無機化学1シケプリ

無機化学練習問題解答
1
−1 me4
−13.6
=
eV
n2 8 2 h2
n2
1
1
n = 2 と n = 3 のエネルギー差は E3 − E2 = 13.6( 2 − 2 ) = 1.89eV
2
3
En = −
2
l 方位量子数 0から n − 1 までの n 個で s, p, d, f · · · に対応する。
m 磁気量子数 −l から l までの 2l + 1 個で軌道の縮退に対応する。
n = 1 l = 0, m = 1
n = 2 l = 0, m = 1 l = 1, m = 3
n = 3 l = 0, m = 1 l = 1, m = 3 l = 2, m = 5
n = 4 l = 0, m = 1 l = 1, m = 3 l = 2, m = 5 l = 3, m = 7
n = 5 l = 0, m = 1 l = 1, m = 3 l = 2, m = 5 l = 3, m = 7 l = 4, m = 9
3
イオン結合 イオン間の静電引力による結合
共有結合 原子軌道同士が重なり合い電子を共有して形成される結合
金属結合 金属陽イオンの格子とその間を自由に動き回る価電子との相互作用による結合
水素結合 H + が電気的に陰な原子間に位置してできる結合
ファンデルワールス結合 誘起された電子双極子モーメント間の相互作用による結合
4
対角線の関係 周期表において、ある原子とその右下にある原子の性質が似ているという性質
ランタノイド収縮 ランタノイドは4 f 電子の遮蔽効果が小さく、5S 他の大きな n の軌道に核電荷が大き
く影響し、原子半径が小さくなる
ポーリング第一法則 イオン結晶は陰イオンの細密充填構造の隙間に陽イオンの入った構造を持ち、陽イオ
ンの大きさは隙間より少し大きい
HSAB hard and soft acids and bases 陰陽イオンを硬い、やわらかいに分ける概念。 硬い酸は硬い塩基
と、やわらかい酸はやわらかい塩基と親和性がある硬いとは比較的サイズが小さく、分極しにくい酸、塩基で
1
あり、やわらかいとはサイズが小さく分極しやすい酸、塩基である。
5
Fe(1s)2 (2s)2 (2p)6 (3s)2 (3p)6 (3d)6 (4s)2
Cu(1s)2 (2s)2 (2p)6 (3s)2 (3p)6 (3d)10 (4s)1
6
水和現象 陽イオンには水分子の負極(酸素分子)が、陰イオンにはには水分子の正極(水素分子)が集ま
り、正負の電荷が引き合うことが水の溶媒作用をもたらしている。
水和エネルギーはイオンの大きさが大きいほど大きく、電荷が大きいほど大きい。
イオン半径の差が大きい結晶は水によく溶ける。
7
同周期では原子番号が大きいほど半径は小さくなる。理由 Z が大きいほうが最外殻が中心にひきつけら
れる。
同族では周期が大きいほうが半径が大きくなる。 理由 n が大きい方が軌道が空間的に広がる。
8
各周期では希ガスが最大でアルカリ金属が最小となる。同族では周期が大きくなるほどイオン化ポテンシャ
ルは小さくなる。
また、閉殻、半閉殻は安定なため、閉殻、半閉殻の次の原子ではイオン化ポテンシャルは小さくなる。
9
格子エネルギー (U) =クーロンエネルギー (Ec ) +ボルン型反発エネルギー (Ev )
e2 z2
Ev = b exp (−ar) U = Ec + Ev
r
e2 z2
dU
= −ab exp (−ar) + A 2 r = r0 で dU
dr = 0 とすると、
dr
r
2 2
2 2
Ae z
ez
exp (ar0 )
ab exp (−ar0 ) = A 2 b =
r
aqr02
Ae2 z2
1
よって、平衡での格子エネルギーは、U(r0 ) = −
(1 −
)
r0
r0 a
Ec = −A
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VSEPR 注目する典型元素の原子が持つ電子対が、電子対同士のお互いの反発エネルギーが最小となるよう
な形をとると考える理論。
2
11
ミラー指数 (1,1,1) 面 x + y + z − 1 = 0 (1,1,0) 面 x + y − 1 = 0, z は任意
12
ルイス酸の定義 電子対受容体が酸であり、電子対供与体が塩基であるという定義。
NH3 の非共有電子対を Ag+ が受け入れる。よって Ag+ が酸で NH3 が塩基。
13
水溶液中には H + , Na+ , CN − , OH − , HCN が存在する。
マスバランス [CN − ] + [HCN] = 0.4 かつ、[Na+ ] = 0.2
チャージバランス [H + ] + [Na+ ] = [CN − ] + [OH − ]
[H + ][CN − ] [H + ]([H + ] + [Na+ ] − [OH − ])
=
ここで、[Na+ ]
[HCN]
0.4 + [OH − ] − [H + ] − [Na+ ]
[H + ][Na+ ]
Ka =
, [H + ] = 7.2 × 10−10 M, [OH − ] = 1.4 × 10−5 M
0.2
平衡定数 Ka =
[OH − ]
[H + ] から、
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2つの物質の標準電極電位を比較し、標準電極電位が大きいほうがイオン化傾向が小さく酸化剤になりやす
い。ある物質のエネルギーがはフェルミエネルギーより小さいと、フェルミ準位から電子を受け取れ、還元さ
れる(酸化剤)、逆にフェルミエネルギーより大きいと電子を受け渡しやすく還元剤になる。
15
RT aZn2+
ln
nF aCu2+
2+
Zn + Cu −→ Cu + Zn2+ から、E 0 = 0.34 − (−0.76) = 1.1v
1
8.31 × 298
ln
= 0.98V
よって、E = 1.1 −
4
0.0001
2 × 9.64 × 10
4
G = −nFE から、 G = −2 × 9.64 × 10 × 0.981 = −1.9 × 105 J
E = E0 −
16
RT
a 2+
ln Cu において、E 0 = 0.521 − 0.153 = 0.368V
nF (aCu+ )2
nF
= K よって、ln K = RT
× E 0 > 0 以上から、K > 1 で、平衡は右に移りやすい。
2Cu ⇔ Cu + Cu2+ で E = E 0 −
平衡では、E = 0 かつ、(aaCu2+
+ )2
Cu
以上何か質問、間違いがありましたら吉松まで連絡してください。
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