CHEMOTHERAPY 女 子 急性単 純性 膀胱 炎 にお けるCS-807の 基

690
CHEMOTHERAPY
MAY. 1988
女 子 急 性 単 純 性 膀 胱 炎 に お け るCS-807の
基 礎 的 ・臨 床 的 検 討
広 瀬 崇 興 ・熊 本 悦 明 ・酒 井 茂 ・西 島 紀 子
札幌医科大学泌尿科教室
横 山 英 二 ・林
健治
北見赤十掌病院泌尿器科
本 間 昭雄 ・三 宅 正 文
旭川赤十字病院泌尿器科
宮 本慎 一.田 宮 高 宏 ・高塚 慶 次
砂川市立病院泌尿器科
青 木 正 治 ・南 部 明 民
釧路赤十字病院泌尿器科
門 野 雅 夫 ・岡 山
悟
小樽北生病院泌尿器科
加 藤 修 爾 ・丹 田
均
三樹会病院
井 川欣 市
陸上自衛隊札幌地区病院泌尿器科
江 夏 朝 松 ・岩 沢 晶 彦
苫小牧王子総合病院泌尿器科
丸田
浩 ・三 熊 直 人 ・氏 家
徹
市立室蘭総合病院泌尿器科
吉岡
琢 ・山 口康 弘
倶知安厚生病院泌尿器科
藤 田征 隆 ・山崎 清 仁
函館五稜郭病院泌尿器科
水 戸 部 勝 幸.西
尾
彰
市立酒田病院泌尿器科
小熊 恵二
札幌医科大学微生物学教室
新 しい経 ロ セ フ ァロ ス ポ リン剤 で あ るCS-807に
対 し基 礎 的 お よ び臨 床 的 検 討 を行 った。 抗菌
力 に っ いて は教 室 の尿 路臨 床 分離 株 の うちS.aureus,S.epidermidis,E.coli,K.pneumoniae,
Pmimbilis,Indole陽
性Proteus
抗 菌力 を示 したがEnterobacter
spp.,Citrobacter
spp.,S.marcescensに
たP.aemginosa,E.faecalis,E.faeciumに
につ いて はCS-807,50mg食
に達 し,AUCは
良好 な
対 して は それ ほ ど抗菌 力 が強 くな く,ま
対 しては ほ とん ど抗 菌 力 を有 しなか った。 吸収 排泄
後1回 経 口投 与 にて,最 高 血 中濃 度 は2時 間後 に平均0.73μ9/ml
平均3.05μ9・hr/ml,t1/2は
尿 で平 均49.2μ9/mlと
spp.,に 対 してCS-807(R-3763)は
平均1.67hr.で
あ っ た。 また尿 中濃 度 は2∼4時
間
最 高濃 度 に達 した。 臨 床 的 検 討 につ い て は女 子 急 性 単純 膀 胱 炎113例 に対
VOL.36
691
CHEMOTHERAPY
S-1
しCS-807,50mg朝1回,ま
たは50mg朝
夕2回,ま
た は100mg朝1回
の3種 類 の 投 与 方法 に
て7日 間 投薬 した ところ,総 合 有 効 率 は3日 目に判 定 し得 た109例 で は99。1%で あ り,7日
定 し得 た85例 で は100%で
目 に判
あっ た,ま た7日 間休 薬 後 に再 発 を判 定 し得 た40例 で は再 発 を認 め な
か った。 な お投 与 群 間 で は臨 床 効 果 に差 が な く,50mg1回
副 乍用 は消化 器 虚状 を中心 に2.3%(5/218),臨
投与 群 で も十 分 な有 効性 を認 め た。
床 検 査値 異常 は軽 度 の もの を5,7%(2/35)に
認
めたが いず れ も重 篤な もので は なか った。
CS-807は 三 共 株 式 会 社 で 開 発 さ れ た 経 ロ セ フ ァ ロ ス
ポ リン剤 で あ り,抗
菌 活 性 を有 す る が 経 口 吸 収 さ れ な い
S.marcescens(50株),P.aemginosa(50株),S.
aurms(44株),S.ememidis(39株),E.faecalis
オキ シエ チ ル を エ ス テ ル 結 合 さ せ 経 口 吸 収 を 高 め た 薬 剤
(50株),E.faecium(36株)に
つ い てCS-807(R
-3763) ,Cefaclor(CCL),Cefuroxime
(CXM),
であ る。Fig.1に
Ce丘xime(CFIX),Ampicillin
R-3763の4位
カル ボ ン酸 に イ ソ プロ ポ キ シ カル ポニ ル
示 す よ う な 構 造 式 を 有 し て お り経 口 投
(ABPC)の
計5薬
与 に よ り腸 管 壁 の エ ス テ ラ ー ゼ に よ り加 水 分 解 さ れ,R
剤 に お け る 最 小 発 育 阻 止 濃 度(以 下MIC)をMIC
-3763と し て抗 菌 作 用 を発 揮 す る。 本 剤 は β一1actamase
2000シ ス テム に よ り105cells/m1接
に安 定 で あ り,そ
た。
の 抗 菌 ス ペ ク トラ は グ ラ ム 陽 性,陰
菌の 広範 囲 に お よ び,特
性
に従 来 の 経 ロ セ フ ァ ロ ス ポ リ ン
剤 には抗 菌 力 を 有 しな いEnterobacterSerratia,Indole
陽性 乃otmsに
も抗 菌 作 用 を有 す る と言 わ れ て い る"。
2.吸 収 排泄
5名 の 健 康 成 人 男 子 にCS-807,50mgを
に1回
Chemical
structure
of CS-807
and R-3763
食 後30分
経 口 さ せ,30分,1,2,3,4,6,8,12
時 間後 の血 中濃 度 と0-2時
Fig. 1
種菌量にて測定 し
8-10時 間,10-12時
間,2-4時
間,12-15時
間,4-6時
間,15-22時
間,
間尿の尿
中 濃 度 と累 積 尿 中排 泄 率 を測 定 した。 な お濃 度 測 定 は
CS-807
Bioassay法(試
験 菌;M.morganii
IFO 3848)に
て
行 っ た。
3.臨
床 的 検討
対 象 の症 例 は 昭和60年9月
か ら昭 和61年4月
まで に
札幌 医 科大 学 泌尿 器 科,北 見 赤十 字 病 院泌 尿 器 科,旭
目
赤 十字 病院 泌 尿 器科,砂 川 市 立病 院 泌 尿器 科 、釧 路 赤 十
字病 院 泌尿 器 科,小 樽北 生 病 院泌 尿 器 科,三 樹会 病 院
陸 上自衛隊 札 幌 地 区病 院泌 尿 器 科、 苫 小牧 王 子総 合 病 院
R-3763
泌尿 器 科,市 立室 蘭 総 合病 院 泌尿 器 科,倶 知 安厚 生 病 院
泌尿 器 科,函 館五 稜 郭 病院 泌 尿器 科,市 立 酒 田病 院 泌 尿
器 科 に外来 通 院 し,UTI薬
効評 価基 準(第3版)2)に
合
致 した女 子 急 性単純 性 膀 胱 炎113例 お よび 非 合 致 例105
例 で あ る。
薬 剤 投 与 方 法 はCS-807,50mg錠
今 回,我
々 は本剤 に対 す る基 礎 的 お よび臨 床 的検 討 を
行 う機 会 を 得 た の で,そ
1.方
1.抗
朝 夕食 後 各1錠 投与,ま た
は1日1回
法 お よび対象
した。 薬 剤 投 与 方 法 の割 り付 け は封 筒 法 に よ る コ ン ト
朝 食後2錠 投 与 の3種 類 で 行 い,7日
ロール 試験 と した 。 各投 与 群 のUTI薬
当教 室 に お い て 尿 路 感 染 症 か ら 分 離 保 存 さ れ て い る
E.coli(50株),K.pneumoniae(50株),Pmか
abilis(50株),Indole陽
朝食
の結 果 を以下 に報 告 す る。
菌力
Bnlterobacter
後1錠 投与,ま た は1日2回
を1日1回
性ProteπsspP
spp.(50株),Citrobacter
.(50株),
spp.(20株i),
効評 価 基 準(第
3版)2)に 合 致 した症例 数 は1日50mg1回
1日50mg2回
投与 群42例,
投 与 群35例,1日100mg1回
例 であ った。 また効 果 判 定 はUTI薬
間投 与
投 与群36
効 評 価基 準(第3
版)2)に 準 じ,投 与3日 目 と7日 目 に行 い,再 発 判 定 は
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MAY. 1988
CHEMOTHERAPY
7日 間投与後著効であった症例 に対 して,7日 間休薬後
症状の有無を調査 し,さ らに投与前後に臨床検査として
に行 った。なお今 回の検討症例 か ら分離 された起炎菌に
一般検血,生 化学につき検討 した。
対 するMIC測
定 は日本化学療法学会標準法8)に従 って
II.結
果
1.基 礎的検討
行 った。
副作用 に関 してはCS-807の 投与終 了時 に 自他覚 的
Fig. 2
1)抗 菌力(教 室保存尿路臨床分離株に対するMIC)
Antimicrobial activity of CS-807 (R-3763) and other antimicrobial
against E. coli (50 strains)
agents
VOL.36
693
CHEMOTHERAPY
S-1
菌 力 が す ぐ れ,CFIXと
の検討
MIC60,80値
(1)Ecoli(50株)(Fig.2)
CS-807の 加 水分解 後 のR-3763のMIC値
は0.2μg/
m1に ピー クを認 めづ す べ て の 株 が0.78μg/m1以
あった。累積 百分率 で はABPC,CCL,CXMよ
Fig. 3
下で
り も抗
同 等 の 抗 菌 力 で あ っ た。 また
は そ れ ぞ れ0.2μg/m1と0,39μ/m1で
あっ
た。
(2)K.pneumoniae(50株)(Fig.3)
R-763のMIC値
は0.1μg/m1に
Antibacterial activity of CS-807 (R-3763) and other antimicrobial
against K. pneumoniae (50 strains)
agents
ピー ク を 認 め,累
積
694
百 分 率で はABPC,CXM,CCLよ
い たがCFIXよ
MAY.1988
CHEMOTHERAPY
り も抗 菌 力が 優 れ て
り抗 菌 力 が 劣 って い た。 またMIC50,80
値 は そ れ ぞ れ0.1μg/mlと0.2μ/m1で
あ り強 い抗 薗 力
R-3763のMIC値
は0.05μg/m1に
積 百分率 ではABPC,CCL,CXMよ
て い た が,CFIXよ
り も抗 菌力が 憂れ
り は 抗 薗 力 が 劣 って い た。 また
MIC60,90値 は いず れ も0.05μg/mlで
を有 して いた。
を有 して いた。
(3)Pmirabilis(50株)(Fig,4)
Fig. 4
Antibacterial
activity of CS-807 (R-3763) and other antimicrobial
against P. mirabilis. (50 strains)
ピー クを認め,累
agents
あ り,強 い抗菌力
VOL.36
(4)Indole陽性Proteus
R-3763のMIC値
ま たMIC50,80値
spP.(50株)(Fig.5)
は0.025μg/mlか
ら>100μg/ml
まで幅 広 く分 布 し,累 積 百 分 率 で はABPC,CCL,
CXMよ
695
CHEMOTHERAPY
S-1
りも抗菌力 が優 れ て いた が,CFIXよ
りは抗 菌
m1で
あ り,比
(5)Enterobacter
R-3763のMIC値
で 幅 広 く分 布 し,累
力が劣っていた。
Fig. 5
は そ れ ぞ れ0,39μg/mlと6,25μg/
較的 抗 菌 力 が優 れ て いた。
spp。(50株)(Fig,6)
は0.1μg/mlか
ら>100μg/m1ま
積 百 分 率 で はABPC,CXMよ
Antimicrobial activity of CS-807 (R-3763) and other antimicrobial
against indole ( + ) Proteus spp. (50 strains)
agents
りも
696
抗 菌 力 は 優 れ て い た が,CCL,CFIXと
あ っ た 。 ま たMIC50.80値
μg/mlで
MAY. 1988
CHEMOTHERAPY
同等 の 抗 菌力 で
は そ れ ぞ れ12.5μg/mlと100
R-3763のMIC値
Fig. 6
ピー ク を 認 め た
め た。累積 百
り も抗菌 力 が優 れ ていたが
,
同 等 の 抗 菌 力 で あ った。 またMIC50,6
値 は いず れ も3.13μg/m1で
spp,(20株)(Fig.7)
は3,13μg/mlに
上 の株 を3株(15%)認
分 率 で はABPC・CCLよ
CXM,CFIXと
あ った。
(6)Citrobacter
が100μg/ml以
あ った。
(7)Smarcescens(50株)(Fig.8)
Antibacterial activity of CS-807 (R-3763)
against Enterobacter spp. (50 strains)
and other antimicrobial
agents
0
VOL36
R-3763のMIC値
697
CHEMOTHERAPY
S-1
た。
は>100μg/mlに15株(30%)と
(8)Paeru即lnosa(50株)(Fig,9)
ピークを認 めた。 累 積 百分 率で はABPC,CCL,CXM
はほとんど抗 菌力が 認 め られ なか ったが,CFIXと
同等の抗 菌力 を示 し,25μg/ml以
あった。 またMIC即o値
R-3763のMIC値
は す べ て>100μg/mlで
あ り,他
4薬 剤 と同 様 に ほ と ん ど 抗 菌 力 を認 め な か っ た 。
下 が30株(60%)で
で は それ ぞれ25μg/mlで
Fig. 7
ほぼ
あっ
(9)Saureus(44株)(Fig.10)
Antibacterial activity of CS-807 (R-3763) and other antimicrobial
against Citrobacter spp. (20 strains)
agents
698
R-3763のMIC値
CHEMOTHERAPY
は3.13μg/mlに
累 積 百 分 率 で はCFIX,CCLよ
ABPC,CXMと
ま たMIC50.80値
ピ ー ク を認 め た 。
り も抗 繭 力 は 優 れ,
同 等 で あ った。
は そ れ ぞ れ3.13μg/ml,6.25μg/m1
で あ っ た。
MAY. 1988
(10)Sepideridis(39株)(Fig,11)
R-3763のMIC値
りも抗 菌 力 は優 れ,ABPC,CXMと
たMIC50,80値
Fig. 8
は0.78μg/m1と3.13μg/mlに
二
雌 性の ピー ク を認 め た。 累積 百 分率 で はCFIX,CCLよ
同 等で あった。 ま
は それ ぞ れ3.13μg/ml,125μg/mlで
Antibacterial activity of CS-807 (R-3763) and other antimicrobial
against SerraHa marcescens (50 strins)
agents
VOL 36
(12)E faecium(36株)(Fig,13)
あった。
R-3763のMIC値
(11)Efaecalis(50株)(Fig.12)
R-3763のMIC値
699
CHEMOTHERAPY
S-1
は ほ とん どが>100μg/mlで
抗菌力を認 めなか った。 累 積百 分 率で はABPCを
はほ とん どが>100μg/mlで
あり
抗 菌 力 を認 め なか った。 累積 百 分 率 で は他 の4薬 剤 と も
除 き,
ほ とん ど抗菌 力 を有 しなか っ た。
他の3薬 剤 もほ とん ど抗 菌 力 を有 しなか った。
Fig. 9
あ り,
Antibacterial activity of CS-807 (R-3763) and other antimicrobial
against P. aen4ginosa (50 strains)
agents
700
2)吸
CHEMOTHERAPY
MAY. 1988
ml(mean±SE),12時
収排泄
5名 の 健康 成 人 男子 にCS-807,50mgを
食後30分 に
1回 経 口投 与 させ た後 の 経 時 的 血 中濃 度 をFig.14に
す。 最 高 血 中 濃 度 は,2時
間 後 に0.73±0.06μg/m1
(mean±SE)を
間後 に は0,05±0.03μg/
示 し,8時
Fig. 10
Antibacterial
示
Fig.15は
あ り,AUC
あ った。 ま
たtl/2はL67±0.06hr(mean±S,E.)で
あ った 。
そ の 場 合 の 尿 中 濃 度 と累 積 尿 中測 非泄 率 で
あ る 。 最 高 尿 中 濃 度 は2-4時
activity of CS-807 (R-3763) and other antimicrobial
against S. aureus (44 strains)
間 後 に はNDで
は3.05±0.40μg・hr/ml(mean±SE)で
間 尿 で49,2±6.6μg/mI
agents
VOL 36
(mean±S.E.)で
701
CHEMOTHERAPY
S-I
あ り,15時 間 以 降 で は,ほ とん ど
113例 の投 与 方法 群 別 の臨 床 的背 景 をTable1に
示す。
検出されなか った。 また 累 積尿 中排 泄 率 は33.6±2.5%
年 齢 分 布 は20歳 と50歳 代 に ピー ク を認 めた が16歳 か ら
(mean±S、E.)で
65歳 まで幅 広 く分布 して い た。 発症 か ら受 診 まで の期 間
あ った。
は1日
2.臨 床 的検討
今回検討 の対象 と したUTI薬
Fig. 11
効 評 価基準 に台致 した
以 内 が46例(41,1%),2∼3日
(33.6%)と
の 例 が38例
発 症 か ら3日 以 内 の症 例 が74.7%と
Antibacterial activity of CS-807 (R-3763) and other antimicrobial
against S epidermidis (39 strains)
agents
大部分
702
MAY. 1988
CHEMOTHERAPY
を占 め た。過 去1年 間 の膀胱 炎の 既往 は1回 以 上の もの
排 尿 不 快 感 は-が53例(46.9%)で
が23例(20。4%)で
帯 力雪35例(31.0%)9丼
あ っ た。頻 尿 は丼 が36例(31.9%)
と多 か っ た。 残 尿感 は什 が37例(32.7%)と
Fig. 12
多 か っ た。
(24.8%)で
あ った。 排尿 痛 は
・
が50例(44.2%),十
あ った。 膿 尿 は廾 が56例(49.6%),什
が28例
Antibacterial activity of CS-807 (R-3763) and other antimicrobial
against E. faecalis (50 strains)
agents
が
VOL.36
703
CHEMOTHERAPY
s-1
29例(25.7%),+が28例(24.8%)で
あ った。 細 菌尿
は107CFU/mlが60例(49.6%),
Fig. 13
104
上 の症 例 に対 す るCS-807の
Antibacterial activity of CS-807 (R-3763) and other antimicrobial
against E. faecium (36 strains)
Inoculum
size: 105 cells/ml
あ っ た。以 上 の す べ て の
項 目に お いて投 与 群 閥 に は差 が み られ な か った。 次 に以
106CFU/mlが18
例(15.9%),105CFU/mlが25例(22.1%),
CFU/m1が10例(8、8%)で
by MIC 2000 system
総 合 臨 床 効 果 を検 酎 した。
agents
704
CHEMOTHERAPY
Table2,3,4は
各 投 与群 別 の3日 投 与 後 の 総 合
臨 床 効 果 で あ る。50mg1回
は74.4%(29/39),膿
効30.8%(12/39),総
in healthy volun-
合有効
投 与 群 で は俳 尿蒲 消
尿 正常 化 率94.3%(33/35),
菌 陰 性化 率 は97.1%(34/35)で
著 効77.1%(27/35>,有
あ り,総 合臨 床 効 果 は
効22,8%(8/35),総
あ っ た。 また100mg1回
消 失 率 は77―1%(27/35).膿
合有効
投与 群 で は排 尿 痛
尿 正 常 化 率 は80%(28/
35),菌 陰 性 化 率 は88、6%(31/35)で
効 果 は著 効57.1%(20/35),有
有効 率97.1%で
after a single oral administration
teers
あ り,総 合臨 床 効 果 は
あ っ た、 また50mg2回
失 率 は82.9%(29/35),膀
1988
Serum levels of R-3763 (active free acid of CSSO7)
尿正 常 化 率 は89,7%(35/39),
著効69.2%(27/39),有
率100%で
Fig. 14
投 与 群 で は排 尿 痛 消 失 率
菌陰 性化 率 は97、4%(27/39)で
率100%で
MAY
あ り,総 合 臨 床
効40%(14/35),総
合
あ った 。各 投 与 群 間 には排 尿 痛 消 失 率
膿尿 正 常化 率,菌 陰 性化率,総 合 臨 床効 果 の 著効 率 肇 有
効 率,総 合 有効 率 に お いて 有 意差 が な く,50mg1回
投与 に よ って も,非 常 に良好 な 臨床 成 績 であ った。
Table5,6,7,は
各 投 与 群 の7日 投 与 後 の総 合
臨 床 効果 で あ る。50mg1回
は97.1%(33/34),膿
投 与 群 で は排 尿痛 消失 率
菌陰 性化 率 は85.3%(29/34)で
著 効76.5%(26/34),有
率100%で
excretion
of R-3763 (active free acid
of CS-807) after a single oral administration in
healthy volunteers
合有効
あ っ た。 また 同投 与群 の3日 目の 成 績 と比 較
あ るが 著 効 率 は
ら76.5%に 上 昇 して い る。50mg2回
で は排 尿 痛 消 失 率 は100%(25/25),膿
96%(24/25),菌
総 合有 効 率 は100%で
あ った。 また 同投 与 群 の3日 目 の
効 化 し,著 効 率 が80%か
ら84%へ
だ け有効 例 が著
と上 昇 して い る。 ま
投 与 群 で は 排 尿 痛 消 失 率92.3%(24/
尿 正 常 化 率 は96.2%(25/26),菌
92.3%(24/26>で
(21/26),有
あ り,
効16%(4/25),
成績 と比 較 す る と7日 投与 に よ り,1例
た100mg1回
投与 群
尿 正常化 率 は
陰 性 化 率 は84%(21/25)で
総 合 有 効 率 は著 効84%(21/25),有
26),膿
Urinary
あ り,総 合 臨 床効 果 は
効23.5%(8/34),総
す る と総 合 有 効 率 は ど ち ら も100%で
64,5%か
Fig. 15
尿 正 常 化率 は94.1%(32/34),
陰性化 率 は
あ り,総 合 臨 床 効 果 は 著 効80.8%
効19.2%(5/26),お
あ っ た。 また同投 与 群の3日
合 有 効 率100%で
目の成 績 と比 較 す る と3日
目で は菌 が消 失 せ ず無 効 だ った1例 が7日 投与 に よ り著
効 と な り,著 効 率 は53,8%か
96.2%か
ら100%へ
ら80.8%,総
合 有効率 は
と上 昇 して い る。 また3日 投 与群 と
UTI薬
効 評 価 基 準 に準 じ、 各 投与 群 別 の7日 間投与後
著効 で あ った症 例 を7日 間休 薬 して再 発 を検 討 した結果
同様 に各 投与 群間 に は総合 臨 床効 果 の うち著効 率
有効
であ る。 それ ぞれの 投 与 群 に おい て検 討 し得 た症例数は,
率,総 合有 効 率 に お いて有 意 差 が な く,50ml1回
投与
50mg1回
投 与群14例50mg2回
投 与群1001ng1
に よっ て も非 常 に良 好 な 臨 床 成 績 が 得 られ た。Table
回 投 与 群13例 で あ り,い ずれ の投 与 群 にお いて も再発
8は7日
率 は0%で
目 の もの も含 め総 合 臨床 効 果 を投 与 群別 に ま と
め た成績 で あ る、
次 に 再 発 検 討 の 成 績 を示 す。Table9,10,11は
あ った。 しか し,50mg2回
て判定 保 留例 が3例(23%)に
投 与群 にお い
認 め られ た。
次 に細 菌学 的効 果 につ い て述 べ る。Table
12は投与
VOL.36
CHEMOTHERAPY
S-1
Table
1
Background
analysis
in acute simple cystitis
705
706
CHEMOTHERAPY
Table
2
Overall
clinical
50mg•~1/days
Table
3
Overall
50
clinical
mg•~2/day,
efficacy
MAY. 1988
of CS.807
in
acute
simple
cystitis
of
in acute
simple
cystitis
treatment
efficacy
3 bays
treatment
CS-807
VOL, 36
707
CHEMOTHERAPY
S-1
Table
4
Overall
clinical
100mg•~1/day,
Table
5
Overall
50
3 day's
clinical
mg•~1/day,
overall
efficacy
of
3 days
treatment
efficacy
7 days
clinical
of
CS.807
CS-807
in acute
simple
cystitis
in
simple
cystitis
acute
treatment
efficacy
of the above
34 cases
708
MAY, 1988
CHEMOTHERAPY
Table 6
Overall clinical efficacy of CS-807 in acute simple cystitis
50 mg x 2/days treatment
3 day's
群別,3日
overall
clinical
efficacy
投 与 後 の細 菌学 的 効 果 で あ る。 検 討 可能109
例 か ら起 炎菌 として 分 離 され た8菌 種,109株
率 は99.1%で
あ り,前 述 したが100mg1回
の菌 消 失
投 与群 の1
例 のみ に おい てMICが0.1μg/mlのEcoliの
失 しな か った。 投 与 後 出現 菌 としてGPCを
みが 消
中心 に8株
出現 した。
26 cases
が その 後 受診 せ ず不 明 で あ った。 もう1例 は4日 目に口
喝 が出 現 したが そ の まま継 続 投 与 し,7日
て い た。 また100mg1回
目には軽快 し
投 与群2例 では,1例
は5日
目に発 疹 が 出現 し投 与 中止 に よ り軽 快 して いる。 もう一
例 は2日 目に肛 門 周囲 の か ゆみ が 出現 し,継 続投与 した
が 軽 快 し た。 また 臨 床検 査 値 異 常 は 検討 し得 た35例 の
次 に今 回のtrialで 分離 され た細 菌 に対 す るCS-807,
CDX,CXM,CCLのMIC分
Fig.16は
of the above
且coliの
布 の 比 較 につ い て述 べ る。
もので,Table13は
その 他 の細 菌
の もの で あ る。 前 述 した3日 投 与 後継 続 して い た
coliを 除 い て100μg/mlのE.
瓦
faecalisも 含 め,す べ
て消 失 してい る。
3. 副 作 用(Table14,
う ち2例(5.7%)に
で,1例
認 め,2例
は 好 酸 球 が1%か
と も50mg1回
投与群
ら10%に 上 昇 し,も う1例
はGOT(29→591U/1),GPT(59→801U/1),Triglyceride(79→124mg/d1)の
III. 考
軽 度 の上昇 を認 めた。
察
尿路 感 染 症 に対 す る経 口の化 学 療法 剤 として は近年
15)
副 作 用 を検 討 し得 た218例 の う ち5例(2.3%)に
作 用 を認 め た。 内 訳 は50mg1回
副
投与 群 の1例 で 投 与
新 キ ノ ロ ン 系 抗 菌 剤 と β-lactamaseに
安 定 なβ
-lactam系 抗 生剤 また は β-lactamaseinhibitorと
の
合 剤 の β-lactam系
抗 生 剤 の 開発 が盛 ん に行 われ,現
2日 目に上腹 部 不 快感 が 出現 した が,胃 腸薬 併 用 に よ り
在 の と ころ抗 菌力 が 非常 に優 れ た新 キ ノ ロン系抗菌剤が
その ま ま継 続 し,軽 決 した。 また50mg2回
数 種類 登場 し,か な り使 用 され る よ うにな って来た。 し
例 で は,1例
投 与 群2
は2日 目 に下痢 が 出 現 し,投 与 を中 止 した
か し新 キ ノ ロ ン系抗 菌 剤 よ りは抗 菌 力 は劣 る ものの副作
VOL 36
709
CHEMOTHERAPY
S-1
Table
7
Overall
100
3 day's
Table 8
clinical
mg•~1/day,
overall
Comparisonlwith
efficacy
of
7 days
treatment
clinical
efficacy
CS-807
in
acute
of the above
simple
cystitis
26 cases
clinical efficacy of each treatment
group with CS-807
710
MAY. 1988
CHEMOTHERAPY
Table
9
Evaluation
of
50mg•~1/day,
Table
10
Evaluation
50
mg•~2/day,
recurrence
Excellent
of
recurrence
Excellent
in acute
cases
in
cases
simple
in 7
acute
in
days
cystitis
treatment
simple
cystitis
7 days
treatment
VOL 36
711
CHEMOTHERAPY
s-1
Table
11
Evaluation
100mg•~1/day,
of
recurrence
Excellent
in
acute
cases
simple
in
7 days
cystitis
treatment
Fig. 16 Antibacterial activity of CS-807 (R-3763) and other antimicrobial
Emil (98 strains), 106 CFU/ml
agents
712
Table 12
CHEMOTHERAPY
Bacteriological
effect of CS•807 In acute simple cystitis
MAY,
用 が 少 な く安心 して投 与 で き る β-lactam系
1988
経 口抗生
剤 の臨 床 的 有 用 性 は依 然 と して 高 く,ま た β-lactam8e産 生 株 に よる尿 路 感 染 症 に対 しては優 れ た有用性が
期 待 され てい る。
β-lactam系
抗生 剤 で あ るCS-807は
経 口投与の働
腸 管 壁 の エ ス テ ラー ゼ に よ り 加 水 分 解 さ れ,β
-lactamaseに
安 定 なR-3763と して抗 菌作用 を発揮す
る。 またR―3763は グ ラム陽 性 菌 お よ び陰性 菌に対 し広
範 な抗 菌 ス ペ ク トル を有 す るが,特 にSpyogenes,
Pneumniae,E,coli,
K,pneumniae,
s
P,nirabilis,
Indole陽 性Proteus, H,influenzae,N.gonorrhoease
に対 し抗 菌力 が 強 く一部 の セ フ ロキ シマ ーゼ以外のほ と
ん どの β-lactamaseに
とPaeruginosaに
対 し安定 で あるがEfaealis
はほ とん ど抗菌 力 を持 たない とさ
れ てい る1}。
今 回我 々 に よる本 剤(R-3763)の
教室 保存 尿路感染
症 分離 株 に対 す る抗 菌力 の検 討 によ る と,グ ラム陽性菌
で はS. amus,
S. epidemidisに
れ ぞ れ6.25μg/m1,12.5μg/mlで
対 す るMIC80働
あ り,ABPCと
雪
そ
同程
度 の 強 い 抗 菌 力 を 有 し て い た が、E海ecalisとE.
faeciumに
対 しては他 のセ フ ァロスポ リン系経 口抗生剤
(CCL,CFIX,CXM)と
同様 にほ とん ど抗 菌力を有 し
な か っ た。 ま た グ ラ ム 陰 性 菌 で はE.
pneumm毎e,P.mirabilisに
それ ぞれ のMIC80値
μ9/m1でCFIと
coli, K.
対 して強 い抗 菌力 を有 し,
は0.39μg/ml,0.2μg/ml,0.05
同等 で あ り,CXM,ccLよ
て い た。 またIndole陽
性P70teus
りも優れ
spp., Citrobacter
spp.に 対 して は それ ぞれのMIC8。 値 が625μg/ml,3.
13μg/mlで
あ り,CXM,CCLよ
りも優 れてお り十 分な
臨 床効 果 が期 待 で きた。 しか し,En彪
mcescensに
mlで
幼acter spp.,S.
対 す るMI(ら 。
値 は100μg/ml,>100μg/
あ り,他 の セ フ ァロス ポ リン剤 と同様 にあ ま り臨
床 効 果 が 期特 出来 な い。 さ らにPaerugimsaに
対し
て は他 の セ フ ァロ スポ リン剤 と同様 にほ とん ど抗 菌力 を
有 せ ず,臨 床効 果 は期 待で きなか った。 したが って尿路
感 染 症 起炎 菌 と して分離 され るSmrms,S,
midis, E. coli,K. pneumoniae,
陽性protms
epider-
P. mirabilis, Indole
spp., Citrobacter sppに 対 して は,十 分
な臨 床効 果 が 期 待 で き る と考 え られ た。
次 に吸 収排 泄 に つ いて で あ るが5名 の健 康成人 に本剤
を食 後50mg経
口投 与 し,血 中濃 度 と尿 中濃 度を測定
した と こ ろ,血 中濃 度 に お い て は2時 間 後 に平均0.73
μg/mlと
2-4時
最 高 濃 度 に達 した。 また尿 中 濃度 においては
間 尿 で最 高 濃 度平 均49.2μg/mlに
時 間尿 まで平 均0.42μg/mlの
達 し,12-15
濃度 が続 いた が15時 間以
VOL.36
S-
1
CHEMOTHERAPY
Table 13 Antibacterial activity of CS-807 (R-3763) and other antimicrobial agents
Table
14
Side effect of CS-807
713
714
CHEMOTHERAPY
MAY
1988
Table 15 Abnormal laboratory findings of CS-807 (35 cases)
降 の尿 中 濃 度 はほ とん ど認 め られ なか った。 今 回女 子 急
も再 発 例 は な く,女 子 急性 単 純性 膀 胱炎 に対 しては1日
性 単純 性 膀 胱 炎 の 治 療 に あ た り,50mg1回
50mg1回,7日
投与で は
15時 間 以 降 ほ とん ど尿 中 濃 度が 得 られ な い が,1回
投与
で どの程度 効 果 が認 め られ るか 興味 の あ る とこ ろで あ っ
た。
間投 与 に て も十 分 満足 し得 る成績が得
られ た。
また 副作 用 は 消 化器 症 状 を23%(5/218)に
全 国 集 計 の2.0%(52/2738)と
査 値 異常 も5,7%(2/35)と
そ こで本 剤 の投 与 方 法 を1日50mg朝1回,50mg
朝 夕2回,100mg朝1回
の3つ の投 与群 に分 けて臨 床
同 程 度 で あ り,臨 床検
全 国 集 計 の3%弱
たが ってCS.807は
対 して7日 間休 薬 し,薬 剤 の治 癒 効果 の 一 つの 指標 とな
て高 い有 用性 を有 す る こ とが考 え られ た。
り得 る再 発検 討 を行 っ た。
投 与 後 に お いて そ れ ぞれ99.
1%と100%で
目 は 全 国 集 計(投
50∼400mg/日,総
合 有効 率214/216)と
CS-807,
2)
与 量:
まった く同 じ
献
1) 第35回 日本 化 学療 法 学会 総 会, 新薬 シ ンポジウムII,
投 与 群 にお い て
も総 合有 効 率 は3日,7日
あ り,3日
女子 急 性単 純性 膀胱 炎 に対 し,極 め
文
3日 お よび7日 投与 後 の 臨床 効 果 で は各投 与 群間 で は
1987,(盛
Chemotherapy
3)
岡)
大越 正 秋, 他: UTI薬
効 評価 基 準 (第3版)。
34: 408∼441, 1986
日本 化 学 療 法 学 会: 最 小 発 育 阻 止 濃 度 (MIC) 測
総 合 有効 率 で あ っ た。 なお,い ず れ の投 与群 にお い て も
定 法 再 改定 に つ い て。Chemotherapy
著 効 率 に おい て3日 目よ り7日 目の 方が 上昇 して い た。
1981
また,再 発検 討 にお い て も,い ず れの 投与 群 にお い て
よりも
若 干 高 か った もの の,そ れ らの程 度は軽 度 であ った。 し
検 討 を行 った。 また投 与期 間 は7日 間 と して,著 効 例 に
そ の成 績 に有 意差 は な く,50mg1回
認め,
29: 79∼119,
VOL.36
715
CHEMOTHERAPY
S-1
BASIC AND CLINICAL STUDIES ON CS-807
IN FEMALE ACUTE UNCOMPLICATED
CYSTITIS
TAKAOKI
HIROSE,
YOSHIAKI
KUMAMOTO,
SHIGERU
SAKAI
and NORIKO
NISHIJIMA
Department
of Urology(Director:Prof.Y. Kumamoto),
Sapporo
MedicalCollege,Sapporo
EIJIYOKOYAMA
and KENJIHAYASHI
Department
of Urology,JapanRedCrossKitamiHospital,Kitami
AKIOHONMA
and MASAFUMI
MIYAKE
Department
of Urology,JapanRedCrossAsahikawaHospital,Asahikawa
SHINICHI
MIYAMOTO,
TAKAHIRO
TAMIYA
and KEIJITAKATSUKA
Department
of Urology,SunagawaMunicipal
Hospital,Sunagawa
MASAHARU
AOKIand AKIOMI
NANBU
Department
of Urology,JapanRedCrossKushiroHospital,Kushiro
MASAO
KADONO
and SATORU
OKAYAMA
Department
of Urology,OtaruHokuseiHospital,Otaru
SHUJI
KATO
and HITOSHI
TANDA
Department
of Urology,HigashiSapporoSanjukaiHospital,Sapporo
KINICHI
IKAWA
Department
of Urology,SapporoJieitaiHospital,Sapporo
CHOSHO
ENATSU
and AKIHIRO
IWASAWA
Department
of Urology,Tomakomai
OjiGeneralHospital,Tomakomai
HIROSHI
MARUTA,
NAOTO
MIKUMA
and TOHRU
UJIIE
Department
of Urology,MuroranMunicipal
Hospital,Muroran
TAKUMA
YOSHIOKA
and YASUHIRO
YAMAGUCHI
Department
of Urology,KuchanKoseiHospital,Kuchan
MASATAKA
FUJITA
and KIYOHITO
YAMAZAKI
Department
of Urology,HakodateGoryokakuHospital,Hakodate
KATSUYUKI
MITOBE
and AKIRA
NISHIO
Department
of Urology,SakataMunicipal
Hospital,Sakata
KEIJIOGUMA
Department
of Microbiology,
SapporoMedicalCollege,Sapporo
We performed basic and clinical studies on CS-807, a new oral cephem antibiotic.
1. Antibacterial activity
The in vitro activity of R-3763, the active free acid of CS-807, was measured against Gram-positive and
-negative bacteria isolated from urinary tract infections . R-3763 had good antibacterial activities against S.
aureus, S. epidermidis, E. coli, K. pneumoniae, P. mirabilis, indole-positive Proteus spp. and Citrobacter spp.,
and MIC. values were 6.25, 12.5, 0.39, 0.2, 0.05, 6.25, and 3.13pg/ml, respectively.
Its MIC range against Enterobacter spp. and S. marcescens was broad, but it had no antibacterial
activity
against P. aeruginosa, E. faecalis and E. faecium.
2. Pharmacokinetics
A 50mg dose of CS-807 was administered orally to five healthy volunteers and the concentrations
in serum and urine were measured. R-3763 reached a mean maximum serum concentration
of R-3763
(0.73pg/ml) 2h
716
after
administration.
urinary
3.
and
the
infections,
II
and
34/34
in
group
The
I,
of
in
(group
pain
efficacy
25/25
after
of
III)
on
rates
in
in
infection
group
differences
and
t1/2
was
1.67h,
R-3763
reached
a
mean
maximum
administration.
in
three
doses
acute
of CS-807,
50mg•~1/day
uncomplicated
micturition,
pyuria
cystitis.
and
The
bacteriuria,
in
(group
I),
cases
were
113
accordance
50mg•~2/day
(group
composed
with
the
of typical
criteria
of
the
evaluated
group
group
was
on
III.
II
and
examined
the
Rates
26/26
in
third
day
evaluated
in
40
on
group
cases,
were:
the
100%(39/39)
seventh
in
day
group
were
100%
I,
in
100%(35/35)
all
three
in
groups:
III.
but
found
in
none,
(0/14
in
group
I,
0/13
in group
II
III).
in
efficacy
and
recurrence
among
the
groups
were
not
statistically
significant.
Side-effects
Adverse
(2/35).
2•`4h
efficacy
97.1%(34/35)
Recurrence
0/13
3.05ƒÊg•Eh/ml
Committee.
clinical
group
4.
clincal
with
UT!
Overall
was
(49.2/4/ml)
100mg•~1/day
Japanese
AUC 120
efficacy
compared
urinary
and
The
concentration
Clinical
We
II)
MAY.1988
CHEMOTHERAPY
reactions
were
observed
in
five
cases,
2.3%(5/218),
and
abnormal
laboratory
findings
in two,
5.7%