「指定職以上の職員に係る贈与等報告書(平成24年度分)並びに本省

報 道 資 料
平成25年7月12日
国家公務員倫理審査会
「指定職以上の職員に係る贈与等報告書(平成24年度分)並びに本省
審議官級以上の職員に係る株取引等報告書及び所得等報告書(平成24
年分)の提出状況等について」
1.贈与等報告書について
平成24年度分の贈与等報告書は、各四半期ごとに本省課長補佐級以上の職員
から各府省等に対して提出され、そのうち、指定職以上の職員の提出した贈与等
報告書については、その写しが国家公務員倫理審査会に送付されており、審査会
ではその審査、分析等を行っています。
贈与等の報告制度の概要
(1) 本省課長補佐級以上の職員は、事業者等からの贈与等(1件5千円を
超えるもの)に関する報告書を、各省各庁の長等に提出する義務を負っ
ています。
(2) 提出された報告書のうち、1件2万円を超えるものは、閲覧の対象と
なります。
(3) 指定職以上の職員の報告書の写しは、国家公務員倫理審査会に送付さ
れます。
(1)提出数及びその内訳(別添参照)
指定職以上の職員に係る贈与等報告書の写しの送付件数は、3,552件と
なっており、その内訳は、金銭、物品等の供与関係(以下「贈与関係」という。)
が89件(2.5%)、飲食の提供等関係(以下「飲食等関係」という。)1,9
79件(55.7%)(うち立食パーティー1,668件)、報酬関係1,484
件(41.8%)となっています。
これを前年度と比べると、総件数で617件の増(21.0%)となってい
ます。
その内訳は、贈与関係が34件の増(61.8%)、飲食等関係が493件の
増(33.2%)、報酬関係が90件の増(6.5%)となってます。
なお、贈与等報告書を提出した指定職以上の職員は741名でした。
(2)提出数の多い府省等の状況
100件以上の報告書が提出されたのは、法務省、外務省、文部科学省、厚
生労働省、農林水産省、国土交通省及び国立病院機構の6省1特定独立行政法
人でした。
① 法務省は、前年度比19件減の450件で、その内訳は、報酬関係(36
4件)が大部分を占めており、そのほとんどが著述によるものでした。
② 外務省は、前年度比42件増の192件となっています。飲食等関係(1
68件)が大部分を占めており、その主な提供者はマスコミ及び民間企業で
した。
③ 文部科学省は、前年度比99件増の221件となっています。飲食等関係
(197件。うち立食パーティー160件)が大部分を占めており、その主
な提供者は財団・社団法人等でした。
④ 厚生労働省は、前年度比13件減の205件となっています。報酬関係(1
40件)の占める割合が大きく、その主な内訳は、著述及び講演によるもの
でした。
⑤ 農林水産省は、前年度比45件増の182件となっています。飲食等関係
(170件。うち立食パーティー152件)が大部分を占めており、その主
な提供者は、財団・社団法人等でした。
⑥ 国土交通省は、前年度比68件増の765件となっています。飲食等関係
(754件。うち立食パーティー747件)が大部分を占めており、その主
な提供者は、財団・社団法人等でした。
⑦ 国立病院機構は、前年度比216件増の698件となっています。報酬関
係(653件)が大部分を占めており、その主な内訳は、討論・座談会及び
講演によるものでした。
(3)審査の概要等
送付された報告書について審査を行った結果、詳細確認中の19件(提出者
5名)を除き不適切な贈与や高額過ぎる報酬等を受けたケ-スは見受けられま
せんでした。各内訳ごとの概要は、次のとおりです。
① 贈与関係の主なものは、書籍21件、スポ-ツ・観劇等チケット20件、食料
品・アルコール飲料15件となっており、その主な贈与者は、財団・社団法人
等、外国政府・国際機関及び民間企業でした。
また、2万円を超えるものが13件あり、このうち最も高額なものは50
万円(一般社団法人からの賞金)でした。
② 飲食等関係の主な提供者は、財団・社団法人等1,511件、民間企業1
79件及び外国政府・国際機関79件となっています。
また、2万円を超えるものが75件あり、これらは財団・社団法人等、民
間企業及び外国政府・国際機関の記念式典への出席或いは企業トップとの意
見交換等によるものでした。
③ 報酬関係の主なものは、著述638件、講演413件及び討論・座談会3
18件となっています。このうち100万円を超えるものが3件あり、これ
らは全て著述によるものでした。10万円以下のものが1,208件と報酬
関係の大半を占めています。
2.株取引等報告書及び所得等報告書について
平成24年分の両報告書は、平成25年3月1日から4月1日までの間に本省
審議官級以上の職員から各府省等に対して提出され、その写しが国家公務員倫理
審査会に送付されており、審査会ではその審査、分析等を行っています。両報告
書の提出の状況及び審査の状況は、次のとおりです。
株取引等、所得等の報告制度の概要
(1) 株取引等報告書について
本省審議官級以上の職員は、前年において行った株券等の取得又は譲
渡(本省審議官級以上の職員である間に行ったもの)に関する報告書を、
各省各庁の長等に提出する義務を負っています。
(2) 所得等報告書について
本省審議官級以上の職員(前年1年間を通じて本省審議官級以上の職
員であった者)は、所得金額及び贈与税の課税価格に関する報告書を、
各省各庁の長等に提出する義務を負っています。
(3) 両報告書の写しは、国家公務員倫理審査会に送付されます。
(1)株取引等報告書の提出数等
各府省等から送付された報告書の写しの件数は、52件と前年より1件の減
となっています。
審査の結果、職務と関係のある事業者等からの不適切な株式等の贈与や国民
の疑惑や不信を招くような取引等は見受けられませんでした。
(2)所得等報告書の提出数等
各府省等から送付された報告書の写しの件数は、1,340件と前年より9
件の減となっています。
審査の結果、職務と関係のある事業者等からの不適切な贈与や報酬など国民
の疑惑や不信を招くようなものは見受けられませんでした。
以
問
合
せ
先
国家公務員倫理審査会事務局
上
参事官
山本
朗
倫理審査官 髙見 裕志
電話(03)3581-5311(内線2820)
(03)3581-5344(直通)
(別 添)
指定職以上の職員に係る贈与等報告書の提出件数(平成24年度)
区 分 金銭、物品等の供与
府 省 等 名
件 数 うち2万円超
飲 食 の 提 供 等
件 数 うち2万円超
会 計 検 査 院
人
内
事
閣
官
27
院
2
房
1
3
うち立食
パーティー
27
報 酬
合 計
件 数 うち2万円超
件 数 うち2万円超
1
1
28
1
1
1
3
1
25
33
26
1
2
29
3
3
12
3
1
11
38
22
52
23
10
1
内 閣 法 制 局
1
8
内
府
1
13
公正取引委員会
10
国家公安委員会
1
6
5
15
13
22
13
警
察
庁
1
17
16
18
16
36
16
金
融
庁
1
45
46
6
消
閣
庁
5
復
費
興
者
庁
1
総
務
省
4
消
防
庁
法
務
省
22
1
6
37
5
7
4
12
9
2
2
3
2
49
18
60
18
8
6
8
6
364
208
450
211
5
5
5
5
9
20
13
192
32
21
20
67
43
26
26
7
2
64
2
1
50
公 安 調 査 庁
外
務
省
4
4
財
務
省
国
税
庁
文 部 科 学 省
2
168
17
92
43
26
0
1
197
6
160
23
12
221
18
庁
12
17
5
12
14
12
43
17
厚 生 労 働 省
5
60
1
51
140
74
205
78
1
0
182
11
45
6
11
0
55
1
文
化
3
中央労働委員会
農 林 水 産 省
1
170
11
152
3
林
野
庁
37
1
36
8
水
産
庁
11
経 済 産 業 省
54
1
32
資源エネルギー庁
5
1
3
5
1
76
5
76
76
5
765
10
41
7
3
1
3
0
特
許
9
1
庁
国 土 交 通 省
11
1
754
9
747
観
光
庁
41
7
36
気
象
庁
1
1
運輸安全委員会
3
3
海 上 保 安 庁
88
88
3
1
91
1
環
14
2
10
2
1
16
3
1
1
1
1
1,934
75
1,624
831
488
2,854
576
44
653
596
698
596
1,668
1,484
1,084
3,552
1,172
境
4
5
省
原 子 力 規 制委 員会
小 計
89
13
国 立 病 院 機 構
合 計
45
89
13
(注)1.報酬とは、原稿料、講演料等である。
2.報告書の提出のない府省等は省略した。
1,979
75
7
2
1
1