乾燥とかゆみ

消
冬 のかゆ み
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2005111き ょぅの健康
冬 の か ゆ み
一日[]大暮綺 ”諄〓 一 一 順天堂大学浦安病院院 長
●皮 膚 の構 造 と新 陳 代 謝
た よう な 状態 になります 。
膚 が乾 燥 し てカサ カサ になり 、向 っぼく粉 を 吹 い
乾 燥 肌 は、医学的 には ﹁
乾 皮 症 ﹂と いいます 。皮
冬 にな ると 、肌 のか ゆ みに悩 ま され る人 が 増 え ま
すが 、その原因 の多 くは乾燥 です。お年寄 り では、
皮 膚 の新 陳 代 謝 が 低 下 し て いる こと など に加 え 、
冬 は空 気 が 乾 燥 し て いる た め 、皮膚 が 乾 燥 し 、 か
ゆみが起 こりやすくなります。
肌 の乾燥が 原因 で起 こる
かゆみが多 い
し ょう か 。 皮 膚 は表 面 に近 いほう か ら 、 ﹁
表皮﹂
では、皮膚 はど のよう な構 造 にな って いる ので
0歳 以 上
に悩 ま さ れ る人 が多 く な り ま す 。 特 に 、 6
﹁
真皮 ﹂ ﹁
皮 下組織 ﹂ の 3層 か ら成 りま す 。乾 燥 で
冬 に な ると 、す ね や 腰 のあ た り な ど の ﹁か ゆ み﹂
5% の人 が か ゆ み に悩 ん で いると の デ ー タ
では 約 7
問題 にな る のが、表皮 の最も外 側 の ﹁
角 層﹂です 。
新 陳 代謝 を 繰り 返 し て います 。表 皮 の いち ば ん下
表 皮 は、細胞 が何層も 積 み重 な ってでき て いて、
も あ り ま す 。 し か し 最 近 は 、年 代 を 問 わ ず 、 増 え
る傾 向 が見 ら れ ま す 。
冬 のか ゆ み の多 く は 、肌 の ﹁
乾 燥 ﹂が 原 因 です 。
イラスト●植木美江
!
乾燥とかゆみ
解
11月 28日 放
送
12月 5日 再
放送
膜 間
脂 質胞
皮 角細
を感 じる神経 (C線 維 )の 先端 は表皮の下 にあ
り、角質細胞も隙間な く並んでいる (写 真 )。
老化な どによつて新陳代謝が低下 すると、角質
細胞 間脂質や天然保湿 因子 、皮脂膜 が減 り、角
質細胞の隙間が増えて、はがれやすくなる (写 真 )。
C線 維 は表皮の中にまで伸 び、刺激 を受 けやす
の部 分 で新 し い細胞 が つく られ ると 、 そ れ によ っ
て古 い細胞 はだ んだ ん上 のほう へと押 し上げ ら れ
ま す 。 押 し 上 げ ら れ た 細 胞 は やが て死 ん で、 ﹁
角
0∼ 1
5層 ほ
質 細胞 ﹂ と なります 。 こ の角質 細胞 が 1
ど積 み重 な ってでき る のが、角 層 です 。
角質 細胞 は、最終 的 に垢 や フケ にな って、皮膚
から は がれ落 ち て いき ま す 。細胞 が生 ま れ てか ら
え、皮脂膜が水分の蒸発 を防いでいる。かゆみ
真 皮 皮 下組 織
い状態 になる。
5日間程度 かかります 。
脱 落 す るま で、 4
か つて角 層 は死 んだ 細胞 が積 み重 な って いるだ
け で、役 に立 た な いも のだ と 思 わ れ て いま し た 。
しか し現在 では、皮 膚 の ﹁
保 湿機 能﹂ や、細 菌 や
ウイ ル ス、花粉 、化 学物 質 など 、体 に不要 なも の
が侵 入す る のを防ぐ ﹁バリ ア機能 ﹂ を担う 、重 要
な役 割 を 果 た し て いる こと がわ か って います 。
●皮 膚 の保 湿 機 能
健康 な肌 は、次 の 3 つによ って、 みず みず しく
保 た れ て います 。
▼皮 脂膜 ⋮⋮皮膚 の表 面 では ﹁
汗腺 ﹂ か ら出 た汗
と、 ﹁
皮 脂 腺 ﹂ か ら出 た皮 脂 が混 ざ り 合 って、皮
脂膜 と いう クリー ム状 の膜 を つく って いま す 。 こ
の膜 が皮膚 から の水 分 の蒸 発と 同時 に、 異物 の侵
入を防 いで います 。
▼角 質 細 胞 間 脂 質 ⋮ ⋮角 質 細 胞 の間 にあ る脂 質
で、蒸 発 し よう と す る水 分を た め込 む働 きを し て
きょうの健康 1200511
87
皮膚 は表皮、真皮 、皮下組織の 3層 構造。角層
では角質細胞間脂質 や天然保湿因子が水分 を蓄
います 。 ﹁セ ラミド﹂ がそ の代表 です 。
ま た 、洗剤 や熱 い湯 を使 って炊事 を す る こと な
ど で手 が荒 れ、湿疹 が でき る ﹁
主婦 湿疹 ︵
手 湿疹 こ
も 、基本 的 には乾 燥 が原 因 で生 じます 。
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2005111き ょぅの健康
▼天然保 湿 因 子 ⋮⋮角質 細胞 の中 にあ る、水 分 を
保 つ物 質 です 。 アミ ノ酸 の 一種 で、周 囲 にたく さ
か ゆみに深くかかわ って いる のは、 ﹁
C線維﹂と
刺激 され て起 こる
﹁ォ 封 伸
び
た
C
爆
ん の水 の分 子を 吸着 さ せ、水 分を保 持 し て いま す 。
ヽ 乾 燥 肌 は な ぜ 起 こ る
皮膚 の表 面 の ﹁
角 層﹂が乱 れ
肌の保湿機能が落ちる
いう 神 経 です 。C線維 が刺激 を受 け て興奮 す ると 、
そ の刺激 が脳 に伝 え ら れ て、 か ゆみが生 じます 。
一般 に、 お年 寄 り は皮 膚 の新 陳 代 謝 が低 下 し 、
角質 細胞 間脂質 や天然保 湿 因子を つく る能力 が低
● 一般 的 な か ゆ みが 起 こ る仕 組 み
じ んま し ん や虫刺 さ れ のよう な 一般 的 な か ゆみ
く な って います 。ま た 、汗腺 や皮 脂腺 の機 能 も低
下す るた め、汗 や皮 脂 の分 泌 が少 なく な り 、角 層
では 、ま ず 、抗 原 や化 学物質 な ど の ″
か ゆみ のも
と 〃と な る物質 が 、体内 にあ る ﹁
肥満 細胞﹂ を刺
い音5分 。
に か ゆ くな りや す
白 つぱい粉 をふ
いたよ うな状態
赤 い 部 分 は 、乾 燥
しや す く、 か ゆみ
すねの写真 。皮
の 濃 い部 分 は 、特
を 感 じや す い 。色
日
u
_
膚 が乾燥 して力
サ カ サ に な り、
の角 質 細胞 が バ ラバ ラに乱 れた状態 にな ります 。
こう し て皮膚 の保 湿機能 が低 下し て いる状態 に、
う 物 質 を 放 出 し、 それ が C線 維 を刺 激 し て、 か ゆ
激 します 。す ると 肥満細 胞 が ﹁ヒ スタ ミ ン﹂ と い
特 に、 お年 寄 り が冬 に乾燥 肌 になり やす いのは こ
みを 生 じ させます 。 こ の場合 、 ヒ スタ ミ ン の作 用
冬 の空 気 の乾 燥 が加 わ り 、 肌 が乾 燥 す る のです 。
のた め です 。
を抑 え る ﹁
抗 ヒ スタ ミ ン薬 ﹂ を 用 いれば 、比較 的
早く か ゆみは治 ま ります 。
● か ゆ みが 起 こり や す い部 分
体 のな か でも特 に乾 燥 し やす いのは、腕 の上部
健康 な皮膚 では、 C線 維 は表皮 の下ぐ ら いま で
●乾 燥 に よ るか ゆ みが 起 こ る仕 組 み
な ど です ︵
下段 参 照 ︶。 これ ら の部 位 は ほか の部
し か伸 び て いま せ ん。 し か し乾 燥 し た皮 膚 では 、
から肩 にかけ て、す ね 、大 もも 、脇 腹 、腰 の部 分
位 と 比 べ、汗腺 や皮 脂 腺 が少 な いこと や、衣 類と
C線 維 が表皮 の中 ま で伸 び て います 。
乾 燥 した皮膚 は、角 層 の細 胞 が乱 れ て隙 間 が で
の摩 擦 が多 いた め に水 分 を と られ る こと で、乾 燥
し やす く 、 か ゆみが起 こり やすく なります 。
●乾燥 しやすい部分●
にな つている。
リ ア機 能 が低 下した乾 燥 肌 は、外 部 から の刺 激 を
き 、バ リ ア機 能 が壊 れ た状 態 にな つて いま す 。 バ
● か く こと で悪化 す る
か ゆ みを抑 え る こと は難 しく なりま す 。
ってか ゆ みが起 こる ので、抗 ヒ スタ ミ ン薬 だ け で
し か し 、 かく こと で角 層 の細 胞 が刺 激 さ れ ると 、
肌 がか ゆ いと 、つい爪 でか いてしまう も のです 。
直接受 け やすく な るた め、C線維 は容 易 に興奮 し 、
か ゆみが生 じます 。
さ ら に、刺激 を受 け た C線維 は、末端 か ら ﹁
サ
細胞 から化 学物質 ︵
サイ ト カイ ン︶ が出 て、 C線
きょうの健康 1200511
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ブ スタ ンスP﹂ と いう 物 質 を放出 します 。 こ の物
ヒスタミンは C線 維 を刺激 し、かゆみが生 じる。
維 を刺 激 し、さ ら にか ゆみが悪 化 します 。
は肥満細胞 を刺激 し、ヒスタミンが放 出される。
質 は肥満細胞 を刺激 し、ヒ スタ ミ ンを 出 さ せま す 。
刺激を受けた C線 維は、末端か
乾 燥 が 原因 のか ゆみ では、まず は保 湿 に努 め る
らサ ブスタンス Pを 放出する。サ ブスタンス P
そ し て、 ヒ スタ ミ ンが C線 維を刺 激 し て、 か ゆみ
ブヽ お
r_―
こと が大 切 です 。適 切 な保 湿 対策を行 え ば 、 C線
‐
が生 じます 。乾 燥 肌 では、 こう した ″
か ゆみ の悪
│
維も 元 の長 さ に戻り 、 か ゆみは改善 さ れ て いき ま
肥満細胞
抗 原 や化学物 質 な どの “
か ゆみの
もと"に 刺激 された肥満細胞 は、ヒ
スタミンを放出する。ヒスタミンは C線 維を刺
激 し、その東」
激が脳に伝わつてかゆみが生 じる。
●乾燥 によ るか ゆみ
C線 維が直接刺激されて起こる
乾燥肌では、角層の細胞
が乱れてバ リア機能が低
下 してお り、 C線 維も表
皮の角層の直下 まで伸 び
ているため、外部か らの
刺激 を直接受 けやすい。
この刺激が C線 維 を興奮
させ、かゆみが生 じる。
0 ページ参 照︶。
詳 しく は 9
す ︵
C線 維からサブスタンスPが 放出されて起こる
循 環 ″ が起 き てしまう のです 。
■‐
=====■
■
===ュ
ニ
=====
しかも 、乾 燥 肌 では C線維 への直接 の刺 激 によ
● 一般的なかゆみ
、
、
ヽ/
力 の高 い糖 質 の 1 つ。
*2 ヘパ リ ン類 似 物 質 ⋮ ⋮保 湿
*1 尿 素 ⋮ ⋮ 天然 保 湿 因 子 の 1
つ。
PrtF
9o
2005111き ょうの健康
解 消 ! 冬 の か ゆ み
かゆみの治療と スキ ンタ
を つくり 、水分 の蒸 発を 防 ぎま す。
φ
lφ
∪
ヽ
一口[]大暮綺 ”諄〓 一 一 順 天堂大学浦安病院院 長
冬 のかゆみの多 くは肌 の乾燥が 原因 です。そ のた
め、保湿剤 を使 ったり、日常生活 のなか で肌 の乾
燥 を防 ぐなど 、乾燥 を防 ぐ ことが かゆ みの改善 に
つなが ります。ただ し、かゆみが悪化した場合 は、
薬を使 った治療 も必要になります。
蒸 発を 防 ぎます 。保 湿剤 のタイプ には次 のよう な
も のがあ ります 。
▼尿素 入 り、また は ヘパ リ ン類 似物質 入り の保 湿
剤 ⋮ ⋮尿素 や ヘパ リ ン類 似物質 が、水 を た め込 ん
尿素 入り のタイプ には 、角 層 を軟 ら かく し て、肌
だ状 態 で皮膚 の表 面 にく っつき 、潤 いを与 え ます 。
燥 を 防 ぐ こと がポ イ ント になりま す 。
を な め らか にす る効 果も あり ま す 。
です 。保 湿剤 で皮膚 の表 面 に人 工的 な膜 を つく り 、
▼セラミ ド 入り の保 湿剤 ⋮⋮角 層 に入り込 み、角
▼ワ セリ ン入 り の保 湿剤 ⋮⋮皮膚 の表 面 に脂 の膜
外 部 か ら の刺 激 を受 け な いよう にしたり 、水 分 の
乾燥 予防 のた め には、保 湿剤 を塗 る こと が基 本
● 保 湿 剤 の使 用が 基 本
冬 のか ゆみ に対す る対策 は、 でき るだ け肌 の乾
保湿剤 を塗 って
肌 の乾燥 を防 ぐ
かゆ み対策0 保 湿剤
11月 29日 放
送
12月 6日 再
放送
質 細胞 間脂質 のセ ラミドを補 います 。
●効 果 が な いと き は受 診 を
肝臓病 や腎臓病 、糖 尿病 な ど の病気 でも 、 か ゆ
みが起 こる こと があり ます 。保 湿剤 を使 っても か
保 湿 剤 は、医師 が処方 す るも のでも 、市 販 さ れ
て いるも のでも かま いま せ ん。実 際 に使 ってみ て、
ゆ みがな かなか治 ま らな か ったり 、 か ゆみが全 身
に広 が るよう であ れば、
一度 皮膚 科専 門医 を受 診
自 分 に合 ったも のを 選 ぶと よ いでし ょう 。
保 湿剤 は、 入浴後 すぐ 、肌 が し っとり し て いる
し、 か ゆ み の原 因を 調 べる ことを お勧 めします 。
かゆみ対策②薬物療法
を改 善 す る こと は でき ま せ ん。 そ のた め、薬 の服
用 いる こと があり ます 。 ただ し、抗 ヒ スタ ミ ン薬
は、 か ゆみを抑 え るだ け で、 原 因 であ る肌 の乾燥
か ゆみがひど いとき には、 ﹁
抗 ヒスタ ミ ン薬 ﹂を
●抗 ヒ スタ ミ ン薬
した場合 は、薬 によ る治療 も 必要 になりま す 。
か ゆみが ひど い場合 や、 かきす ぎ で症状 が悪 化
抗ヒスタミン薬でかゆみを抑える。
悪化したらステロイド薬を使用
う ち に塗 る のが最も 効 果的 です 。乾燥 し やす い部
位 に、広 め に塗 り ま し ょう 。すり込 むと かえ って
刺 激 にな る ので、手 のひら で優 しく塗 り ます 。
さらに悪化すると、
だれやかさぶたも
全身 に湿疹 ができ
現れる。
る。
と、ひび害Jれ や湿
数 cmか ら 5cm
ほどの大 きさの丸
疹ができる。
用と 同時 に、保 湿剤 で の スキ ンケ アも 必要 です 。
● 悪 化 し た場 合 は ﹁ス テ ロイ ド 薬 ﹂ も使 用 す る
乾 燥 肌 が ひど く な ると 、 ﹁
皮 脂欠乏 性 湿疹 ﹂ が
か ゆ み の原 因 と
な る病 気
肌 の乾 燥 以外 に、次 のよう な
病気 が 、 かゆ み の原因 にな る こ
とが あ ります 。
▼肝硬変 など の肝障害
▼腎 不全
▼糖 尿病 、痛 風など の内 分泌 ・
代謝 の病気
▼胃 が ん 。肺 が んなど のが ん
▼白血病 ・貧血など血液の病気
特 に最近 は、慢 性 腎 不全 のた
め に血液 透析 を受 け て いる人 の
かゆ みが 、
問 題 にな って います 。
このかゆ みは、 オピ オイド ペプ
チドと いう物 質 が関係 し て起 こ
ってお り、
一般 的 に、抗 ヒ スタ
ミ ン薬が効き にく いかゆみです。
このよう に、かゆ みの陰 には 、
重篤 な病 気 が 隠 れ て いる ことも
あ りま す 。か ゆ みが 最 初 の自 党
症 状 にな る ケ ー スも あ る の で 、
あ った と き に は 、 一度 皮 膚 科 専
長び く かゆ みや全身 のかゆ みが
mか ら 5c
mほど の九 い形 の湿 疹 が でき る 、 ﹁
貨幣
c
門医を受診す る ことが大切 です。
でき てしま います 。皮 脂 欠乏 性 湿疹 を かく と 、数
状 湿疹 ﹂ に進行 します 。 か ゆみが強く 、た だ れ や
かさ ぶたも できま す。
きようの健康 12005.11
91
炎症部分のたんぱ
い湿 疹 が で き る 。 く質がア レルギー
力`
ゆみが強 く、た の原因物質とな り、
● 自家感作性湿疹
皮脂 が不足 した乾
燥肌がひど くなる
●貨幣状湿疹
●皮脂欠乏性湿疹
0∼ 6
0%程度 です 。湿度 が低 いとき は、加 湿 器 な
5
どを 利 用 し て、乾 燥 しす ぎ な いよう にしま す 。
刺激 にな るた め、ま ず は湿疹を 治す 必要 があ り ま
いよう にします 。保 湿 用 の入浴 剤を 入 れ る のも よ
、
8 0
3∼ 4℃ く ら いのぬるめ の湯 にし て 長湯 を しな
け で汚 れ は落 ち る ので、 皮 脂 や汗 が少 な い冬 は 、
92
2005.111き ょぅの健康
自 家 感 作 性 湿 疹 ﹂ に進 展
さ ら に悪 化 す ると 、 ﹁
しま す 。炎 症 を起 こした部 分 のた んぱ く質 が変 化
● 入 浴 方 法 を 見直 す
熱 い湯 に長く 入 ると 、皮脂 膜 や角質 細胞 間脂質
し て アレ ルギ ー の原 因物質 となり 、血液 によ って
全 身 に運ば れ て、全 身 に湿疹 が できます 。
す 。 そ こ で抗 ヒ スタ ミ ン薬 に加 え 、 ﹁ス テ ロイ ド
いです が 、 イオ ウ入り の人浴 剤 は かえ って肌を乾
が湯 に溶 け 出 し 、皮 膚 の保 湿 機 能 が低 下 し ま す 。
薬﹂ の外 用薬 を使 用 します 。自 家感作 性 湿疹 の場
燥 さ せ る ので、避 け てく だ さ い。
こ のよう な 湿疹 の状態 にな ると 、保 湿剤自 体 が
合 は、 ステ ロイ ド薬 を内 服す る ことも あり ます 。
短 期 間 の使 用 な ら ば ほと んど 問 題 はあ り ま せ ん。
石 け ん で全身 を洗う のは、 週 に 1∼ 2回 にと ど め
体 の洗 いす ぎも 、乾 燥 のも と です 。湯 に入 るだ
そ のた め、強 いステ ロイ ド薬を使 用し て、短 期 間
ま し ょう 。毎 日石け ん で洗う のは、顔 、首 、陰 部 、
1994年 より改変
)
(戸 田浄
1
入浴前の角層の水分量 を
とす る と、入浴 後 10分 程
度 まで は水分量 は約 2倍 に
なる。 しか し、その まま放
置すると、水分量 は急速 に
減少 し、 50分 後 には入 浴
倍 角 層 水 分 量
)
(1か
60
ステ ロイド薬 の副作 用を心配す る人も います が、
で治す よう にします 。 副作 用を心 配し て勝手 に使
手 足 など 、汚 れ やす いと ころだ け にし ておき ます 。
入浴 後 は体 を ふ いてか ら でき るだけ 早 め に保 湿剤
後 は急 速 に蒸 発 し、水 分 量 は入浴前 より減 り ます 。
ま た 、入浴後 すぐ は肌 が潤 って いま す が 、 そ の
用を やめたり 、量 を 調節 したり せず 、医師 の指 示
ど おり に使う こと が大 切 です 。
︱
ぶ策③卜計生活での
江計
﹁が “
ヽ
を塗 り 、水 分を 肌 にと ど め るよう にしま し ょう 。
血行 が よく な ると か ゆみが増 す ので、血液 循 環
●食 生 活 の注 意
空気 が乾燥 す る冬 は、 日常 生活 のな か で次 のよ
が よく な るお酒 や辛 いも のは 、と りす ぎ な いよう
一
暖
房器具や入浴 による
,
乾燥に注意する
一
う な こと に注 意 し て、肌 の乾 燥を 防 ぎま し ょう 。
にしま し ょう 。 ヒ スタ ミ ンや ヒ スタ ミ ンに似 た物
あ る食 べ物 もと りす ぎ には注 意 が必要 です 。
質 を含 む食 べ物 や、 ヒ スタ ミ ンを 出 さ せ る作 用 が
●暖 房 器 具 に よ る乾 燥 を 防 ぐ
エア コンや こた つな ど の暖 房 器 具を 過度 に使 用
す ると 、空気 が乾 燥 します 。室内 の適 切 な 湿度 は
●入浴後の角層水分量 の変化●
前の水分量 を下 回る。
肌 を乾燥 か ら守 るには、入浴の仕方 が特 に大切。皮脂膜 や角
質細胞 間脂質が溶 け出 して しま うので、熱い湯や長湯 は避 け
●入浴時
る。また、体 を洗 うときや入浴後も下記の点 に注意する。
湯船 につかるとき
全身 を石 けん で洗 うの は
冬 は週 1∼ 2回 に
石 けんの使 いすぎで皮脂膜などがはが
れて しま うことも。石 けんで毎 日洗 う
のは、冬は、顔 、首 、陰部 、手足な ど
汚れやすい部分 だけに。
保湿効果のある入浴斉1を
入れるとよい
ただし、イオウは肌を乾燥 しや
すくするため、イオウ入 りの入
は使わないこと。
浴斉」
手 の ひ らで優 しく洗 う
.シ `
タオ}聴どで」 」シこすると、
角層な どがはがれ、皮膚の保湿
機能やバ リア機能が低下する。
●入浴後
バ ス タオル で押 さえ る
よ うに して ふ く
強 くこすると、角層 をこ
す りとつて しま うため、
すすぎ残 しがあると、皮膚 を刺
押 さえるよ うに してふ く。
なるので注意する。
入 浴後す ぐに乾燥 しやすい
と ころ に保 湿 剤 を塗 る
肌が しつとりしている うち に、肩や
腕 、脇腹 、腰 、すね、太ももな ど、
を優 しく
乾燥 しやすい部位 に保湿斉」
塗 つて、水分 を閉 じ込める。
93
石 けん 。シ ャンプー の
すす ぎ残 しに注 意
きょうの健康 1200511
激 し、肌の トラブルの原因 に
●暖房器具 を使 うとき
過度 の 暖房 は避 ける
エアコン、こたつ、電気カー ペ ッ ト
な どで部屋 を暖めすぎると、乾燥の
原因に。電気毛布 を使 うときも、主
に布団を暖めるため に使 い、寝 ると
きはできれ ばスイ ッチを切 る。
湿 度 は 50∼ 600/0く らい に
部屋 に湿度計 を置 いて 、湿度 が
どれ く らいか意識 しよ う。低 す
湿器を
カロ
使うのも
よい
ぎる場合 は、カロ
湿器 を用いた り、
洗濯物 を部屋 に干すのもよい。
●とりすぎに注意 したい食 べ物
ヒスタミンや ヒスタミンに
似た物質を含 む食 べ物
辛 い食 べ 物
ハ食 べ物 をと りすぎる
血液循環 がよ くな り、
`
り
ゆみを引き起 こす
一般的にあくの強い食べ物が
多い。たけのこ、ほうれんそう、
なす、さといもなど。
原因 となる。
お酒
血液循環がよ くな つて体が
温 まると、神経の伝達速度
が速 ま つてかゆみが強 まる。
飲みすぎには注意。
高森 建 二
︵
たかもり ・けんじ︶
●経歴 1941年 生まれ。
”年 順天堂大学医学部卒業 。
専門は皮膚科学
順 天堂 大学 医学 部 附 属順 天
堂浦安 病 院 ︵
皮 膚科 ︶
︲
.2
9
〒7
0 千 葉 県浦安 市富 岡
20
2005111き よぅの健康
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