消 冬 のかゆ み 86 2005111き ょぅの健康 冬 の か ゆ み 一日[]大暮綺 ”諄〓 一 一 順天堂大学浦安病院院 長 ●皮 膚 の構 造 と新 陳 代 謝 た よう な 状態 になります 。 膚 が乾 燥 し てカサ カサ になり 、向 っぼく粉 を 吹 い 乾 燥 肌 は、医学的 には ﹁ 乾 皮 症 ﹂と いいます 。皮 冬 にな ると 、肌 のか ゆ みに悩 ま され る人 が 増 え ま すが 、その原因 の多 くは乾燥 です。お年寄 り では、 皮 膚 の新 陳 代 謝 が 低 下 し て いる こと など に加 え 、 冬 は空 気 が 乾 燥 し て いる た め 、皮膚 が 乾 燥 し 、 か ゆみが起 こりやすくなります。 肌 の乾燥が 原因 で起 こる かゆみが多 い し ょう か 。 皮 膚 は表 面 に近 いほう か ら 、 ﹁ 表皮﹂ では、皮膚 はど のよう な構 造 にな って いる ので 0歳 以 上 に悩 ま さ れ る人 が多 く な り ま す 。 特 に 、 6 ﹁ 真皮 ﹂ ﹁ 皮 下組織 ﹂ の 3層 か ら成 りま す 。乾 燥 で 冬 に な ると 、す ね や 腰 のあ た り な ど の ﹁か ゆ み﹂ 5% の人 が か ゆ み に悩 ん で いると の デ ー タ では 約 7 問題 にな る のが、表皮 の最も外 側 の ﹁ 角 層﹂です 。 新 陳 代謝 を 繰り 返 し て います 。表 皮 の いち ば ん下 表 皮 は、細胞 が何層も 積 み重 な ってでき て いて、 も あ り ま す 。 し か し 最 近 は 、年 代 を 問 わ ず 、 増 え る傾 向 が見 ら れ ま す 。 冬 のか ゆ み の多 く は 、肌 の ﹁ 乾 燥 ﹂が 原 因 です 。 イラスト●植木美江 ! 乾燥とかゆみ 解 11月 28日 放 送 12月 5日 再 放送 膜 間 脂 質胞 皮 角細 を感 じる神経 (C線 維 )の 先端 は表皮の下 にあ り、角質細胞も隙間な く並んでいる (写 真 )。 老化な どによつて新陳代謝が低下 すると、角質 細胞 間脂質や天然保湿 因子 、皮脂膜 が減 り、角 質細胞の隙間が増えて、はがれやすくなる (写 真 )。 C線 維 は表皮の中にまで伸 び、刺激 を受 けやす の部 分 で新 し い細胞 が つく られ ると 、 そ れ によ っ て古 い細胞 はだ んだ ん上 のほう へと押 し上げ ら れ ま す 。 押 し 上 げ ら れ た 細 胞 は やが て死 ん で、 ﹁ 角 0∼ 1 5層 ほ 質 細胞 ﹂ と なります 。 こ の角質 細胞 が 1 ど積 み重 な ってでき る のが、角 層 です 。 角質 細胞 は、最終 的 に垢 や フケ にな って、皮膚 から は がれ落 ち て いき ま す 。細胞 が生 ま れ てか ら え、皮脂膜が水分の蒸発 を防いでいる。かゆみ 真 皮 皮 下組 織 い状態 になる。 5日間程度 かかります 。 脱 落 す るま で、 4 か つて角 層 は死 んだ 細胞 が積 み重 な って いるだ け で、役 に立 た な いも のだ と 思 わ れ て いま し た 。 しか し現在 では、皮 膚 の ﹁ 保 湿機 能﹂ や、細 菌 や ウイ ル ス、花粉 、化 学物 質 など 、体 に不要 なも の が侵 入す る のを防ぐ ﹁バリ ア機能 ﹂ を担う 、重 要 な役 割 を 果 た し て いる こと がわ か って います 。 ●皮 膚 の保 湿 機 能 健康 な肌 は、次 の 3 つによ って、 みず みず しく 保 た れ て います 。 ▼皮 脂膜 ⋮⋮皮膚 の表 面 では ﹁ 汗腺 ﹂ か ら出 た汗 と、 ﹁ 皮 脂 腺 ﹂ か ら出 た皮 脂 が混 ざ り 合 って、皮 脂膜 と いう クリー ム状 の膜 を つく って いま す 。 こ の膜 が皮膚 から の水 分 の蒸 発と 同時 に、 異物 の侵 入を防 いで います 。 ▼角 質 細 胞 間 脂 質 ⋮ ⋮角 質 細 胞 の間 にあ る脂 質 で、蒸 発 し よう と す る水 分を た め込 む働 きを し て きょうの健康 1200511 87 皮膚 は表皮、真皮 、皮下組織の 3層 構造。角層 では角質細胞間脂質 や天然保湿因子が水分 を蓄 います 。 ﹁セ ラミド﹂ がそ の代表 です 。 ま た 、洗剤 や熱 い湯 を使 って炊事 を す る こと な ど で手 が荒 れ、湿疹 が でき る ﹁ 主婦 湿疹 ︵ 手 湿疹 こ も 、基本 的 には乾 燥 が原 因 で生 じます 。 88 2005111き ょぅの健康 ▼天然保 湿 因 子 ⋮⋮角質 細胞 の中 にあ る、水 分 を 保 つ物 質 です 。 アミ ノ酸 の 一種 で、周 囲 にたく さ か ゆみに深くかかわ って いる のは、 ﹁ C線維﹂と 刺激 され て起 こる ﹁ォ 封 伸 び た C 爆 ん の水 の分 子を 吸着 さ せ、水 分を保 持 し て いま す 。 ヽ 乾 燥 肌 は な ぜ 起 こ る 皮膚 の表 面 の ﹁ 角 層﹂が乱 れ 肌の保湿機能が落ちる いう 神 経 です 。C線維 が刺激 を受 け て興奮 す ると 、 そ の刺激 が脳 に伝 え ら れ て、 か ゆみが生 じます 。 一般 に、 お年 寄 り は皮 膚 の新 陳 代 謝 が低 下 し 、 角質 細胞 間脂質 や天然保 湿 因子を つく る能力 が低 ● 一般 的 な か ゆ みが 起 こ る仕 組 み じ んま し ん や虫刺 さ れ のよう な 一般 的 な か ゆみ く な って います 。ま た 、汗腺 や皮 脂腺 の機 能 も低 下す るた め、汗 や皮 脂 の分 泌 が少 なく な り 、角 層 では 、ま ず 、抗 原 や化 学物質 な ど の ″ か ゆみ のも と 〃と な る物質 が 、体内 にあ る ﹁ 肥満 細胞﹂ を刺 い音5分 。 に か ゆ くな りや す 白 つぱい粉 をふ いたよ うな状態 赤 い 部 分 は 、乾 燥 しや す く、 か ゆみ すねの写真 。皮 の 濃 い部 分 は 、特 を 感 じや す い 。色 日 u _ 膚 が乾燥 して力 サ カ サ に な り、 の角 質 細胞 が バ ラバ ラに乱 れた状態 にな ります 。 こう し て皮膚 の保 湿機能 が低 下し て いる状態 に、 う 物 質 を 放 出 し、 それ が C線 維 を刺 激 し て、 か ゆ 激 します 。す ると 肥満細 胞 が ﹁ヒ スタ ミ ン﹂ と い 特 に、 お年 寄 り が冬 に乾燥 肌 になり やす いのは こ みを 生 じ させます 。 こ の場合 、 ヒ スタ ミ ン の作 用 冬 の空 気 の乾 燥 が加 わ り 、 肌 が乾 燥 す る のです 。 のた め です 。 を抑 え る ﹁ 抗 ヒ スタ ミ ン薬 ﹂ を 用 いれば 、比較 的 早く か ゆみは治 ま ります 。 ● か ゆ みが 起 こり や す い部 分 体 のな か でも特 に乾 燥 し やす いのは、腕 の上部 健康 な皮膚 では、 C線 維 は表皮 の下ぐ ら いま で ●乾 燥 に よ るか ゆ みが 起 こ る仕 組 み な ど です ︵ 下段 参 照 ︶。 これ ら の部 位 は ほか の部 し か伸 び て いま せ ん。 し か し乾 燥 し た皮 膚 では 、 から肩 にかけ て、す ね 、大 もも 、脇 腹 、腰 の部 分 位 と 比 べ、汗腺 や皮 脂 腺 が少 な いこと や、衣 類と C線 維 が表皮 の中 ま で伸 び て います 。 乾 燥 した皮膚 は、角 層 の細 胞 が乱 れ て隙 間 が で の摩 擦 が多 いた め に水 分 を と られ る こと で、乾 燥 し やす く 、 か ゆみが起 こり やすく なります 。 ●乾燥 しやすい部分● にな つている。 リ ア機 能 が低 下した乾 燥 肌 は、外 部 から の刺 激 を き 、バ リ ア機 能 が壊 れ た状 態 にな つて いま す 。 バ ● か く こと で悪化 す る か ゆ みを抑 え る こと は難 しく なりま す 。 ってか ゆ みが起 こる ので、抗 ヒ スタ ミ ン薬 だ け で し か し 、 かく こと で角 層 の細 胞 が刺 激 さ れ ると 、 肌 がか ゆ いと 、つい爪 でか いてしまう も のです 。 直接受 け やすく な るた め、C線維 は容 易 に興奮 し 、 か ゆみが生 じます 。 さ ら に、刺激 を受 け た C線維 は、末端 か ら ﹁ サ 細胞 から化 学物質 ︵ サイ ト カイ ン︶ が出 て、 C線 きょうの健康 1200511 89 ブ スタ ンスP﹂ と いう 物 質 を放出 します 。 こ の物 ヒスタミンは C線 維 を刺激 し、かゆみが生 じる。 維 を刺 激 し、さ ら にか ゆみが悪 化 します 。 は肥満細胞 を刺激 し、ヒスタミンが放 出される。 質 は肥満細胞 を刺激 し、ヒ スタ ミ ンを 出 さ せま す 。 刺激を受けた C線 維は、末端か 乾 燥 が 原因 のか ゆみ では、まず は保 湿 に努 め る らサ ブスタンス Pを 放出する。サ ブスタンス P そ し て、 ヒ スタ ミ ンが C線 維を刺 激 し て、 か ゆみ ブヽ お r_― こと が大 切 です 。適 切 な保 湿 対策を行 え ば 、 C線 ‐ が生 じます 。乾 燥 肌 では、 こう した ″ か ゆみ の悪 │ 維も 元 の長 さ に戻り 、 か ゆみは改善 さ れ て いき ま 肥満細胞 抗 原 や化学物 質 な どの “ か ゆみの もと"に 刺激 された肥満細胞 は、ヒ スタミンを放出する。ヒスタミンは C線 維を刺 激 し、その東」 激が脳に伝わつてかゆみが生 じる。 ●乾燥 によ るか ゆみ C線 維が直接刺激されて起こる 乾燥肌では、角層の細胞 が乱れてバ リア機能が低 下 してお り、 C線 維も表 皮の角層の直下 まで伸 び ているため、外部か らの 刺激 を直接受 けやすい。 この刺激が C線 維 を興奮 させ、かゆみが生 じる。 0 ページ参 照︶。 詳 しく は 9 す ︵ C線 維からサブスタンスPが 放出されて起こる 循 環 ″ が起 き てしまう のです 。 ■‐ =====■ ■ ===ュ ニ ===== しかも 、乾 燥 肌 では C線維 への直接 の刺 激 によ ● 一般的なかゆみ 、 、 ヽ/ 力 の高 い糖 質 の 1 つ。 *2 ヘパ リ ン類 似 物 質 ⋮ ⋮保 湿 *1 尿 素 ⋮ ⋮ 天然 保 湿 因 子 の 1 つ。 PrtF 9o 2005111き ょうの健康 解 消 ! 冬 の か ゆ み かゆみの治療と スキ ンタ を つくり 、水分 の蒸 発を 防 ぎま す。 φ lφ ∪ ヽ 一口[]大暮綺 ”諄〓 一 一 順 天堂大学浦安病院院 長 冬 のかゆみの多 くは肌 の乾燥が 原因 です。そ のた め、保湿剤 を使 ったり、日常生活 のなか で肌 の乾 燥 を防 ぐなど 、乾燥 を防 ぐ ことが かゆ みの改善 に つなが ります。ただ し、かゆみが悪化した場合 は、 薬を使 った治療 も必要になります。 蒸 発を 防 ぎます 。保 湿剤 のタイプ には次 のよう な も のがあ ります 。 ▼尿素 入 り、また は ヘパ リ ン類 似物質 入り の保 湿 剤 ⋮ ⋮尿素 や ヘパ リ ン類 似物質 が、水 を た め込 ん 尿素 入り のタイプ には 、角 層 を軟 ら かく し て、肌 だ状 態 で皮膚 の表 面 にく っつき 、潤 いを与 え ます 。 燥 を 防 ぐ こと がポ イ ント になりま す 。 を な め らか にす る効 果も あり ま す 。 です 。保 湿剤 で皮膚 の表 面 に人 工的 な膜 を つく り 、 ▼セラミ ド 入り の保 湿剤 ⋮⋮角 層 に入り込 み、角 ▼ワ セリ ン入 り の保 湿剤 ⋮⋮皮膚 の表 面 に脂 の膜 外 部 か ら の刺 激 を受 け な いよう にしたり 、水 分 の 乾燥 予防 のた め には、保 湿剤 を塗 る こと が基 本 ● 保 湿 剤 の使 用が 基 本 冬 のか ゆみ に対す る対策 は、 でき るだ け肌 の乾 保湿剤 を塗 って 肌 の乾燥 を防 ぐ かゆ み対策0 保 湿剤 11月 29日 放 送 12月 6日 再 放送 質 細胞 間脂質 のセ ラミドを補 います 。 ●効 果 が な いと き は受 診 を 肝臓病 や腎臓病 、糖 尿病 な ど の病気 でも 、 か ゆ みが起 こる こと があり ます 。保 湿剤 を使 っても か 保 湿 剤 は、医師 が処方 す るも のでも 、市 販 さ れ て いるも のでも かま いま せ ん。実 際 に使 ってみ て、 ゆ みがな かなか治 ま らな か ったり 、 か ゆみが全 身 に広 が るよう であ れば、 一度 皮膚 科専 門医 を受 診 自 分 に合 ったも のを 選 ぶと よ いでし ょう 。 保 湿剤 は、 入浴後 すぐ 、肌 が し っとり し て いる し、 か ゆ み の原 因を 調 べる ことを お勧 めします 。 かゆみ対策②薬物療法 を改 善 す る こと は でき ま せ ん。 そ のた め、薬 の服 用 いる こと があり ます 。 ただ し、抗 ヒ スタ ミ ン薬 は、 か ゆみを抑 え るだ け で、 原 因 であ る肌 の乾燥 か ゆみがひど いとき には、 ﹁ 抗 ヒスタ ミ ン薬 ﹂を ●抗 ヒ スタ ミ ン薬 した場合 は、薬 によ る治療 も 必要 になりま す 。 か ゆみが ひど い場合 や、 かきす ぎ で症状 が悪 化 抗ヒスタミン薬でかゆみを抑える。 悪化したらステロイド薬を使用 う ち に塗 る のが最も 効 果的 です 。乾燥 し やす い部 位 に、広 め に塗 り ま し ょう 。すり込 むと かえ って 刺 激 にな る ので、手 のひら で優 しく塗 り ます 。 さらに悪化すると、 だれやかさぶたも 全身 に湿疹 ができ 現れる。 る。 と、ひび害Jれ や湿 数 cmか ら 5cm ほどの大 きさの丸 疹ができる。 用と 同時 に、保 湿剤 で の スキ ンケ アも 必要 です 。 ● 悪 化 し た場 合 は ﹁ス テ ロイ ド 薬 ﹂ も使 用 す る 乾 燥 肌 が ひど く な ると 、 ﹁ 皮 脂欠乏 性 湿疹 ﹂ が か ゆ み の原 因 と な る病 気 肌 の乾 燥 以外 に、次 のよう な 病気 が 、 かゆ み の原因 にな る こ とが あ ります 。 ▼肝硬変 など の肝障害 ▼腎 不全 ▼糖 尿病 、痛 風など の内 分泌 ・ 代謝 の病気 ▼胃 が ん 。肺 が んなど のが ん ▼白血病 ・貧血など血液の病気 特 に最近 は、慢 性 腎 不全 のた め に血液 透析 を受 け て いる人 の かゆ みが 、 問 題 にな って います 。 このかゆ みは、 オピ オイド ペプ チドと いう物 質 が関係 し て起 こ ってお り、 一般 的 に、抗 ヒ スタ ミ ン薬が効き にく いかゆみです。 このよう に、かゆ みの陰 には 、 重篤 な病 気 が 隠 れ て いる ことも あ りま す 。か ゆ みが 最 初 の自 党 症 状 にな る ケ ー スも あ る の で 、 あ った と き に は 、 一度 皮 膚 科 専 長び く かゆ みや全身 のかゆ みが mか ら 5c mほど の九 い形 の湿 疹 が でき る 、 ﹁ 貨幣 c 門医を受診す る ことが大切 です。 でき てしま います 。皮 脂 欠乏 性 湿疹 を かく と 、数 状 湿疹 ﹂ に進行 します 。 か ゆみが強く 、た だ れ や かさ ぶたも できま す。 きようの健康 12005.11 91 炎症部分のたんぱ い湿 疹 が で き る 。 く質がア レルギー 力` ゆみが強 く、た の原因物質とな り、 ● 自家感作性湿疹 皮脂 が不足 した乾 燥肌がひど くなる ●貨幣状湿疹 ●皮脂欠乏性湿疹 0∼ 6 0%程度 です 。湿度 が低 いとき は、加 湿 器 な 5 どを 利 用 し て、乾 燥 しす ぎ な いよう にしま す 。 刺激 にな るた め、ま ず は湿疹を 治す 必要 があ り ま いよう にします 。保 湿 用 の入浴 剤を 入 れ る のも よ 、 8 0 3∼ 4℃ く ら いのぬるめ の湯 にし て 長湯 を しな け で汚 れ は落 ち る ので、 皮 脂 や汗 が少 な い冬 は 、 92 2005.111き ょぅの健康 自 家 感 作 性 湿 疹 ﹂ に進 展 さ ら に悪 化 す ると 、 ﹁ しま す 。炎 症 を起 こした部 分 のた んぱ く質 が変 化 ● 入 浴 方 法 を 見直 す 熱 い湯 に長く 入 ると 、皮脂 膜 や角質 細胞 間脂質 し て アレ ルギ ー の原 因物質 となり 、血液 によ って 全 身 に運ば れ て、全 身 に湿疹 が できます 。 す 。 そ こ で抗 ヒ スタ ミ ン薬 に加 え 、 ﹁ス テ ロイ ド いです が 、 イオ ウ入り の人浴 剤 は かえ って肌を乾 が湯 に溶 け 出 し 、皮 膚 の保 湿 機 能 が低 下 し ま す 。 薬﹂ の外 用薬 を使 用 します 。自 家感作 性 湿疹 の場 燥 さ せ る ので、避 け てく だ さ い。 こ のよう な 湿疹 の状態 にな ると 、保 湿剤自 体 が 合 は、 ステ ロイ ド薬 を内 服す る ことも あり ます 。 短 期 間 の使 用 な ら ば ほと んど 問 題 はあ り ま せ ん。 石 け ん で全身 を洗う のは、 週 に 1∼ 2回 にと ど め 体 の洗 いす ぎも 、乾 燥 のも と です 。湯 に入 るだ そ のた め、強 いステ ロイ ド薬を使 用し て、短 期 間 ま し ょう 。毎 日石け ん で洗う のは、顔 、首 、陰 部 、 1994年 より改変 ) (戸 田浄 1 入浴前の角層の水分量 を とす る と、入浴 後 10分 程 度 まで は水分量 は約 2倍 に なる。 しか し、その まま放 置すると、水分量 は急速 に 減少 し、 50分 後 には入 浴 倍 角 層 水 分 量 ) (1か 60 ステ ロイド薬 の副作 用を心配す る人も います が、 で治す よう にします 。 副作 用を心 配し て勝手 に使 手 足 など 、汚 れ やす いと ころだ け にし ておき ます 。 入浴 後 は体 を ふ いてか ら でき るだけ 早 め に保 湿剤 後 は急 速 に蒸 発 し、水 分 量 は入浴前 より減 り ます 。 ま た 、入浴後 すぐ は肌 が潤 って いま す が 、 そ の 用を やめたり 、量 を 調節 したり せず 、医師 の指 示 ど おり に使う こと が大 切 です 。 ︱ ぶ策③卜計生活での 江計 ﹁が “ ヽ を塗 り 、水 分を 肌 にと ど め るよう にしま し ょう 。 血行 が よく な ると か ゆみが増 す ので、血液 循 環 ●食 生 活 の注 意 空気 が乾燥 す る冬 は、 日常 生活 のな か で次 のよ が よく な るお酒 や辛 いも のは 、と りす ぎ な いよう 一 暖 房器具や入浴 による , 乾燥に注意する 一 う な こと に注 意 し て、肌 の乾 燥を 防 ぎま し ょう 。 にしま し ょう 。 ヒ スタ ミ ンや ヒ スタ ミ ンに似 た物 あ る食 べ物 もと りす ぎ には注 意 が必要 です 。 質 を含 む食 べ物 や、 ヒ スタ ミ ンを 出 さ せ る作 用 が ●暖 房 器 具 に よ る乾 燥 を 防 ぐ エア コンや こた つな ど の暖 房 器 具を 過度 に使 用 す ると 、空気 が乾 燥 します 。室内 の適 切 な 湿度 は ●入浴後の角層水分量 の変化● 前の水分量 を下 回る。 肌 を乾燥 か ら守 るには、入浴の仕方 が特 に大切。皮脂膜 や角 質細胞 間脂質が溶 け出 して しま うので、熱い湯や長湯 は避 け ●入浴時 る。また、体 を洗 うときや入浴後も下記の点 に注意する。 湯船 につかるとき 全身 を石 けん で洗 うの は 冬 は週 1∼ 2回 に 石 けんの使 いすぎで皮脂膜などがはが れて しま うことも。石 けんで毎 日洗 う のは、冬は、顔 、首 、陰部 、手足な ど 汚れやすい部分 だけに。 保湿効果のある入浴斉1を 入れるとよい ただし、イオウは肌を乾燥 しや すくするため、イオウ入 りの入 は使わないこと。 浴斉」 手 の ひ らで優 しく洗 う .シ ` タオ}聴どで」 」シこすると、 角層な どがはがれ、皮膚の保湿 機能やバ リア機能が低下する。 ●入浴後 バ ス タオル で押 さえ る よ うに して ふ く 強 くこすると、角層 をこ す りとつて しま うため、 すすぎ残 しがあると、皮膚 を刺 押 さえるよ うに してふ く。 なるので注意する。 入 浴後す ぐに乾燥 しやすい と ころ に保 湿 剤 を塗 る 肌が しつとりしている うち に、肩や 腕 、脇腹 、腰 、すね、太ももな ど、 を優 しく 乾燥 しやすい部位 に保湿斉」 塗 つて、水分 を閉 じ込める。 93 石 けん 。シ ャンプー の すす ぎ残 しに注 意 きょうの健康 1200511 激 し、肌の トラブルの原因 に ●暖房器具 を使 うとき 過度 の 暖房 は避 ける エアコン、こたつ、電気カー ペ ッ ト な どで部屋 を暖めすぎると、乾燥の 原因に。電気毛布 を使 うときも、主 に布団を暖めるため に使 い、寝 ると きはできれ ばスイ ッチを切 る。 湿 度 は 50∼ 600/0く らい に 部屋 に湿度計 を置 いて 、湿度 が どれ く らいか意識 しよ う。低 す 湿器を カロ 使うのも よい ぎる場合 は、カロ 湿器 を用いた り、 洗濯物 を部屋 に干すのもよい。 ●とりすぎに注意 したい食 べ物 ヒスタミンや ヒスタミンに 似た物質を含 む食 べ物 辛 い食 べ 物 ハ食 べ物 をと りすぎる 血液循環 がよ くな り、 ` り ゆみを引き起 こす 一般的にあくの強い食べ物が 多い。たけのこ、ほうれんそう、 なす、さといもなど。 原因 となる。 お酒 血液循環がよ くな つて体が 温 まると、神経の伝達速度 が速 ま つてかゆみが強 まる。 飲みすぎには注意。 高森 建 二 ︵ たかもり ・けんじ︶ ●経歴 1941年 生まれ。 ”年 順天堂大学医学部卒業 。 専門は皮膚科学 順 天堂 大学 医学 部 附 属順 天 堂浦安 病 院 ︵ 皮 膚科 ︶ ︲ .2 9 〒7 0 千 葉 県浦安 市富 岡 20 2005111き よぅの健康 94
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