事業報告書 - JCCA

平成24年度 事業実施実績について
平成24年度においては、7つの柱を中心に活動を実施した結果、以下の成果を得
ることができた。
Ⅰ.一般会計
1.品質の確保・向上
(1)
平成23年度発注業務を対象に「品質向上推進ガイドライン(平成23年7
月)」の活用に関するアンケート結果を取りまとめ、平成24年度地方ブロック
の「要望と提案」にて適用効果内容・照査コストの実情(基準歩掛との乖離)を
説明した。
また、ガイドライン活用効果のアンケートを全会員会社に拡大して実施し、今
後の基礎資料とする予定としている。
支部において、品質向上を図ることを目的に講習会・セミナーを開催した。
(2)
建設コンサルタントの技術力向上と成果品の品質確保を目的としたエラー防
止のための品質セミナーや品質の確保・向上のための効果的な運用に関するマネ
ジメントセミナーを、全支部において継続して開催した。
2.技術の向上と技術力による選定の促進
(1)
技術力に基づく選定をいっそう促進させるため、国及び地方自治体におけるプ
ロポーザル方式・総合評価落札方式を中心とした入札契約方式について実態調査
報告書を取りまとめ、地方自治体との意見交換会に活用した。
また、プロポーザル方式・総合評価落札方式導入の先進地方自治体を対象にヒ
アリング、アンケート調査を実施した。
(2)
建設コンサルタントの技術力向上を目的とし、新技術、技術基準、CALS/
EC、電子納品、CAD、GIS等の様々な分野における課題の検討を行うとと
もに、各専門分野におけるセミナー、講習会、勉強会を開催した。
また、「情報化施工及び新技術活用の動向について」関東地方整備局との意見
交換を継続実施しており、最新の動向と併せて情報収集に努めた。
会員の技術力向上を図るため、支部において講習会及び現場見学会を実施した。
(3)
RCCM資格制度の充実のため、複数登録者の負担軽減、資格の未来像等につ
いて検討を行うとともに資格制度に係わる課題を抽出して検討を行った。さらに、
CD-ROM教材の作成・改定を行うとともに次年度の作成方針の検討を行った。
CALS/EC資格制度の充実のため、(一財)日本建設情報総合センターと
協働し国や地方自治体への普及を図るとともに、資格制度の活用拡大を推進した。
また、平成13年度より(一財)日本建設情報総合センターから委任を受け当
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協会で実施してきた資格試験制度については資格制度管理委員会において、当該
資格の人材養成・登録者の確保について一定の役割を果たしたと評価し、資格試
験については平成24年度を最後に終了し、登録並びに更新登録等に係わる事務
については、(一財)日本建設情報総合センターに継承して実施すべく、事務引
継ぎを行った。
(4)
建設系CPD協議会の事務局を平成24年度から2カ年間担当することとな
った。
また、CPD制度を適正に運用するため、CPD登録の監査を継続して実施し、
被監査者へ監査結果を送付するとともに、マニュアル等(CPDガイドブック・
Q&Aを含む。)の見直しを行った。
さらに、本部・各支部の講習会・セミナー等の集合研修型CPDの情報を収集
し、CPDのあり方について提案を行った。
(5)
各種技術基準類等の見直しについて検討し、必要な対応を行った。
3.建設コンサルタントの活動基盤の充実
(1)
社会資本整備を計画的・着実に推進するよう発注機関へ強く要望するとともに、
発注機関等との意見交換会を継続して開催した。また、建設コンサルタントが抱
える諸課題について実態調査を行いその改善策について提案し、今後も建設コン
サルタントがその役割を十分に果たせるよう建設コンサルタントの活用につい
ても積極的に提案した。
(2)
PFI/PPP、CMなどの業務領域拡大と建設コンサルタントの地位の向上
のため、契約代価等の検討や国際標準契約方式について研究し、CM業務の手引
き(業務標準仕様書、契約約款を含む。
)の改訂版を策定するとともに、全支部
及び発注機関に配布し、東日本大震災の復旧・復興への活用及びCM業務の普及
促進に努めた。
また、関連する各種セミナーを開催し知識や技術の習得を図った。
(3)
地方自治体における建設コンサルタント登録制度の活用普及のため、登録制度
の運用状況についてモニタリング・情報収集を行うとともに、専門家の意見を踏
まえ建設コンサルタントの法制度化について検討を行った。
(4)
業務実態に沿った報酬積算体系の課題や「調査設計等分野における品質確保に
関する懇談会」(国土交通省設置)に対応した。
(5)
地域コンサルタントの健全な発展のため、地域コンサルタントの経営状況の分
析を行うとともに、関連法や支援策などの活用、入札・契約制度のあり方、広域
展開コンサルタントとの連携、地域コンサルタントの将来像等について引き続き
検討を行った。
(6)
協会会員の経営状況改善の提案を行うため、経営セミナーを開催するとともに、
協会会員の経営・財務状況について分析を行い、支部において経営分析説明会を
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実施した。
また、協会会員の賠償責任保険制度について、マネジメントセミナーで保険制
度から見たミス防止対策等を紹介するとともに、新たなニーズを把握するため、
関連する委員会からのヒアリングを実施した。
(7)
建設コンサルタントの職場環境改善を目指し、ノー残業デーを官民一体で推進
した。また、所定外労働時間等実態調査を継続して実施した。
4.倫理の保持
(1)
企業および技術者の職業倫理を徹底するために策定した「職業倫理啓発の手引
き」
、
「建設コンサルタント技術者のためのコンプライアンスの手引き」の普及促
進のため、関係委員会と連携し支部において講習会を開催した。
(2)
平成23年度に改定した「建設コンサルタントにおける独占禁止法等遵守のた
めの行動計画」に基づき、支部ならびに会員企業の行動計画の実施状況の取りま
とめを行った。
また、本部・支部において外部の講師を招き独禁法に関する講習会を開催した。
(3)
各企業活動の行動規範作成のための指針となる建設コンサルタントのCSR
ガイドブックの会員への普及を目的とした講習会を引き続き開催するとともに、
協会のSRについて検討を行い報告書として取りまとめた。
5.社会資本整備のあり方の提言
(1)
社会資本整備の必要性や建設コンサルタントの役割について、国民の理解を深
めるための情報提供を行うとともに、インフラストラクチャー研究所を中心とし
てPPPを導入した社会資本整備を始めとする新たなプロジェクトについて検
討し関係機関へ提言した。
(2)
関連団体との連携を強化するため、(社)日本建築家協会との協働セミナーの開
催、関連団体の講演会・講習会への参加や情報交換を積極的に行った。
6.社会貢献活動の推進
(1)
東日本大震災での支援活動を踏まえた課題や発注機関との災害協定の締結、協
定内容に関する課題について検討した。また、「災害時対応演習」を今年度も継
続して実施した。
(2)
社会資本整備の重要性や建設コンサルタントの理解促進のため、外部機関や学
校への講師派遣等を行った。
また、就職対象である大学生向けイベントへの参加やPR冊子の作成・配付な
ど行った。
(3)
支部を中心として、まちづくり等へのボランティア活動に積極的に参画した。
(4)
ホームページを活用し、協会会員の社会貢献活動について広報に努めた。
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7.協会組織の充実と活動の強化
(1)
平成25年3月に迎える協会設立50周年に向け、記念式典、記念講演会、記
念誌、各記念事業の具体化に向け検討を行った。
(2)
第二次中期行動計画に基づき、平成23年度の活動成果の取りまとめを行うと
ともに、平成24年度の計画の実施及び支部助成を行った。
(3)
建設コンサルタントの社会的地位の向上や一般国民への社会的知名度の浸透
を目的として、各種の情報提供や会誌の発行、懸賞論文の公募、フォトコンテス
ト等の広報活動を継続して行った。また、フォトコンテスト入賞作品の外部展示
会を開催した。
50周年記念事業の一環として、社会資本の見学コースを紹介するためのHP
を作成した。
(4)
協会活動、委員会活動の広報と海外の情報を含めた様々な情報提供のため、ホ
ームページの充実を図るとともに、各委員会の活動成果、年次報告書や建設コン
サルタント白書等を作成した。
(5)
一般社団法人として、協会活動の充実と本部・支部活動の一層の連携を強化す
るため、本部・支部意見交換会を引き続き開催した。また、協会の運営・組織の
あり方、本部・支部委員会の連携等について検討した。
(6)
支部を中心として協会会員の健康増進のため福利厚生事業を実施した。
(7)
協会事務運営の合理化、効率化に一層努めた。
Ⅱ.試験・登録等特別会計
1.RCCM・CPD関係等
(1) RCCM資格試験の継続実施
RCCM資格試験を平成24年11月11日(日)に、札幌、仙台、東京、名古
屋、大阪、広島、福岡、那覇の8都市において実施した。
受験申込者数9,344人、受験者数6,495人、合格者数1,014人、合格
率は15.6%であった。
(2) RCCM登録更新に関する業務の実施
平成4・8・12・16・20年度の合格者を対象に、RCCM登録更新講習会
を平成24年10月から12月にかけて、全国10都市(札幌、仙台、東京、新潟、
名古屋、大阪、広島、高松、福岡、那覇)において実施した。
登録更新講習会の受講申込者数は5,891人、受講者数は5,859人であった。
なお、RCCM登録者数は25,788人(平成25年3月31日現在)である。
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(3) CPDの登録の推進
RCCM資格保有者及び会員の技術者等のCPD登録を推進した。
2.CALS/EC関係
(1) CALS/ECインストラクター資格試験の継続実施
CALS/ECインストラクター資格試験は、平成24年7月29日(日)に東
京及び大阪の2都市で実施した。
受験者数は218人、合格者数160人、合格率73.4%であった。
CALS/ECインストラクターの登録者数は2,464人(平成25年3月31
日現在)である。
(2) CALS/ECエキスパート資格試験の継続実施
CALS/ECエキスパート資格試験は、平成24年7月3日(火)は東京で、
7月10日(火)は大阪で実施した。
受験者数は8人、合格者数7人、合格率87.5%であった。
CALS/ECエキスパートの登録者数は309人(平成25年3月31日現在)
である。
(3) CALS/ECの登録更新に関する業務の実施
平成14・16・18・20・22年度に合格したCALS/ECインストラク
ター及びCALS/ECエキスパートの登録者を対象に、平成24年8月30日
(木)と9月4日(火)に東京で、9月7日(金)に大阪で、9月12日(水)は
福岡で登録更新講習会を実施した。
また、平成14・16・18・20・22年度に合格したCALS/ECインス
トラクター及びCALS/ECエキスパート登録者のうち、継続教育の実績により
評価を受けようとする者については、平成24年8月1日~8月31日の間に記録
申告書の評価を実施した。
(4) CALS/EC資格制度充実のための検討
(一財)日本建設情報総合センターとともに、CALS/EC資格制度の在り方、
資格登録者の活用方策等、資格制度の充実・推進のための検討を引き続き行った。
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