経済学演習 α(松本保美)

経済学科
整理番号
225
経済学演習
2009
科 目 名
学期
配当年次・単位
担当教員
α(松本保美)
通年
3年以上:4単位
松本 保美
題目: 経済分析のための基礎理論・手法の研究
政政・経演・国演
講義概要
(1)計量分析のための理論と分析手法、(2)集団的選択理論をそれぞれ1年
間ずつ交互に研究する。
(1)では、GujaratiのBasic Econometrics(4th ed.)に従い、計量経済モデ
ルの構築に必要な基礎的統計理論・分析手法・検定手法を学ぶ。
(2)では、まず、Arrowの一般可能性定理とその関連定理を学ぶ。特に、理論的
枠組みと賦課される諸条件、および、結果の現実的な意味を解き明かすことに重点
を置く。解釈に当たっては、進化生物学の成果をできるだけ取り入れる努力を行
う。
シラバス
(1)は西暦偶数年、(2)は西暦奇数年に研究する。
(1)では、Gujarati, D., Basic Econometrics (4th ed.)に従い、演習を進める。
第1部(8章まで)を確実に理解することが第一段階。その後は、重要な章をピッ
ク・アップして学ぶ。理解を確実にするために、各章末尾のExerciseをおこなう。到
達目標は、データが与えられれば計量経済モデルを構築できるレベルである。
(2)では、Arrowの一般可能性定理の様々なバリエーションを比較検討する。その主
たる内容は、Arrow自身による定理、Base Relationによる定理、k-Set
Feasibilityによる定理、Revealed Preferenceによる定理と、それぞれのバリエー
ション、および、それらの相互関係である。最後に、理論的枠組み、賦課条件、結
果の現実的な意味を考察する。そのために、履修学生には最近の進化生物学の研究
成果も学んでもらう。
教 科 書
(1) Gujarati, D., Basic Econometrics, 4th ed., McGrow-Hill, 2003
(2) Sen, A.K., Collective Choice and Social Welfare, North-Holland, 1970
Sober, E.ed., Conceptual Issues in Evdutionary Biology, 3rd. edy MIT
Press,2006
参考文献
上記(1)、(2)および進化生物学に関する文献は演習中に適宜紹介する。
評価方法
評価の第一は、教科書、および、参照文献の内容の正確な理解である。その上
に、各自の独自なアイデアがどの程度付け加えられるかがポイントになる。卒論は
(1)、(2)どちらを選択してもよいが、英語で書くこと(義務)。
関連URL
備
考
学生に対する要望
応募時点での成績は問わない。積極的に、かつ、粘り強く学ぶ意志のある学生で
あれば良い。
注意:本演習は3年、4年合同である。したがって、2時限連続になるので、他の
科目の履習に注意するように。