キトサン修飾した天然ゼオライトによる Pb(II)の吸着挙動 - 日本大学生産

論
日本大学生産工学部研究報告A
2
0
0
5年 1
2月 第 3
8巻 第 2 号
文
キトサン修飾した天然ゼオライトによる Pb(
I
I
)の吸着挙動
南澤宏明 ・齋藤和憲 ・渋川雅美
・
田中 智
・町長 治
・新井信正
Ads
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I
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Satoshi TANAKA
, Osamu MACHINAGA
, Masami SHIBUKA WA
and Nobumasa ARAI
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I
I
)
.
キーワード:天然ゼオライト,キトサン,Pb(
,吸着
I
I
)
処理などの種々の化学処理が行われている
1.はじめに
。最近で
は,無機化合物である天然ゼオライトと有機化合物を複
合化させることで天然ゼオライトの物理的性質や化学的
天然ゼオライトは我が国の代表的な未利用資源の一つ
性質に従来では
えられなかったような新しい性質を付
であり,吸着,イオン交換,固体触媒,分子ふるいなど
加させることが可能になってきた 。このように天然ゼ
の優れた特性を有する結晶性含水アルミノケイ酸塩化合
オライトは古くて新しい機能性材料として様々な分野か
物である 。近年,合成ゼオライトやイオン交換樹脂など
ら注目されている。
の発明により以前に比べその利用範囲が狭くなっている
一方,カニやエビをはじめとして,昆虫やキノコにい
が,天然ゼオライトは日本各地に産出し,埋蔵量も多く
たるまできわめて多くの生物に含まれているキチンは天
しかも安価であるため,その有効利用法の開発が再び注
然多糖類の一つである。
その年間生産量は 1
0億トンとも
目を浴びている。前述のように,天然ゼオライトはその
1兆トンともいわれる生物資源であり,地球上ではセル
ままの状態でも優れた重金属イオン吸着能を有している
ロースについで生産量が多い 。しかしながら,現在の使
が,より優れた吸着能を発現させるためにアルカリ加熱
用量は年間 10万トン弱と推定されており,
一部を肥料や
日本大学生産工学部教養・基礎科学系助教授
日本大学生産工学部応用分子化学科助手
日本大学生産工学部応用分子化学科教授
日本大学生産工学部応用分子化学科専任講師
日本大学生産工学部教養・基礎科学系非常勤講師
―4
1―
飼料に利用している他は大半が廃棄処分されているのが
-8Lを,キトサン修飾天然ゼオライトの調製および吸着
現状である。一方,キチンを脱アセチル化して得られる
実験には ADVANTEC製 SR5
0型スターラーを使用し
キトサンはキチンの誘導体の一つであり,金属イオンと
た。
キレート錯体を生成する性質を有している。また,酸に
2.
4 キトサン修飾天然ゼオライトの調製
可溶であるために種々の化学処理が容易であり,キチン
に比べ広い範囲で利用されている。
キトサン 0.
5gを5×1
0 M 塩酸溶液 50
0c
m に加え
て溶解させた後,天然ゼオライト 1
2.
5gを入れ, 一な
本研究では,代表的な無機系天然資源である天然ゼオ
懸濁液になるようにスターラーで十分かき混ぜる。この
ライトを生物系資源であるキチンの誘導体のキトサンで
懸濁液に1M 水酸化ナトリウム水溶液 7
.
5c
m とグルタ
修飾することで,両者の特性を活かした新しい機能性材
ルアルデヒド 0
.2gを加え,キトサンの架橋と中和凝集
料を合成した。さらに,得られた新規な吸着体を用いて
を同時に行い,天然ゼオライトをキトサンで化学修飾し
Pb(
I
I
)の吸着挙動について検討を行い,環境水中の有害
た。しばらく静置後,吸引ろ過により固相と水相を分離
重金属イオンの一つである Pb(
I
I
)の吸着除去材として
し,得られた固相を純水で十分洗浄した後,
約6
0°
0
Cで 1
のキトサン修飾天然ゼオライトの可能性を模索する。
時間,真空乾燥機で 2
4時間乾燥させてキトサン修飾天然
なお,本研究は資源の乏しい我が国にとって,未利用
ゼオライトを調製した。グルタルアルデヒドによる架橋
資源の有効利用という視点からも非常に有効であると
反応はキトサンのアミノ基とグルタルアルデヒドのアル
えられる。
デヒド基のシッフ塩基生成反応を利用したもので,キト
サン中のアミノ基の一部を使用するが,遊離のアミノ基
2.実
験
は残るために金属イオンとの錯生成は可能である。
また,
架橋することでキトサンの酸への溶解の抑制が期待され
2
.1 試料
る。
本研究では福島県西会津産天然ゼオライトを試料とし
2.
5 吸着実験
た。その外観は緑色凝灰岩である。粉末 X 線回折装置を
実験はバッチ法により以下の方法で行った。希硝酸溶
用い,粉末法により構成鉱物の同定を行ったところ,本
液および希水酸化ナトリウム水溶液を用いて所定の pH
試料の主要鉱物はクリノプチロライトであり,その他に
に調整した Pb(
0c
I
I
)を含む試料溶液 10
m に各吸着体
石英,クリストバライトなどの造岩鉱物やスメクタイト
0.
1gを添加し,スターラーで 1
2
0分間かき混ぜる。しば
系粘土鉱物を多少含んでいることがわかった。実験では
らく静置後,吸引ろ過により固相と水相を分離し,水相
純水で洗浄したものを未処理天然ゼオライト,3M 塩酸
中の残存 Pb(
I
I
)濃度を原子吸光分析により測定する。な
に2
4時間浸漬させて粘土鉱物などを除去後,
純水で十分
お,各吸着体への吸着率は,次式により求めた。
洗浄したものを塩酸処理天然ゼオライトとし,いずれも
粒度を 651
00me
s
hにそろえたものを使用した。
00
回収率(%)
= A ×1
B
2
.2 試薬
吸着率(%)
=1
00−回収率
A:一定時間経過後の残存金属イオン濃度
キトサン:君津化学工業製キミツキトサン Gr
ade
F
B:試料溶液中の金属イオンの初期濃度
(48
65me
s
h)をそのまま希酢酸に溶解させて使用した。
グルタルアルデヒド:和光純薬工業製一級試薬グルタ
3.結果および
ルアルデヒドをそのまま使用した。
察
1MNaOH 水溶液:和光純薬工業製特級試薬水酸化
ナトリウム(粒状)を所定量,純水に溶解して調製した。
3.
1 Pb(
I
I
)の吸着におよぼす pHの影響
Pb(
I
I
)溶液:和光純薬工業製原子吸光分析用鉛標準
キトサン修飾天然ゼオライトへの Pb(
I
I
)の吸着に及
溶液(1
00
0μg/
cm )を適宜純水に希釈して使用した。
ぼす水相の pH の影響について検討した。なお,未処理天
その他の試薬はすべて精密分析用または特級を使用し
然ゼオライトおよび塩酸処理天然ゼオライト,キトサン
についても同様の実験を行い,比較を行った。実験は 2.
5
た。
本実験で用いる水はすべてオルガノ製 PURI
CMXI
I
の吸着実験に従い,1
0
0ppbの Pb(
0
0c
I
I
)溶液 1
m に各
超純水装置により調製した超純水を使用した。
吸着体 0
.
1gを添加し,スターラーで 1
20分間かき混ぜ
2
.3 装置
て行った。その結果を Fi
g.1に示す。未処理天然ゼオラ
試料溶液中の Pb(
I
I
)濃度の測定は日立製作所製 Z-
イトおよびキトサンは pH 6.
0以上で,キトサン修飾天
5
70
0偏光ゼーマン原子吸光光度計に同社のホロカソー
然ゼオライトは pH 4
.0以上でほぼ 10
0
%の吸着率を示
ドランプ(Pb用)を装着して行った。
した。塩酸処理天然ゼオライトも pH の上昇に従い吸着
試料溶液の pH 測定には HORI
BA 製 pH メーターM
率は上昇したが,他の吸着体に比べ全体的に低い吸着率
― 42―
の溶解性を抑制することができた。
3
.2 吸着等温線
本研究では環境汚染有害重金属の代表である Pb(
I
I
)
の吸着除去を視野に入れている。吸着実験における吸着
時間が長くなると,未処理天然ゼオライトはスメクタイ
ト系粘土鉱物などの一部が試料溶液中に溶出分散するた
め溶液自体の懸濁が認められた。一方,塩酸処理天然ゼ
オライトおよびキトサン修飾天然ゼオライトは長時間の
吸着実験でも試料溶液の懸濁は認められなかった。これ
らの結果より,環境浄化に用いる吸着体として未処理天
然ゼオライトは不適であると判断し,以後の吸着実験は
Fi
g.1 Ef
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キトサン修飾天然ゼオライトと塩酸処理天然ゼオライト
を用いて行った。
実験は 2.
5の吸着実験に従い,Pb(
I
I
)の一定量を含む
試料溶液 1
0
0c
.
0に調整後,吸着体 0
.
1gを添
m を pH 6
加し,スターラーで 1
2
0分間かき混ぜて行った。吸着前
を示した。一般に粘土鉱物の多くはそのままの状態でも
後の Pb(
I
I
)の濃度差から各吸着体への Pb(
I
I
)の吸着量
優れた陽イオン吸着能を有しているため ,この塩酸処
を求めた。得られた吸着等温線を Fi
g.2に示す。さらに,
理による Pb(
I
I
)の吸着率の低下は未処理すなわち天然
この吸着等温線を水溶液から一成分が選択的に固相へ吸
に産したままの天然ゼオライトに含まれているスメクタ
着する際の吸着現象を解明する際に広く用いられる
イト系粘土鉱物の塩酸処理による溶出が原因と
Langmui
r式に従ってプロットした結果 を Fi
g.3に 示
えられ
る。塩酸処理により未処理天然ゼオライトの比表面積は
す。
増加するが,陽イオン交換容量 (
C.
E.
C.
)は減少すること
Langmui
r式:
を既に報告している 。よって,これらの結果は天然に産
1 1
1
= +
:ある濃度での吸着体1g当たりの吸着物質
する天然ゼオライトの金属イオン吸着能が主要鉱物であ
の量 (
mg/
g)
るクリノプチロライトの発現する金属イオン吸着能の他
:吸 着 平 衡 時 の 溶 液 中 の 吸 着 物 質 の 濃 度
にスメクタイト系粘土鉱物の有する金属イオン吸着能に
(
mg/
c
m)
かなり依存しており,しかもクリノプチロライト自身の
金属イオン吸着能はそれほど高くないことを示してい
:吸着剤1 gあたりの最大吸着量 (
mg/
g)
る。また,塩酸処理天然ゼオライトの吸着率が pH の影響
:吸着平衡定数 (
dm /mol
)
をあまり受けないことから,クリノプチロライトは耐酸
性に優れていることを示しているが,処理を行う塩酸濃
度が高くなるとクリノプチロライト中の交換性陽イオン
が溶出するため金属イオン吸着能は急激に低下すること
が
野らによって報告されている 。なお,未処理天然ゼ
オライトの酸性領域での吸着率の低下はこれらスメクタ
イト系粘土鉱物の一部が溶出するためと
えられる。
キトサンの低 pH 領域で吸着率の低下は著しく pH
2
.
0ではほぼ0%であった。キトサンはキチンを脱アセ
チル化したものであり,脱アセチル化度の高いものほど
金属イオン吸着能が高く,また,酸に対する溶解性が高
いことが知られている 。本研究で用いたキトサンの脱
アセチル化度は 80%程度であるため,金属イオン吸着能
は高いものの pH の低下に伴ってキトサンの一部が溶解
するためにこのような傾向を示したものと
えられる。
なお,前述のようにキトサン修飾天然ゼオライトは
0以上で良好な Pb(
pH 4.
I
I
)の吸着率を示したことか
ら,キトサンは天然ゼオライトと複合化することで酸へ
Fi
g.2 Ads
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0c
m
―4
3―
サンの有する優れた金属イオン吸着能と天然ゼオライト
の有する耐酸性の特長を生かし,キトサンの酸可溶性お
よび天然ゼオライトの比較的低い金属イオン吸着能を補
うものであり,いずれもそのままの状態では Pb(
I
I
)の分
離濃縮材として使用できなかった天然ゼオライトおよび
キトサンに新たな機能性を付与することから,非常に有
効であると
える。
なお,本研究の一部は,平成 1
5年度日本大学学術研究
助成金(一般研究(個人)
)によるものである。
参
Fi
g.3 Langmui
rpl
ot
sf
orPb(
I
I
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me:12
0mi
n.
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or
bent:0.
1g,
s
ampl
evol
ume:1
0
0cm
文献
1)冨永博夫編,ゼオライトの科学と応用,講談社,198
9
年.
2)高坂杉夫,稲葉秀樹,松田良弘,板谷ゼオライトに
よる溶液からの陽イオンの吸着除去,
日本化学会誌,
5,19
9
5
,p6
18
6
22
.
No.
3)藤郷森,河田達夫,高嵜裕圭,遠藤敦,熱処理によ
る大谷石粉末の吸着能の変化,日本化学会誌,No.
一般に Langmui
r式において, の値が大きいほど吸
3,1
9
90
,p31
3
-3
2
4.
着が良好に起こり吸着サイトの吸着力が強いとされてい
る。また, の値が大きいほど吸着容量が大きい吸着剤で
4)石井幹太,西森康悦,梶敬治,表面加工したゼオラ
あることを意味する 。Langmui
rpl
otを吸着平衡濃度
イトによる実廃液の処理実験例,Gyps
um&Li
me,
0
.0
1
∼0
.0
8mg/
c
m の間でとったところ,キトサン修飾
1
95
,1
9
85
,p25
29
.
No.
天然ゼオライトおよび塩酸処理天然ゼオライトの相関係
5)板橋修,後藤富雄,低橋かけ度ポリ
(4ビニルピリ
数はそれぞれ 0
.
96
6
3,0
.9
8
83となった。求めた回帰式に
ジン)
−天然ゼオライト複合体の製造とその特性,
日
より,最大吸着量
本化学会誌,No.
3,1
9
89
,p4
4
3
-4
5
1.
と吸着平衡定数
を求めた結果,そ
れぞれ,キトサン修飾天然ゼオラ イ ト で は
が3
6.
8
6)キチン・キトサン研究会編,キチン・キトサンの応
.
8dm/
,塩酸処理天然ゼオライトでは
mg/
g, が 51
mol
が 12
.
4mg/g,
が3
4.
4dm/
molとなった。
用,技報堂出版,1
9
9
0年.
7)橋本奨,尾崎保夫,粘土鉱物による窒素除去に関す
これらの結果より,キトサン修飾天然ゼオライトは塩
る研究,下水道協会誌,vol
2
1,No.
2
24
,19
84,
.
酸処理天然ゼオライトに比べ Pb(
I
I
)の最大吸着量,吸着
36
.
p32
平衡定数ともに大きいことがわかった。これは天然ゼオ
8)南澤宏明,山中宏,新井信正,奥谷忠雄,化学処理
ライトをキトサンで化学処理することで,天然ゼオライ
した天然ゼオライトにおける鉛 (
I
I
)の吸着特性,日
トが有する陽イオン交換能とキトサンが有する錯生成能
本化学会誌,No.1
2
,1
991
,p1
6
06
16
1
1
.
が複合化され,吸着サイトの数および吸着サイトの吸着
力が増加して Pb(
I
I
)の吸着能が増加したものと
9) 野良治,土井英徳,岡部由紀子,濱田賢作,藤原
隆二,天然クリノプチロライトの塩酸による改質と
えら
吸着特性,日本化学会誌,No.
3,1
9
8
9
,p4
35442
.
れる。
10
)Hi
r
oaki Mi
nami
s
awa, Nobumas
a Ar
ai and
4.おわりに
TadaoOkut
ani
,El
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I
I
)
我が国の無機系未利用資源である天然ゼオライトと生
Us
i
ngaTungs
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nac
eAf
t
erPr
econ-
物系バイオマスであるキチンの誘導体であるキトサンを
ce
nt
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oChi
t
os
an,Anal
yt
i
calSci
ence
,vol
.
用いて新規な機能性材料を調製し,それらを用いた Pb
(
I
I
)の吸着実験を行った。天然ゼオライトをキトサンで
15
,1
9
9
9,p2
69
2
75
.
11
)木村優,長井弥生,緑茶の粒子表面での水銀 (
I
I
)イオ
修飾することで,水試料を汚染することなく天然ゼオラ
イトの約3倍の吸着能を発現することができた。
ンの吸着,分析化学,Vol
3
6,1
9
8
7,p6
6667
1.
.
(
.
4.
1
4受理)
H 17
本研究で調製したキトサン修飾天然ゼオライトはキト
― 44―