よ る 腫 瘍 分 類 が 臨 床 像 と 一 致 し な い こ と が あ る 。 に 亜 型 が 存 ら1)在 に す よ る っ こ て と 退 が 形 強 成 く 性 支 乏 持 突 さ 起 れ 神 て 経 い 膠 る 腫 。 よ り 、 同 一 腫 瘍 と し て 分 類 さ れ て い る 疾 患 の 中 て 行 わ れ る が 、 近 年 で は 様 々 な 遺 伝 学 的 解 析 に 子 マ ー カ ー も 報 告 さ れ た 。 本 稿 で は グ リ オ ー マ う に な り 、 一 方 、 グ リ オ ー マ の 予 後 に 関 す る 分 に 亜 型 が 存 在 す る た め で あ る こ と が 知 ら れ る よ な 補 助 療 法 の 選 択 と い う 観 点 か ら も グ リ オ ー マ 性 を 示 す こ と が 明 ら か に さ れ て 以 来 、 よ り 有 効 の 欠 損 ︵ に お け る 第 1 染 色 体 p 腕 お よ び 第 1 9 染 色 体 q 腕 Cairncross 13 近 年 の 遺 伝 学 的 解 析 の 進 歩 に 従 っ て 、 こ う し た の 遺 伝 子 異 常 の 一 部 に つ い て 概 説 し て 、 疾 病 理 -1p/19q の 遺 伝 学 的 な 分 類 は 有 用 と 考 え ら れ る 。 差 異 は 同 一 腫 瘍 と し て 分 類 さ れ て い る 疾 患 の 中 解 の 一 助 と し た い 。 ︶ を 持 つ 腫 瘍 が 高 い 治 療 反 応 CLINICIAN ’14 NO. 627 の も の へ と 進 行 す る 腫 瘍 で あ る が 、 組 織 診 断 に グ リ オ ー マ の 治 療 は 病 理 組 織 学 診 断 に 基 づ い グ リ オ ー マ は 組 織 学 的 に 良 性 の も の か ら 悪 性 グ リ オ ー マ の 遺 伝 学 的 分 類 は じ め に 染 色 体 D N A コ ピ ー 数 変 化 に よ る グ リ オ ー マ と 遺 伝 子 廣 瀬 雄 一 (2 5 1) ︵ M G M T ︶ で あ り 、 化 学 療 法 で 特 徴 づ け ら れ る 、 " び ま ん 性 星 細 胞 腫 は 基 を 付 加 す る こ と で 細 胞 障 害 を 惹 起 す る が 、 D あ り 、 主 に D N A 中 の グ ア ニ ン の O6 位 に メ チ ル る テ モ ゾ ロ ミ ド ︵ T M Z ︶ は D N A メ チ ル 化 剤 で 現 在 グ リ オ ー マ 治 療 の 中 心 的 薬 剤 と な っ て い 経 膠 腫 で は 悪 性 度 の 進 行 に よ り 化 の 進 行 に 伴 い N A か ら メ チ ル 基 を 除 去 す る 機 能 を 有 す る 細 胞 そ の 結 果 か ら 、 ! 乏 突 起 膠 細 胞 系 腫 瘍 は い て は い く つ か の 研 究 結 果 が 発 表 さ れ て お り 、 プ ロ モ ー タ ー の メ チ ル 化 星 細 胞 系 と 乏 突 起 膠 細 胞 系 神 経 膠 腫 の 解 析 に つ 特 に マ イ ク ロ ア レ イ 技 術 の 導 入 に よ り 発 展 し た 。 O6-methylguanine-DNA methyltransferase (2 5 2) に お い て は T M Z の 効 果 は 見 込 め な い 。 こ の よ +7 と 呼 ば れ る 。 う な 作 用 を 持 つ 酵 素 が が 加 わ る 、 $ 乏 が 突 加 起 わ 神 で 特 徴 づ け ら れ る 、 # 星 細 胞 系 腫 瘍 で は 悪 性 -1p/19 を 持 つ 遺 伝 子 は そ の 中 の C が メ チ ル 耐 性 因 子 の 一 つ と し て 知 ら れ て い る 。 M G M T 遺 伝 子 は 、 そ の プ ロ モ ー タ ー 領 域 中 q に シ ト シ ン ︵ C ︶ と グ ア ニ ン ︵ G ︶ の 繰 り 返 し る 、 % 前 記 に 当 て は ま ら な い 神 経 膠 腫 は 少 数 な q 配 列 が 数 キ ロ 塩 基 対 に わ た っ て 長 く 続 く 領 域 が が ら 存 在 す る 、 と い っ た 点 は 概 ね コ ン セ ン サ ス -9p, -10q あ る 。 こ の よ う な 領 域 は あ た か も D N A 中 に 島 が 得 ら れ て い る 。 こ う し た 知 見 に 応 じ た 分 類 は +7, -9p CpG island 状 に 存 在 す る こ と か ら 臨 の 床 臨 的 床 に 的 有 意 用 義 で は あ 確 る 固 こ た と る が も 示 の さ と れ な 、 っ 特 て に い る2) 。 O6-methylguanine-DNA こ の 異 常 を 持 つ 腫 瘍 と 持 た な い 腫 瘍 を 同 列 で 考 methyltransferase え る こ と は 非 合 理 的 で あ る と さ え 言 え 、 治 療 方 -1p/19 針 検 討 の 上 で 無 視 で き な い 異 常 と 考 え ら れ る 。 q 膠 芽 腫 も い く つ か の 亜 型 に 分 類 で き る こ と が 示 CpG island さ れ た が 、 現 状 で は 治 療 戦 略 の 基 盤 と な る 知 見 CLINICIAN ’14 NO. 627 D N A コ ピ ー 数 解 析 は そ の 中 心 的 方 法 で あ り 、 に は な っ て い な い 。 14 15 ︵ 1 3 2 こ れ ま で に 報 告 さ れ た I D H 1 変 異 に つ い て 単 独 因 子 で は な い が 、 そ の 臨 床 的 意 義 は 大 き く 、 ロ モ ー タ ー メ チ ル 化 は T M Z 感 受 性 を 説 明 す る で チ あ ル っ 化 た3)と 。 は し 無 た 関 が 係 っ な て 治 、 療 臨 に 床 お 的 い に て は も M 予 G 後 M が T 良 プ 好 あ っ た が 、 同 時 に 放 射 線 照 射 の よ う に D N A メ 腫 瘍 は T M Z 治 療 し た 場 合 に 比 較 的 予 後 良 好 で と し て は M G M T プ ロ モ ー タ ー メ チ ル 化 の あ る 果 あ る い は 予 後 と の 関 連 性 が 解 析 さ れ た 。 結 果 究 グ ル ー プ に よ っ て グ リ オ ー マ に お け る 治 療 効 因 子 に な る の で は な い か と 予 想 さ れ 、 多 く の 研 プ ロ モ ー タ ー メ チ ル 化 は T M Z 治 療 反 応 性 予 測 に よ り 発 現 が 抑 制 さ れ る 。 し た が っ て M G M T く 、 M G M T も 同 様 に プ ロ モ ー タ ー の メ チ ル 化 化 さ れ る と 転 写 ︵ 発 現 ︶ が 抑 制 さ れ る こ と が 多 の 予 後 マ ー カ ー と し て の 意 義 は 確 立 さ れ た 。 の 研 究 に よ り グ リ オ ー マ に お け る I D H 1 変 異 命 予 後 が 良 好 で あ る こ と が 示 さ れ た が 、 そ の 後 膠 芽 腫 に お い て は I D H 1 変 異 を 持 つ 腫 瘍 は 生 が 神 経 膠 腫 に お い て 高 率 に 発 見 さ れ た 。 当 初 、 働 く 酵 素 で あ る が 、 特 に I D H 1 遺 伝 子 の 異 常 酸 を 経 て α る 。 い ず れ も イ ソ ク エ ン 酸 か ら オ キ サ ロ コ ハ ク 路 ︵ ま た は ク レ ブ ス 回 路 ︶ で 働 く I D H 2 が あ I D H 1 と 、 ミ ト コ ン ド リ ア 内 で の ク エ ン 酸 回 は 解 糖 系 で 働 く 酵 素 で あ る が 、 細 胞 質 内 で 働 く と が の 多 強 い い こ 相 と 関 が を 報 示 告 す さ こ れ と 、 が し 発 か 表 も さ こ れ の た4)変 。 異 I が D 予 H 後 は イ ソ ク エ ン 酸 脱 水 素 酵 素 ︵ 子 の 変 異 を 検 索 す る 作 業 を 通 し て 、 神 経 膠 腫 で CLINICIAN ’14 NO. 627 ケ ト グ ル タ ル 酸 を 生 成 す る 過 程 で 以 下 I D H と 略 す る ︶ に 変 異 を 示 す 例 isocitrate dehydro- の 知 見 を ま と め る と 、 ! 変 異 の 今 後 、 現 在 の 標 準 治 療 以 外 の 療 法 を 導 入 す る 際 genase: 番 目 の ア ル ギ ニ ン 部 位 ︶ が あ る 、 " 星 細 胞 腫 で の 参 考 に な る こ と が 予 想 さ れ る 。 − 予 後 マ ー カ ー と し て の I D H 1 変 異 hot spot 前 記 の 流 れ と は 別 に 2 万 個 以 上 の 膨 大 な 遺 伝 (2 5 3) !染色体 DNA コピー数変化と IDH1変異に基づいたグリオーマの発 展様式 ๓㥑⣽⬊ IDH1/2 ኚ␗ +7 Grade ϩ Grade ϩ +7 -10q ? +7q -1p/19q Grade ϩ Grade ϩ ? Grade Ϫ Grade Ϫ +7 Grade Ϫ Grade Ϫ ? Grade IV Grade ϫ Grade ϫ ᫍ⣽⬊⣔⭘⒆ ஈ✺㉳⭺⣽⬊⣔⭘⒆ (筆者作成) グ リ オ ー マ に お い て 高 頻 度 に 見 ら れ る 代 表 的 お わ り に の よ う な グ リ オ ー マ の 進 行 モ デ ル が 考 え ら れ る 。 コ ピ ー 数 変 化 と I D H 1 変 異 の 有 無 か ら 、 図 ! る 、 と い っ た 点 が 挙 げ ら れ る 。 現 状 で は D N A に 発 生 す る 膠 芽 腫 ︵ ︶ で は 変 異 が 高 ︶ 頻 に 度 お に い 認 て め は ら 変 れ 異 、 が 稀 ま 一 で た 次 あ は 的 ら 進 行 し て 発 生 す る 膠 芽 腫 ︵ 高 率 に 変 異 が 見 ら れ る 、 # の 低 い 腫 瘍 か CLINICIAN ’14 NO. 627 も 乏 突 起 膠 腫 で も 高 分 化 型 ︵ low grade 遺 伝 子 異 常 の う ち 、 本 稿 で 述 べ た 以 外 の も の を secondary glioblas- や M G M T 表 " に 示 す 。 そ の 臨 床 的 意 義 は 確 立 し て い な い grade も の が 多 い が 、 少 な く と も toma プ ロ モ ー タ ー メ チ ル 化 、 I D H 1 変 異 の 有 無 で primary glioblastoma (2 5 4) 腫 瘍 を 分 類 す る こ と の 有 用 性 は 確 立 し て お り 、 -1p/19q 今 後 の グ リ オ ー マ 診 療 で は 遺 伝 学 的 異 常 を 念 頭 de novo glioblastoma に 置 く こ と が 必 須 で あ る 。 ︶ 腫 瘍 で 16 !グリオーマにおける代表的遺伝子異常 タンパク 遺伝子異常 腫瘍種類 EGFR 増幅・変異 膠芽腫 PDGFR 増幅 星細胞系腫瘍(低悪性度のものを含む) p16 欠失・メチル化 星細胞系腫瘍(高悪性度) PTEN メチル化 星細胞系腫瘍(主に低悪性度のもの) PTEN 欠失・変異 膠芽腫 p53 変異 星細胞系腫瘍(低悪性度のものを含む) ATRX 変異 星細胞系腫瘍(低悪性度のものを含む) CIC 変異 乏突起膠細胞系腫瘍 FUBP1 変異 乏突起膠細胞系腫瘍 (筆者作成) 脳 神 経 外 科 教 授 ︶ Cairncross JG, et al : Specific genetic predictors of chemotherapeutic response and survival in patients with anaplastic oligodendrogliomas. J Natl Cancer Inst, 90, 1473-1479 (1998) 保 健 衛 生 大 学 医 学 部 Hirose Y, et al : Whole genome analysis from microdissected tissue revealed adult supratentorial grade !-" gliomas are divided into clinically relevant subgroups by genetic profile. Neurosurgery, 69, 376390 (2011) Hegi ME, et al : MGMT gene silencing and benefit from temozolomide in glioblastoma. N Engl J Med, 352, 9971003 (2005) Yan H, et al : IDH1 and IDH2 mutations in gliomas. N Engl J Med, 360, 765-773 (2009) (2 5 5) CLINICIAN ’14 NO. 627 17 1)文 藤 献 田 2) 3) 4) ︵
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