「やる気」のスイッチ やる気を持続させるために 学校長 仲程 剛 週末の記録的な大雪が2週続いた2月でしたが、やっと寒さも峠を越す気配が見えてきました。 14 日の浦舟本校は雪の影響を考慮して午前中で下校としましたが、自主的に判断して朝からお休み した方も多く、結局登校したのは、電車通学している中学 2 年生一人だけでした。 (よく頑張りました!) また、この大雪の中、金曜日だけでなく土日も入試に向かった中学3年生もいました。(これも頑張 りましたね) そして、職員の中には、雪かきで体中が痛いとぼやいている先生も・・・。 先日NHKのある番組で、 「5秒ぴったりでストップウォッチを止める」という単純な ゲームを 30 分やり続ける実験を行っていました。その実験で、ゲームの結果によって報酬 (お金)があるグループは、まったく報酬がないグループに較べて「脳の中の線条体とい う部分が活発化する」(つまりやる気が出る)ことが顕著に表れることが分かりました。しかし、同時 に「報酬」によって活発化した脳は、「報酬」がなくなると、同じ作業をしても全く活発化しないこと も分かりました。(報酬のないグループは、同様に報酬が無くても(多少でも)活発化しています) つまり、物やお金でつって一時的に「やる気」を出させても、それ以降は物やお金が ないと、かえって「やる気」が無くなってしまうということになるということです。 それに対し、その作業をする時に「作業そのもの」を「楽しい」と思ったり、「人に 言われたのではなく」て「自分の意志でやっている」と感じたりしている脳は、線条体だけではなく、 脳の広い範囲が活発化して、しかもそれが持続していることが分かりました。 要するに、外からの報酬によってではなく、「自らの意志で(目的をもって)行うこと」や「充足感 という報酬を自分自身に与えること」ができると、「やる気が」が持続するということです。 「自らの意志」とか「そのこと自体を楽しむ」「充足感」という言葉からは、ソチオリンピックでの 浅田真央選手を思い起こします。 金メダルへの期待を背負った中でのショートプログラムの大失敗。メダル獲得の可能性はなくなって しまいましたが、そのショックにも負けず(やる気を失わず)に、フリーであのような感動的な演技を 見せてくれました。それは、浅田選手が金メダルという「報酬」だけのためにスケートを続けきたから ではなく、スケートそのものが楽しく、より高度な演技することに充足感があったからだと思います。 そしてもう一つ、人は「ほめられる」と、やはり脳が活発化するそうです(当たり前のこ とですが)。活発化の度合は、物やお金の報酬がある時ほど顕著ではありませんが、脳のよ り広い範囲が活発化し、活発化する持続時間も長いそうです。 ただ、「ほめられる」ということは「社会的な報酬」です。ですから、「ほめる」ことが、「自らの 意志で(目的を持って)行うこと」や「充足感という報酬を自分自身に与えること」につながらないと、 (お金の報酬と同様に)「やる気」を持続させるために「ほめ続ける」ことになりかねません。 このことは当然、勉強やスポーツ、就労を含め、生活全般にも結びつくと思います。例えば、テスト でいい点を取るために、またはほめられるためにだけ勉強しても、「やる気」は持続しません。勉強そ のものに「楽しさ」「分かる喜び」そして「探求心」「充足感」を見出さなければ、一時的な「やる気」 が出ることはあっても、持続しません。だから私たち大人は「報酬」としてほめるのではなく、子ども の「目的」や「充足感」を認めるために「ほめる」のだということを忘れてはいけないと思います。 浦舟特別支援学校は、病気によって、その子が本来もっている「やる気」が減少している子どもたち に、勉強やスポーツだけでなく、病気に負けない、そして前向きに生きようとする「やる気」を取り戻 す役目があります。だからこそ、持続する「やる気」のスイッチを押してあげたいと思います。 1月31日(金)、地球温暖化によってど 2月21日(金)、 んなことが起きているかについて知り、それ を防ぐにはどうしたらよいか考えることを目 的に、市民病院院内学級にエコ活・消費生活 アドバイザーの会代表の方を講師としてお招 きして「環境教室」を行いました。テレビ会 議システムで市民病院院内学級から初めての 発信でした。地球温暖化について分かりやす くお話しいただいたあと、数人のグループに 分かれ、2つの家庭の生活の仕 本校と市民病院院内 学級の児童・生徒で お別れ遠足に行きま した。仲間と楽しい時 間を共有し、親睦を深め、新年度から新たな 場所で頑張る友だちとの思い出をつくること などを目的に、東京ディズニーランドへ行っ てきました。 グループは全部で3つ。“ドキドキ”、“ウキウ 方を描いたイラストを見ながら 「もったいない探し」をしまし た。照明のつけっぱなしやエアコンの設定温 度など、具体的な「もったいない」を見つけ ることによって、気をつけるべきことを確認 キ”、“ほのぼの”です。これまでグループごとに 事前学習を通して、公共の場にふさわしいマ ナーを学習したり、当日の行程を考えたりし てきました。限られた時間を有効に活用する ためには、どのように回ればいいか、優先順 位 は? 昼食は ? お土産 は は?みんな頭を悩ませな がら、お互いに協力して 話 し合いを進めました。午 前は全体でマークトウェイン号に乗り、イッ できました。地球温暖 化をストップするため に、今すぐ取り組める ことをそれぞれが実行 していきましょう。 福浦院内学級の学習につい て紹介します。院内学級の学 習は、医療スタッフと連絡を とり合い健康上の配慮を行い ながら教室やベッドサイドで行っています。 小・中学校で行われている教科は全てあり、 制約はあるものの実技教科も行っています。 TV 会議システムを使って他の学級と合同の 授業を行うこともあります。体調により教科 学習が困難なときは別の内容に切り替えたり、 お休みしたりすることもあります。入院中、 生活のリズムを維持し、毎日を明るい気持ち で過ごすことができるよう、教科学習以外に 創作活動やゲームなども行います。 2月の体育の学習では、節分にちなみ、鬼 を的に見立てた「的当て」を行いました。季 節感を取り入れながら、 小学生も中学生も楽し くからだを動かしまし た。 「小さいながらも楽 しい学級」です。 ツ・ア・スモールワールドに行きました。午 後はグループごとに話し合って決めた乗り物 に乗りました。ディズニーが創り出す夢の世 界に、初めて訪れる児童・生徒は目を輝かせ ていました。訪れたことのある児童・生徒も、 しおりのクイズに真 剣に取り組んだり、 初めての友だちにい ろいろな話をしたり と、終始笑顔の絶え ない活動になりました。 行 事 3日(月)全校朝会 予 定 ひな祭の会(みなと) 6日(木)卒業を祝う会(本校) 7日(金)卒業式予行練習、明治食育セミナー(TV) 11日(火)卒業を祝う会(市民) 14日(金)小・中卒業式 18日(火)卒園・卒業を祝う会(福浦) 21日(金)祝日:春分の日 25日(火)小・中修了式 26日(水)~31日(月)学年末休業
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