか今年は除雪されてい
た。それにしても結構な高さの雪の壁が続いており、西日本とは思えない。これまで
で一番積雪量は多い気がする。
林道を歩き、木谷登山口から登山道に入るが、雪の壁をよじ登るのがひと苦労だっ
た。樹林帯を歩き、文殊越えを左に見て、直接キリン峠を目指す。上部は氷の上に昨
日からの新雪がうっすらついているので滑りやすい。慣れないO原さんはかなり苦戦
していた。どうにかキリンのピークに到着するが、全く何も見えず。風雪強く、体が
どんどん冷えてくる。急いで準備し、駒鳥小屋をめざして滑降。滑り出しはアイスバ
ーンなので恐る恐る滑りなかなか進まず、指先も冷え切ってかなり辛かった。鳥越峠
を右に見て樹林帯に入っていく。ここからはようやく風は弱まり、フカフカで最高の
雪質となる。結構な急斜面も軽い雪でうまくコントロールでき、大満足の滑りだっ
た。地獄谷まで降りて、小休止のあと登り返す。駒鳥小屋は完全に雪に埋まってい
た。ここからの登り返しは、さらさらと崩れていくようなシールのききにくい雪で、
かなり歩きにくかった。O原さんはここでも大苦戦。シールも外れてしまい、テーピ
ングで固定するなど山スキーの洗礼を受けていた。どうにか鳥越峠を越え、あとは最
後の滑り。なだらかな斜面を気持
ちよく滑り、無事に登山口にたど
り着いた。
予定通りに行かないところもあり
ましたが、予想したよりも雪質が
良く、滑りはほんとに楽しかった
です。
-3-