日本呼吸器学会雑誌第38巻第4号

288
日呼吸会誌 38(4)
,2000.
●症
例
胸水で発見された Idiopathic plasmacytic lymphadenopathy with
polyclonal hyperimmunoglobulinemia の 1 例
貴紀1)
前田 佳代1)
蓮沼 紀一1)
高橋 英気1)
檀原
高1)
玉寄 兼治2)
押味 和夫2)
宮元 秀昭3)
富永
滋4)
植草 利公5)
福地義之助1)
森
要旨:症例は 56 歳,男性.縦隔リンパ節腫脹と左胸水の精査目的で入院した.血液検査上,血清総蛋白の
増加,多クローン性高ガンマグロブリン血症があり,胸部画像上左胸水,両側胸膜の肥厚,両側肺門リンパ
節の腫脹,多発性縦隔リンパ節の腫脹を認めた.診断確定のため,胸腔鏡下に右胸膜と縦隔リンパ節の生検
を施行.病理学的検査でリンパ節にリンパ節構築の破壊のない形質細胞浸潤がみられた.胸膜にも異型性の
ない形質細胞とリンパ球の浸潤が認められ,免疫組織染色ではポリクローナルに染色された.また,血清 IL―
6 は正常範囲内であったが,胸水中の IgG や IL―6 は高値を示した.以上の所見より本例は胸膜を病変の主
座とする IPL(idiopathic plasmacytic lymphadenopathy with polyclonal hyperimmunoglobulinemia)と
考えられた.胸水を呈する IPL 症例は稀であり,本症の臨床的スペクトラムを決める上で重要と考えられた
ので報告した.
キーワード:Idiopathic plasmacytic lymphadenopathy with polyclonal hyperimmunoglobulinemia, 胸水,
インターロイキン―6
IPL,Pleural effusion,Interleukin-6
はじめに
る3).我々は胸水貯留という稀な症状で発見された IPL
と考えられる症例を経験したので報告する.
IPL(idiopathic plasmacytic lymphadenopathy with
polyclonal
症
hyperimmunoglobulinemia)は 1980 年,森
ら1)によって提唱された疾患概念である.本症は Castle-
症例:56 歳,男性.
man’s disease の約 10% を占める plasma cell type の全
主訴:咳嗽.
2)
例
身型で,1984 年に Chen ら が提唱した multicentric Cas-
既往歴:52 歳時,膀胱癌手術(経尿道的切除術)
,耳
tleman’
s disease(MCD)と同義であると考えられてい
下リンパ節腫脹(病理診断:reactive lymph node hyper-
る.臨床的には全身性リンパ節腫脹,肝脾腫,発熱など
plasia,形質細胞は認めない).
の症状,多クーロン性高 γ グロブリン血症,急性期蛋白
(CRP,フィブリノーゲンなど)の増加をみる.本症は
家族歴:特記すべきことなし.
喫煙歴:60 本,36 年間.
腎障害,神経学的異常,造血器障害,皮疹の他,20∼30
現病歴:1997 年 11 月初旬より乾性咳嗽を自覚するよ
%の症例には間質性肺病変を呈することが報告されてい
うになり,1998 年 2 月に近医を受診した.胸部 X 線上
左側胸水を認め,同院で胸水穿刺などの検査を行ったが
〒113―0033 東京都文京区本郷 2―1―1
1)
順天堂大学呼吸器内科
2)
同 血液内科
3)
同 胸部外科
〒279―0021 千葉県浦安市富岡 2―1―1
4)
順天堂大学付属浦安病院内科
〒211―0021 神奈川県川崎市中原区木月住吉町 2035
5)
関東労災病院病理科
(受付日平成 11 年 7 月 19 日)
確定診断は得られず,精査加療目的のため同年 4 月 14
日当院に入院となった.この間発熱,体重減少,胸痛,
息切れなどの症状は認められなかった.
入院時現症:身長:172 cm,体重:63 kg,血圧:130
86 mmHg,脈 拍:86 分,整,呼 吸 数:17 回 分,体
温:36.2℃.表在リンパ節は触知しなかった.胸部聴診
上呼気時に喘鳴を聴取.腹部触診上異常なし.皮疹は認
めなかった.眼底所見では特記すべき異常は認められな
胸水で発見された IPL の 1 例
289
Table 1 Laboratory findings on admission
Hematology
WBC
6,800 /mm3
(Neu 65.0%, Lym 34.0%,
Eos 14.0%)
RBC
492×104 /mm3
Hb
15.4 g/dl
Plt
20.5×104 /mm3
ESR
111 mm/hr
Biochemistry
TP
10.5 g/dl
Alb
40.4 %
α1-gl
2.2 %
α2-gl
5.3 %
β-gl
5.2 %
γ-gl
46.9 %
Alb
3.8 g/dl
GOT
24 IU/l
GPT
14 U/l
LDH
405 IU/l
BUN
19 mg/dl
Cr
1.04 mg/dl
Serology
CRP
0.8 mg/dl
IgG
5,804 mg/dl
IgA
127 mg/dl
IgM
31 mg/dl
IgE
3,343 IU/l
Specific IgE(MAST)
negative
M-protein
(−)
Cold agglutinin <8
Antinuclear antibody
×20
RAPA
×40
RF
≦20
HBV
(−)
HIV
(−)
EBV
(Ig-M) (−)
IL-6
3.5 pg/ml
Arterial blood gas
(room air)
pH
7.436
PaO2
82.6 Torr
PaCO2
37.6 Torr
SpO2
96.3 %
Bone marrow aspiration
no evidence of plasma
cell infiltration
Urinalysis
Protein
(−)
Sediment
normal
Pleural effusion
Specific gravity
1.029
TP
9.2 g/dl
LDH
1,460 U/l
IgG
4,869 mg/dl
IgA
41 mg/dl
IgM
14 mg/dl
IgE
2,378 IU/l
IL-6
21,800 pg/ml
Total cell count
2,485 /μl
Lymph
50.4 %
Eosino
43.5 %
Neutro
0.6 %
Plasma
3.6 %
Meso
0.4 %
Histiocyte 1.5 %
Cytodiagnosis Class À
Culture
(−)
Pulmonary function tests
VC
3.04 L
%VC
82.7 %
FEV1.0
1.52 L
FEV1.0%
54.1 %
BRI
7.2 %
DLco
12.9
mL/min/mmHg
%DLco
63 %
Fig. 1 Plain chest radiograph on admission showing a
moderate amount of left pleural effusion and bilateral
hilar enlargement.
球も 43.5% と著増していた.IL―6 は 21,880 pg ml と増
加していた.呼吸機能所見は中等度閉塞性換気障害と拡
散能の低下を示したが,β2―刺激薬吸入後の bronchoreversibility index(BRI)は+7.2% であった.動脈血ガス
には明らかな異常はなかった.
入院時画像
胸部 X 線単純像(Fig. 1)
:左側に中等量の胸水貯留
を認め,両側肺門部リンパ節の腫脹所見を認めた.
胸部 CT(Fig. 2a and 2b)
:両側肺門,縦隔に径 15 か
ら 20 mm 大の多発性のリンパ節腫大を認めた.両側の
胸膜肥厚を認め,特に右背側部で顕著であり造影効果も
観察された.左胸水を認めたが,右は胸膜肥厚のみで胸
水は認められなかった.また,ここには示していないが,
肺野条件のCT像では低吸収領域(low attenuation area,
LAA)が散在していたが,間質性病変は認められなかっ
た.
かった.
腹部超音波所見では肝脾腫等の異常は認めなかった.
入院時検査所見(Table 1)
臨床経過
3
血算では白血球数は 6,800 mm で好酸球分画 14% と
1)入院後,胸腔ドレーン留置し,培養,細胞診をく
軽度の好酸球増多を認めたが,貧血や血小板減少はな
り返したが有意な所見は得られず,経皮的胸膜生検を
かった.血清総蛋白 10.5 g dl,γ-gl 分画 46.9%,IgG 5,804
行ったが,非特異的炎症所見を認めるのみで確定診断は
mg dl,IgE 3,343 IU l と高ガンマグロブリン血症を認
得られなかった.CT 上縦隔リンパ節の腫脹とともに対
めたが,免疫電気泳動では M 蛋白は検出されなかった.
側の右胸膜肥厚もあったため,悪性リンパ腫や胸膜中皮
血沈 111 mm hr,CRP 0.8 mg dl と炎症反応も亢進して
腫などの可能性も考慮し,4 月 23 日胸腔鏡下に右壁側
いた.その他各種ウィルス抗体,自己抗体などは陰性で
胸膜と縦隔リンパ節(#3,4)の生検を行った.術中右
血清 IL―6 も 3.5 pg ml と正常範囲内であった.骨髄穿
壁側胸膜の肉眼所見は椎体面を中心に灰白色で不整に肥
刺では形質細胞の浸潤は認められなかった.胸水は浸出
厚し,肺表面は特異的な所見はなく炭粉沈着のみが中等
性で総蛋白 9.2 g dl と著増し,血清同様 IgG,IgE は高
度認められた.また,縦隔リンパ節は腫大していた.
値であり,リンパ球が 50.4% と優位に認められ,好酸
2)病理組織学的所見
290
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,2000.
a
Fig. 4 Light microscopy of right pleural specimen
showing infiltration of mature plasmacyte and lymphocytes.(Hemotoxylin-eosin staining, original magnification : ×100)
胞の浸潤が認められ,またリンパ球の浸潤も目立ってい
た(Fig. 4)
.免疫染色ではリンパ節同様,ポリクローナ
ルに染色された.
b
Fig. 2 Chest CT scan on admission showing multiple
swollen mediastinal lymph nodes with bilateral pleural thickening accompanied by left pleural effusion.
3)以上の所見より病理学的にはリンパ節,胸膜とも
IPL に合致する所見と診断した.胸腔鏡施行後しばらく
胸水の消長を観察したが,胸水は増加せず,肺,骨髄な
どの重要臓器病変も明らかでなく,炎症所見も軽度で
あった.このため,IPL の活動性は低いと判断し,無治
療のまま外来で経過観察中である.1999 年 6 月現在も
胸水の増加は認めず,むしろ減少傾向にある.
考
察
IPL(idiopathic plasmacytic lymphadenopathy with
polyclonal hyperimmunoglobulinemia)は本邦において
1980 年,森ら1)によって提唱された疾患概念で,1)多
クーロン性高免疫グロブリン血症があり,かつ M 蛋白
がない,2)全身性の表在リンパ節腫大(実測 1.8 cm 以
上)がある,かつ組織学的に形質細胞の増生があり,構
Fig. 3 Light microscopy of mediastinal lymph node tissue specimen showing enlargement of lymphoid follicles with mature lymphocyte proliferation and infiltration of plasmacytes and a few eosinophils.
(Hemotoxylin-eosin staining, original magnification :
×40)
築の破壊がほとんどない,3)高グロブリン血症を伴う
既知の疾患(感染症,膠原病,薬物アレルギーを含む各
種アレルギー,重症筋無力症,肝炎,甲状腺機能亢進症,
肝硬変,悪性リンパ腫,IBL など)が否定されること,
が診断基準となっている.本例では(1)
(3)
については
診断基準を満たしているが,(2)
に関して表在リンパ節
は認めなかったが縦隔および両側肺門リンパ節腫脹を認
リンパ節は,リンパ濾胞の過形成が見られ,構成する
め,組織学的にリンパ節構築の破壊のない形質細胞浸潤
リンパ球には異型性は認めなかった(Fig. 3)
.sinus 内
がみられることより IPL と診断した.本例の特徴は胸
には異型性のない形質細胞の浸潤が認められ,好酸球も
膜病変が主体であり,腎障害,神経障害,造血器障害な
軽度認められた.図には示していないが,IgG ラムダ染
どの重症な合併症はなく本症の病態に重要な役割を担う
色ではびまん性の染色がみられ,カッパ染色でも染色さ
とされる IL―6 も血清中では正常であったことより臨床
れ,ポリクローナルなリンパ球の増生と考えた.胸膜は
的には軽症例(stable disease)と考えられた.
肥厚し,胸膜内にはリンパ節同様,異型性のない形質細
Table 2 に胸水貯留をみた IPL の報告例をまとめた.
胸水で発見された IPL の 1 例
291
Table 2 Reported cases of IPL with pleural effusion
Case
Age/Sex
1
2
3
4
5
6
7
8
55/F
56/F
29/F
37/F
85/M
70/M
51/M
56/M
Diagnosis and
pathological findings
CD/PC
MAFH/PC → HV
MAFH/PC
MAFH/HV → PC
MAFH/PC
MGLNH/PC
MCD/TT
IPL/PC
Author
(Year)
Frezzera et al.4)
Weisenburger et al.5)
Weisenburger et al.5)
Weisenburger et al.5)
Weisenburger et al.5)
Mizutani et al.6)
Reynolds et al.7)
Mori et al.
(1985)
(1985)
(1985)
(1985)
(1985)
(1989)
(1992)
(1998)
CD : Castleman’s disease, MAFH : multicentric angiofollicular lymph node
hyperplasia, PC : plasma cell type, MGLNH : multicentric giant lymph node
hyperplasia, MCD : multicentric Castleman’
s disease, TT : transitional type, IPL :
idiopathic plasmacytic lymphadenopathy with polyclonal hyperimmunoglobulinemia
この中で胸膜に形質細胞の浸潤を記載したものは Rey7)
nolds ら の報告のみであった.
潤の因果関係は不明だが,IgE 高値自体が正常免疫反応
を障害し,好酸球性炎症を惹起したと推論されている.
本例は左胸水で発見され,画像的には両側胸膜の肥厚
本例では重喫煙歴があり胸部 CT 上も LAA が散在する
がみられ,組織学的にも異型性のない形質細胞の浸潤が
ことより閉塞性障害の主因は COPD であったと考えら
確認された.胸水は浸出性で胸水中 IgG も高値であっ
れているが,それに IgE 高値による好酸球性の気道炎
たことより,その原因として形質細胞を中心とする胸膜
症が加わり喘息様の所見を呈した可能性も否定はできな
の細胞浸潤が考えやすい.両側性胸膜病変にも関わらず
い.
臨床的には片側性胸水であった理由は不明であるが,
8)
以上胸膜病変が前面に出た IPL の一例を報告した.
佐々木ら が指摘するように局所の血管透過性亢進のよ
腎,肺,骨髄などの臓器病変は現在のところなく,発熱,
うな血行力学的な要素の関与も胸水貯留には必要かもし
倦怠感などの全身症状もなく軽症例と考えられるが,未
れない.
だ発症から 1 年半であり,今後注意深い経過観察が必要
IL―6 は発熱,急性期蛋白の増加,腎メザンギウム細
である.
胞や肺線維芽細胞の増殖,形質細胞や血小板の増多など
文
をおこし,IPL の病態に重要な役割を果たすとされる.
献
また,IL―6 transgenic mouse でも IPL に共通の所見が
1)森 茂郎,他:著しい多クーロン性高免疫グロブリ
いくつか観察され,多くの IPL 患者で血清中の IL―6 が
ン血症と全身リンパ節の高度の形質細胞増生を呈す
9)
高値であることが報告されている .本例では血清中
IL―6 濃度は正常であったが, 胸水中では増加していた.
る症候群―形質細胞型 Castleman リンパ腫との異
同.日網会誌 1980 ; 20(補冊)
:85―94.
一般的に胸水中の IL―6 濃度は血清に比べて高値である
2)Chen KTK : Multicentric Castleman’
s disease and
が,横山ら9)の報告では胸水中の IL―6 が高値を示す結核
Kaposi’
s sarcoma. Am J Surg Pathol 1984 ; 8 : 287―
性胸膜炎でも血清の 100 倍以下である.本例では胸水中
の IL―6 は 21,800 pg ml と血清中の 5,000 倍以上で,局
所での産生が亢進していたと考えられる.この IL―6 の
293.
3)森 茂郎,他:Multicentric Castleman’
s disease
(MCD)
―その病態についての最近の知見―.臨床
血液 1992 ; 33 : 1649―1660.
高値が本例の胸膜炎の病態にどう関連していたのかは不
4)Frizzera G, et al : A systemic lymphoproliferative
明であるが,本例でみる限り,胸水中の IL―6 が高値で
disorder with morphologic features of Castleman’
s
も,必ずしもそれが血中に移行して発熱や血小板増多な
disease : Clinical findings and clinicopathologic cor-
どの全身的影響が生じないことがあると考えられた.
rection in 15 patients. J Clin Oncol 1985 ; 3 : 1202―
その他本例の特徴として IgE が高値であり,好酸球
1216.
増多,聴診上喘鳴があり,呼吸機能的には BRI は正常
5)Wesinberger DD, et al : Multicentric angiofollicular
範囲内であったが,中等度の閉塞性換気障害がみられた
lymph node hyperplasia. A clinicopathologic study
ことが挙げられる.これに関連して,IgE 高値を示し,
of 16 cases. Human Pathol 1985 ; 16 : 162―172.
好酸球浸潤を伴う皮疹が主症状であった MCD の症例が
6)Mizutani N, Okada S, Tanaka J, et al : Multicentric
報告されている10).IgE 高値の MCD と好酸球増多,浸
giant lymph node hyperplasia with ascites and dou-
292
日呼吸会誌
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,2000.
9)Yokoyama A, et al : Interleukin 6 activity in Pleural
ble cancer, an autopsy case. Tohoku J Exp Med
Effusion, Its Diagnostic Value and Thorombopoietic
1989 ; 158 : 1―7.
Activity. Chest 1992 ; 102 : 1055―1959.
7)SP Reynolds, et al : Massive pleural effusion : an un-
10)Ujihara M, et al : Hyper-IgE multicentric Castle-
usual presentation of Castleman’
s disease. Eur
man’
s disease : eosinophilic skin eruption, general-
Respir J 1992 ; 5 : 1150―1153.
8)佐々木寛,前田真作,須田秀一,他:大量胸水を伴っ
ized lymphadenopathy, and polyclonal hyperimmu-
た胸壁キャッスルマン病の 1 例.日胸疾会誌 1996 ;
noglobulnaemia with extremely high serum IgE
34 : 597―600.
level. Br J Dermatol 1996 ; 135 : 339―340.
Abstract
Idiopathic Plasmacytic Lymphadenopathy with Polyclonal
Hyperimmunoglobulinemia and Pleural Effusion
Takanori Mori1), Kayo Maeda1), Kiichi Hasunuma1), Hideki Takahashi1), Takashi Dambara1),
Kenji Tamayose2), Kazuo Oshimi2), Hideaki Miyamoto3), Shigeru Tominaga4),
Toshimasa Uekusa5)and Yoshinosuke Fukuchi1)
1)
Department of Respiratory Medicine, 2)Department of Hematology Medicine,
3)
Department of Thoracic Surgery, Juntendo University Medical School, Tokyo, Japan
4)
Internal Medicine of Juntendo Urayasu Hospital, Chiba, Japan
5)
Department of Pathology, Labour Welfare Coorperation Kanto Rosai Hospital, Kanagawa, Japan
A 56-year-old man was admitted for further evaluation of mediastinal lymphadenopathy and left pleural effusion. A blood test revealed polyclonal hypergammaglobulinemia with an elevated erythrocyte sedimentation rate
and level of C-reactive protein. Chest computed tomography disclosed bilateral hilar and multiple mediastinal
lymph-node swelling and bilateral pleural thickening accompanied by a moderate amount of left pleural effusion.
Biopsy specimens from mediastinal lymph nodes and the right pleura were obtained under video-assisted thoracoscopy. Histology on microscopic examination demonstrated mature plasma cells and lymphocyte infiltration in
the conserved lymph-node structure and the pleura, suggesting a diagnosis of idiopathic plasmacytic lymphadenopathy(IPL)with polyclonal hyperimmunoglobulinemia. Interestingly, IL-6 was elevated in the pleural effusion but
normal in serum. This was a rare and instructive case of IPL accompanied by pleural effusion that was considered
to be an important determinant of the clinical spectrum of the disease.