Muroran-IT Academic Resources Archive Title Author(s) Citation Issue Date URL 無段変速同期機の動特性(3) 近藤, 修 室蘭工業大学研究報告.理工編 Vol.7 No.1, pp.13-25, 1970 1970-07-15 http://hdl.handle.net/10258/3484 Rights Type Journal Article See also Muroran-IT Academic Resources Archive Copyright Policy Muroran Institute of Technology 無段変速同期機の動特性 ( I I I ) 近 藤 修 Dynamic Characteristics of the Variable Speed Synchronous Machine ( I I I ) Osamu Kondo ~ Abstract Int h i spaper,t h eauthord i s c u s s e st h en o n l i n e a rc h a r a c t e r i s t i c so ft h ev a r i a b l espeed synchroe s p e c i a l l yt h巴 n o n l i n e a rs 吟b i l i t yo ft h esystemwhenal a r g el o a dtorquei ssuddenly nousmachine, a p p l i e dt oi t ss h a ft . Generally,asystem c o n t a i n i n g synchronous machine has i n h e r e n t l yt h et r o b l eo fs t e po u t h a r a c t e r i s t i c so ft h emachine,s ot h ev a r i a b l e speed on t h eo p e r a t i o n because o f power a n g l巴 c synchronousmachinecouldnotg e tr i do ft h i sphenomenas i n c ei t smainmachinei ssynchronous machine. The moment o fi n e r t i ao ft h er e v o l v i n gs t a t o r andmagnetic f i u xo ft h ea u x i l i a r y machine whicha r e importantt od e s i g nand o p e r a t i o no ft h esystem a f f e c tt h en o n l i n e a rs t a b i l i t yo ft h巴 s y s t e m . Thesee f f e c t sa r ei n v e s t i g a t e d byusingananaloguecomputer . Ther e s u l t so ft h ea n a l y s i sa r ea sf o @ l l o w s . e v o l v i n g ( 1 ) Nonlinear s t a b i l i t yo f the system depends mainlyon t h er e s p o n s i b i l i t yo ft h巴 r s t a t o randt h eenergyabsobedi n t ot h ea u x i l i a r ymachines. s : ; ' l r,where1 8i st h 巴 m omento fi n e r t i ao ft h er e v o l v i n gs t a t o rand ( 2 ) Undert h ec o n d i t i o nI 1 ri st h emoment o fi n e r t i ao ft h er o t o ro ft h esystem,t h en o n l i n e a rs t a b i l i t yl i m i ta g r e e swith t h巴 s t e a d ys t a t es t a b i l i t yl i m i to ft h es y s t e m . 1.まえがき 前報 1), 2 ) 迄無段変速同期機の線形動特性を論じて来たが,この第 3報では,非線形動特性, 特に負荷トルクの突然,大幅な印加による非線形安定性を取扱う。 一般的に, 同期機を含む系統は, 同期機の出力対内部相差角特性により, 本質的に同期 外れ,脱調の可能性を秘めているが,無段変速同期機においても,その主機が同期機であるか ら,この現象から逃れることは不可能で,これがこの系の設計上,運転上のー問題点となるも のと考えられる。この系は固定子回転という特殊性があり,又固定側,回転子側に夫々補助機 が直結されるとし寸比較的複雑な構成になっているから,これらが非線形安定性に如何に影響 するかを調査する必要がある。特に同期機における過渡安定度等の非線形動揺には,回転体の 慣性エネルギーと電源よりの流入電力とのエネルギー授受が主役となっているから,固定子回 ( 1 3 ) 1 4 近 藤 修 転によるエネルギーの授受の変化を知る必要があり,叉補助機の存在は,一般的に,動揺時の 制動トルクを増大させるから,そのエネルギーの吸収,放出と共に,何等か,非線形安定性に 影響していると考えられる。 以上の見地から,この報告では p 固定子側,回転子側の慣性モーメント及び両補助機の界 磁束をパラメータとして,負荷トルクの階段的変化に対する安定限界値を求め,このときの各 量の変動も同時に考察した。解析の手法は前報と同様アナログ計算機を用い,各数値は試作実 験機のものを採用し適宜その大きさを変更している。 2 . 負荷トルク急変時のアナログシミュレーション 2-1 ブロック線図 系の勤特性を記述する方程式は前報 1) の通りであるが,それらには主同期機の電圧平衡式 が含まれていな L、。然し,非線形動特性が対象となるような,所謂大域的考察に於いては,主 同期機の電気的勤特性をも包含しなくては,精確,完全な解析は不可能である。例えば或る定 態値から出発して,非線形過渡状態を経過し,次の定常状態に落着く現象を完全に解析するた めには,主同期機のトルク特性を内部相差角のみの関数として,動揺中一定の形と仮定するこ とには問題があろう 3) ( 図 3参照)。 然し, 従来の過渡安定度理論の如く, 動揺の 1サイクル で安定か,不安定かを決定する様な現象に限定するならば,以前ーからの手法がそのまま踏襲で き,基礎方程式は形を変えることなしに,此の報告の主題である,負荷トルク急変時の非線形 安定性の解析に, 有効に活用できる。 図1は系の非線形動特性を表現するブロック線図であ り,非線形要素 f ( o )は主同期機の過渡トルクであり,動揺中一定とする。図よりエネルギー, ( ! r f Wo 均一一叶?っι τ ド 刊 日 1/ ト~7[ 図 1 非線形動特性のブロック線図 ( 1 4 ) 無段変速同期機の動特性 1 5 ( I I I ) 信号の流れ及び、主機,補助機の個々の動作特性,相互の関連が明らかとなろう。尚補助機の磁 気回路の非線形性は, I Nの様に,無負荷飽和特性より求められるゆー今特性を用いる。又図では 負荷トルク,補助機界磁電圧が独立入力として用いられているが,失々の解析条件によって, 入力信号或いは外乱として作用することは前報同様である。 2-2 負荷トルク急変時のシグナルフローグラフ 4) 負荷トルクが急激,かつ大幅に変化する場合の系特性は,動揺の期間中 ,e 市街が共に一 定と考えられるから,図 u こ於し、て ,i ,9 )r, 9 8に関する積の要素は消滅し,ブロック線図は著 2であり,これは前報 しく単純化される。これをシグナルフローグラフで表現したものが,図- ( o )の演算ブランチが入っているのが異なる。 のものとほぼ同様であるが,。ノードの次に f 1 'γI L 戸 T c . ケγ 図 一 一2 負荷トノレク変化時のシグナノレフローグラフ 2 3 演算条件及びアナログ計算機演算図 演算条件としては,定格運転にある系の負荷トルクが ,t=Oで階段的に変化するとして, 此の時の各量の変動特性と安定限界の印加トルク値を求める。定格運転時に於ける各変量の初 期値は基礎方程式により計算される。 υ ιrO α180 士 三 T _ ' 0- てlO α (8R十両) ω。 -Rf( 占。)ムぽωo-Rf( 占 。 ) α8R十 件i 十ふ十件 8 ; - 9 8 ( ら十件 8 ) (1) ゆ品ω。+Rf(O 4ム豆r98uiO+Rf(担 α8R+9~ 十ふりs ; - 9 8 ( ふ+払) (2) (ふ+ふ) f ( o o )一α8 9 rω0 ム f ( o o ) O :8 R十何十 9 r 9 8 ; - 9 γ (3) (仇+弘) 2 1( 0 0 ) + ( αT十 的) Rf(占 。 ) O :8 R 干認可瓦 一一 (αpα8R+ α少。3 十 α89~)ω。ム(科十件8)f(00) α8 R十件:十 9 r 9 s ; ら (4) ( 1 5 ) 1 6 近 藤 修 近似式は機械的制御係数偽 ,a8 を無視して得られ,実用上精度は十分である。 向上式の各記 号及び以下に用いられる各記号は特に指摘しない限り前報と同様である。主機の発生トルクは 図3で示しているが ,f ( めとしては過渡トルクの曲線を用いる。従って f ( o o )の値は実際の定 常値より若干大きくなる。 図4にアナログ計算機の演算回路図の一例を示す。 尚ここで f ( o ) 曲線は折線開数発生器により近似されるが,分割は占について 0-π 区聞を 8分割している。 50 ハ ν 勾 υ Fql¥ザ¥) 乃/﹄ ハU ( ULh 定態トj つ し / 0 10 20 30 苦 (rad) 図-3 主同期機内部相差角対トノレグ曲線 0 . 2 1 6 図 4 負荷トノレク変化時のアナログ計算機演算図 ( 1 6 ) 無段変速同期機の動特性 1 7 ( I I I ) 3 . 演算結果 図5は,主機の固定子を拘束しかっ,め=ら =0とした場合,即ち,普通形同期電動機と しての,非線形応答であり,参考資料と して用いられるが,安定限界付近の変動 空 当竺竺E 3 1 特性を示している。図 3 を参考にして, ' 1 J J i ' 動揺 1サイクルの内部相差角の最大変位 r J ; . 6 7倍となり, は,初期値に対して,略 2 四 ム- 3 4 み 0 . 2 0 . o / ( [ /刊 会t ウ 三C 主機発生トルクはその頂上値を過ぎ, 0 2 回転子の慣性エネルギーの減速による放 出分を電磁的ポテンシャルエネルギーに 変え,これを“ばね"として再び安定領 3 4 3 , , ' e . 4f ω ー 〕 γ 域に戻る。引続き数回の動揺の後定常状 態に落着くが,前章で、述べた通り,過渡 f え荷トノレク変化時の非線形特性(固定子拘束) から定態に移る現象は,主機の電気的動 特性が考慮されなければならず¥ 動揺終期の波形は一応の目安としての意味しか持っていな い。然し図の不安定時の波形に明らかな様に脱調現象は動揺の 1サイクル以内に起きるから, 安定限界の印加トルク 7 :z ( ' . を決定するた め 1 ( o ∞)と d ∞の値は価値がある。図の 場合には 7 :Zo/7 : 1 Oキ 1 ( 1 5 0 0 ) / 1 ( 0 0 )宇l.65,。∞/ r Jo 耳 目Vr 一一一一一一「 ロ t 7/a81仙 n 三当白 ι一 一 」 一 一 十2一 一 ー ム3 ー 」 ー千」 一 一 什 宇l.8となっている。 3 1 補助機界磁束変化時の影響 7y ミ州一 ど( s e c ) トー ~ 2 0 ] ー , . . . 図6,図一7 ,図8は供試機の設計諸 a 定 数 を 変 更 す る こ と な し 表 -1の初期条 d .a O 2 / 2 . 0 に突発的に負荷トルグを増大させたとき 図,上から,主機内部相差角,その変化 3 4 I r=t l . 2 ( ! j Jk ,g-m2 I s= 3 .2 6A p 用Z d t 件の下で定格,無段変速運転している系 の安定限界付近の非線形応答であるが, 2 / τ / 雫 l -j ミィρ I\_.ιノ~、--- ハ 3 4 < / > s = / 5 / 5 , ' 1 ' , = 0 .982 3 4 3 4 ~ 'h/ , 口 そ 仁 速度,主機発生トルク,回転子側,固定 u d : 子側角速度の順になっている。ここでは ~ c Z 通 3.6 補助機界磁束の変化に対する安定限界負 似 品J 5 . 0 6 .0 1 90 ( ωSo-ω心 荷トルクの決定,各変数の応答の調査が 図 6 負荷 行なわれている。表 -1より,固定子側慣 ( 1 7 ) Tノレク変化時の非線形応答 1 8 近 修 藤 性モーメントは回転子側慣性モーメントの約 1 6倍であり,主機内部相差角の動揺は殆んど回転 子側の振動に依存してし、ると予想されるが, 各国より (特に角速度応答曲線、より) この考えの 正しさが確認される。 このことは,非線 τ E 形安定性に対して,ほぼ固定子拘束時と τ ! c6 ヲOA l -m 同様であることを示しているが, 一方両 2 補助機の存在は動揺時の制動トルクの増 4乙 つFJ 1 / TlO の値は可成り低下する。同図 共に ηud 等を図示したものであるが,ふ.の増加と 刊明 τlc/τ10 九六 Fdt の下でめを変化した場合のム対 J的 図9はゆ s=c t s m a x:一定 値が小になる。 〆 乙 Tlc/TIO の f t s m a x ),即ち主機回転子角速 の増加(仇=c 揺の減衰が大になるに反して, パリ J 一/内ノ d f ; であるが安定性は増大している。然、しめ 度の初期値の低下と共に安定領域での動 刀仏字 dよ バ ど γ=仇 =0より僅か 422 T d τlOキ1. 74 bh となり固定子拘束, 4 E づ三一一 。 e 主( s e仁 〕 大をもたらすので,安定住に若干の差異 が生じてくる。即ち図 -6では u 3 ヨ 4 千 ' se !守o ' / , 1 t( ) 9 8 2 Z 20 1 j [ ~ ~ 弔 j _ / fぱj S50 ー レ ー ノ 、 _ , . . . . _ , . _ o ム f 3 4 / 日' O !一 、 合 ふ 工 ω g3 .0 ( i / J fO/iJ 内 云3 8 2 」 ど コ ( I L ノ s o -ω ' , ) 90 7 :c には動揺前後の負荷出力比 て と8 0 " ,ωL 竺j i i 。 図 7 負荷トノレク変化時の非線形応答 24 τéc~51. 8J1-m 2 / ミ ミ 30 ~ 20f -"ヘ( /OV も画 2 主 , , '601- 〈色 Plc/PIO 一 一 一L一一→ 3 4 。 で 、 。、 、 " - U r b dルマ ηζ へで百司人﹂﹄ Dou J﹁ d o ~~ φs~/'96/( 史〉 τι/守足。 ト よ dt 22 目ー 土(3εc) ミ / ,8 I r "0?05A gm ' I s eメ6 3k f rm' 十~"!96/、 20 、 " 説 jゐ」 r r " O ; 0 8 ヨ ト i / ; ドム " 出 / ‘4 / , 2 円ν 月U / ム , ' 。2 、 。4 、 。6 08 / . 0 中f 図-9 回転子側補助機界磁束と安定性との関係 図 8 負荷トノレク変化時の非線形応答 ( 1 8 ) 無段変速同期機の動特性 表 I r 1 9 ( I l I ) 1 i 員算初期条件 。 φ s f(占 。 ) 7 α ) 8 0 τ10 , . )0 α ( Nm) 田 ーより“内 ο 1 .9 6 1 0 . 1 0 8 1 .9 6 1 0 . 9 8 2 1 .515 0 . 9 8 2 かれているが,負荷トルクの場合と同様の傾向を示している。補助機界磁束と制動力の関係 は , 既に前報で、述べた通り , C P rの増加は一般的に制動力の増加となるが, 時にもよく保たれていることは上各図より明らかである。 このことは非線形 p,による制動力の増加は 見掛上 , c 非線形安定性に何等の寄与をもしていなかに見えるが,このことについては次章で、ふれること にする。尚基準とした るから, τ10 の値は ( 4 )式よりふの任意の値に対して(ふ十払) f ( o o ) 1 仇となってい 図 3の f ( O )の曲線は同 - 0に対して, (ふ+払) 1 ふ倍に拡大され,従ってこの曲線に 沿って変化が進行すると考えねばならない。 図 9の τ t r : / 1 :i 。はこの考えで整理した曲線で, r i 。 は め =0に対する値, τlc/τ10 は減少するが,安定限界負荷トルク値は,当然のことであるが, 著しく増大していることに着目されなければならない。 3 2 慣性モーメント変化による影響 1 1,図 12は初期条件を表 -1の Iと同じくし,固定子側慣性モーメントを変化 図 10,図 した場合の非線形応答で、ある。図 -10では 1 8 1 1 r宇 8であり,内部相差角の変動波形は前節のも のと大差がないが,固定子側角速度の へ 80→ 波形に若干振動成分が加って来て居り, 三μr 760 1 1は l 0 . 2 0 5 いる。図 r =1 8= の場 合であるが,固定子側慣性モーメントの 影響は大きく現れて屈り,突発的な負荷 トルク増加に対して,内部相差角は僅か 士t c" ' " イ9 5 ; V m ? : f o干 均 201- 又 τl C / τ10 の値も僅かではあるが増加して kg_m2 τ t そ ; ' x(sec) ミ ; : ; 30 ュ パ さ 201-.r-' "f ,、 0 1 a /""、~‘、、-曲、ー' 1 2 ぢ ;6.01ぞ¥ 3 4 lr~()'205 1 J4 .0 1 'D 4 3 l S= 3 . 2 6 3 . 0 に動揺を示すが,直ちに定常状態に落着 っ し 3 4 中sニ1 9 6 / ,1 ' r0 / 0 8 己 き,安定限界 ~p 加トルクは略過渡トルク 3 の頂上に一致している。固定子側は回 4 転子によく追従していることがわかる。 図-12は 1 8 / , 1γ キ 0.15とした場合で、あり, 内部相差角の動揺は略完全に消滅し,固 つ ι 、 一 σ 一 ← 十 一 一 一 一 一 一 一 4 (Wso-Ws) 定子側の追従性も卜分良好である。以上 の様に L の減少は非常に効果的である 図-10 負荷トノレク変化時の非線形応答 ( 1 9 ) 20 近 藤 修 が , Or の値が大になるとよニ Lの条件でも,振動成分の減衰は小さくなり ,Tlc/TIO の値も若 干低下する。回転子側慣性モーメントの値が大きくなると, [可 ~f(ò) に対して,一般的に振動 2 の減衰は小さくなるが,安定限界印加トルク値は低下しない。図1 3は l 2 . 0 5 1 氾 _m とし, r= IニL とし, 更に γ 。 官 且つその他の条件は 図1 0の場合と同様にし, 演算した結果 である。内部相差角の動揺は消えていな いが,その波形は可成り特異性が見られ る。即ち,前述の諸例に於いては動揺の 1サ イ ク ル 目 に 最 大 値 に 達 し そ こ で 安 定か否かが決定されたが,この:場合は, ε τ 60 40 τ ' l ! c ュ5 8 . 守 Nm ロι σが ← 。 。 2 / ヘ こ コ 句 1 -( s e c ) d 、 ξ', 2 ヨ口 0 ! . o 。 。 2 3 lro!s" 0 .2 0 . 5 1 ( ; 守m2 ゆるやかに振動しつつ,サイクル毎にそ している。 Lの増加と共にこの現象は著 しくなるが,特に安定性の低下とはなら ず,むしろめ, 三j 中3" 1 9 6 , / 千r "O , / 0 . 8 / f ( 占) 2 2 / 図1 4は回転子側慣性モーメントを ~ 一一上一一一L 4 u L一一--一一一」一一一!._____Iー」一一ι一一一」一一_L一一一 8 '}ρ// 2 345 6 7 t( s e c ) d d 010 / 2 3 三 [ ム 4 2 0同 2 3 T so~96 1, 司七句 01 r da df 1 へ申¥ M 。 γ--;z 4 1 ' 1 0 982 0 6 7 8 9 / 0 . ノ/ T , を4 . 0 lr"O , 2 0 5k i }m 1 5c. o 0 3 2 6 k f t m2 o Do 4o 2 仰 / 2 ヨ4- 5 2 之2 0 1 - Te ιヱ59 0 . ) 1川 4 t(Sec) (ω 4 τ 2 τ ご 8 u 二~ 6 口 τ e c " ' J ' ‘ 守 0.#問 3 ヨ 図 1 1 負荷トノレク変化時の非線形応答 τ e 2 チ 「 白 ツ' s o ιIS) 基準として, 18/1r と Tz / T Z O との関係を表 。 1 0 3 ω ((0-ω ο 9 8の変化に鈍感になる等 4 0 吃由苓画面‘ 4 3 有利な傾向が得られた。 ミ 80・ さ 60 4 3 d J E 6 2 や 芯 b 〔Z 4 叶 6 ぷ M 凡 0 r ノ の極大値が増大し遂に安定限界値に達 4 3 I r J S "20 . 5 k守一間色 c d o ニ L ' 3 4 - ,r 6 7 8 9 / 0 . 1 / 1 ' S " / 司 守o / わ. o / 0 8 c Em 2 f (の 3 4 / 2 3 4 - 5 6 7 8 L一 一 一 」 一 一 ー ム 一 一 一 一 9 . ; 0 . / / j( o) 。 (Wro ωr ) ω (10-ω 2 」一一一一一一- 3 4 7 8 守 / 0 . ( ωSO ωs) ( ω60-山 J ) 図 1 2 負荷トルク変化時の非線形応答 図-13 負荷トノレク変化時の非線形応答 ( 2 0 ) 1 / 無、段変速同期機の勤特性 ,,/ l r宇 1 6から したものであるが, 1 するにつれて, 最初 2 1 ( 1 I I ) Lを減少 T l c / r Z O の値はゆるやか 2 .0・ "付近で急激に大となり に大きくなり, よご 1 L二 三 L では最大な一定値に保つ, このときの j、8 /1 /~2/5k{}-ノn 2 」 、 、 『 安定限界印加トルクは主機発生トルクの頂上 l ら 、 8 / 1 ,と r Z / τ [ 0との関係 値と略一致している。 1 は め ,< P8 或は基準となる L の値によって異 ふ ユ ぞ/.4 に J なることは上述の通りである。以上,非線形 h ド 安定性に影響の大きい補助機界磁束,慣性モ / . 2 ーメントことについての演算結果を紹介して 0 3. 1 5 30 .. 45 6 .0 7 . 5ヲ β / 0 .5 / 21 3 5 -/ 5 . 0 . よ 来たが, その他のパラメータ,即ち,電気的 I s / 1 r 制動係数,補助機電機子回路の抵抗等の影響 図-14 慣性モーメントと安定性の関係 は比較的小さく今回は取り上げなかった。 4 . 演算結果の考察 前章で運転時の可変ノミラメータである補助機界磁束及び設計寸法で定まる慣性モーメント が非線形安定性に如何に影響するかを述べたが,特に 9 固定子側慣性モーメントの効果は著し く , この現象は固定子回転構造を有する無段変速同期機の特有性と考えられる。以下, 前章の 演算結果について,若干の定性的 l r= 0 .2 05k γm2 φr=0 . / 0 8 φ ' 5= /.96/ な考察を試み,現象の物理像を明 ! ? ? J J : Il s. o / 6 l r すると,系の発生トルクとの差を ド レ j ¥ l 確にする。 さて負荷トルクが増加 生 せに﹂町、市 (hV¥XU ヲ 8765 /0 回転子側は慣性エネルギー を放出しつつ減速するが, この減 速によって主機内部相差角は増大 二 ~ / 4 (3) 〆 3 転子側の減速をゆるめる様に働 /IJ /6 . ! 2 / 。 。 / 〆 し,電源の流入電力が増加し 回 く , 一万国定子側は主機トルクの '1 s=] シ 増加によって,直結補助機の反抗 (2) トルクに打勝って加速し, この加 5 6 ク 8 ?θ / 速は内部相差角の増加を打消す向 きにある。負荷トルク増加時に上 I,固定子側の角速度変化の関係 図-15 回転子侃J ( 2 1 ) 述の様な現象が系内部に起ってい 22 近 1 多 藤 るから, 回転固定子が回転の移動に対して,素早く追従する程, 回転子の動揺,従って内部相 差角動揺の振幅が小さくなり,安定性は向上するであろう。 5は時間の推移と共に両角速 国一 1 度が如何なる関係で変動するかを示したものであるが, これは又回転回定子の追従性も明らか にする。 即ち, 固定子が完全に回転子の動揺に追従する場合 ( 1 0), 両者の関連を示す曲線 8= は , 原点を通り, 横軸と 4 5度の角度をなす, O-A-B直線になるが, 追従性の悪い程, 同一 ωsの値に対して叫の変動が大になる。 曲線 ( 1 )は 18/1r=8の場合, 固定子はゆるやかに加速 し , 回転子がそれを中心として振動をし ついに A 点に収飲する。 曲線 ( 2 ),曲線 ( 3 )と固定 子側慣性モーメントが小になる程, 初期の追従がよくなる。 又 ( 2 )曲線が OAB線より上方へ 出るのは固定子側の加速のためであり, 回転子側の加速を妨げていることがわかる。 回転固定子は,内部相差角の増大,即ち主機発生トルクの増加によって, 固定子側補助機 の反抗トルクの間に差が生じ加速される。加速を表現する式は,基礎運動方程式の固定子側ト ルク平衡式より L37+08tzN) αr α8=0, r=o と補助機電機子回路の電圧平衡式より i=jzws-M Lニ O 又,両角速度の聞に α)r 弓= α ) 8一 -w, ・ の関係が成立つから, 以上の 3式より ω 九(ふ+ふ)ム.1> L一J 一 三 十 一 一 一 一 一 一 的 =f(o)十 一 一 一 ω。 8 (5) d t を得る。 この式より ,f ( o )の時間に対する変化が決定されると, 固定子側角速度の変化,従っ てその追従性も明確にされる。定性的には ( 5 )式 よ り 求 め ら れ る 叫 の 時 定 数 で =1 8 R ! φ 8(~ふ+やゐ (6) の大小によっても追従性についての目安が得られる。 る程 τ は大となり,追従性が悪い。 日1ち , 1 .,R が大なる程, ここで、, 前章弘一定, φ 8,や,>;O' f J ¥i c : ふ変化時の演算結果はめが大な る程安定性が低下し,一見矛盾があるようであるが,これは, 1>,の増加のため固定子側角速度 の変化幅が小となり,同一負荷トルク変化に対して,慣性エネルギーが減少するためであり,同 一初期値に対してふ, 1 >8 のより小なる組合せでは振!隔が大きくなり安定性が増大する結果が得 5 ),( 6 )式より得られる結果では固定子の追従性の完全な解決は出来ない。 られている。 然し ( ( o )の時間変化は動揺の極く初期には回転子側の減速によって定まり,以後固定子側の 例えば f ( 2 2 ) 無l 段 変速 i 司期機の動特性 変動とも関連するからである。 ( I I I ) 23 従って実際には回転子側慣性モーメントの影響も考え, ( 6 )式 より得られる時定数は, 回転子側の動揺も考慮した相対的な評価がされねばならない。 次に動揺中のエネルギー配分が安定性に影響を及ぼすものと考えられるか, これも定性的 解明のためエネルギー収支の式を求めて見ょう。 基礎方程式中回転子側トルク平衡式の両辺 に ωLを乗じて変形すれば, γ d ( 仰 ~2 ¥ , v ,dd 一~(←ー)十 αvωω ~-rω d t ¥ 2 ) '~r~r~r '~r d t - (1) ~f(ð)+ らω;i=Tzω; (7) 同様に固定子側トルク平衡式は 2¥ 、 d (W: ,dd ¥2) r -α88W8-/Wsd t 18dt v (8) ω~f(ð) 千 Øs叫ぶ=。 ( 1 ) ( 7 ),( 8 )式を加え積分して lr~アJJ7 ベ d ( (1)i )+1. 刊18t~ d( 伴 子 引 ) + 川 川 古 + j 刈 : ト ( j J ; シ ( M 付 仇α 川 r 刈 ω 引 2 叫 a' 叫 u)仏 ; 一 : J 仙 ω 叫 ; 心 川 ) 川 N 川 点 f ) ( げ 似 ( 凶 例 d め )d件寸べ叫~:( 仇仰 Ørw~i 印叫叫;μ川 i←一→Ø8凶 A叫 ddω;包i) dt= : j 叫 - t (9) 一方主機内部相差角と角速との聞の関係式より ( (ωL 十 ω~) 1 dd = 一 一 一 P o dt ••• ωr ωγoー ω 円 ω;=ω80一ω 8 ) 更に補助機電機子回路の電圧平衡式より L ;t ( ζ )Ri=Ø8w~i-Ø,.(1)~i =P8-P 十 R b L ; ; ( : ) 明 これらの式を用いて ( 9 )式を書直して lr~γf dベ(~与引;引)片+18 ): d(子 引 ) + 十 ~: (arw: +~:ωs 九) ( 1 0 ) 又は,機械的,電気的制動係数を無視して L , " . L d , " .i , , " " • [ ' , ,, td4 ー す ω7十 tof(d)dd十 ) 0(P8一九)dtニ r - [ ' J o P 1 d t ( 1 1 ) .1 ' "1 である。 ( 1 0 )或いは ( 1 1 )式は動揺時のエネルギーの放出, 吸収を示 となる。 ここであニ ω; 田円 所 す 。 1 0 )式左辺第 1項は回転子側の放出エネルギー,第 2項は エネルギー積分であり, ( 固定子側の吸収する慣性エネルギー,第 3項は主機の発生する機械的エネルギー,そして第 4 項は両補助機の吸収,放出する機械的エネルギーの差,即ち,補助機電機子回路の銅損を表して ( 2 3 ) 2 4 近 藤 修 いる。負荷トノレクの変動に対して,回転子側,固定子側はと式に従って夫々慣性モーメントに よって,減速のエネルギー放出と,加速のエネルギー吸収を行なうが,無段変速運転に於いて は,変動の前後に於L、 て , 角速度の値が異なり ( ( 4 )式参照よ 動揺の前後に於L、て角速度が同 期速度に一致する,普通形同期機と,エネルギー放(吸)出の機構が若干異なってくる。即ち, 無段変速運転では回転子側の放出エネルギーは凡て内部相差角増大のため費されたのではな く,それ自身の角速度が最終値へ向って減少するために必要なことである。固定子側でもこの エネルギー吸収の機構は同様である。従って両者のエネルギーの放(吸)出は,本質的に,無 振動の成分を含んでいることに注目されなければならない。この振動的なエネルギーと無振動 的なエネルギーの放(吸)出は定量的に算定することは困難であるが, 固定子側の追従性が良 い程無振動分が優勢になると思われる。 次に固定子仮~に吸収されるエネルギーは又両補助機によって吸収,放出される分を含んで 居り,固定子側補出機によって吸収されるエネルギーは一部電機子内銅損として失われ,残り は回転子側補助機を通じて再び負荷軸に戻され,回転子側の減速を抑制する向きに作用する。 この固定子側補助機によるエネルギー吸収は非弾性的に行なわれるが,このエネルギー吸収の 形は又安定性の増大に役立つものである。このことを確認するための,固定子側のエネルギー 吸収が弾性的に行なわれるようなモデルについての演算結果では,固定子側の追従性が十分高 いにもかかわらず,振動の吸収が行なわれず,安定性は減少することが明らかになった。従っ て補助機の非弾性的エネルギーの吸収による,固定子側の追従性と相待って,安定性の増大は, 無段変速同期機の特徴のーっと見なされる。 補助機の非弾性エネルギー吸収と固定子側の慣性エネルギー吸収の大きさもまた安定性に 影響を及ぼす。例えば前章でのゆs一定,ふ増加による安定住の低下は 3 ら増加によって,叫 の変化が小となれ角速度の変動に対して,慣性エネルギーの吸収が小となり,同時に非弾性 エネルギーの吸収も小さくなったためと考えられる。これは又,ら ,r p 8の増加によって,固定 子角加速度は大きくなるが,逆に,その角速度の変化幅が小になるためとも考えられる。 む す び 無段変速同期機の諸特性の長所仏凡 5), そして構造上の問題点は, 結局回転固定子の存在 によるものであり,此の報告で、述べて来た非線形安定住についても,主としてその存在に依存 するものである。比較的限定された範囲における解析であったが,一般的に以下の如く要約さ れよう。 ( 1 ) 非線形安定性に影響する大きな要素は,固定子側の回転子側角速度変化に対する追従 性であり,これが大きい程安定性は向上する。 ( 2 ) 上記の追従性は固定子側慣性モーメントと回転子側慣性モーメントの比によって決ま ( 2 4 ) 無段変速同期機の動特性 2 5 ( I I I ) り,この比が同一であっても固定子側慣性モーメントの吸収エネルギーが大きくなると追従性 8 / I r : ; '1の条件では,急速に安定性が向上し,安定限界印加トルクは主 は低下する。一般的に 1 機発生トルクの頂上に一致する。又回転子側角速度の初期値が小になる程,一般的,安定性が Pr,< P8 の絶対値が小さくなると,此れも改善される。 低下の傾向にあるが ,< ( 3 ) 両補助機によって行なわれるエネルギー吸収は非弾性的であり,この作用と固定子側 の追従性が相補って安定性向上に結び、ついている。 以上の要約は明らかに無段変速同期機の固有の特性によるものであり,系設計の重要な因 子となろう。線形動特性に於いて述べた通り,系の速度応答特性を良好ならしめるためには, 両慣性モーメシトの和を小さくする, 特に 1 ) j >I rの条件では L を小にするのが効果的である 8' が,このことは上述より明らかな様に非線形安定性の向上に役立つものである。又特に大きな 慣性モーメントを持つ負荷駆動の際は明らかに安定性は良好になる。 此の報告は負荷トルク急変時の非線形安定性のみを対象として来たが,更に多機問題 3 始 動同期問題にも容易にその手法は拡張できるものであり,そこでも固定子回転による有効性は 同様に保持されるものと考えられる。これらの問題の解明,或いは主機の電気的動特性をも含 めた非線形特性の解析等は別の機会に譲る。 終りに日頃御指導,御援助を頂いている本学図所忠則教授,大窪協教授に深謝の意;を表し ます。 (昭和 45年 5月 20日受理) 文 献 1 ) 近藤修:室工大研報, 6,2,1 8 7( 1 9 6 8 ) 2 ) 近藤修:室工大研報, 6,3,3 9 3( 1 9 6 9 ) . 3 ) 広瀬敬一・清水照久: 電気機器 1 ,p .3 0 3(オーム). 4 ) 富 成 裏 : 自動制御, 8,5,38( 1 9 6 1 ) . 5 ) 図所忠則・近藤 修・伊達隆三: 電気学会雑誌, 8 7-4,774( 1 9 6 7 ) . 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