PowerPoint プレゼンテーション - Sigma-Aldrich

フューズド コア
Fused-Core® HPLCカラムを使用したヒト血清アルブミン(HSA)
トリプシン消化物の高分離能分析
寄稿記事
本稿は、シグマ アルドリッチ製品を使用した外部研究機関での研究結果であり、下記よりの寄稿記事です。
Prof. Luigi Mondello
University of Messina, Italy
はじめに
過去数十年、ペプチドやタンパク質のような生化学系分析とい
う複雑な問題に取り組む際は、異なる分析手法を組み合わせる
事をしてきました。液体クロマトグラフィーは、その多用途性とLCカ
ラムの選択性や分離能の進歩により、現在のプロテオーム研究
において中心的な役割を担っています。ヒト血清アルブミン(HSA)
は、585個のアミノ酸残基からなる直鎖の非グリコシル化タンパク
質であり、脂肪酸、薬物、ビリルビン、ヘム、ホルモンなどと結合し
て貯蔵や運搬の役割を持ちます。よって、HSAには多様な修飾
の可能性があり、タンパク質の折りたたみ、安定性、構造、機能
に重大な影響を及ぼします。そのため、各種の修飾体の特性や
修飾の位置の把握は、人体病理学でのHSAの役割を理解する
上で最も重要となります。一般的な手順として、タンパク質からト
リプシン消化物を調製し、予備的な分離段階として信頼性のあ
るLCデータを作成した後、MSやMS-MS、データーベース検索の
ような補助技術を用いて特性解析を行います。
近接して溶離する成分がある非常に複雑な試料の場合には、
充填剤粒子と溶質分子との遅い物質移動が分離能を厳しく制
限してしまいます。Fused-Core粒子技術を用いたAscentis®
Express カラムは、短い拡散経路(0.5μm)であるため、充填剤
粒子と溶質分子との物質移動が速くなるよう改善しています。結
果として、Ascentis Express カラムは、長年HPLC分析に貢献
してきた5μm全多孔性粒子充填カラムの2倍以上の分離能を
持ちます。また、同じカラム長さでも、しばしば高い背圧となる
3.5μm粒子を充填したカラムの50%以上の分離能(理論段数)を
発揮します。
一方で、分離能が不可欠な場合は、分離を強化するために長いカラムを使用するため、小さい充填剤粒子のカラムは
、装置の許容限界を超える過度の背圧となり、隣接して溶出するピーク対の分離には適しません。つまり、sub-2μm
粒子の高理論段数を活用するためには、従来のHPLC装置を超えた性能がしばしば求められます。Fused-Core粒子
で充填されたAscentis Expressカラムが提供する性能面でのメリットは、sub-2μmカラムと同等の高理論段数を1/2の
背圧で発揮し(Fused-Core粒子の粒度分布が狭いため)、かつ、高圧操作にも対応可能な頑丈な設計と常用での
長いカラム寿命が特長です。
結果と考察
はじめに、ヒト血清アルブミン(HSA)トリプシン消化物(0.01Mギ酸アンモニウムバッファーに溶解)の分離について、従来
の5μm C18カラムと2.7μm Ascentis Expressをクラジェント条件(カラム温度35℃)にて比較を行いました。2.7μmカ
ラムの高分離能は、5μmカラムと比較したFigure 1のクロマトグラムより違いが明白です:Fused-Core粒子では、ほぼ2
倍のカラム長さ当たりの理論段数(例:流速1.0 mL/minで34,000段)が得られています。 高分離能で高感度である
Ascentis Expressカラムは、分離能を犠牲にする事なく短い分析時間へ分析方法を最適化することが可能です。更
に、小さい充填剤粒子のような高圧停止はないためHPLC装置を変更することなく、カラムをより長くしてカラム温度を高
くする事で、より高い分離能や高速分析が行えます。
2.7μ
Ascentis Express カラムは、
2.7μm のFusedFused-Core粒子を用いた
Core粒子を用いたAscentis
長年HPLC
分析に貢献してきた
長年HPLC分析に貢献してきた
5μm全多孔性粒子カラムの2
全多孔性粒子カラムの2倍以上の分離能を発揮します。
カラム温度60℃、移動相流速1.0 mL/minで、グラジエントの調整
により相対的な保持能を一定に保ちながら、15cm長さの2.7μm粒
子カラムを1本、2本、3本と次々と連結し(5cm長さ、内径0.007”SS
製コネクターを使用)、それぞれのカラム長さで分析を行いました
(Figure 2のクロマトグラム参照)。移動相粘度と背圧を下げる為にカ
ラム温度を上げ、HPLC装置の使用範囲内でカラム長さを長くする
事により分離効率が3倍になりました。(圧力損失:389 bar 3本連
結時) 。理論からの予測通り、保持時間はカラム長を2倍・3倍にす
ると2倍、1.5倍に増加し、分離能は√2倍になりました。クロマトグラ
ム上の最初と最後のピーク間のピーク容量(1つのクロマトグラム上で
分離可能なピーク数)をグラジェント分析中の3本のピーク平均幅か
ら計算し、グラジェント分離の能力を評価しました。ピーク容量は、
15cmカラムにおいては220本が得られ、カラム長さを2倍・3倍にした
時にはそれぞれ302本、367本に増加しました。
結論
適当なカラム選択と適切な分析条件により、HPLC分離の最適
化と分析法開発において不必要な時間損失を取り除く事が可能
です。LC分析を行う際には、固定相の選択、分離能とピーク容量
の改善、カラムの選択、充填剤の粒子径、ならびに重要な装置パ
ラメーター(例えば、移動相温度や操作圧力)の完全かつ適切な制
御と選択が必要です。Ascentis Expressカラムの独特な性能は、
近接して溶出する成分がある非常に複雑な混合物の分離におい
て、標準的なHPLC装置で既存の分析時間改善等を容易に、か
つ、より早く分析法の開発を可能としています。
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2012.7