5 分でできるイチゴのＤＮＡ抽出！５０静岡県立沼津東高等学校化学部渡辺伸一じょうほう生きもののからだには、その生きものが「どんな生物なのか」を決める情報がつまじょうほうっています。そしてＤＮＡがその情報のもとになっています。こうぞうちんＤＮＡの構造を直接みることはできませんが、エタノールを使ってＤＮＡの沈でんを見てみましょう。 ●準備するもの・イチゴしょうどくようていど・濃い塩水（10％程度）10mL ・消毒用エタノール 20mL ・茶こし・紙コップ・チャックつきビニルぶくろ（厚手のもの）・わりばし・食器用洗剤あつでしょっきようせんざい ●体験の手順 (1) (2) (3) (4) ③ ④ (5) (6) ＤＮＡつぶい (1) チャックつきビニル袋にイチゴを 1粒入れます。しょっきようせんざい (2) 塩水と食器用洗剤を加え、チャックします。さいぼうまくこわと (3) ぐちゃぐちゃにもみます。（細胞の膜を壊し、ＤＮＡを塩水に溶かします）ちゃえきはい (4) 茶こしでこします。（ＤＮＡが、こした液のなかに入っています） (5) エタノールを加え、1 分まちます。（ＤＮＡがみえてきます） (6) 白く見えるものにＤＮＡがふくまれています。わりばしでとりだしてみましょう。 ●かいせつさいぼうかくさんせいぶっしつかくさんＤＮＡは細胞の核にふくまれる酸性の物質で「核酸」とよばれます。アルコールにぶっしつちんとけにくい物質なのでエタノールを加えてかんたんに沈でんをつくることができます。ちゅうしゅつけつえきるいえんかんけいＤＮＡの抽出は、血液などから人物を特定したり、生物の類縁関係を決めるＤＮＡかんていだいいちだんかいじゅんすいちゅうしゅつ鑑定の第一段階でもあります。純粋なＤＮＡを抽出することは家庭では難しいですじっけんが、この実験で取り出した白いものの中には、かなりＤＮＡがふくまれています。 ●気をつけよう・絶対にのまないでください。・強くもみすぎるとふくろがやぶれるので気をつけましょう。 ●くわしくしらべてみようけんさく・インターネットで「ＤＮＡのちゅうしゅつ」と検索するといろいろな例がみつかります。参考にしてください。よゆう・余裕があれば「DNA extraction strawberry」とけんさくすると、外国のホームページがたくさんみつかります。