「ジュエリービジネストレーニングプログラム」開催の報告 - GIA Japan

「ジュエリー ビジネス トレーニング プログラム」開催の報告
GIA JAPAN
2007年10月2日∼4日までの3日間、
「ジ
ュエリー ビジネス トレーニング プログ
ラム」
をGIA JAPANで開催しました。
この
プログラムはGIAがロンドン、ドバイ、ム
ンバイ、ニューヨーク、香港、フィレンツ
ェを始めとする世界各地で開催している
プログラムをベースに作られたものです。
GIA本校ではGemology(宝石学)に加え
ジュエリー業界に特化した経営学(スク
ール オブ ビジネス)の教育も行ってい
ます。現在、BBA(経営学学士)の資格も取
得できます。GIAのスクール オブ ビジネ
ス教授 David C.Mckinney 博士を迎えて
講義は3日間、全て英語で行われました。
博士は、米国カリフォルニア州にある
GIAスクール オブ ビジネスで2002年か
ら教鞭を執っています。米国のいくつか
の一流大学で、
ビジネス、
セールス、
財務、
マーケティング、リーダーシップ、経済
学の各分野で19年以上の指導経験があ
ります(通学とオンライン双方)。マッキ
ニー博士は、35年以上のビジネス実務経
験もあり、自ら起こした25社以上のCEO
を務めたこともあります。ジュエリー店
やアート ギャラリーを含めた多数の会
社のビジネス コンサルタントも務めて
いろいろな実務経験のある方です。講義
の内容も実務経験に基づいた非常に実
践に即したものでした。3日間講義は以
下の様な内容で行われました。
1日目 10月2日 「戦略的経営」
●国際環境での経営
●国際ビジネスにおける倫理
●世界のダイアモンド産業動向
●ジュエリー産業(日本、
インド、
中国、
ドバイ)
●日本で持続可能な競争優位を保つ方
法
(実 行可能な戦略)
2日目 10月3日 「ビジネス ツール」
●ブランド化/ブランドの利用
●価格設定
●財務戦略
●情報システム
●成果測定の評価
●購入システム
●事業計画の立案
●業務−システムとプロセスの改善
3日目 10月4日 「マーケティング」
●事業の差別化に役立つアイデア
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●マーケティング/広告/販売促進(優
れた販促活動の基本、
販促活動につい
てのアドバイス)
●マーチャンダイジング/商品管理
(店舗
/ディスプレイ設計)
●販売管理(従業員教育の目的、セール
ス プレゼンテーションの方法)
●顧客関係の管理
以下参加者の高田さんと川口さんに報
告をしていただきます。
高田 力(たかだ つとむ)
株式会社ミキモト 商品部商品2課
10月2日から10月4日までの、
ジュエリー
ビジネストレーニングプログラムに参加
してきました。3日間で、GIA本校にあるビ
ジネススクールの教授より、
ジュエリービ
ジネスの経営戦略、ビジネスツール、マー
ケティングをみっちり学べるということ
で前日から楽しみにしていました。
初日、
教室に入ると和やかな音楽が流れ
ており、
リラックスした雰囲気で先生と名
刺交換を行いました。しかし、ふと教卓の
上に山積みされていた資料を見て度肝を
抜かれました。
とんでもない量です。
その後、
自分の席に目をやると、3日間では読みき
れないほどの量の資料も綺麗にファイル
されて置いてあるではないですか。
教卓に
山積みにされた資料と自分の机の上にあ
るファイルを見て、これから一体どんな3
日間になるのだろう、
という期待とともに
改めて気持ちが高まりました。
そんな中で始まったプログラムですが、
3日間の中で、
印象に残ったのは、
発展著し
いドバイのジュエリー・マーケットについ
てのレクチャーです。ドバイに関しては、
ここ数年多くの日本企業も進出しており、
経済上重要なマーケット且つ有名なリゾ
ート地ということは、
メディアを通じて知
っていました。しかし、先生が実際に出向
き撮影した写真とデータを見ながら、
ドバ
イへの旅行者の95%はジュエリーを購入
するという事実を知り、
あらためて多くの
可能性を感じました。例えば、2006年のド
バイへの渡航者はTravel Vision※1による
と約640万人とのことなので、
単純に608万
人がジュエリー購買者ということになり
ます。
中嶋 良一
その他に、印象的だったのは、商品を開
発する際に実際に行われているという手
法の一つです。
一例としてクラスで取り上
げたのは、ペンダントとI-Podを合体させ
新しいジュエリーを生み出すというもの
でした。
まず、
ペンダントとI-Podの機能や
特徴を数点ずつリストアップします。
そし
て、
両方の機能をチャートにまとめてミッ
クスさせていきました。すると、音楽が聴
けるペンダントや、
デジタルの写真や動画
が取り込めるペンダント・トップ等、今ま
でにないジュエリーのアイディアをクラ
ス全員で出し合うことができました。
ジュ
エリーと他業種商品のコラボレーションは、
以前から私も注目していました。今回、学
んだ手法はとてもシンプルですが、
効果的
でビジネスに即活用できると強く感じま
した。
プログラム最終日の夜には、
先生とクラ
スメートほぼ全員参加での懇親会が開催
され、あらためて3日間をともに過ごした
仲間と親睦を深めることもできました。
こ
のプログラムには、
ジュエリー業界のみな
らず、
様々なフィールドで活躍する人々が
参加していました。しかし、全員に共通し
ていたのは、
皆グローバルに活躍したいと
考えていたことです。
同じ志を持った人々
と情報交換ができ、
とても有意義な時間を
過ごすことができました。
日本を始め、
先進国のジュエリー市場は
今後、縮小することが予想されます。その
ような状況の中で大切なことは、
グローバ
ルな視点を持ちビジネスを展開する必要
があること、
ジュエリーという枠のみにと
らわれないこと、そして最後に、ビジネス
をするうえで多くの知識や手法を学ぶ必
要性があること、を強く感じました。今回
のジュエリービジネストレーニングは、3
日間だけでしたが、
初日に見た山のような
資料が象徴するように、
山のような知識や
アイディアを身に付けることができ、
ジュ
エリービジネスへの希望が湧いてきました。
今後、
またこのプログラムが日本で行われ
たら、
業界の方は必ず参加するべきだと思
います。
ジュエリービジネスに必要な知識
や情報が得られるだけではなく、
素晴らし
い人脈も作ることができ、
今後のビジネス
に大いに役立てることができるはずです。
ちなみに、
私は資料の山を未だに読み終え
ていません。
※1Travel Vision−
http://www.travelvision.jp/modules/news1/
article.php?storyid=29099
川口
千尋(かわぐち ちひろ)
近年、MBA( Master of Business Adm
-inistration)」という言葉を良く耳に
します。私自身、大学時代に経済学の単位
取得に失敗という苦い経験をしていますが、
今日ではその存在を無視することはでき
ないと感じています。
大学院に通って一か
ら勉強とはいきませんが、
このプログラム
の存在を知った時、
自分の将来に役立つの
ではないかと直感し、
参加を決めました。
第 一 日 目 の 朝 、教 室 で は す で
Dr.Mckinn-eyがプレゼンテーションの準
備をされていて、
机にはアメリカンサイズ
のバインダーと、高く積まれた用紙、なぜ
か日本のアイドルの音楽が流れており、
期
待が高まったのを覚えています
(日本に到
着されたドクターがテレビの深夜番組を
見て、
気に入った一曲だったそうです)
。
英
語、
ビジネス用語、
時事的出来事、
自分の知
識に不安はありましたが、
ドクターの実体
験に基づくお話と資料、並びに「いつでも
分からなければ質問して下さい。」という
ドクターのお心遣いのおかげで、
臆するこ
となく受講することができました。
例えば、
アメリカのジュエリー業界では、
「ブルーナイル」というインターネットで
の婚約指輪等の販売が、
どんどん売り上げ
を伸ばしているそうです。
ジュエリーを愛
するものとして、
実際に目で見て身に着け
て、
自分が納得するものを購入しなければ
満足しない、
と頭ごなしに決めつけており
ましたが、
実際にホームページを覗いてみ
ると、自宅から短時間で、苦手な販売員の
方を気にすることなく、しかも、事細かに
要望を受け付けてくれるという販売方法が、
いかに実益を兼ねているか、
ショッピング
が苦手な消費者にはとても便利なツール
であると思いました。しかし一方で、これ
はアメリカ的な発想であり、
この方法が日
本に根付くかどうかは、
また別の問題であ
るということも考えさせられました。
ビジ
ネスを起業するにあたっての、
下調べや下
準備の重要性も学びましたが、
それぞれの
環境に適したビジネスモデルを考え、
実行
することも、
成功への鍵の一つだと教えら
れました。
その他にも、
ドバイ、
インド、
中国の躍進
や、ビジネスプランの立て方、販売員とし
ての心得、ネットワークの構築など、あら
ゆる方面のレクチャーをしていただきま
した。
私は自分でお店を経営したり、
販売に関
わっている方々とは違う境遇におりますが、
ジュエリービジネスに関わる
(関わりたい)
者として、
今後も予想される厳しい競争社
会の中、ユニークな発想を持ち、新提案を
行い実現していくということがいかに大
切であるか、
改めて考えるとても良いきっ
かけとなりました。
この三日間で、ビジネスに関すること
だけではなく、
一緒に参加されていた方々
との素晴らしい出会いや交流も、とても
いい経験です。今後どのようにこの経験
を生かすかは自分次第だと、改めて気の
引き締まる思いがいたします。
GG&&AJP合格おめでとう
2007年9月1日∼11月30日
(埼玉県)駒崎拓刀、半田 恭、本間久美子
(東京都)
安藤佳代子、
石原 結、
伊藤ゆき子
川村もも子、
小池真菜実
加藤聖実、
小林伸江、小宮山美樹、齋藤麻梨麻
濱田克枝、前川善紀、松下歌織 吉田有紀子
水野哲哉、山田真弓、
(神奈川県)中西希世、那須公一、和田米子
(富山県)青木さやか、氷見慎司
(京都府)岩林あかり、藤井 淳
(大阪府)亀澤 慶、河田雅美、河智佐起子
(兵庫県)進藤彰吾、原田祥子、三森 潤
(福岡県)安河内文子
(佐賀県)福岡奈々
GG合格おめでとう
2007年9月1日∼11月30日
(福島県)鄭 真恵
(岐阜県)千賀英輝
(兵庫県)鳥越聖之
(鳥取県)渡辺博子
(岡山県)河村明範
卒業おめでとう
2007年9月1日∼11月30日
AJPプログラム
(千葉県)荒木由子
(東京都)塩谷剛史、w 橋篤史
(神奈川県)酒井俊樹
(山梨県)日向綾子
(長野県)関 淑乃
パールプログラム
(東京都)小宮山美樹
(富山県)氷見慎司
パールコース
(神奈川県)井上真理