春日部市 記者会見資料 平成28年 7 月 12日 神明貝塚から縄文時代の人骨を発掘! お墓付近からは土偶やヒスイ製の丸玉も・・・ 教育委員会では、西親野井地区に広がる埼玉県選定重要遺跡『神明貝塚』において、平 成 21 年度から将来へ向けて文化遺産として保存することを目的に、貝塚の実態解明の発 掘調査を継続しています。 『神明貝塚』は東西 140m、南北 160mの規模で広がる県内でも 保存状態が良好な、今から約 3,500 年前の貝塚で地表面にはヤマトシジミ等の貝殻片が散 布し、一目で貝塚の存在を理解することができます。 今年度の調査は、貝塚の北西部で5月 23 日から開始し、3,500 年前にこの地に暮らした 縄文人の営みの痕跡を多数確認しています。特に地表下 30 ㎝から楕円形状のお墓を検出 くっそう し、計2体の縄文人の埋葬が明らかになりました。1体は脚を折り曲げた「屈葬」、1 体は しんてんそう 脚を伸ばした「伸展葬」の状態で葬られていました。6月 20 日には人類学の大学教授の 指導の下に人骨の取上げを行い、今後は大学機関で骨片の接合をはじめ、性別や身長など、 様々な調査と分析を実施し、神明貝塚に暮らした縄文人の実態を明らかにする予定です。 どぐう まるたま またさらにお墓の周囲からは「土偶」やヒスイ製の「丸玉」といった、副葬品と推定され ている遺物も発掘されました。 なお、発掘調査は9月中旬まで、発掘調査現地の公開は7月下旬から8月上旬頃を予定 しています。 写真左) 写真右) 脚を伸ばした 脚を折り曲げた「屈葬」 「伸展葬」 写真上)同個体の頭蓋 写真上) 同個体の頭蓋骨 お墓の東側から発掘された板状の土偶。 お墓の南側からはヒスイ製の丸玉が発掘さ 最大長7㎝ほどであるが、粘土塊を貼り れた。直径9㎜、写真上面方向から2㎜の 付けて眼鼻が表現されている。 孔が穿たれる(背景は1㎜方眼紙) 。 《問い合わせ先》 文化財保護課 担当:中野 内線 4830
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