エース 8.0 キャニュレイテッド キャンセラス スクリュー システム

*INS-CC1504A-C*
**2009 年 5 月 25 日作成(第 3 版)
* 2009 年 2 月 1 日
(第 2 版)
医療機器承認番号 21100BZY00401000
医療用品(4)整形用品
高度管理医療機器 一般的名称 体内固定用ネジ(JMDN コード:16101003)
エース
8.0
キャニュレイテッド キャンセラス スクリュー システム
再使用禁止
【使用目的、効能又は効果】
**1.使用目的
• 本品は、骨折の接合に用いる整形用品である。
【禁忌・禁止】
1. 適用対象(次の患者には使用しないこと)
• 原発性悪性腫瘍または転移性の腫瘍等があり、
インプラントを
十分に支持できる骨量がない場合。[インプラントが破損する
おそれがあるため]
• 骨格の未熟な患者の骨端成長軟骨への使用。
[正常な骨成長を
阻害するおそれがあるため]
• 材質に含まれている金属成分によるアレルギーがある場合。
[炎症を起こすおそれがあるため]
• 術後医師の指示に従うことのできない患者、
あるいは従う意思
のない患者の場合。
[十分な術後治療を行えないおそれがある
ため]
• 活動性の感染症が疑われる場合。
[感染増悪のおそれがあるた
め]
• 骨形成不全や骨量・骨質が十分でない患者[インプラントが適
切に固定できないおそれがあるため]
• 血管分布障害の患者
[骨折部や手術部位に十分な血液が供給さ
れず治癒が遅れるおそれがあるため]
• 適応部位に感染症既往歴のある患者
2. 使用方法
• 再使用禁止
• インプラントは変形したり折り曲げたりしないこと。
[疲労強
度の低下により、荷重下で破損するおそれがあるため]
• 腰椎、胸椎、頚椎の後方要素(椎弓根)のスクリュー固定に使
用しないこと。[破損するおそれがあるため]
3. 併用医療機器
• 他社製のインプラントとの併用はしないこと。
[システムサイ
ズと正確に適合せず磨耗・緩み・磨耗粉等の発生及び折損・曲
がり等を引き起し、正しく設置されないおそれがあるため]
• 材質の異なるインプラントとの併用はしないこと。
[異種金属
が触れ合う事により電気化学的腐食が起き、不具合が発生する
おそれがあるため]
2.適応
• 大腿骨遠位部及び大腿骨頸部
• 脛骨近位部および遠位部
• 骨盤輪および寛骨臼
• 距骨、足根骨、中足骨
• 肘頭
*【品目仕様】
• JIS B4704(組やすり)の規定を使用し、少なくとも 2 ヶ所以上
測定するときの硬さは規定値以上であること。
【操作方法又は使用方法等】
1. 使用前
• 骨折部の整復を十分に行ってから使用すること。
• 患者に合った適切なインプラントを選択すること。
• 手術を開始する前に必要なインプラントが揃っているか確認す
ること。
• 本品は一回限りの使用で再使用しない。
• 本品は洗浄・滅菌した後に使用すること。
<滅菌方法>
• 本品は、以下の推奨滅菌条件もしくは医療機関内で担保された
滅菌条件にて滅菌を行うこと。
滅菌方法
推奨滅菌条件
高圧蒸気滅菌
121℃、20 分
高圧蒸気滅菌
(プレバキューム式)
【形状・構造及び原理等】
1. 形状、構造
本品の構成品は以下のとおり。
品
名
8.0mm キャニュレイテッド キャンセ
ラス ラグスクリュー 24mm スレッド
品
8.0 フラット ワッシャー
名
製品番号
サイズ
14192-X
50~110(5mm 刻み)
プレバキューム 4 パルス
a) 132~134℃、8 分
b) 134~137℃、5 分
乾燥時間は上記 a) b)いずれも、金属ト
レイ、
金属/高分子トレイの場合は 20 分、
高分子トレイの場合は 45 分
2. 使用時
(1) ガイドピンの設置
1) 大腿骨頸部骨折に使用する場合
① X 線透視下で、アジャスタブルガイドピン冶具を用いて
3.2mm ガイドピンを挿入する。
② 3.2mm ガイドピンは先端が大腿骨頭の皮質下骨の 5mm 以
内に位置するまで進める。
2) 大腿骨顆部骨折、脛骨高原骨折などに使用する場合
① 4.5/6.5mm シースアッセンブリーにトロカールを装着し骨
皮質に押し当てる。
② トロカールをはずし、3.2mm ガイドピンスリーブに付け替
え、3.2mm ガイドピンを挿入する。
(2) ガイドピンの測定
ガイドピンデプスゲージを 3.2mm ガイドピンにかぶせて、先
端が骨皮質に接するまで進める。ガイドピンの尾端が示すゲ
ージの目盛が、そのまま使用するスクリューの長さとなる。
(3) ドリリング
5.0mm キャニュレイテッドドリルを、3.2mm ガイドピンに通
してドリリングを行う。
(4) タッピング
8.0mm キャンセラスタップを、3.2mm ガイドピンに通してタ
ッピングする。
製品番号
14191
2. 原材料
• チタン合金
3. 作動・動作原理
• スクリューで固定することにより、骨折部を適切な整復位置に
保持して正常な治癒を補助する。
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(5) スクリューの挿入
1) 8.0mm スクリュードライバーを T ハンドルに装着し、適切な
長さのスクリューを選択し、3.2mm ガイドピンに通して挿入
する。
•
2) パワーアダプターを使用することにより、パワードリルによ
る挿入も可能だが、最終の締め付けは必ず T ハンドルを用い
て、手回しで行うこと。
3) 必要に応じて、ワッシャーを使用することも可能。
•
•
3. インプラント刺入時の注意事項
• 大腿骨頚部骨折に使用する際、3.2mm ガイドピンは大腿骨頭を
貫通させないこと。一度関節内にまで達したガイドピンを通し
てスクリューを挿入すると、ガイドピンで空けた穴からスクリ
ューが関節内にまで届く危険がある。従い、ガイドピンが関節
内にまで達した場合には、ガイドピンを一度抜去して違う場所
から再度挿入し直すこと。
• ドリリング、タッピング、スクリュー挿入を行う際には、必ず
X 線透視下で 3.2mm ガイドピン先端の位置を確認しながら行う
こと。
•
•
【使用上の注意】
1. 使用注意(次の患者には慎重に適用する事)
• 重度の粉砕骨折、転位及びその他処置の困難な骨折の患者[イ
ンプラントが適切に機能しないおそれがあるため]
• 神経的及び筋肉的な障害を持つ患者[インプラントの不安定化
や固定不良及び治療の経過に悪影響を与え、不具合の危険性が
高まるおそれがあるため]
• 肥満患者[インプラントに過大な過重がかかり、適切に機能し
ないことがある。特に小サイズのインプラントを使用する場合、
荷重の影響が増大するおそれがあるため]
• 骨成長の終了前の患者
• 糖尿病、関節リウマチなどの患者[骨形成が阻害され骨癒合が
遅れることにより不具合発現のおそれがあるため]
• 全身状態が安定しない患者[手術侵襲により重篤な健康被害が
発生するおそれがあるため]
2. 重要な基本的注意
• インプラントは健康で正常な骨と同等の運動や負荷に耐えられ
るようにはデザインされていない。インプラントは手術部位が
骨癒合するまでの期間、一時的に固定することにより治癒を促
すが、骨格自体の構成・構造を変えるものではない。治癒が不
完全な場合には体重を支えることができないことがある。
• 不安定な転子間および転子周辺の骨折治療に使用する場合は、
術中操作及び後療法に十分注意すること。
[インプラントの緩み、
破損、曲がり、ずれが生じるおそれがあるため]
• 患者の骨格や機能的要求、解剖学的構造を評価し適切なサイズ
のインプラントを選択すること。
[患者の骨のサイズや形状によ
り使用できるインプラントのサイズは制限され、また強度にも
限界があるため]
• 患者の体重、職業、活動性、精神状態、異物過敏体質、消耗性
疾患の有無等の諸要素を術前に十分考慮し、適切なインプラン
トを選択すること。
• インプラントの使用とその機能の限界について、あらかじめ手
術前に患者に詳しい説明を行い、特に骨折の癒合前に荷重をか
けることが必要な場合には、荷重や筋肉の動きによりインプラ
ントの変形や破損が起こり得ることを十分に説明すること。
• あらかじめ手術前にインプラント材質へのアレルギーが無いこ
とを確認すること。
[アレルギー防止のため]
• 骨の完全な治癒が確認(臨床診断・X線撮影による)されるま
で、患者に適切な支持用具を使用させ、インプラントにかかる応
力を避け、手術部位の動きによって治癒を遷延させないように
すること。
• 骨癒合の遅延や偽関節が認められた場合は、直ちに適切な処置
を行うこと。
• 不適切な整復、不適切なインプラントの選択、骨癒合の遷延、
偽関節等が見られる場合、インプラントにかかる荷重や繰り返
し負荷による金属疲労を原因とするインプラント破損・変形の
おそれがある。
• 骨癒合後のインプラントの抜去については、長期間留置せず速
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•
•
•
•
やかに処置を行うこと。
[インプラントを長期間留置する事によ
り抜去の際に骨折、抜去不能、インプラントの破損等のおそれ
があるため]
インプラントは全荷重を受けなくても断続的な応力集中により
金属疲労を生じ、不具合が発生する場合がある。
術後医師の指示に従わなかった場合インプラントが破損するお
それがあり、またその場合にはインプラントを抜去するための
再手術が必要となることをあらかじめ手術前に患者に伝えるこ
と。
治療後のインプラント抜去は、抜去する・しないも含め、患者
の状態を考慮し適切な判断をくだすこと。
[活動的な患者におい
て治癒後の活動により、インプラントの緩み、脱転、破損、曲
がり、ずれが生じる場合がある。高齢で活動レベルが低い場合
は抜去手術により状況が悪化するおそれがあるため]
長期間留置したスクリュー等を抜去する際には工具の選択に注
意をして行うこと。
[インプラント等が破損するおそれがある]
スクリュー等を抜去する際、固定部位の状態を検討し、工具の
選択には注意をすること。抜去に難渋する可能性がある場合は
抜去専用工具(販売名:スクリューヘッドホルダーシステムイ
ンスツルメント、リムーバルキットインスツルメント等)を使
用すること。
[抜去専用工具を使用することにより、スクリュー
等を抜去できない可能性が低減するため]
骨癒合から長期間経過する程、抜去の際に骨折、抜去不能、イ
ンプラントの破損の可能性が高くなることについてあらかじめ
患者に説明を行うこと。
転倒など何らかの外力により痛み、不快・違和感などが生じた
場合、インプラントの脱転、破損または骨折のおそれがあるの
で、この様な場合は直ちにX線撮影を行い、慎重な経過観察を
行うこと。
インプラントを挿入または抜去する際、インプラント同士が接
触しているとインプラントの破損(スクリュースレッドの剥が
れやヘッドの折損等)を起こすことがあるので十分注意し、慎
重に行うこと。万一インプラントの破損が生じた際は、創を十
分に観察し破損片を確実に除去するとともに、十分な洗浄を行
うこと。
スクリュー設置の際、専用のドリルガイドを使用しドリリング
すること。
[使用しない場合、スクリューの破損、変形、ずれが
生じるおそれがあるため]
3. 相互作用
併用禁忌(併用しないこと)
医療機器の
臨床症状
名称等
措置方法
機序・危険因子
他社製の
インプラント
磨耗、緩み、磨耗
粉等が発生する。
• 形状が異なるため適正
な組合せが得られない。
• 安全性が確認されてい
ない。
材質の異なる
インプラント
腐食による不具合
が発生するおそれ
がある。
異種金属が触れ合うこと
で電気化学的腐食が起き
る。
*4. 不具合
• インプラントの破損・変形
• インプラントの緩み、バックアウト、カットアウト
*5. 有害事象
• 術中、術後の骨折
• 骨密度低下
• 遷延治癒、偽関節、変形癒合
• 感染症
• 深部静脈血栓症
• 金属に対する過敏反応や異物アレルギー反応
• 骨壊死
• 骨短縮
• 血行再生阻害
• 手術侵襲による神経損傷、痛み、不快、違和感
• 血管損傷、神経損傷、痛み、不快、違和感
• 関節損傷、軟部組織損傷
6. 高齢者への適用
• 高齢者は一般に骨量・骨質が十分でないことが多いので、慎重
に使用し、術後の経過に十分注意すること。
• リハビリ、処置、介護等の際の負荷によりインプラント周辺部
での骨折、インプラントの緩み、バックアウト、カットアウト
等のおそれがある。
7. その他の注意
• 一度手術に使用し埋埴した製品や損傷を受けた製品は、使用し
ないこと。
【貯蔵・保管方法及び使用期間等】
• 室温保存
• 水濡れに注意し、高温、多湿、直射日光を避けて保管すること
【包装】
• 1 個単位で未滅菌包装
• 専用ケースにてセット単位で包装
【主要文献及び文献請求先】
株式会社日本エム・ディ・エム
デピューエース事業推進部
〒162-0066 東京都新宿区市谷台町 12 番 2 号
電話番号:03-3341-6553(直通)
ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社
住所:〒101-0065 東京都千代田区西神田 3 丁目 5 番 2 号
電話番号:03-4411-6383(直通)
【製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称及び住所等】
製造販売業者:
住所:〒101-0065 東京都千代田区西神田 3 丁目 5 番 2 号
電話番号:03-4411-6383(直通)
製造業者:
デピュー・エース社 (DePuy ACE Sàrl)スイス
デピュー・オーソペディックス社(DePuy Orthopaedics, Inc) 米国
©J&J KK
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