2013年度 RC(レスポンシブル・ケア)レポート [6.7MB] - 日本化成

RCレポート
2013
CONTENTS
コ ー ポ レ ート ス ロ ー ガ ン
私たちはお客様を第一に考え、お客様の価
値創造に全力で取り組みます。一つひとつの
新しい出会いを大切にし、常に情熱を持って
行動することで、お客様の信頼・評価を頂け
るように努めます。私たちの言う
「情熱」
とは、
目標を立て、
目標達成に向かって何度でも挑
戦し、諦めない、その実直さをいいます。
日本化成グループの概要
3
KAITEKIの実現に向けて
5
事業を通した社会への貢献
8
RC活動方針と推進体制
11
RCマネジメントシステム
12
RC活動の実績と計画
13
マテリアルフロー
15
環境
● 地球温暖化防止
17
● PRTR・VOC削減
19
● 大気汚染・水質汚濁防止
20
● 廃棄物の削減・
リサイクル
21
安全
● 保安防災
23
本レポートは、さまざまなステークホルダーの皆様に日本化
● 労働安全
24
成グループが取り組んでいるRC活動
(保安防災、労働安全、
● 化学物質の管理
25
環境保全、品質保証、化学品・製品安全、物流安全、社会との
● 品質管理
26
サイトレポート
27
グループ会社のRC活動
29
編集方針/報告対象範囲
対話およびRCパフォーマンスの向上)
を広く紹介するために
作成しました。本レポートの作成にあたっては、
「環境省:環境
報告書ガイドライン」
「GRI:持続可能性報告のガイドライン」
な
どを参考としました。
対象期間
2012年4月∼2013年3月
(活動内容については、一部期間外のものを含みます)
対象組織
日本化成の国内工場
(一部グループ会社を含みます)
※ 環境負荷量の集計は、
主に小名浜工場と黒崎工場を対象と
しています。
1
日本化成株式会社 RCレポート2013
社会
● コーポレート
・ガバナンス
34
● 地域社会との共生/情報開示/RC活動の歩み
36
ごあいさつ
産業廃棄物については、
小名浜工場では稼働が上がった
ことや震災による工場停止・製造撤退に伴う廃棄物が増加し
たことにより、昨年度に比べ廃棄物量が増加しましたが、
リ
サイクルの徹底強化により、
最終埋立て量ゼロを継続し、
黒
崎工場では前年度比50%削減いたしました。
保安防災に関しては、
SA活動、
SR活動、
リスク評価設備管
理シートの整備および技術伝承データベースの運用継続の
ほか、
事故情報の活用による類似事故防止などの活動に取
り組むとともに、
労働安全面ではKY活動やHH活動を基本と
して他社労災事例の類似事故防止取り組みの水平展開な
どの活動により、昨年に引続き休業災害ゼロを達成いたし
ました。
化学物質管理については、
化学物質管理の専門チームが
「RCレポート2013」
をお届けするにあたり、
一言ごあいさ
つを申し上げます。
日本化成グループは、
企業としての継続発展をめざし、
事
化学物質管理データベースを構築し、
国内外の新たな化学
物質に関する法改正や新たな化学物質規制に対し確実な対
応を図るとともに、
GPS活動
(リスクベースの化学物質管理)
業収益の拡大に取り組むとともに化学メーカーとして環境
の推進により、
化学物質管理の更なるレベルアップをめざし
保全、
保安防災、
労働安全、
化学物質管理の確保を重要課題
ております。
と位置付け、
RC
(Responsible Care;レスポンシブル・ケア)
活動の更なる充実に取り組んできております。
2013年度は、引き続き日本化成グループとして環境保
全、
保安防災、
労働安全の推進及び化学物質の適切な管理
すなわち、
環境保全に関しては、
地球温暖化の防止、
省資
の確保を最重要課題と位置付け、RC活動の質及び安定度
源・省エネルギーの推進、化学物質の排出量削減、産業廃
をより高めるため、
「基本行動の徹底」
「過去トラブル事例の
棄物の削減・リサイクルの推進、保安防災面では安全性の
掘り起しと活用」
「各部署弱みの克服」
等、
新たな視点を織り
事前評価
(SA)
活動、
安全性の再評価
(SR)
活動、
事故情報の
込むことにより、
活動の基礎・基本を改めて鍛え直し、
全員参
活用などによる保安事故防止、
労働安全については危険予
加で心のこもった活動を展開し、
より一層、
企業の社会的責
知
(KY)
活動やヒヤリハット
(HH)
活動、
労災情報の活用など
任を果たしてまいります。
による労働災害防止、化学物質管理では国内、海外におけ
また今般、三菱ケミカルホールディングスグループの一
る化学物質に関する法改正及び新たな化学物質規制への
員として、KAITEKIの実現のためKAITEKI活動を開始する
対応を図るとともに、
GPS
(Global Product Strategy)
活
中で、
新たにMOS指標を取り入れ、
環境問題や社会問題の
動を行い、化学物質管理の更なるレベルアップをめざして
解決に貢献しながら、
収益をあげ、
持続的に発展していくこ
おります。
とをめざしてまいります。
2012年度のRC活動の主要な取り組みは次の通りです。
本レポートを通して、
当社グループのRC活動への取り組
まず、地球温暖化防止及び省エネルギーについては、蒸
みをご理解いただくとともに、私たちのRC活動に対する皆
気ロスの削減等に継続的に取り組みましたが、工場の稼働
様の貴重なご意見をいただければ幸甚に存じます。今後と
率が前年度と比べ上がったことにより、
エネルギー使用量
もより充実したRC活動になるよう尽力してまいりますの
および二酸化炭素排出量については、
前年度より微増とな
で、
皆様の一層のご支援を賜りたく、
心よりお願い申し上げ
りました。
ます。
PRTR対象物質の環境への排出量は、
工場稼働が上がり、
取扱い量が増加したものの前年度と同じ低いレベルを維持
しており、排水における水質の指標の一つであるCOD
(化
2013年11月
日本化成株式会社 取締役社長
学的酸素要求量)
の排出量も、2008年度実施の工場排水
環境整備対策以降、
低レベルを維持しています。
日本化成株式会社 RCレポート2013
2
日本化成グループの概要
総合力を活かし、
より充実した事業グループへ
中期経営計画
「NKC-Plan2015」
大震災の影響を乗り越え より安定的な収益基盤を実現
日本化成グループは、無機化学品、無機材料、機能化学品、化成品の製造販売を中心に、
エンジニアリングや各種サービスなど、広い範囲をカバーするネットワークを結び、
経営目標
(2015年度)
日本化成グループは、2011年に策定した、中期経営計画
お客様に対してフレキシブルなソリューションを提供できる体制を整えています。
収益
「NKC-Plan2015」
を実行中ですが、
その後の事業環境変化
●
経常利益 21億円
等を踏まえ、2013年度∼2015年度の3年間について見直
無機化学品・
無機材料事業
しを行いました。
機能化学品・
化成品事業
「大震災の影響を乗り越え より安定的な収益基盤を実現」
●
環境
(Sustainability)
を経営目標のメインテーマとし、
各事業の収益基盤をより強
固かつ確実なものとすべく、
新たな構造改革施策を織り込む
●
安全
とともに、既存施策の見直し、加速化についても取り組んで
無機化学品事業:歴史が育んだ技術を基盤に、
基礎化学品を製造しています。
無機材料事業:情報社会には不可欠なキーマテリアルを供給しています。
営業品目
アンモニア系製品
(液安、
硝酸、
硝酸塩類、
混酸、
高品位尿素水な
ど)
、
電子工業用高純度薬品、
合成石英粉 など
エンジニアリング
事業
機能化学品事業:技術の蓄積をベースに、
多彩な製品を開発しています。
化成品事業:環境を重視した製品づくりで、
健康な暮らしに貢献しています。
営業品目
(Health、Comfort)
います。
タイク(ゴム、
プラスチック架橋助剤)
、
紫外線硬化性樹脂、
脂肪酸
アマイド、
ワックス、
メタノール、
ホルマリン、
接着剤 など
●
地球温室効果ガスの削減
エネルギー原単位:
1990年度比20%削減
保安事故、労働災害ゼロ
GPS活動
(リスクベースの
化学物質管理)
の推進
評価結果、管理方法の公表
育成事業の創出・拡大に向けて−−
みらいプロジェクト
その他事業
新規光学材料の展望
みらいプロジェクトでは、持続可能な社会を支える省エネル
ギー技術として、光学機器の輝度向上やディスプレイの映り
高速・大容量
通信
光回路
光半導体
込み防止に用いられる未来材料をはじめ、フォトニックス技
術に必要な光学材料事業の創成に取り組んでいます。
光通信
ディスプレイ
新規光学
材料
太陽電池
グループ会社の日化エンジニアリング(株)ではプラントエンジニアリングを基
盤とし、
プラント建設や、
メンテナンス業務を実施しています。
営業品目
プラント設計・建設・修理、建築、土木、保全工事 など
グループ会社の日化運輸(株)では物流事業を、
日化トレーディング(株)では化
学製品を中心とした販売事業を、小名浜蒸溜(株)では有機溶剤の蒸留精製リ
サイクル事業を展開しています。
営業品目
ヒューマン
インター
フェース
環境・
エネルギー
運送・荷役業、
サービス関連業
(無機化学品、
有機化学品、
石油製品
等の販売業)
、
使用済み溶剤の蒸留精製リサイクル など
LED関連
未来材料 低反射塗料
(写真左)
情報化家電
画像センサー
会社概要(2013年3月31日現在)
社名
日本化成株式会社
本社所在地 〒104‒0033
東京都中央区新川1-8-8 アクロス新川ビル
創立
1937年
(昭和12年)
9月1日
資本金
6,593百万円
売上高
337億円
(連結)
従業員数
607名
(連結)
国内拠点
●
本社
● 西日本支店
● 大阪営業グループ
● 中部営業グループ
● 九州営業グループ
● 技術開発センター
● 小名浜工場
● 黒崎工場
連結財務ハイライト
売上高
主な事業拠点
(億円)
九州営業グループ
黒崎工場
技術開発センター
日本化成株式会社 RCレポート2013
(人)
3,500
800
3,000
500
小名浜工場
従業員数
(百万円)
600
337
2,000
400
300
本社
1,500
200
1,000
中部営業グループ
大阪営業グループ
607
600
2,500
400
100
0
3
営業利益
200
577
500
’
08
’
09
’
10
’
11
’
12
0
’
08
’
09
’
10
’
11
’
12
0
’
08
’
09
’
10
’
11
’
12
日本化成株式会社 RCレポート2013
4
KAITEKIの実現に向けて
日本化成は、三菱ケミカルホールディングスグループの一員として、KAITEKIの実現をめざしています。
三菱ケミカルホールディングス
(MCHC)
グループの社会的責任の基本的な考え方
Sustainability[Green]( 環境・資源)、Health(健康)、
三菱ケミカルホールディングスグループのMOS指標
三菱ケミカルホールディングスグループは、
KAITEKIを実
貢献しながら、収益をあげ、持続的に発展していくことをめ
Comfort
(快適)
を企業活動の判断基準としてKAITEKIの
現するために、KAITEKI経営という経営手法を取り入れてい
ざしてKAITEKI経営を推進しています。
実現に貢献していきます。
ます。KAITEKI経営とは、
従来重視してきた業績に代表される
MOS指標は、三菱ケミカルホールディングスグループ
私たちは、グループ理念である
「Good Chemistry for
経済価値向上の基軸
(MOE:Management of Economics)
の企業活動の判断基準であるSustainability[ Green]
Tomorrow− 人、社会、そして地球環境のより良い関係を
とイノベーションの創出を追及する技術経営基軸(MOT:
(環境・資源)
、Health
(健康)
、Comfort
(快適)
の3つの視
創るために。」のもと、Sustainability[ Green]
( 環境・資
Management of Technology)
、そして人や社会、そして
点から、環境負荷低減、資源の持続可能な利用、エネル
源)
、Health
(健康)
、Comfort
(快適)
を判断基準としたすべ
地球環境のサステナビリティの向上をめざす基軸
(MOS:
ギー使用量の削減、人々の健康の増進、
より快適な生活へ
ての企業活動を通じて、広く社会にKAITEKI価値を提供す
Management of Sustainability)という3つの基軸を中心
の貢献など、MCHCグループ全体として重要性が高く、サ
ることがKAITEKIの実現であり、私たちの社会的責任であ
に時間の要素を加え、企業価値を高めようとする経営手法
ステナビリティに貢献できる項目で構成されています。
ると考えています。
です。私たちは、企業として環境問題や社会問題の解決に
三菱ケミカルホールディングスグループ企業行動憲章
この思いを具現化していくために、KAITEKI価値の向上
に欠かすことのできない、
企業活動の基盤となる三菱ケミカ
MOS指標
ルホールディングスグループ企業行動憲章に基づき、自覚
S-1 地球環境負荷削減への貢献
責任、説明責任・透明性、法令等の遵守、ステークホルダー・
Sustainability[Green]指標
人権の尊重、雇用・労働、公正な事業慣行等に関する活動を
S-2 天然資源枯渇への対応・省エネルギー活動の実践
S-3 調達を通じた社会・環境課題解決への貢献
推進・強化し、
持続可能な社会の発展に貢献していきます。
H-1 疫病治療への貢献
Health指標
私たち、MCHCグループのありたい姿
H-2 QOL
(生活の質)
向上への貢献
H-3 疫病予防・早期発見への貢献
KAITEKIの実現
C-1 より快適な生活のための製品の開発・生産
Comfort指標
C-2 ステークホルダーの満足度の向上
C-3 より信頼される企業への努力
暮らし
(食・水・住・衣)
情報電子
機能商品
Sustainability
[Green]
(環境・資源)
環境
医療
Health
重大な事故、重大なコンプライアンス違反は発生ゼロとする
三菱ケミカルホールディングスの
「KAITEKI経営」
ヘルスケア
(健康)
必達
エネルギー
素材
Comfort
(快適)
事業領域
企業活動の判断基準
グループ理念
人、
社会、
そして地球環境のより良い関係を創るために。
KAITEKIとは・
・
・人にとっての心地よさに加えて、
社会にとっての快適、
地球にとっての快適をあわせもったもので、
真に持続可能
な状態を意味する考え方です。21世紀に企業が追求していくべきコンセプトとして、私たち三菱ケミカルホー
ルディングスグループが世界に提唱しているものです。
5
日本化成株式会社 RCレポート2013
日本化成株式会社 RCレポート2013
6
KAITEKIの実現に向けて
日本化成は、三菱ケミカルホールディングスグループの一員として、KAITEKIの実現をめざしています。
日本化成のMOS指標
日本化成は、
KAI
TEK
I実現に向けて、人、社会、地球にとってのサステナビリティ向上をめざす経営
(MOS)
を可視化するために
MOS指標を策定し、その進捗と成果をモニタリングしていきます。
今後も中期経営計画
「NKC-P
l
an2015」
にリンクしたMOS指標を策定し実行していきます。
日本化成のMOS指標
MOS指標
2015年度目標
S-1:地球環境負荷の削減への貢献
S-1-1:環境負荷物質の排出量の削減
Sustainability
[Green]
指標
S-1-2:商品を通じてCO2、
NOx削減
GHG負荷指数を70%削減
(2005年度比)
する
CO2削減量を2倍
(2012年度比)NOx削減量を1.2倍
(2012年度比)
にする
S-2:天然資源枯渇への対応・
省エネルギー活動の実践
S-2-3:省エネルギー効果の発現
エネルギー原単位を年平均1%以上低減させる
C-1:より快適な生活のための製品の
開発・生産
C-1-1:コンフォートに寄与する製品の
提供
コンフォート商品の売上を43億円増加
(2012年度比)
させる
C-1-2:新商品化率の増加
新商品比率を2.2%から4%に増加
(2012年度比)
させる
C-2:ステークホルダーの満足度の向上
Comfort
指標
C-2-2:従業員満足度の向上
従業員関連指標を向上させる
C-2-3地域社会とのコミュニケーション
地域社会と適切なコミュニケーションを図り、理解・信頼感
を醸成する
C-3:より信頼される企業への努力
必達
7
C-3-1:保安事故ゼロの達成
保安事故ゼロ
C-3-2:環境事故ゼロの達成
環境事故ゼロ
C-3-4:労働災害ゼロの達成
労働災害ゼロ
C-3-5:GPSに沿った製品の安全確認
対象製品の80%について終了する
重大な事故、重大なコンプライアンス違反は発生ゼロにする
日本化成株式会社 RCレポート2013
事業を通した
社会への貢献
半 導 体 から 光 ファイ バ ー ま で
I T 社 会 を 支 える M K C ® シリカ
MKC®シリカは高純度特性が必要とされる半導体製造用石英ガ
ラス製冶具、石英ガラス製品、ランプ用チューブ向け原料として
担当者の 声
使用されています。特に半導体製造に欠かせないシリコン単結
我々は、合成石英粉
「MKC®シリカ」
晶の引き上げルツボの原料に多く用いられており、
I
T技術を利用
を光ファイバー向け原材料として
して実現される現代の快適で利便
上市すべく日々新規グレード開発
に取り組んでおります。その新規用
性の高い社会形成に大きく貢献し
の更な
途向けには
「MKC®シリカ」
ています。今後、光ファイバー通信
る超高品質化が必要不可欠であり
ネットワークは着実な発展が見込
まれています。
ますが、光ファイバー向け原材料の
合成石英粉
「MKC®シリカ」
ができることを信じて今後も光ファ
イバー向け原材料開発にまい進し
家庭で
ていきます。
・高速ネット・映画配信
仕事で
上市を通じてより一層の社会貢献
映画館で
・デジタルシネマ・ライブビューイング
・ビデオ会議 ・クラウド化
病院で
・電子カルテ・遠隔治療
無機材料事業部
プロジェクト
マネジャー
別役 仁
日本化成株式会社 RCレポート2013
8
事業を通した社会への貢献
地球環境の保全に貢献する環境配慮型製品
太陽電池に
ディーゼルエンジンの燃費向上・CO2排出量削減に貢献
2 EVAフィルム
日本化成グループでは、尿素SCRシステム搭載車用高品位尿素水
「AdBlue®」
、
®
太陽電池向けに需要が拡大する架橋助剤
「タイク 」
、結露防止・調湿・防曇の機能を持つ高機能シート
「メソピュア®シート」
、
最もホルムアルデヒドの放散量が少ない基準F☆☆☆☆対応の木材加工用接着剤など、
暮らしや社会を支え、地球環境にやさしい製品を開発し提供しています。
の性能向上
1
高品位尿素水
「AdBlue®」
AdBlue®はディーゼルエンジンの排ガス中に含まれる窒素酸化物
(NOx)
を無
害な窒素と水に分解する、尿素SCRシステム専用のNOx還元剤です。この
AdBlue®を使用することで、
ディーゼルエンジンの燃費向上、
CO2排出量削減
太陽電池の構造
(断面図)
光
光
光
に効果があります。当社は、
この環境に配慮した製品
「AdBlue®」
の安定供給を
通じ、
地球環境の保全、
地球温暖化防止に大きく貢献しています。
ガラス
EVAフィルム タイク® 添加
トラック、バスに
シリコンセル シリコンセル シリコンセル
バックシート
(テフロン、PETなど)
2
尿素水添加システム
尿素水噴射ノズル
尿素水タンク
す。また、太陽電池の発電セルを保護するEVAフィルムに用いられており、
タイ
2 フッ素樹脂
被膜電線の
耐熱性向上
提供:UDトラックス
(株)
架橋助剤
「タイク®」
タイク®は、
自動車および航空機用樹脂・ゴムの架橋助剤として使用されていま
航空機に
尿素SCR触媒
樹脂・ゴムの機能性向上、太陽電池向けが急増
ク®を添加することによりフィルムの機能が向上し、太陽電池の性能向上に寄
与しています。太陽電池はクリーンで再生可能なエネルギー源として需要が高
まっており、
当社はこれからもタイク®事業を通じて、
社会に貢献していきます。
1 尿素SCRシステム専用の
高品位尿素水
3 冷蔵・冷凍トラックの結露防止
照明、IHクッキングヒーター
などに
2 プリント配線基板
の高周波対応、
耐熱性向上
結露防止・湿度コントロール・防曇に貢献
3
メソポーラスシリカ
「メソピュア®」
日頃の生活の中で身近に発生する結露を防止するために、多大な電気エネル
ギーを使う方法が主流となっています。一方で環境配慮
(ECO)
の視点から省
エネルギー技術の適用が求められています。特殊な細孔分布を活かして、水蒸
気吸放湿に抜群の効果を発揮するメソピュア®は結露防止機能を備えた低電
力消費型家電製品への応用に特に注目される材料です。
2 Oリング、
パッキン、
ゴムホースの性能向上
環境を重視した製品づくりで、快適な暮らしに貢献
住まいに
4
火力発電所に
木材加工用接着剤
高機能・高生産性が求められている木材加工用接着剤の分野では、低ホルムア
ルデヒド木材加工用接着剤
(最もホルムアルデヒドの放散量が少なく、室内に
使用可能な基準F☆☆☆☆に対応したフェノール樹脂、
尿素・メラミン樹脂の接
着剤)
や省エネルギーに貢献する接着剤など、最新の技術を駆使した製品づく
りを行い、
快適な暮らしに貢献しています。
地球環境の保全に貢献
5
4 合板、
繊維板用接着剤
アンモニアは硝酸、合成繊維や肥料などの原料として用いられる以外に、環境
5 火力発電所や清掃工場の燃焼排ガス中のNOx還元剤
9
日本化成株式会社 RCレポート2013
アンモニア
関連では火力発電所や清掃工場の燃焼排ガス中のNOx削減に使用され、
地球
環境の保全に貢献しています。
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10
RC活動方針と推進体制
RC活動方針
RC活動推進体制
RC
(レスポンシブル・ケア)
とは、化学物質を製造または取
日本化成グループ全体のRC活動を統括するために、社長
り扱う事業者が、自己決定・自己責任の原則に基づき、化学物
が委員長を務めるRC委員会
(経営会議)
を設置しています。
質の開発から製造・流通・使用・最終消費を経て、
廃棄に至る
RC委員会ではグループ全体の活動計画を審議しており、活
全ライフサイクルにわたって地球環境を守り、また設備災害
動計画はRC活動の事務局である経営企画部を通して、主力
を防止するなど働く人々の安全と健康を保護するための対策
工場である小名浜工場・黒崎工場をはじめ、本社・支店・技術
を行い、改善を図る自主管理活動です。
開発センターおよびグループ会社へ伝達されます。日本化成
日本化成グループは、2003年12月にRC活動の実施を宣
言し、以来活動を継続しています。RC活動を進めるにあたっ
本体を含めグループ会社は、
活動計画とそれぞれの方針のも
と、各社の業種・業態に応じた活動を展開しています。
ては
「保安防災」
「労働安全」
「環境保全」
「化学品・製品安全」
「品質保証」
「物流安全」
「社会との対話」
「RCパフォーマンスの
社長
向上」
の8本柱を掲げ、
それぞれ目標を定めています。
RC委員会
(経営会議)
本社
西日本支店
黒崎工場
RC事務局
(経営企画部)
技術開発
センター
小名浜工場
グループ
会社
RCマネジメントサイクル
RC活動では、Planとして
「年間計画策定」
、Doとして
「活動
計画に沿い実行」
、Checkとして
「RC内部監査」
、Actionとし
日本化成グループRC活動に関する目標
1.保安防災:保安事故ゼロの達成
2.労働安全:労働災害ゼロの達成
3.環境保全:環境事故ゼロの達成、
環境負荷の低減
4.化学品・製品安全:化学物質の安全レベル向上
5.品質保証:品質管理の信頼性向上
6.物流安全:物流の安全性向上
て
「是正処置、成果報告」
の
“PDCAサイクル”
を確実に回し、
活動レベルの向上に努めています。このPDCAサイクルで
は、活動の実態を正しく把握して改善につなげていくための
「Check」
が、
特に重要であると考えています。そのため、
担当
役員を監査委員長として、社内の他部署によるRC活動の監
査を強化しています。
PLAN
7.社会との対話:地域社会との共存共栄
年間計画
策定
8.RCパフォーマンスの向上:PDCAによるスパイラルアップ
RC活動8本柱
ACTION
是正処置、
成果報告
保安防災
品質保証
労働安全
物流安全
環境保全
社会との対話
化学品・製品安全
RCパフォーマンスの向上
CHECK
RC
内部監査
11
日本化成株式会社 RCレポート2013
DO
活動計画に
沿い実行
RCマネジメントシステム
ISO9001認証取得
マネジメントシステムの認証取得
取得済みの工場および関係会社
日本化成
日本化成グループでは、環境管理システムの国際規格であ
るISO14001の認証を取得し、
環境保全の意識を高め、環境
グループ会社
負荷の低減や効果的な環境保全活動に取り組んでいます。
また、品質管理システムの国際規格であるISO9001の認
取得年月
小名浜工場
1997年3月
技術開発センター
2002年3月
黒崎工場
2006年1月
小名浜蒸溜
1999年3月
日化エンジニアリング
2000年4月
日化運輸
2001年5月
証も取得しています。製品品質の確保、向上に取り組むととも
に、
工程や設備を適切に管理することで安定操業と品質安定
環境会計への取り組み
化を図っています。
日本化成では、
効率的かつ効果的な環境保全対策をめざし
ています。RCレポートで環境会計を公表することは、外部に
対しては、
環境保全への取り組み状況について情報を提供す
ISO14001
(小名浜工場)
ISO14001
(黒崎工場)
ISO9001
(小名浜工場)
るだけでなく、企業の姿勢を評価していただくための有効な
ISO9001
(黒崎工場)
手段であると考えています。内部に対しては、環境投資や施
策の意思判断情報として活用しています。
ISO14001認証取得
取得済みの工場および関係会社
日本化成
グループ会社
2012年度の環境会計は、環境省の
「環境会計ガイドライ
取得年月
黒崎工場
2000年7月
小名浜工場
2003年3月
技術開発センター
2004年4月
日化運輸
2003年3月
小名浜蒸溜
2003年3月
日化エンジニアリング
2005年9月
ン」
を参考にしており、
環境保全に係る経費および設備投資に
ついて項目別に集計した金額と、
主な取り組み内容および効
果をまとめました。
環境保全コスト (2012年4月〜2013年3月)
環境保全コスト分類
経費※1
投資額※1
主な取り組みの内容と効果
1. 事業エリア内コスト
大気・水質・騒音・臭気・化学物質排出削減等の公害防止対策
1)
公害防止コスト
139.3
91.2
0.0
0.0
61.6
73.4
0.0
0.0
127.4
0.0
4. 研究・開発コスト
0.0
0.0
5. 社会活動コスト
4.4
0.0
6. 環境損傷対応コスト
0.0
0.0
332.7
164.6
内訳
2)
地球環境保全コスト
3)
資源循環コスト
2. 上・下流コスト
3. 管理活動コスト
総計
SOx排出量… ………………………………………
NOx排出量… ………………………………………
● COD排出量…………………………………………
● PRTR対象物質排出量………………………………
●
●
3t
(対前年度 200%増加)
49t
(対前年度 36%増加)
38t
(対前年度 15%増加)
4t
(対前年度 22%増加)
省エネルギー対策 等
●
●
CO2排出量… …………………………………… 45千t
(対前年度 同等)
エネルギー使用量… …………………… 20千㎘・原油
(対前年度 3%増加)
産業廃棄物処理、リサイクル 等
●
●
廃棄物発生量… ……………………………… 1,652t
(対前年度 3%増加)
廃棄物最終処分量… ……………………………… 2t
(対前年度 50%減少)
包装容器などの環境配慮
事業所内緑化、EMS※2構築・運用、環境負荷監視 等
●
●
環境マネジメントシステムの維持管理
事業所内緑化・環境整備
環境保全用製品の開発・研究 等
地域住民への情報提供、事業所外の緑化 等
●「RCレポート2012」
の発行
●
地域美化活動、地域祭礼への参加
自然破壊修復 等
※1 経費、投資額の単位は百万円
※2 Environmental Management System:環境マネジメントシステム
日本化成株式会社 RCレポート2013
12
RC活動の実績と計画
日本化成グループでは、
RC活動の8本柱を基本に推進して
度の活動計画は下記の表の通りです。
これらの活動を通して
担当者の 声
全員参加で心のこもったRC活動をやり遂げます
おり、
新中期経営計画
「NKC-Plan2015」
では、
「RCの強化」
を
RCマネジメントシステムが着実に定着し、
“PDCAサイクル”
経営施策の重要な課題のひとつとして掲げ、活動していま
がスムーズに着実に回るようになっています。今後も、
グルー
今年度は、
RC活動の更なるジャンプアップのた
プ一体となり、
より積極的にRC活動を推進していきます。
め、昨年度の活動を反省し、熱い議論を重ねて
す。2012年度におけるRC活動の実績と評価および2013年
新たに重点実践項目を決めました。全員参加で
実践していきます。
小名浜工場 管理部 企画グループ
グループマネジャー
南 哲夫
2012年度の活動実績と2013年度の計画
RC項目
基本方針
保安事故ゼロ
の達成
SAを継続実施
事故トラブルの再発防止
過去の事故対策の有効性評価の実施
トラブル・重大HHを先行指標とした具体的な対策の実施
★★★
★★
事故情報の活用による類似事故防止
他社・他場所の事故事例を活用した水平展開実施
★★
事故対策の有効性評価の継続実施
過去のトラブル事例の掘り起こしと活用
各部署弱み克服のための活動実施
保安技術の伝承
技術伝承データベースを継続運用
外部講習による保安安全に関する実地体験訓練研修を受講
★★★
★★
5.品質保証
13
品質管理の
信頼性向上
6.物流安全
物流の
安全性向上
7.社会との
対話
地域社会との
共存共栄
8.RC
パフォー
マンス
の向上
PDCAに
よる
スパイラル
アップ
日本化成株式会社 RCレポート2013
休業災害(不休業含む)ゼロ
★★★
★★★
★★★
労働災害の再発防止
過去の労働災害対策の有効性評価の実施
軽微労災・重大HHを先行指標とした具体的な対策の実施
労働情報の活用による類似災害防止
他社・他場所の労災事例を活用した水平展開実施
★★★
環境事故 1件発生(小名浜工場)
★
地球温室効果ガスの削減推進
省資源、省エネルギーの推進
化学物質の排出削減の推進
化学物質の
安全レベル
向上
リスク評価設備管理シートの作成整備継続および活用
★★
安全コンサルタントによるKYT研修実施(小名浜)
産業廃棄物の削減、リサイクルの推進
4.化学品・
製品安全
計画に沿った資格取得を推進
★★★
★★★
異常排水による環境事故防止
環境事故ゼロ
の達成、
環境負荷の
低減
SRテーマを設定し実施(小名浜は、2回実施)
KY活動、HH活動は目標件数を設定し実施
KY
(危険予知)
活動、HH
(ヒヤリハット)
活動の
更なる活性化によるゼロ災
労働安全衛生マネジメントシステムの推進
3.環境保全
2013年度活動計画
★★★
設備管理の充実
労働災害ゼロ
の達成
評価
★
起業・試作・工事においてSAを実施
資格取得の推進
2.労働安全
2012年度活動実績
保安事故 2件発生(小名浜工場)
SA※1の充実による危険要因の排除
SR※2の実施による保安事故防止
1.保安防災
★★★ 達成 ★★ ほぼ達成 ★ 未達
化学物質の国際法規制対応
化学物質の国内規制対応
化学物質安全管理の充実
労働災害未然防止のため労働安全リスクアセスメント実施
排水源流管理実施中
有害物等漏洩防止のため、
漏れゼロ活動によるリスク低減対策実施中
(黒崎)
工場およびオフィスの省エネルギー推進によるCO2排出量削減の継続実施
エネルギー原単位は1990年度比155%(1990年度比80%以下目標)
N2O排出量削減の検討継続
★★★
★★★
★★
★
★★★
★★★
★
★★
新規テーマのSR実施
事故事例情報活用による類似事故防止
技術伝承データベースの活用継続
過去のトラブル事例の掘り起こしと活用
リスク評価設備管理シートの作成整備の継続と計装設備への展開
KY活動、HH活動の継続実施
基本行動の徹底
安全コンサルタントによるKYT研修実施(小名浜)
過去に実施した対策の有効性評価継続実施
過去の事例の活用
各部署弱み克服のための活動実施
労働災害未然防止のため労働安全リスクアセスメント継続実施
排水源流管理強化
(ソフト面対策継続、
ハード面対策検討)
(小名浜)
漏れゼロ活動によるリスク低減対策継続実施
(黒崎)
各部署弱み克服のための活動実施
P17-18
リサイクル推進による廃棄物埋立量削減の継続実施
P21
PRTR対象物質および化審法対象物質等の排出削減の継続実施
VOC物質の低減対策の継続実施
★★★
★★★
PRTR対象物質・化審法対象物質等の排出削減対策の継続実施
VOC物質の低減対策の継続実施
化管法改正、化審法改正等への対応実施
安衛則改正GHS対応ラベル・SDS見直し実施中
化学物質管理DBを構築(継続)
化学物質リスク評価(GPS)活動対応中
★★★
★★★
★★★
★★
★★
★★★
化管法改正、化審法改正等への対応継続実施
安衛則改正GHS対応ラベル・SDS見直し継続実施
P25
P26
化学物質管理DBを構築(継続)
化学物質リスク評価(GPS)対応継続実施
3M※5変更DBを活用したリスク低減活動の継続実施
SPC※6管理システムの展開により品質トラブル低減活動実施
★★★
★★★
3M変更DBを活用したリスク低減活動の継続実施
SPC管理システムの展開継続(品質トラブル低減活動)
物流事故の削減
過去発生した物流事故のオーディットはグループ会社RC監査にて実施
★★
過去発生した物流事故の安全対策の確認およびオーディット
2012年11月「RCレポート2012」を発行、ホームページへ掲載
★★★
RCレポートの定期発行(1回/年、10月)
地域社会での各種イベントへの積極参加
地域の活動や各種行事への参加
★★★
RC活動のレベルアップ
RC監査の実施
防災訓練の実施
黒崎工場、小名浜工場、グループ会社のRC監査実施
監査指摘改善事項の対策実施までのフォローアップ
小名浜工場にて「危険物漏洩想定、排水異常想定訓練」を実施
黒崎工場にて「危険物火災想定訓練」を実施
★★★
★★
★★★
P19
REACH本登録に向けた対応継続実施
台湾、中国、韓国等の化審法改正に伴う届出の対応継続実施
QA※3/PL※4リスクの低減活動
情報開示とコミュニケーション
P20
省エネルギー推進によるCO2排出量削減の検討継続
エネルギー原単位低減の検討継続
N2O排出量削減の検討継続
運転方法改善、設備更新等による省エネ対策の継続実施
工場事務所、本社ビルの省エネ活動の継続実施
REACH本登録に向けた準備対応中(1製品本登録完了)
台湾、中国、韓国等の化審法改正に伴う届出の対応実施
P24
労災事例情報活用による類似災害防止
★★★
★★★
★★★
P23
計画的な資格取得の推進継続
運転方法等の改善および設備更新による節電、節蒸対策の継続実施
工場事務所、オフィスビルにおける省エネ活動の継続実施
産業廃棄物のリサイクル推進による外部埋立量の削減
掲載ページ
地域社会開催の各種行事への積極的参加
—
P36
RC活動意識向上と効果的運営を目指した階層別議論の実施
全員参加での取り組み
黒崎工場、小名浜工場、グループ会社の計画的な監査実施
監査指摘改善事項の対策実施までのフォローアップ継続
各工場、年1回以上の実施
※1 Safety Assessment :
安全性事前評価
※2 Safety Review :
安全性の再評価
※3 Quality Assurance :
品質保証
※4 Product Liability :
製造物責任
—
※5 Machine, Material, Method :
設備、原材料、作業方法
※6 Statistical Process Control :
統計的工程管理
日本化成株式会社 RCレポート2013
14
マテリアルフロー
日本化成グループの生産活動を通して、
消費するエネルギ
て、
省資源・省エネルギー対策に取り組むとともに、
原材料や
ーや資源、
生産過程で発生する環境負荷の状況をフロー図に
廃棄物の削減を推進しています。
まとめました。資源の有効利用や環境負荷の低減をめざし
マテリアルフロー (( )内は前年度比)
INPUT
エネルギー
用水
[原油換算]
(+3%)
20千kℓ
原材料※
3
9,300千m(+3%)
108千t(+33%)
※ 製造消費原材料
製品
工場
[小名浜工場・黒崎工場]
リサイクル
161千t(+32%)
OUTPUT
大気
CO2:45千t(+7%)
SOX : 3(
t +200%)
NOX: 49(
t +36%)
15
日本化成株式会社 RCレポート2013
化学物質
廃棄物
排出水
3
t +3%)
t +22%) 廃 棄 物:1,652(
PRTR:4(
8,900千m(+3%)
埋立処分: 2(
t −50%)
環境
化学品メーカーである日本化成は、
日々、多量の化学物質を取り扱っており、
小名浜工場の排水路に住むカルガモ親子
その環境への影響を最小限にとどめる責任があります。
化学物質に関する法規制値を達成するのはもちろん、
それを上回る自主的な削減努力をグループ全体で行っています。
同時に、循環型社会の形成に貢献するべく、
地球温暖化防止対策、廃棄物の削減などにも積極的に取り組んでいます。
● 地球温暖化防止
17
● PRTR・VOC削減
19
● 大気汚染・水質汚濁防止
20
● 廃棄物の削減・
リサイクル
21
日本化成株式会社 RCレポート2013
16
環境
地球温暖化防止
地球温暖化防止に対する指針
地球温暖化防止への取り組み
代わる小型のパッケージボイラーが導入され、
UTT供給体制
のスリム化が進められています。今後はさらに資源保護およ
び地球温暖化の防止等の観点から、省資源および省エネル
省エネルギー活動
日本化成 地球温暖化防止への取り組み目標
1. エネルギー原単位の改善を行い、2008年度∼2012年
度の平均として、エネルギー原単位を199 0 年度の
80%にするよう努力する。
使用量削減による省エネルギー活動を進めています。2012
年度のエネルギー使用量は前年度とほぼ同じでした。一方、
今後も生産効率の向上等省エネルギー活動を推進し、
CO2排出量削減に努めていきます。
輸送に伴うCO2排出量の削減
2005年8月に
「エネルギーの使用の合理化に関する法律
ギー活動を推進していきます。
小名浜工場では、
電気、
蒸気をはじめ、
さまざまなUTT※の
エネルギー原単位は2011年度と比べて生産量が回復したた
2. 輸送部門でのCO2排出量を削減する。
※ UTT:ユーティリティーは用役と訳され、プロセスプラントの運転に必要
な電気、水、空気や燃料で、人間の生活になくてはならないライフ
ラインと同義です。これらのユーティリティーを供給する設備を
ユーティリティー設備(Utility facility)と呼んでいます。
(省エネ法)
」
が改正され、2006年4月から施行されています。
この改正省エネ法では、年間3,000万トンキロ以上の貨物を
委託もしくは自家輸送などをしている企業が、
特定荷主として
の指定を受けます。日本化成は、
貨物の輸送量から特定荷主
CO2削減に向けて
3. 事務所・家庭での省エネを推進する。
め改善しました。
しかし、
東日本大震災を受け一部の工場を停
日本政府は、
京都議定書が定める2008年からの第一約束
することが難しくなりました。よって、震災後の生産体制にお
でしたが、
主として電気事業者のCO2排出係数の変化により、
舶輸送の積極的活用、
輸送拠点の変更、省エネルギータイヤ
期間の開始を前に、地球温暖化への対応を最重要課題と位
けるエネルギー使用量を管理指標としてエネルギー使用の
エネルギー起源のCO2排出量は2011年度より約10%増加
の採用、尿素SCRシステム搭載車への更新などを実施し、輸
置づけました。産業界に対しては、
製造部門におけるさらなる
合理化検討を進めていきます。
しました。黒崎工場では、
温室効果ガスの管理・削減に積極的
送に伴うCO2排出量削減に取り組んでいます。
止したため、
震災前と同じ評価軸でエネルギー原単位を比較
省エネルギー努力の要請や、
ビルや事務所などの業務部門
での省エネ活動を求めています。
温暖化対策として、業界の
「環境自主行動計画」
を1997年に
策定しました。2007年にはこれを見直し、2008年度から
2012年度の5カ年平均で、
エネルギー原単位を1990年度の
日本化成は2009年度から一般社団法人日本化学工業協
会が提唱する
「環境自主行動計画」
に参加しており、
これに沿
った
「日本化成 地球温暖化防止への取り組み目標」
を掲げ、
積極的に地球温暖化防止への取り組みを推進しています。
ま た 、日 本 化 成 の 小 名 浜 工 場 で は 、中 期 経 営 計 画
「NKC-Plan2015」
に
「地球温室効果ガスの削減、
エネルギー
原単位を1990年度比20%削減」
を目標に掲げて取り組みを
進めています。三菱化学
(株)
の事業所内に立地する黒崎工場
においては、三菱化学
(株)
と一体となった取り組みを行って
います。
小名浜工場ではエネルギー使用量は2011年度とほぼ同じ
に取り組んでいます。2012年度は工場稼働が上がり、
エネル
ギー起源のCO2排出量は2011年度から約5%増加しました。
小名浜工場
(kℓ
・原油)
エネルギー原単位指数
(1990年度を100とする)
(エネルギー原単位指数)(kℓ
・原油)
100,000
250
100,000
80,000
200
80,000
60,000
150
60,000
100
40,000
50
20,000
155.6
40,000
20,000
7,490
0
12,075
0
0
’
08 ’
09 ’
10 ’
11 ’
12
’
90 ’
08 ’
09 ’
10 ’
11 ’
12
エネルギー使用量のグラフについて
黒崎工場は、三菱化学
(株)
黒崎事業所内に立地し合同事業所として一体運営
をしており、三菱化学
(株)
が
「エネルギーの使用の合理化に関する法律」
に基
づいた定期報告をしています
(本データは、当社独自に黒崎工場単独のエネ
ルギー使用量を集計・算出しています)
。
オフィスにおける省エネ活動
いる地球温暖化防止のための
「福島議定書」
を2008年度に
小名浜工場
黒崎工場
ています。他社製品融通による輸送距離の短縮、鉄道輸送、
船
小名浜工場では、事務所を対象として、福島県で実施して
CO2排出量
エネルギー使用量
(千t)
200
200
150
150
100
100
50
50
18
0
締結し、
不必要な照明の消灯、
エアコン運転の管理基準設定
黒崎工場
(千t)
などを通じて、
電力使用量削減に取り組んでいます。
また、黒崎工場では、2007年度に立ち上げたオフィス版
年々、
着実な成果を上げています。2012年
CO2削減活動が、
度は、
2007年度比で約31%のCO2排出量削減を達成するこ
とができました。今後は、
日々進化する省エネ技術にも着目
し、
省エネに効果がある新技術を導入することで、
さらなる
27
0
’
90 ’
08 ’
09 ’
10 ’
11 ’
12
’
08 ’
09 ’
10 ’
11 ’
12
CO2排出量のグラフについて
黒崎工場は、三菱化学
(株)
黒崎事業所内に立地し、合同事業所として一体運
営をしており、三菱化学
(株)
が
「地球温暖化対策の推進に関する法律」
に基づ
いた定期報告をしています
(本データは、当社独自に黒崎工場単独のCO2排
出量を集計・算出しています)
。
担当者の 声
プラント全体でのリサイクルで更なる省エネを目指します
昨年、濃硝酸プラントから排出される温水の熱を、希
に該当し経済産業省へ定期報告書と中長期計画書を提出し
は、
三菱化学
(株)
黒崎事業所内に立地し合同事業所として一
エネルギー使用量
80%にすることを努力目標として掲げています。
担当者の 声
また、
黒崎工場では、
生産量が増加し、
2012年度のエネル
ギー使用量は2011年度に比べて5%増加しました。黒崎工場
化学産業界では、一般社団法人日本化学工業協会が地球
「環境負荷軽減」
と
「有益で快適なオフィス環境構築」
の両立
をめざした活動を推進していきます。
本社でも、蛍光灯の間引き、
エアコン設定温度管理、昼休
み・不必要時の照明消灯を行い、
着実に省エネルギー活動の
成果を上げています。2012年度は、
2008年度比で38%の電
力使用量削減を達成することができました。
節電を中心にオフィスでの省エネルギーに注力します
力の適正化と運転方法改善の検討に取り組んでいま
黒崎工場事務所ではオフィス版CO2削減として、以下
これからも活動を継続させ、オフィス版省エネ活動に
硝酸プラントの熱源として再利用することにより、蒸気
す。今後も更なる省エネルギーにチャレンジしていき
の内容に取り組んでいます。
取り組んでいきます。
使用量の大幅な削減を図ることができました。現在
ます。
事務所エアコンの設定温度管理
は、各種ポンプや冷凍機等の電動機について設備能
事務所蛍光灯の間引き、
不必要時の消灯
小名浜工場 製造部1課 課長代理 下島
17
体運営をしています。黒崎事業所では従来の大型ボイラーに
日本化成株式会社 RCレポート2013
崇寛
ハイブリッド車の採用によるガソリン使用量の削減
黒崎工場 生産管理グループ 桑野
末晴
日本化成株式会社 RCレポート2013
18
PRTR・VOC削減
PRTRへの取り組み
VOCへの取り組み
PRTR
(Pollutant Release and Transfer Register)
とは、
VOC
(Volatile Organic Compounds)
とは、
「揮発性有
「環境汚染物質排出移動登録」
を意味します。PRTR対象物質
機化合物」
を意味します。揮発して大気中に排出し飛散した
を取り扱う企業が、
環境汚染物質の環境への排出量および廃
際、
紫外線・温度・窒素酸化物などによって光化学反応を起こ
棄物としての移動量を行政に報告し、
行政が企業からの報告
し、
光化学オキシダントや浮遊粒子状物質
(SPM)
になります。
内容を物質ごとにまとめ、
集計して公表する仕組みです。
三菱化学グループでは、自主的な取り組みとして2010年
日本化成では、2000年3月のPRTR法
(化学物質排出把握
度までに2000年度比50%の削減を目標に掲げて活動して
管理促進法)
の施行に伴い、法で定められている対象物質の
きました。日本化成は三菱化学グループの一員として、歩調
排出量・移動量を毎年調査、
報告するとともに、排出量削減に
を合わせて削減に取り組んでいます。
積極的に取り組んでいます。2012年度は、小名浜工場で取
小名浜工場では、
メタノールタンクからのメタノールガス
り扱っている指定化学物質数が、昨年に引き続き更に1物質
排出削減やホルムアルデヒドの回収等に取り組み、2012年
減りました。また2012年度は、
生産量が回復したことにより、
度は2000年度比75%の削減を行いました。
排出量は前年度より22%増加しました。今後も、
PRTR対象物
質の排出量削減に努めていきます。なお、黒崎工場では、
PRTR対象物質の取り扱いはありません。
PRTR対象物質排出量(小名浜工場)
項目
単位
対象物質数
—
2007年度
2008年度
2009年度
2010年度
2011年度
2012年度
9
9
9
11
10
9
取扱量
t
31,280
26,709
24,053
29,910
15,401
19,206
排出量
t
37
22
5
6
4
4
移動量
t
51
34
34
41
77
68
大気への排出量
t
10
7
5
6
4
4
水域への排出量
t
27
15
0
0
0
0
PRTR関係
排出量
担当者の 声
小名浜工場全体で環境汚染対象物質排出削減に取り組んでいます
小名浜工場のPRTR対象物質を含む排水は活性汚泥
マリンタンクから排出されていたホルムアルデヒドの
処理により削減しています。この処理状況や排出する
回収設備を設置し、無害化処理する仕組みに変更しま
部署の情報はデータベースで共有化され、工場全体
した。これによって作業環境の改善も図れました。
の管理強化につなげています。
VOCについては、
ホル
小名浜工場 製造部3課 課長 松田
19
日本化成株式会社 RCレポート2013
慎一
環境
大気汚染・水質汚濁防止
ました。
大気汚染防止への取り組み
黒崎工場では、
ボイラー設備を所有していないため、ばい
じんおよび硫黄酸化物の排出はありません。窒素酸化物につ
いては、
希硝酸プラントの排出管理を強化しています。2012
小名浜工場では、大気汚染物質の排出量削減対策として
年度は、
プラント稼働率が上がり2011年度比36%の増加と
ボイラーの最適配置・効率化を行いました。また、
定期的な測
なりました。
定で排出量を管理しています。2012年度は、生産量が回復
今後も省エネルギー活動等を通して、大気汚染物質の排
したため硫黄酸化物
(SOx)
、
窒素酸化物(NOx)ともに増加し
ばいじん排出量
SOx(硫黄酸化物)排出量
小名浜工場
NOx(窒素酸化物)排出量
小名浜工場
(t)
小名浜工場
(t)
2
1
1
0
出量削減に努めていきます。
’
08
’
09
’
10
※ 黒崎工場での排出はありません。
’
11
’
12
200
200
100
100
0
黒崎工場
(t)
’
08
’
09
’
10
※ 黒崎工場での排出はありません。
水質汚濁防止への取り組み
小名浜工場では、
活性汚泥処理設備による排水COD排出
量の低減を図っています。2012年度は生産量が回復したた
め、
COD排出量もやや増加しました。
各プラント毎に排出される排水の管理強化により、水質汚
濁防止に努めています。また、改正水濁法に対応するために
設備の改善等に取り組んでいます。
黒崎工場ではプロセス排水中のCOD負荷削減に取り組ん
担当者の 声
排水管管理の強化に今まで
以上に取り組んでいます
’
11
3
0
’
12
30 19
’
08
’
09
’
10
’
12
’
11
でいます。プロセスから副生する有機物質を回収し、
原料とし
て再使用しています。また有機物質の回収率を上げる対策を
継続して実施しています。
COD
(化学的酸素要求量)
排出量
小名浜工場
黒崎工場
(t)
150
100
50
0
37
1
’
08
’
09
’
10
’
11
’
12
担当者の 声
最近の雨は、ゲリラ豪雨と称される
各工場排水の源流管理
強化に取り組んでいます
ほど大量かつ集中的に降る傾向があ
各工場出口排水のpH管理を強化し、
り、工場内でもSS濃度上昇などに対
異常兆候を早期に発見し対応出来る
し、今まで以上の監視強化や対策を
よう取り組んでいます。正常時のpH
施し神経を尖らせています。また、今までは充分と考えてい
を統計処理し管理幅を厳しく定め、
たことが本当に大丈夫なのかといった自問自答や状況変化
管理範囲を外れた場合は
「排水チェックシート」
を用い異常
に対応できる危険予知的な考え方も取り入れて、
さらに排水
箇所の特定・対応を実施しています。今後も異常排水を公共
管理の強化に取り組んでいきます。
水域へ絶対に流さないよう管理強化を継続していきます。
黒崎工場 生産管理グループ マネジャー
中村 伸二
小名浜工場 製造部2課 課長 角田
隆典
日本化成株式会社 RCレポート2013
20
廃棄物の削減・リサイクル
リサイクルシステム
廃棄物の削減に向けて
日本化成グループでは、
廃溶剤は蒸留リサイクルしていま
す。また、
専門業者に処理を依頼して廃プラスチックはペレッ
ト状に破砕して原料化、
汚泥は加工してセメントの原料にして
日本化成では、汚泥・廃油・廃プラスチックなどの廃棄物の
います。木くずはチップ化し合板の原料に、
廃金属についても
発生量削減および再利用を推進しています。小名浜工場では
再資源化を行っています。また合成石英粉の製造工程で使用
ムダの削減
(原単位向上)
およびリユースにより、
“生産品目が
し劣化した石英備品も再利用・再資源化しています。
増えたり稼働負荷が高くなっても産業廃棄物にはならない”
リサイクルのしくみ
仕組みづくりをめざしています。2012年度は、
稼働が若干上
がったことや東日本大震災による工場停止・製造撤退に伴い
リサイクル原料
廃棄物が増加しましたが、
リサイクル強化により2011年度に
廃油
(各種廃溶剤)
引き続き最終埋立量はゼロとなりました。
黒崎工場では、
プラント運転条件の見直し、
リサイクル推進
量が減少しました。また最終埋立量はリサイクル推進によっ
廃金属容器等
廃プラスチック
でいきます。
木くず
最終埋立量とリサイクル量
黒崎工場
場外搬出量
最終埋立量
(%) (t)
(t)
100 100
1,500
1,212 80
1,200
リサイクル率
99.5 100
1,200
900
60
900
600
40
600
廃プラスチック・廃油
中間処理
80
60
廃水
(廃酸・アルカリ)
40
440
300
0
20
0 0
’
08 ’
09 ’
10 ’
11 ’
12
担当者の 声
300
0
20
2 0
’
08 ’
09 ’
10 ’
11 ’
12
廃棄物削減とリサイクルに努めていきます
小名浜工場は2012年度も東日本大震災による工場停
なっていますが、
可能な限りリユース・リサイクルに努め
止・製造撤退の影響により、
昨年度に引き続き多くの廃
ていきたいと考えています。
棄物が発生しました。2013年度についても設備解体等
により、2012年度並みの廃棄物が発生する見通しと
小名浜工場 管理部 環境・安全グループ 小林
21
日本化成株式会社 RCレポート2013
チップ
中間処理対象物
(%)
1,500
再生金属
︵再利用不可品︶
ル率の向上、最終埋立量のゼロエミッション達成に取り組ん
リサイクル率
セメント原料・路盤材
加工
今後とも、
一層の環境負荷低減に向けて廃棄物のリサイク
最終埋立量
表面処理剤
汚泥
て2011年度比50%削減となりました。
場外搬出量
燃料・原料・溶剤
廃水
(廃酸・アルカリ)
などを行っており、
2012年度は2011年度に比べ廃棄物排出
小名浜工場
リサイクル製品
茂
埋立
安全
日本化成では、地域の皆様、働く人、
お客様など、私たちを取り巻くすべてのステークホルダー
の安全を第一に考えた事業活動を展開しています。
内在するリスクを洗い出し、顕在化させない対策を構築するとともに、
安全重視の意識づけを徹底し、
事故を起こさない仕組みづくりに取り組んでいます。
また、厳格な化学品・製品安全管理、品質管理体制を通じて、
安全・安心な製品の提供に努めています。
● 保安防災
23
● 労働安全
24
● 化学物質の管理
25
● 品質管理
26
日本化成株式会社 RCレポート2013
22
保安防災
学
(株)
黒崎事業所の
「漏れZEROプロジェクト」
活動に参画
保安防災への取り組み
し、
設備の管理強化活動を実施しています。
保安防災の訓練については、
小名浜工場では、
工場総合防
災訓練を実施しています。黒崎工場では、三菱化学
(株)
黒崎
小名浜工場では、地震および津波に対する対策強化とし
て、2012年度はハード面に対する対策をとりました。ひとつ
事業所の事業所総合防災訓練に参加し、保安防災に取り組
んでいます。
は安全な避難対応であり、
具体的には放送システムの範囲拡
2012年度は、小名浜工場で2件の保安事故が発生し、目
大、
一次避難場所の備品整備、
場内残留者名を速やかに確認
標を達成できませんでした。再発防止に努めるとともに、今
できるシステム導入などを実施しました。もうひとつは早期
後も事故防止活動に取り組んでいきます。
操業再開への対応であり、非常電源の設置、
ライフライン復
旧までに必要な物資の確保などを実施しました。事例研究で
は、
いわき地区石油コンビナート等特別防災区域協議会主催
の
「事故防止事例研究会」
に参加し、事故防止のための活動
SR(安全性の再評価)による
安全性の強化
を行っています。
黒崎工場では、
危険物第4類引火性液体を原料として多量
黒崎工場防災訓練
担当者の 声
SR
(Safety Review:安全性の再評価)
は、
すでにある設備・
に取り扱っています。製
運転・作業の安全性
(危険性)
を検証し対策をとることで、気
造過程では、
漏洩トラブ
づいていなかったリスクを低減していく活動です。
ルから火災事故に発展
小名浜工場では2007年にスタートし今年で7年目になり
するリスクがあるという
ます。検討したテーマは
「停電」
「爆発」
「地震」
「異常反応」
「漏
意識を常に持って保安
洩」
などがあり、
テーマ毎に安全性の再点検と再評価を行っ
事故ゼロへの取り組み
ています。
これらの結果から潜在的なリスクの対応を図り、
安
を行っています。三菱化
全性の強化に努めています。
事故を未然に防ぐために潜在的なリスクの対応に取り組んでいます
小名浜工場では、
リスク評価に基づく設備保全管理、
推進し、異常やトラブルは減少しています。さらに世代
3M変更管理、工事・試運転・試作等におけるSA
(安全
交代に対応するために、事故・トラブルなどの情報を技
性評価)
、既存プロセスのSR
(安全性の再評価)
を実施
術伝承データベースに登録し活用しています。また、
資
しています。これにより類似のトラブル・事故の再発防
格取得や各種訓練を実施し、保安防災に取り組んでい
止、
潜在危険要因への対応が強化されました。
ます。 また、小グループ活動による設備改善や作業改善等を
担当者の 声
小名浜工場 管理部 環境・安全グループ 副島
寿彦
意識の植え付けと定着による保安防災に取り組んでいます
シリケート課では、
「事業を継続的に発展させ、更なる
ス危険予知)
、労安・漏洩RA
(リスクアセスメント)
を真
収益向上を目指す」
ための礎は
「ゼロ災である」
という
剣に議論し、規則集を繰り返し教育する等、いかに形骸
ことを全員で共有しています。事業を継続させるには、
化させず継続実践するか工夫しています。保安事故、
「ゼロ災を継続」
し、技術スキルを上げ製品価値を向上
トラブルの未然防止、再発防止を軸に、我々は
「製造の
しなければなりません。そのためには人的価値も向上
プロである」
という認識を全員が真に思い、同時に
「人
させる必要があります。ゼロ災への取り組みとしては、
づくり」
も視野に入れてゼロ災の継続に取り組んでい
日々のオペレーションから気付く異常兆候や不具合を
ます。
朝会の場で、
全員が
「しゃべり」
「傾聴」
「記録」
することで
「共有」
しています。過去のトラブル事例、PKY
(プロセ
23
日本化成株式会社 RCレポート2013
黒崎工場 シリケート課 課長 矢野
広幸
安全
労働安全
啓発や情報の共有化などを目的とした安全衛生大会なども
労働安全への取り組み
開催しています。
これらの活動の結果2012年度は休業災害
ゼロを達成することができました。
またKY活動、
HH活動のさらなるレベルアップを目指し、
小
日本化成グループでは、小名浜工場・黒崎工場およびグ
ループ会社において、労働災害の撲滅を目指し、KY
(危険予
名浜工場において外部講師による安全教育を実施し、
社内で
安全教育のできる人材の育成に努めています。
知)
活動、
HH
(ヒヤリハット)
活動、
指差呼称などを展開してい
労働災害の発生を未然に防止するため、前述の安全教育
ます。
また、
他社・他場所の重大事故事例について情報を共有
を実施するとともに、
労働災害情報の活用による類似災害の
して対策の水平展開を実施し、
事故や災害の未然防止に努め
防止、過去に発生した労働災害対策の有効性評価の実施な
ています。さらに、
担当役員を委員長として、
社内の他部署・他
ど、
ゼロ災害の達成に向けて取り組みを強化していきます。
工場によるRC監査を定期的に実施しているほか、
安全意識の
休業度数率
日本化成
製造業平均
化学工業平均
(度数率)
2.5
度数率=
2.0
死傷者数
×1,000,000
延労働時間
1.5
安全衛生大会
安全コンサルタント指導風景
担当者の 声
1.0
1.00
0.5
0.85
0
0.00
’
07
’
08
’
09
’
10
’
12
研修の充実に取り組み、事故・災害の未然防止に取り組みます
小名浜工場では、毎年、RC活動方針に基づき労働安全
2013年度は小名浜工場内管理職全員のKY研修とKY
の活動項目を定め取り組んでいます。2012年度は活
トレーナーの育成を計画し、
日本化成場内におけるKY
動の一つであるKY活動
(危険予知活動)
について、運
活動の更なる充実を目指します。
転員全員を対象とした指差呼称、指差唱和、4RKYT
(4
小名浜工場 管理部 環境・安全グループ
グループマネジャー 小沢 修一
ラウンド危険予知訓練)の研修などを行いました。
担当者の 声
’
11
※ 延労働時間は、小名浜工場と黒崎工場勤務者の延労働時間を合算したものです
安全文化のレベルアップを図ります
黒崎工場では、今年度、
「ゼロ災の継続」
を組織目標と
して掲げています。ゼロ災を継続していくためには、現
過去のトラブルレビューの深化を図り、
トラブルを防ぐ
「3S」
(整理・整頓・清掃)
の実践を進めていきます。
状に満足することなく、常に安全文化のレベルアップ
を意識して活動する必要があります。そのためにも、
黒崎工場 シリケート課 課長代理 指田
剛史
日本化成株式会社 RCレポート2013
24
化学物質の管理
化学物質の管理
向けて準備を行っています。
GPS活動について
2011年度より、
自社で製造する化学物質に関してリスクを
近年、国内では化学物質の安全管理体制と法令遵守が強
評価し、
化学物質を適正に管理するとともに、
その評価結果を
く求められており、
化管法
(化学物質排出把握管理促進法)
や
安全性要約書にまとめてお客様を含めた社会一般に公開す
化審法
(化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律)
な
るGPS(Global Product Strategy)という自主的活動を行っ
どにおいて化学物質管理が強化されています。また、欧米や
ています。2012年度は当社製品のうち5化学物質について
アジアでも管理強化が活発化しており、
海外へ輸出する化学
評価を実施しました。引き続きGPS活動を進めていきます。
製品についても、欧州のREACH※1・RoHS※2および米国、中
国、
韓国、
台湾など輸出国に対する化学物質法規制の適切な
対応が求められています。
日本化成グループでは、
これらの法規制への対応と化学品
グリーン管理への取り組み
管理の適切性を保つため、
化学物質・製品管理チームを設置
し、
製品・原料の化学物質管理データベースの構築や、
化学物
日本化成グループは、環境負荷物質を特別管理物質に定
質に関する法規制改正情報の周知などを実施してきました。
め、
すべての製品について、
原材料の購買先や製造の工程を
今後も社内における化学物質・製品管理の充実に向けてさ
調査して、
物質の使用状況や含有割合、
混入や副生の可能性
らに精力的に取り組んでいきます。
がないかを確認しています。収集した情報は
「グリーン情報管
※1 Registration Evaluation Authorization and Restriction of Chemicals:
欧州における化学品の登録・評価・認可および制限に関する規則
理システム」
に蓄積し、
お客様へ迅速・適切な情報提供を行って
※2 Restriction of Hazardous Substances:電気・電子機器に含まれる特定
有害物質の使用制限指令
お客様への安全性情報の提供
います。2012年度は約500件のお客様からのお問い合わせ
に対応しました。2012年度は新規購買を含む購買先に対して
より多くのデータ蓄積を行い、
お客様へのより正確な回答を実
施してきました。
この作業は2013年度も引き続き行います。
お客様が日本化成グループの製品を安全にお取り扱いし
またお客様からの要求は、
特別管理物質以外にアンケート
ていただけるように、
ラベル表示とSDS※3によって必要な情
への回答や国内外法令の該当の有無など広範囲となってきて
報を提供しています。その危険有害性情報は、
GHS※4に基づ
います。2013年度はこれらの要求に応えるべく、
グリーン管理
いて作成し提供しています。
の充実をより一層推進していきます。
日本化成グループでは、
労働安全衛生規則改正に伴い、
全
ての製品について2012年度中にGHS分類の見直しを完了し
ました。引き続きラベル表示とSDSによる情報提供の推進を
図っていきます。
※3 Safety Data Sheet:安全性データシート
※4 Globally Harmonized System of Classification and Labelling of
Chemicals:化学品の危険有害性に関する国際的に調和された分類基準
と表示方法に関するシステム
REACHへの対応
欧州における化学物質規制法であるREACHは、
2007年6
月1日の施行後に欧州で1トン以上製造・輸入される化学物質
すべてを対象としています。
日本化成は、
これらに対応するため、2008年度に対象製品
のREACHへの予備登録を完了させ、
これまでに1製品の本登
録が完了しました。その他の対象製品についても、本登録に
25
日本化成株式会社 RCレポート2013
担当者の 声
お客様への満足度向上を
目標にグリーン管理に
取り組んでいます
2012年10月より、化学物質管理業
務に加え、グリーン管 理 業 務 も 当
チームが担当しています。お客様か
らの化学物質に関するお問い合わせに対して、
グリーン情報
管理システムを活用し、
ご満足いただける回答となるように
心がけています。
今後は、化学物質管理・グリーン管理・品質管理のさらなるレ
ベルアップを目指し取り組んでいきます。
技術開発センター 化学物質・製品管理チーム 大塚
知幸
安全
品質管理
行っていますが、
2013年はこのうち工程SPCに力を入れてい
品質管理への取り組み
きます。工程段階より製品品質の異常を的確かつ迅速に察知
し、
品質トラブルの未然防止を図ります。
3M変更管理システム
日本化成は、
お客様に満足いただける製品を提供するため
原料や工程を変更する際、
変更内容をデータベースに登録
に品質方針を定め、品質管理レベルの維持向上に努めてい
し、
その情報を共有します。変更することによって品質に異常
ます。
が起きないかを製造や出荷にかかわる全員が考え確認する
ことを徹底し、
品質トラブルの未然防止を図ります。
特に、以下2項目は品質の重点項目として2012年に引き
以上の重点項目を実施し、2013年は品質トラブルゼロを
続き注力していきます。
SPC管理システム※
めざします。
2011年から原料・工程・製品の3種類に分けてSPC管理を
※ 統計的な製造工程の管理システム
顧客情報管理システムイメージ
納入仕様書管理システム 運用中
「納入仕様書」
などの重要な情報を製品・納入先
ごとに管理するシステム
RCポータル 導入済
営業支援
情報
QIC※管理システム 運用中
「品質トラブル」
「苦情」
などの情報を製品・納入
先ごとに管理するシステム
RCポータル
納入仕様書管理システム
グリーン情報管理システム 運用中
グリーン管理製品を出荷するための
「購入原材
料品質」
などを製品ごとに管理するシステム
QIC管理システム
事業部
管理部品質保証グループ
原材料認定管理システム 一部運用中
「購買仕様書」
などの情報を原料・供給先ごとに
管理するシステム
グリーン情報管理システム
購入品トラブル管理システム 一部運用中
「購入品トラブル」
の情報を原料・供給先ごとに
管理するシステム
統合型品質管理システム 運用中
事業所から出荷する製品の検査情報を管理し、
「合格製品」
の出荷を管理するシステム
GHS SDS管理システム
SP検査表発行システム
工場品質保証活動
購入品トラブル管理システム
GHS SDS管理システム 導入済
製品ごとにSDSを管理し、併せて法改正などに
よる内容改定を支援するシステム
SP検査表発行システム 一部導入済み
ストックポイントから出荷する製品の検査情報を
管理し、
「合格製品」
の出荷を管理するシステム
品質情報管理システム 運用中
「内部品質不良」
「3M変更」
などの情報を製品ご
とに管理するシステム
品質情報管理システム
原材料認定管理システム
統合型品質管理システム
RC関連の各種システムをメニューとして表示
し、
全体をふかんし作業性の向上を図るシステム
工場
ISO文書管理システム 運用中
(監査管理システム)
ISO文書管理システム
ISOの文書、
監査情報などを管理するシステム
※ Quality Information with Customers:顧客品質情報
担当者の 声
品質の向上と、セキュリティーの強化に取り組んでいます
お客様に満足して使用いただける製品を提供するた
立った製品づくり・サービス提供に努めています。
め、各部署毎に品質目標を設定し品質向上に取り組
また、昨年度は品質管理システムを一新し、作業者権
んでいます。
限や検査結果に対する入力履歴を管理徹底する等セ
特に「 工 程 管 理・変 更 管 理 の 強 化 」に重 点におき、
キュリティーの強化を実施しました。
「SPC管理の強化」
「 統計解析」
により品質不良の未然
防止と更なる品質改善に取り組み、お客様の視点に
黒崎工場 生産管理グループ 佐々木
珠美
日本化成株式会社 RCレポート2013
26
サイトレポート
小名浜工場
理事 小名浜工場長
坂東 良和
RC活動への取り組み
東日本大震災からの復旧と、
震災による一部再建を断念するなどによる工
場としての競争力低下の挽回に、
従業員一丸となって取り組んできた小名浜
工場ですが、震災後の非定常作業などの連続にあっても大きな労働災害や
事故がなく運営ができてきました。これは、非定常であるからこそ各自が高
い緊張感を持って業務にあたってきたからであると認識していますが、
一方
非定常から定常な生産体制に移行するにあたり、
今後のRC活動のあり方を
見直す時期にきたと考えています。
そこで、
改めてRC活動をじっくりと考えてみるべく、
この春からまずは課長
以上を対象として、
RCとは何のために活動するのか、
これまでの活動をどの
ように評価するか、
自分たちに足りないものは何か、
などを複数回にわたって
議論してみました。そうすると、
これから何をするべきかが各々の部署で見え
てきて、
自分がやることを自分で決めて計画するというサイクルが始まりまし
た。実際の活動実行はこれからですが、
自ら考え自ら活動し、
その結果を自ら
検証して修正していくという正のスパイラルができてくるのではないかと期
待しています。
その結果として強い工場を作り、
更には競争優位の工場作りに努めていき
●
所在地
●
592m
敷地面積 617,
福島県いわき市小名浜字高山34
2
●
従業員数 174名
●
濃硝酸、
希硝酸、
製造品目 電子工業用高純度薬品、
紫外線硬化性樹脂、
脂肪酸アマイド、
タイク 、
接着剤、
ホルマリン、
AdBlue
ます。
重点的な取り組み
労働安全
環境保全
小名浜工場は、
2008年から休業度数率ゼロが5年にわたり今日まで継続
東日本大震災後の一部再建断念などにより、
定常時の環境影響物質の排
しています。
しかしながらこの結果に満足することなく、今後も地道な活動
出量は減少してきました。また、
蒸気などのエネルギーロスを削減する活動
を続けていきます。
でも、
一定の成果がありました。
具体的には、
新たな手法やシステムなどを取り入れるのではなく、
従来か
しかしながら一方では、
設備や操業の不具合によって、
非定常な環境影響
ら続けてきた危険予知や基本動作を、
「誰もが」
「いつでも」
「手を抜かず」
実
物質の排出が見られたことから、
一時的な非定常状態であっても定常時と
行できるための活動に注力していきます。A:当たり前のことを、
B:ぼんやり
同レベルの環境影響を確保することが、
今後目指す活動であると認識して
せずに、
C:チャンとやることができる
(ABC)
ことが極めて難しく、
一方でこれ
います。具体的には、
公共水域に排出する排水のリスクを低減する活動を実
らができる組織が最も強い組織であると信じ、
その徹底に努めていきます。
践していきます。
設備保全・保安安全
設備管理では、
リスクベースメンテナンスの手法がすっかり定着して、
リ
スクを一定レベル以下に保ちつつ、
かつ修繕コストも膨らまない状態になっ
ています。
一方で、
外部環境は我々の進歩を超える速さで変化しており、
さらに設備
品質管理
従来から認証を継続してきたISOシステムは、
今後も維持管理していくと
同時に、
システム変更にも柔軟に対応していきます。
加えて、
製品品質管理においては、
小名浜工場の全製品についてSPC管
理の導入を完了させました。全製品導入の結果、SPC管理を駆使してもな
管理レベルを向上させる必要があると認識しています。そこで今年は、
従来
お工程や品質に変化がない超安定製品もあることが再認識されました。ま
の機械設備に加えて、
計装設備にもリスク評価をベースとしたメンテナンス
た、
SPC管理によって従来では認識されなかった不具合の兆候が早期に発
手法を取り入れるなどして、外部環境に対応した設備管理レベル向上に努
見され、
未然に処置された事例もありました。
めていきます。
SPC管理が有効な製品については引き続きこれを管理していきますが、
顧客要求は常に変化しますので、
今後も一層の柔軟な品質保証活動に努め
ていきます。
27
日本化成株式会社 RCレポート2013
黒崎工場
黒崎工場長
森山 隆
RC活動への取り組み
黒崎工場は三菱化学㈱黒崎事業所内に立地し、主に無機製品の製造を
行っています。工場内では、
多くの危険物を取り扱っていること、
多量の廃水
を排出していること等から、
三菱化学㈱と合同事業所の位置付けで、
RC活動
に取り組んでいます。
私たちは、
日本化成グループ
「コーポレートスローガン」
のもと、
お客様に
「安心」
をお届けするため、
また工場で働くすべての従業員の
「安全と健康」
を
守るために、
次のRC活動方針を心をこめて推し進めます。
①職場に潜む危険要因を洗い出し、
リスク低減のための措置を検討・実施
することにより、
職場の改善を計画的に行います。
②関係法令および工場の規定類を遵守します。
③廃棄物の削減や省エネルギーの推進等、
環境負荷低減に取り組み、
環境
保全に努めます。
④すべての従業員との協議を尊重し、
良好なコミュニケーションを持つこ
とで、
労働災害の予防や健康づくりを促進します。
●
所在地
●
敷地面積 50,000m
福岡県北九州市八幡西区黒崎城石1-1
2
●
従業員数 41名
●
希硝酸、
硝酸塩類、
AdBlue 、
製造品目 濃硝酸、
合成石英粉、
メソピュア
⑤必要な教育訓練を定期的に実施し、
安全意識の向上を図ります。
重点的な取り組み
保安防災
コミュニケーション
近年の事故やトラブルを見ると、
その多くは
「設備」
「材料」
「製法」
、
いわゆ
黒崎工場では地域および従業員のコミュニケーションの一環として、
黒崎
る3M変更を行ったタイミングで発生しています。私たちは、
こうした事故や
地区美化推進協議会が主催する街美化清掃活動に参加しており、
場内でも
トラブルの未然防止への取り組みとして、
工場を挙げて
「変更管理の徹底」
毎週金曜日に全員参加の3S活動を実施しています。毎朝のあいさつ運動
と
「有害物の漏洩対策」
に取り組んでいます。
では、気持ちの良い
「ご安全に!」
の声を各門で聞くことができます。私たち
特に
「変更管理」
については、
チェックリストやデータベースを活用するこ
は、
お客様や地域の方々にいつでもお越しいただけるような、
活き活きとし
とで、
変更に伴うリスクを抜けなく摘出・対策し、
トラブルの防止へつなげて
た工場づくりを目指しています。
います。また、
万が一事故が発生した場合に備えて、
定期的に訓練を実施し
ています。今年は三菱化学㈱黒崎事業所の協力のもと、
地元消防署にも参
加していただき、
危険物漏洩火災を想定した
「突発防災訓練」
を行いました。
このような大規模な訓練
(1回/数年)
に加えて、
毎年各グループで防災訓練
や地震避難訓練を実施しており、
いざという時、
行動に移せるよう日頃から
緊急事態に備えています。
一方、
保安安全の意識向上のために、
事業所内で定期的に開催される消
防法や高圧ガス保安法等に関する保安教育、
および各種講演会にも積極的
に参加しています。繰り返し受講することで、
法令の知識が深まり、
3M変更
時の法対応も確実に行うことができます。
突発防災訓練
私たちは、
「お客様と地域から信頼と評価を得られる工場」
を目指して、
決
して保安事故を起こさないという強い意志を胸に、一つひとつの活動に取
り組んでいます。
クリーンフライデー
日本化成株式会社 RCレポート2013
28
グループ会社のRC活動
日化運輸
取締役社長
鈴木 美雄
会社概要
日化運輸
(株)
は、1964年7月に日本化成
(株)
の製品輸送部門を担
う会社として発足しました。ケミカルローリー車をはじめとするさまざ
まな車種と高圧ガス・危険物等の法定資格を有する運転乗務員、そし
てそれらをサポートする体制も整えています。
また、1999年9月には日本化成
(株)
小名浜工場の物流業務を担当
していた日化産業
(株)
と統合。製品の充填から保管・出荷、輸送までの
一貫物流体制を構築し、安全・安心で安価な物流サービスを提供して
います。
RC活動については、日本化成
(株)
の中期経営計画およびRC活動
方針に基づき、
「 中期経営計画に織り込んだアクションプランの目標
●
達成」
「コンプライアンスの徹底」
「ボトムアップの小集団活動」
「 外部
本社所在地
福島県いわき市小名浜字高山34
●
認証
(ISO9001・ISO14001)
」
を柱とする年間スケジュールを作成。
設立
1964年
(昭和39年)
7月
●
その進捗を毎月確認することで、RCパフォーマンスの向上を図ってい
資本金
60百万円
●
ます。
従業員数
169名
●
事業内容
一般貨物自動車運送事業、
産業廃棄物収集
運搬事業、
作業請負事業
RC活動のTOP
ICS
環境保全への取り組み
環境への取り組みとして、
環境対策車輌
(尿素SCRシステム搭載車)
と低
燃費タイヤの導入、
アイドリング停止の徹底やデジタル・タコグラフ導入に
よるエコドライブを推進して排出ガス量の削減に取り組んでいます。社内で
は廃棄物分別、
資源のリサイクル、
ユーティリティー削減を行っています。
労働安全・保安防災への取り組み
「労働災害ゼロ」
「保安事故ゼロ」
を目標に、
協力会社と合同の月例安全会
議開催などによる安全活動の推進、外部講師による
「交通労働災害防止安
全講習」
「フォークリフト安全操作講習」
を年1回開催しています。緊急時の
対応として、
輸送中の有害物質漏洩を想定した防災訓練と緊急通報訓練な
トラックドライバー・
コンテスト
どを実施しており、化学品の輸送においてはイエローカードの携帯や万が
一に備え緊急防災資材を社内に常備するなど、
迅速・的確に対応できるよう
にしています。また、法定資格などの計画的な取得、安全作業実技訓練、
ト
ラック協会主催の
「トラックドライバー・コンテスト」
への参加、
SDSによる物
性の教育、
化学薬品事故の重大性認識教育などを通して、
運転技能・専門知
識の向上と安全意識の啓発を図っています。さらに、
安全性優良事業所とし
ての認定
(Gマーク)
を継続するため
「セーフティチャレンジ
(交通安全:無事
故無違反)
」
などに参加し、
地域とのコミュニケーションを図っています。
29
日本化成株式会社 RCレポート2013
液体アンモニア漏洩を想定した緊急処置訓練
日化エンジニアリング
取締役社長
佐藤 幸利
会社概要
日化エンジニアリング
(株)
は、1967年8月に日本化成
(株)
の設備技術部
門を担当する会社として設立されました。以来、長年培った豊富な技術と経
験を活かして、
化学プラントの建設工事・メンテナンス、
電気・計装工事、
土木・
建築工事など幅広い事業を展開しており、
総合エンジニアリング会社として
日本化成グループの一翼を担っています。
RC活動については、
「RCパフォーマンスの向上」
「コンプライアンスの徹
底」
「トラブルの未然防止の推進」
を重点目標に、
「保安防災」
「労働安全」
「環境
保護」
「品質保証」
「社会への貢献」
の5つを活動の柱として取り組んでおり、
社
員の保安防災意識の更なる向上を図りながら確かな技術力でお客様のニー
ズに応えていきます。
●
本社所在地
福島県いわき市小名浜字林ノ下20
●
設立
1967年
(昭和42年)
8月
●
資本金
100百万円
●
従業員数
137名
●
事業内容
プラントの建設およびメンテナンスに
おける機械、
電気・計装、
土木・建築工事
● ホームページ
http://www.nikkaengi.co.jp/
RC活動のTOP
ICS
環境保全への取り組み
労働安全衛生への取り組み
各部担当者が毎回時流に沿った資料を作成し月2回の
「安全確認の日」
に
「労働災害ゼロ」
を目標に、
工事ごとにリスクアセスメントの手法を用いて
環境教育を実施しています。また、
コピー枚数の削減、
節電やゴミの分別細
作業手順を作成しています。また、過去の労働災害・HH
(ヒヤリハット)
につ
分化によるリサイクル率の向上、
エコキャップ運動などの省資源活動に取り
いてもリスクアセスメントの手法を用いて再評価し、作業手順の見直しを
組み、
成果をあげています。
行っています。
産業廃棄物については、
適正に処理されていることを確認するために定
期的に産業廃棄物処分場の現地確認を実施しています。
このほか、
地域主催の清掃活動への参加、
週1回の事務所周辺の清掃、
フ
ラワーポットやグリーンカーテンの設置などの美化活動を積極的に実施し
ています。
今年度から間接部門もHH活動・KY
(危険予知)
活動を取り入れることと
し、
必須活動として
「手すり持ち活動」
「走らない活動」
を加えて、
全社で危険
予知と安全意識の向上に取り組んでいます。
このほか、
日本化成グループ安全の日の社内5S巡視、定期健康診断に
基づく健康指導、
ストレス調査によるメンタルヘルスケアなどを実施してい
ます。
地域貢献活動
無災害で竣工したさすいち様店舗
日本化成株式会社 RCレポート2013
30
グループ会社のRC活動
日化トレーディング
取締役社長
取溜 博之
会社概要
日化トレーディング
(株)
は、
1945年11月に日本化成
(株)
とそのグループ
会社社員の福利厚生事業を担う会社として設立されました。その後、
高圧ガ
スや工業薬品の販売を開始し、
日本化成グループの商事部門としての地位
を確立。現在では、
日本化成グループの化成品・無機化学品・機能化学品、
他
社の工業薬品・各種産業用燃料・高圧ガス・電子材料などの企業向け商品を
はじめ、LPGなどの家庭向け商品も販売するなど、多岐にわたる商品を取り
扱っています。
柔軟な発想を持つ社員一人ひとりのチャレンジを尊重するとともに、
時代
の変化とともに多様化するお客様のニーズを的確に捉え、
より優れた商品や
サービスを提供しています。
●
本社所在地
福島県いわき市小名浜字隼人50-4
●
設立
1945年
(昭和20年)
11月
●
資本金
60百万円
●
従業員数
32名
●
事業内容
無機化学品、
有機化学品、
工業用ガス、
LPG、
木材加工用接着剤、
重油、
軽油、
灯油、
ガソリン等の石油製品、
電子材料、
物流資材の販売
● ホームページ http://www.nktr.co.jp/
RC活動のTOP
ICS
環境保全への取り組み
商社としての省エネ活動
(節電、節水)
、並びに廃棄物の分別で再資源化
を促進し、
産廃物の削減に取り組んでいます。
また、
事業活動の一環としてお客様から排出される廃棄物のリサイクル、
リユースの提案を行い、
環境負荷低減活動を実施しています。
労働安全、保全防災への取り組み
職場の災害未然防止として、
5S
(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)
活動があ
ります。
この中でも特に重要と認識している
「整理」
「整頓」
にポイントを絞っ
た
「2S活動」
が、
職場の保安活動として定着しています。
2S
(整理・整頓)
活動では、
不要なものを取り除く
「整理」
と、
必要なものを
使いやすく、取り出しやすいように、あるべき場所に正しく置く
「整頓」
を行
い、
職場内にある
「物」
を必要なものと不要なものに分けます。
また、
お客様に品物を届けるために車を運転することが多いため、
地元警
察署との交流を密にした交通安全運転活動に注力しています。
保全防災活動においては、
東日本大震災の教訓から、
高圧ガス容器置き
場の転倒防止治具を追加し強化しました。
小名浜港の地震津波発生を想定した防災訓練、通報訓練などを実施し、
今後もさらなる安全に向けた取り組みを強化していきます。
ゴミの分別
高圧ガス容器置き場
31
日本化成株式会社 RCレポート2013
始業前のアルコールチェック
小名浜蒸溜
取締役社長
藤倉 剛
会社概要
小名浜蒸溜
(株)
は、各種溶剤の蒸留精製事業を展開している蒸留専業
メーカーです。お客様の製造工程から排出された混合物を蒸留して有用物を
分離回収したり、
不純物を含んだ使用済み溶剤を蒸留精製してリサイクルす
る事業を展開しています。廃棄物として燃焼処理されたり、
蒸発して大気に放
出されたりする有機溶剤を回収、
蒸留精製し、
再利用可能な溶剤として提供。
VOC排出削減対策に貢献し
事業を通してCO2排出削減や地球温暖化防止、
ています。
25年以上にわたって培ってきた技術と蓄積したノウハウで、
お客様のさま
ざまな環境保全ニーズにお応えしています。
●
本社所在地
福島県いわき市小名浜字高山312-5
●
設立
1986年
(昭和61年)
3月
●
資本金
80百万円
●
従業員数
21名
●
事業内容
有機溶剤などの蒸留・精製
● ホームページ
http://www.ojr.co.jp/
RC活動のTOPICS
環境保全への取り組み
小名浜蒸溜
(株)
は、
お客様の使用済み溶剤を蒸留精製し、限りある資源
の有効利用を可能にする事業を通して地球環境保全や温暖化防止に貢献
しています。
また、
製造プロセスの見直しによる産廃排出量の削減、
蒸気ドレンの回収
労働安全・保安防災への取り組み
「労働災害ゼロ」
「保安事故ゼロ」
の継続を目標に、
さまざまな活動に取り
組んでいます。
労働安全については、
日々の5S活動に加え、
ヒヤリハット発掘などの危険
予知活動や不具合・不安全箇所の改善、SDSでの安全教育、事故事例を題
や蒸気配管長の短縮による燃料使用量の削減など、
日々の生産活動におい
材にした討論会など、
社員の危険に対する感受性を高める活動に力を入れ
ても環境保全に努めています。
ています。また、
外部研修機関による労安法関係の講習や年1回のフォーク
リフト安全作業講習、資格取得の推進などを通じて知識レベルの向上も
図っています。
一方、
保安防災については、
蒸留に伴う異常反応を回避すべく、
蒸留前の
組成・性状を綿密に分析・評価しています。また、
日々の自主保全活動で装
置のメンテナンスを実施するとともに、
保安リスクを低減する健全性検査と
診断を定期的に実施し、
適切な改善計画を立案・実行しています。
こうした取り組みとともに、
緊急時に備えた消火ポンプの作動訓練、
漏洩拡
大を防止する排水溝遮断や土嚢構築訓練などを実施しています。また小名
浜共同防災協議会と消防署と連携した事業所防災訓練を実施しています。
事業所防災訓練
日本化成株式会社 RCレポート2013
32
社会
環境保全や安全性確保と並んで重視しているのが、
コーポレート・ガバナンスの充実と徹底したコンプライアンスの推進です。
さらに、事業を展開している各地域との絆を育むなど、
多面的な活動を実践し、ステークホルダーから高い信頼を得る
誠実な企業グループであることをめざしています。
33
● コーポレート
・ガバナンス
34
● 地域社会との共生
36
● 情報開示
36
● RC活動の歩み
36
日本化成株式会社 RCレポート2013
コーポレート・ガバナンス
行っています。
コーポレート・ガバナンスの考え方
監査役および監査役会
監査役会は、
社外監査役3名で構成され、
月1回開催されて
日本化成グループは、
コーポレート・ガバナンスの強化・充実
います。常勤監査役1名は、
取締役会、
経営会議などの意思決
を経営上の最重要課題と位置づけており、
経営における重要
定会議に出席し、
取締役の業務執行をチェックしています。ま
事項に関する意思決定および業務執行を迅速かつ的確に実施
た、監査室および会計監査人と連携し、計画的な業務監査を
するとともに、
コンプライアンスの一層の徹底を図っています。
実施しています。
監査室
コーポレート・ガバナンス体制
監査室は、
監査役、
会計監査人と連携し、
日本化成グループ
内の独立的立場
(経営者の視点)
から、
内部監査を通じて業務
の有効性・効率性、
法令遵守、
財務報告の信憑性の確保など、
取締役会
内部統制の目的達成のためのチェックを行っています。
取締役会は月1回以上定例的に開催し、
重要な経営課題に
内部統制推進室
関する意思決定を迅速に行っています。
また、
必要に応じ臨時
取締役会を開催し、
機動的な意思決定を図っています。
2013年2月1日付で新たに内部統制推進室を設置しまし
た。内部統制推進室は、
日本化成及び日本化成グループの内
経営会議
部統制システム整備の推進、
内部統制システムの整備および
経 営 会 議は、日本 化 成および日本 化 成グ ル ープ 全 体
運用状況の評価並びにこれらの改善の推進に取り組み、
内部
の経営施策や、各部門の重要な執行案件にかかる審議を
統制機能の強化を図っています。
コーポレート・ガバナンス体制図
株主総会
監査役会
監査
監査
会計監査人
選任・監督
連携・情報交換
監査
取締役会
代表取締役
グループ・内部統制推進会議
監査室
担当者の 声
監査
経営会議
独占禁止法遵守委員会
内部監査
各事業部門・グループ会社
グループ一丸となってコンプライアンス意識の向上に取り組んでいます
日本化成グループでは、
グループのコーポレート・ガバ
り、親会社の三菱化学
(株)
が実施するコンプライアン
ナンスの強化・充実を経営上の最重要課題と位置付け
スネット研修に参加する等、全構成員の意識の一層の
ており、その推進のために、組織、会議体、制度等を整
向上を図っています。今後とも、社会から信頼される日
備し、その適切な運用に努めています。一方、
グループ
本化成グループであり続けるべく、
コーポレート・ガバ
のコーポレート・ガバナンスの推進、特にコンプライア
ナンスの強化・充実に取り組んでいきます。
ンスの一層の徹底においては、
グループ構成員一人ひ
とりの意識の向上が不可欠であることから、グループ
構成員を対象としたコンプライアンス研修を開催した
本社 総務人事部 総務グループ
グループマネジャー 鳥原 伸一
日本化成株式会社 RCレポート2013
34
コーポレート・ガバナンス
内部統制の取り組み
コンプライアンスの徹底
日本化成グループ内部統制推進体制
監査役会
コンプライアンスの徹底により、
お客様はもとより、
社会か
取締役会
らの信頼に応えていくことが、企業存続の基礎であるとの認
報告
識のもと、
日本化成グループの構成員一人ひとりのコンプラ
社長
内部監査
監査室
意思決定
コンプライアンス推進、
リスク管理
経営会議
グループ・内部統制推進会議
経営戦略
(含む事業リスク)
と
執行上の重要事項の審議
執行全般について
コンプライアンスおよび
リスク管理の観点から必要な
対策の審議とモニタリング
グループ・コンプライアンス・
リスク管理委員会
コンプライアンス、
リスクマネジメント全般の対応
内部統制の取り組み
イアンスに対する意識と知識の維持・向上に努めています。
2013年2月から4月にかけて、
日本化成グループ全構成員
を対象とするコンプライアンス研修を実施しました。その他に
も社内外講師による講演会・勉強会等を実施し、
さらに親会社
である三菱化学㈱が実施するコンプライアンス自主研修
(ネ
ット研修)
、
意識調査等にも参加しています。
リスク管理の強化
「日本化成グループ・リスク管理規程」
に則り、
リスク管理体
2006年5月の取締役会において決議した
「内部統制シス
制を構築しています。その目的は、
事業活動に伴う重大なリス
テム整備の基本方針」
に基づいて、
内部統制システムの強化・
クの顕在化を防ぐとともに、
万一リスクが顕在化した場合でも
徹底を図るとともに、
毎期終了後に取締役会で運用状況を検
その損害を最小限にとどめることで、
企業の社会的責任を果
証しています。
たし、
企業価値の維持・向上を図ることです。
2013年2月に内部統制推進室を設置し、内部統制の取り
組みを一層強化することとしました。
毎年度、
9月にリスク項目の洗い出し・評価を実施した後、
各
リスク項目の対策を検討・実施し、
翌年3月にその進捗を確認
した上で、
4月からの翌年度1年間をかけて重大リスク案件の
J-SOXへの対応
日本化成は2012年3月期決算における内部統制報告書に
おいて
「有効」
を表明し、
監査法人からも
「無限定適正」
の評価
を受けました。
この良好な体制を維持するべく、
各社・各部門、
監査室の関係者間で連携しながら、
さまざまな取り組みを行
っています。
J-SOXへの対応における重点項目
1.● グループ全体にわたる統制環境の充実
● 共通する内部統制ルールの徹底とリスク管理体制の強化
2.● 事業目的に大きくかかわる重要業務プロセスにおける
内部統制の評価
● 体制の確立と継続的運用
3.● J-SOXに対応したグループ内部監査の充実
35
日本化成株式会社 RCレポート2013
レビューを実施していくことによりPDCAを回しています。
社会
地域社会との共生/情報開示/RC活動の歩み
地域社会との共生
RC活動の歩み
日本化成では、地域との共生をテーマに、地域の皆様と良
1995年
●
NKC活動
(TPM的小集団活動)
開始
(3年間)
好なコミュニケーションを図りながら、地域社会の発展への
1996年
●
第4次中期経営計画 開始
(3年間)
貢献に努めています。
1997年
●
小名浜工場:ISO9002認証取得
1998年
●
NKC活動 Part-2 開始
(1年間)
1999年
●
●
第5次中期経営計画 開始
(3年間)
NKC活動 Part-2ダッシュ 開始
(3年間)
2000年
●
黒崎工場:ISO14001認証取得
2002年
●
第6次中期経営計画
「Ds Plan 21」開始
(3年間)
小名浜工場:ISO9001認証更新
NKC活動 Win21 開始
(3年間)
いわきおどり
●
工場周辺清掃活動
(小名浜工場)
●
2003年
担当者の 声
●
地域に親しまれる企業を
目指します
● グループ会社へRC活動の展開
2005年
●
2006年
●
共生のためにさまざまな活動に取り組
んでいます。例えばいわき市に立地す
る小名浜工場では、
地域で開催される
行事の際に、
敷地の一部を駐車場として開放する等の協力を
行ったり、
月1回の工場周辺の清掃に取り組んでいます。また、
昨年は、
社内行事として開催したウオーキング大会において、
わきおどり小名浜大会」
には日本化成グループ約50人が参加
し夏の夜に汗を流したり、毎年2月に開催される
「いわきサン
シャインマラソン大会」
では、
コースに隣接しているフェンスに
●
2007年
●
2009年
●
●
●
2011年
●
2012年
●
日本化成グループのRC活動への取り組みを多くのステー
ホームページ上に掲載しています。
WEB
「日本化成株式会社」トップページ
RCレポート2007 発行
RC監査 実施
RCレポート2009 発行
RC監査 実施
黒崎工場:労働安全衛生マネジメントシステム
(OSHMS)
取得
● RCレポート2010 発行
● RC監査 実施
2010年
情報開示
RCレポート2006 発行
黒崎工場:ISO9001認証取得
RC監査 実施
第8次中期経営計画
「NKC-Plan 2010」開始
(3年間)
● RCレポート2008 発行
● RC監査 実施
2008年
積極的に取り組み、
地域に親しまれる企業を目指しています。
クホルダーの方々に知っていただくために、
「RCレポート」
を
●
●
横断幕、
のぼり旗を掲げ応援をするなど、
地域社会との交流に
洋二
第7次中期経営計画
「New Ds Plan 21」開始
(3年間)
● 日本化成グループ・
コンプライアンス推進プログ
ラム運用開始
● New Ds Plan 21に伴うRC活動 開始
(3年間)
● RC監査 実施
● New Ds Plan 21に伴うNKC活動 開始
●
参加者から寄付を募り、災害復興のためにいわき市に寄付を
行う等の活動を行っています。更に、
毎年8月に開催される
「い
実施宣言
小名浜工場:ISO14001認証取得
2004年
日本化成グループでは、
地域社会との
小名浜工場 総務人事部 小名浜総務グループ 小野
● 日本化成RC活動
第9次中期経営計画
「NKC-Plan 2015」開始
(5年間)
● RCレポート2011 発行
● RC監査 実施
●
RCレポート2012 発行
RC監査 実施
http://www.nkchemical.co.jp/
日本化成株式会社 RCレポート2013
36
〒104-0033 東京都中央区新川1-8-8 アクロス新川ビル
お問い合わせ先:経営企画部
TEL:03-5540-5884 FAX:03-5540-5961
レポートに関する内容はホームページでもご覧いただけます。
http://www.nkchemical.co.jp/
発行:2013年11月
この冊子は、FSC ○R 認証紙、植物油100%のインキを使用し、
「 水なし印刷」
で印刷しています。
次回発行予定:2014年11月
Printed in Japan