英語科学習指導案 - 広島県

英語科学習指導案
神辺中学校 授業者:平井 奈穂子
1 日
時 2012 年(平成 24 年)1 月 27 日(金)
2 学年・組 1 年 3 組(40 名)
3 単元名
COLUMBUS 21 ENGLISH COURSE 1 Unit 10 Jenny’s New Year’s Call
^
【1】 つまずきの把握
平成 23 年度 広島県「基礎・基本」定着状況調査 英語調査票 12
次の英文は,ダイスケ(Daisuke)とブラウン先生(Ms. Brown)の会話文です。
ふき出しの言葉を使って,□の中に友達のケンタ(Kenta)について説明する3文以上の英文を書きなさい。
ただし,ブラウン先生との会話の流れを考えて書きなさい。
[会話文]
Ms. Brown: Who is he?
Daisuke: He is Kenta.
13才である。
英語を話すことができる。
犬を飼っている。
ケンタの写真
ネコが好きではな
い。
I play the guitar with him, too.
Ms. Brown: Oh, I like soccer, too.
サッカーが好きである。
[出題の趣旨]
身近な場面における事柄について与えられた情報に基づき,ある程度意味のつながりがある英文を語と語
のつながりに注意しながら正しく書くことができるかどうかをみる。
[学習指導要領の内容・領域]
エ 書くこと (イ)語と語のつながりに注意して正しく文を書くこと。
(エ)身近な場面における出来事や体験したことなどについて,自分の考えや気持ちなど
を書くこと。
(オ)自分の考えや気持ちなどが読み手に正しく伝わるように,文と文のつながりなどに
注意して文章を書くこと。
広島県
本 校
正答率
解答類型
1◎
○
2
○
3
○
4
○
5
×
6
×
7
×
61.4%
62.7%
本校の
割合(%)
20.1
0.0
32.8
9.8
6.4
1.5
0.5
-1-
8
×
1.0
9
×
無解答
24.5
3.4
この問題を解くために必要な力
・基本的な内容を表現するために必要な語彙力および正確に書く力。
・基本的な英文を正しい文法に則って書く力。
・状況・場面に応じた応答をするために,会話の流れを正確に読み取る読解力。
誤答分析
○解答類型3について
普段の授業でよく使っている単語,難易度の低い単語が多かったため,解答類型3における綴りミスは昨年度よ
り減少していた。誤答の中で一番多かったのは,He like (26), He have (13), He speak (2), He don’t (23)
(*(
)は誤答の数)の,三人称単数の誤りであった。次に多かった誤答は,like cat (16), has dog (11),
like a cat (2), a dog (1)といった,冠詞の使い方及び単数・複数の使い分けの誤りである。冠詞については,日本
語話者にとってはかなりハードルが高いが,基本的な使用方法についての理解も浅いと考えられる。
○解答類型5・6・7・8・9
上記類型3の誤りに加え,主語が I, You, となっている誤り(32名)
,be 動詞と一般動詞を同時に使っている
誤り(29名)
,また,thirteen をはじめ,綴りのミスも類型9では特に多かった。原因として,基本的な文法知
識・語彙力の不足,及びパターン練習の不足と考えられる。また,最後の1文につながるように考えて英文を構成
せず,右の情報をただ英文にするという誤答も多いことから,状況・場面に応じた応答をするために会話の流れを
正確に読みとる読解力も不足していると考えられる。
【2】 指導改善ポイントの明確化
調査結果からみる課題
指導改善ポイント
【課題となる力】
・話す・書く活動を取り入れた帯的な活動の
工夫
・前後の会話の流れを意識して,つながりのあ
る英文を書く活動を仕組む
・基本的な文法知識・語彙力。
・冠詞の使い方及び名詞についての理解。
お・会話の流れを正確に読み取る読解力。
【指導上の課題】
【指導の工夫】
・文法知識・語彙力の定着のための口頭練習が不十分で
ある。
・英作文の指導の際に冠詞の使い方や名詞の単数・複数
についての細かな指導不足。
・
「最後の1文につながるように」などの条件を設定し
た英作文の指導ができていない。
・ペア活動を通して,口頭・筆記練習を継
続して行う。
・場面設定のあるやや長めの英文を読んで
その内容をまとめる。
・ペア活動を通して,口頭・筆記練習を継続して行う。
・場面設定のある,やや長めの英文を読んでその内容をまとめ,英語で書く。
○Warm-up で,基本英文100(エッセンス)等の音読活動を通して基本単語・基本文の定着を図る。
○本文のあらすじや登場人物について英語でまとめることができるよう,主語と動詞を明らかにする。
-2-
【3】 単元について
本単元は,お正月に京都で過ごしているジェニーがロサンゼルスに住む祖父に電話をかけ,清水寺へ行ったことや
書き初めをしたことなどを話す場面である。
新出言語材料としては,①一般動詞の過去形(動詞の規則変化)の肯定文,②一般動詞の過去形(動詞の規則変化)
の否定文,③一般動詞の過去形(動詞の規則変化)の疑問文が挙げられる。特に,今まで学習してきた現在形や現在
進行形の用法と違い「過去」の時制については初出なので,時制の違いや規則変化,不規則変化で混乱する生徒が出
てくることが予想されるので,ドリルを繰り返しながら定着を図りたい。また,④電話での会話の場面なので,電話
特有の表現も確認する必要がある。
また,学習指導要領の2内容(2)イ(ァ)第1学年における言語活動に「小学校における外国語活動を通じて音
声面を中心としたコミュニケーションに対する積極的な態度などの一定の素地が育成されることを踏まえ,身近な言
語の使用場面や言語の働きに配慮した言語活動を行わせること。その際,自分の気持ちや身の回りの出来事などの中
から簡単な表現を用いてコミュニケーションを図れるような話題を取り上げること。
」とあるように,人物を紹介す
る情報を得るために,新出文法を使うだけではなく,小学校で学習した表現を有効利用し,より多くの情報を得るこ
とができるように仕組むことが可能である。また,学習指導要領の2(1)ア(エ)
「話し手に聞き返すなどして,
内容を確認しながら理解すること」や3(1)カ「辞書の使い方に慣れ,活用できるようにすること。
」とあるよう
に,正確な情報の収集や生徒が辞書を使う必然性のある活動にもつなげることができる。
【4】 単元の目標
ア コミュニケーションへの
関心・意欲・態度
イ 表現の能力
ウ 理解の能力
エ 言語・文化について
の知識理解
①聞いたことについて,メ ①過去のことについて,
自分 ①自然な口調で話されたり ①過去形の肯定文,否定文,
モを取るなど,相手の話 の意見を話したり,相手 読まれたりする英語を聞 疑問文についての知識が
に関心をもっている。
に尋ねたりすることがで き取ることができる。
ある。
きる。
②読むことについて必要に
②本文を読んでその内容を ②クリスマスとお正月の風
応じて辞書などを活用し ②場面や心情に応じた音読 について読みとることが 習について理解してい
ている。
ができる。
できる。
る。
③間違うことを恐れず自分 ③意味のつながりや構成を
の考えなどを書いてい 考えた文章を書くことが
る。
できる。
-3-
【5】 指導と評価の計画
(全9時間)
次
学習内容
関
表
理
知
評価
評価規準
評価方法
家庭学習
過去形・肯定文
一
イ①過去のことについて,自分の
意見を話したり,相手に尋ねた 行動観察
りすることができる。
・過去形を用いて,自分や相手
○
が昨日したことを話すことが
できる。
unit10
単語調べ
練習
過去形・否定文
二
・過去形の否定文の構造を理解
○
することができる。
過去形・疑問文
三
・ペアで相手に昨日したことを
尋ねることができる。
過去形・自己表現英作文
○
○
四
・自分の昨日の出来事を
過去形を使って書くこと
ができる。
◎
エ①過去形の肯定文,否定文,疑
問文についての知識がある。
ワークシート
unit10
単語調べ
練習
ア①聞いたことについて,メモを
取るなど,相手の話に関心をも 行動観察
ワークシート
っている。
エッセン
スの練習
ア③間違うことを恐れず自分の考
えなどを書いている。
イ①過去のことについて,自分の 行動観察
意見を話したり,相手に尋ねた ワークシート
りすることができる。
エッセン
スの練習
ウ②本文を読んでその内容をにつ
いて読みとることができる。
音読練習
(p.80)
教科書(p.80)内容理解・音読
五
○
・本文の内容を読みとるこ
とができる。
ワークシート
教科書(p.81)内容理解・音読
○
六
・電話の応答場面を意識し
た音読ができる。
イ②場面や心情に応じた音読がで
行動観察
きる。
音読練習
(p.81)
教科書(p.82)内容理解・音読
○
七
ア②読むことについて必要に応じ
行動観察
て辞書などを活用している。
・本文の内容を読みとるこ
とができる。
八
Unit10 の内容をまとめる
(本時)
・本文のあらすじや登場
人物について英語でま
とめることができる。
○
ア③間違うことを恐れず自分の考
えなどを書いている。
イ③意味のつながりや構成を考え 行動観察
ワークシート
た文章を書くことができる。
◎
-4-
音読練習
(p.82)
まとめ文
を作る
エッセン
スの練習
Communication Task
◎
九
Kazu のお正月についての
内容を聞き取ることがで
きる。
○
ウ①自然な口調で話されたり読ま
れたりする英語を聞き取ること
ができる。
エ②クリスマスとお正月の風習に
ついて理解している。
エッセン
スの練習
ワークシート
【6】 本時の学習
(1)本時の目標
・本文の内容を正しく読みとり,接続詞を使って,意味のつながりのあるまとめの英文を書くことができる。
(2)本時の学習展開
学習活動と予想される反応
指導上の留意事項
評価規準
評価方法
1 Warm up
○Greeting
Good afternoon.
How are you?
I’m (fine).
・明るい雰囲気を作る。
○Review
T: Today’s Essence Number is from ・時間を意識させ,テンポよくすすめる。
・ペアで会話をし,日本語・英語パートを交
85 to 89.
代する。
Stand up. 2minutes. Let’s start!
学習指導要領(3)ア 音声
(ア)現代の標準的な発音
○Recite a poem
『Me, a Songbird, and a Bell 』
・状況が浮かぶような朗読をするよう意識さ
せる。
・『私と小鳥と鈴と』を楽しく暗唱させる。
(イ)語と語の連結による音変化
(ウ)語,区,文における基本的な強勢
(エ)文における基本的なイントネーション
2 本時の目標の確認
・本文の内容を正しく読みとり,接続詞を使って,意味のつながりのあるまとめの英文を書くことが
できる。
-5-
3 展開
○Preparation
①生徒の skit を見る。
・状況を考えた skit を演じさせる。
②生徒の skit を聞きながら,Unit10 の本文の ・はっきりと話させる。
( )に単語を書き入れる。
③ Key words を確認する。
教 話しの中心とな
る名詞や動詞を意識
して聞くよう教える。
・電話の独特の表現を強調するよ
う,道具を使う。
学習指導要領2(2)イ(ア)小
学校の外国語活動で学習した表現
を活かす。
○Composition
①作ったまとめ文を班
で確認・交流する。
②班でまとめ文を完成させる。
教 意味のつながりのある英
文を作成するため,and, so,
but, because などの接続詞を
使うよう教える。
・辞書を活用させる。
ア③間違うこと
を恐れず自分 行動観察
の考えなどを ワークシート
書いている。
・正しく英文を作成できているか,
イ③意味のつな
机間指導をする。
がりや構成を
考えた文章を
・辞書を使わせる
書くことがで
きる。
・ key words を意識させる。
考 主語と動詞を明らかにし
ながら,
key words をもとに本
文の内容をじっくり考えさせ
る。
○Presentation
・班で作った英文を発表する。
・相手が聞き取りやすい音量,スピ
ードで発表するよう意識させる。
・発表者のまとめ文を聞いて,自分
のまとめ文を比較・改善する。
・発表者のまとめ文を聞いて,比較・改善す
・各班の発表を聞いて,自分の作っ
る。
た英文を自己添削をする。
4 本時の振り返りと課題の提示
・目標の達成度の確認をする。
・課題の提示をする。
エッセンスの練習
・まとめプリントの上に自己評価を
させる。
・まとめのノートを集める。
-6-
表 まとめた内容を英語ではっ
きり表現させる。
【7】 評価問題
・(Unit11の終了時)
Unit 11の本文のkey wordを挙げなさい。また,その内容を英語でまとめなさい。
【8】 家庭学習
・過去形を中心にエッセンスの練習をする。
・一般動詞の過去形の音読・書き練習をする。
【9】 評価問題等による検証
【単元名】Unit 11 Jenny’s New Year’s Call (第1学年) 福山市立 神辺 中学校
【問題】
Unit 11 の本文の key word を挙げなさい。また,その内容を接続詞などを使って,つながりのある英語で
まとめなさい。
【解答類型】
正答率
(記号・理由両方)
正答率
(記号のみ)
誤答率
無解答率
評価問題
71.6%
%
26.4%
2%
過去の類似問題
(現在 23 年)
62.7%
%
33.9%
3.4%
【分析】
○解答類型3について
誤答の中で一番多かったのは,She have などの,三人称単数の誤りであった。日頃からドリルなどをするときに,
三人称が含まれた文法事項を取り入れたものを作成し,その都度確認していく必要がある。
また,She get など英文を過去形に変換できていないものがある。時制を意識した英文を作ることができていない。
○解答類型5・6・7・8・9
上記類型3の誤りに加え,She not goなど否定文の誤りがある。一般動詞の否定文また,疑問文の文法構造をドリ
ルを利用して,繰り返し練習する必要がある。
-7-