第2章 知立市公共下水道事業の概要

第2章
知立市公共下水道事業の概要
下水道の役割(その2)
-7-
第2章 知立市公共下水道事業の概要
第2章
知立市公共下水道事業の概要
2.1 下水道事業の沿革
(1)知立市の概要と沿革
知立市は、愛知県のほぼ中央に位置し、西三河平野の大半を占める碧海台地の北端に位置し、
東西5.8km、南北4.6kmで、面積は16.34k㎡で小さいながらもまとまった市域を有しています。また、
中部経済圏の中核都市である名古屋市から25km圏内にあり、市内には主要国道(1号、23号、155
号、419号)、主要県道、名古屋鉄道(本線、三河線)が縦横に通じるなど、地理的条件に恵まれた都
市となっています。市域は平坦な土地となっており、北部に逢妻川、南部に猿渡川が流れています。
<知立市の位置>
東経 : 137度3分2秒、北緯 : 35度0分5秒
知立市役所庁舎 : 愛知県知立市広見3丁目1番地
<知立市の沿革>
明治22年(1889) 町村制施行により現市域に知立町・牛橋村・上重原村・長崎村の4町村が発足
明治39年(1906) 町村合併で知立町が発足
昭和45年(1970) 12月1日に市制が施行されて知立市が発足
図2-1.知立市の位置図
-8-
第2章 知立市公共下水道事業の概要
(2)下水道事業の沿革
はじめに、昭和地区において大規模な公団住宅(知立団地)の開発計画を受け、旧知立町にお
いて「知立町公共下水道事業計画」を策定し、分流式※1の公共下水道※2として昭和41年10月より昭
和地区で54haが供用開始されました。
その後、昭和45年12月に市制が施行され、昭和46年3月に知立市においては、境川流域下水道
の流域関連公共下水道※3として「知立市下水道基本計画」を策定しました。引き続き、都市計画決
定※4、下水道法事業認可※5、都市計画法事業認可※6の手続きを経て事業着手しました。
雨水事業としては、西町低区第2排水区において浸水対策のため「落合ポンプ場」が昭和56年度
に完成しました。
流域関連公共下水道の汚水事業としては、平成6年3月に西町処理分区で85haが一部供用開始
されました。昭和地区(54ha)については、平成11年3月に流域関連公共下水道へ切り替え、接続を
しました。以降、事業認可区域の拡張変更を繰り返し行い、平成20年度末までに西町処理分区、重
原処理分区、八橋処理分区、昭和処理分区、谷田処理分区の一部を供用開始し、その供用面積は
466haに達しています。
写真2-1.昭和終末処理場(建設当時)
写真2-2.落合ポンプ場(建設当時)
--------------------------------------------------------
※1. 分流式
汚水と雨水を別々の管渠に集めて排除する下水排除方式のことです。汚水だけが処理施設に導かれ、雨水は直接河川へ排出され
ます。
※2. 公共下水道(=単独公共下水道)
主として市街地の雨水の排除または汚水処理をするために、市町村が設置・管理する下水道を公共下水道といいます。市町村が終
末処理場を有して管理しています。
※3. 流域関連公共下水道
2つ以上の市町村からの汚水を受け、都道府県が幹線管渠と終末処理場を設置・管理するものを流域下水道といい、この流域下水
道に市町村が設置・管理する下水道を接続するものを流域関連公共下水道といいます。市町村は流域下水道の建設費及び維持管
理費の一部を負担します。
※4. 都市計画決定
下水道は都市施設の1つとして位置づけられており、都市計画法(第18条)の手続きとして都市計画決定を行います。
※5. 下水道法事業認可
下水道事業は、下水道法(第4条)の規定により国又は都道府県の認可を要します。段階的な整備についての事業計画を定めます。
※6. 都市計画法事業認可
都市計画法(第60条)により都道府県知事(市町村施行の場合)に下水道事業施行の認可を受けます。
-9-
第2章 知立市公共下水道事業の概要
表2-1.下水道事業の沿革
年 月
昭和40.3
41.10
事
業
内
容
知立町公共下水道事業計画策定
昭和地区供用開始(54ha)
▲昭和終末処理場建設の様子
▲最終沈殿池のコンクリート工
46.3
知立市下水道基本計画策定(1,370ha)
47.6
知立市流域関連公共下水道事業 都市計画決定変更(1,070ha)
50.2
〃
〃
都市計画決定変更(落合ポンプ場追加)
50.3
〃
〃
下水道法事業認可(汚水146.8ha・雨水115.6ha)
50.9
〃
〃
都市計画法事業認可(汚水89.0ha・雨水79.0ha)
53.2
〃
〃
都市計画決定変更(落合ポンプ場用地変更・幹線位置の変更)
▲落合ポンプ場の沈砂池
▲落合ポンプ場のポンプ室
57.6
〃
〃
下水道法事業認可変更(期間延長等)
〃
〃
〃
都市計画法事業認可変更(期間延長等)
59.3
知立市下水道基本計画策定(目標年度昭和75年度・1,090ha)
59.9
知立市流域関連公共下水道事業 都市計画決定変更(1,065ha・牛田汚水中継ポンプ場追加)
60.3
〃
〃
下水道法事業認可変更(汚水・雨水86ha 期間延長)
〃
〃
〃
都市計画法事業認可変更(汚水・雨水65ha 期間延長)
平成元.2
〃
〃
都市計画法事業認可変更(汚水・雨水86ha 期間延長)
4.2
〃
〃
都市計画決定変更(幹線ルート変更)
4.7
〃
〃
下水道法事業認可変更(汚水・雨水228ha
〃
〃
〃
都市計画法事業認可変更(汚水・雨水228ha 期間延長)
期間延長)
6.3
知立市下水道基本計画策定(目標年度平成22年度・1,127ha)
〃
西町処理分区一部供用開始(85ha)
7.3
西町処理分区一部供用開始(13ha)
7.7
知立市流域関連公共下水道事業 都市計画決定変更(1,080ha・幹線の見直し)
8.3
西町処理分区一部供用開始(24ha)
-10-
第2章 知立市公共下水道事業の概要
(つづき)
年 月
事
▲汚水管渠の開削工事
平成 8.8
業
内
容
▲汚水管渠の推進工事(管径 800 ㎜)
知立市流域関連公共下水道事業 下水道法事業認可変更(汚水・雨水352ha 期間延長)
〃
〃
〃
都市計画法事業認可変更(汚水・雨水352ha 期間延長)
8.10
重原処理分区一部供用開始(12ha)
9.3
西町処理分区・重原処理区分一部供用開始(25ha)
10.3
西町処理分区・重原処理区分一部供用開始(14ha)
11.3
西町処理分区・重原処理区分・八橋処理分区一部供用開始(48.4ha)
〃
11.9
昭和地区(54ha)流域関連公共下水道へ切替接続
知立市流域関連公共下水道事業 下水道法事業認可変更(汚水・雨水462ha 期間延長)
〃
〃
〃
都市計画法事業認可変更(汚水・雨水462ha 期間延長)
12.2
〃
〃
都市計画決定変更(昭和終末処理場の廃止・幹線の見直し)
12.3
西町処理分区・重原処理区分一部供用開始(21.6ha)
13.3
西町処理分区・重原処理区分・昭和処理区分一部供用開始(37.4ha)
14.3
西町処理分区・重原処理区分・八橋処理分区・昭和処理区分一部供用開始(24.1ha)
15.3
西町処理分区・重原処理区分・八橋処理分区・昭和処理区分一部供用開始(12.4ha)
16.3
重原処理区分・八橋処理分区一部供用開始(25.6ha)
〃
17.3
知立市下水道基本計画策定(目標年度平成27年度1,137.7ha)
知立市流域関連公共下水道事業 下水道法事業認可変更(汚水・雨水492ha 期間延長)
〃
〃
〃
〃
西町処理分区・重原処理区分・谷田処理分区一部供用開始(19.7ha)
18.3
西町処理分区・重原処理区分・谷田処理分区一部供用開始(31.7ha)
19.3
西町処理分区・谷田処理分区一部供用開始(9.6ha)
20.3
西町処理分区・重原処理区分・谷田処理分区一部供用開始(3.5ha)
21.1
知立市流域関連公共下水道事業 下水道法事業認可変更(汚水・雨水619ha 期間延長)
21.1
〃
21.3
西町処理分区・昭和処理分区・谷田処理分区一部供用開始(4.5ha)
〃
都市計画法事業認可変更(汚水・雨水489ha 期間延長)
都市計画法事業認可変更(汚水・雨水614ha 期間延長)
▲マンホールポンプ場の内部
▲維持管理の様子
-11-
第2章 知立市公共下水道事業の概要
2.2 下水道事業の状況
(1)境川流域下水道の概要
知立市の下水道は、愛知県が事業主体である境川流域下水道に接続する流域関連公共下水
道として整備しています。境川流域下水道は、県下初の流域下水道として昭和46年度に事業着
手され、平成元年4月に供用開始しています。処理区域は知立市を含む7市2町となっています。
境川流域下水道の下水処理は、刈谷市内にある境川浄化センターにて行われています。
表2-1.境川流域下水道全体計画の概要
全体計画
全体計画処理人口
計画汚水量(日最大)
市町名
(目標年次平成27年)
3
(人)
(m /日)
知立市
1,137.7
66,638
40,424
刈谷市
3,285.7
142,900
92,398
豊田市
2,184.0
104,990
60,644
安城市
1,083.0
46,401
35,818
大府市
1,771.0
73,344
50,986
みよし市
1,198.0
48,800
35,702
豊明市
1,097.0
64,864
36,870
東郷町
999.0
41,964
23,364
東浦町
386.0
17,415
10,227
607,316
386,433
合計
13,141.4
≒607,300
≒386,400
資料)平成20年度矢作川・境川流域下水道事業計画変更認可申請書(境川処理区)
注 )三好町は平成22年1月4日に市制を施行して「みよし市」になりました。
全体計画
処理区域面積
(ha)
図2-2.境川流域下水道の関連市町と区域
-12-
第2章 知立市公共下水道事業の概要
表2-2.境川浄化センター事業計画の概要
項 目
事 業 内 容
事業名(処理区) 境川流域下水道(境川処理区)
名 称 境川浄化センター
所在地 刈谷市浜町及び衣崎町地内
敷地面積
約32.3ha
供用開始 平成元年4月
計画処理面積 (全体計画:H27) 13,141.4ha、 (事業認可:H25) 9,336.9ha
計画処理人口 (全体計画:H27)約607,300人、 (事業認可:H25)約509,700人
計画処理水量 (全体計画:H27)386,400m3/日、 (事業認可:H25)297,500m3/日
下水処理方式
(全体計画)凝集剤添加硝化脱窒法+急速砂ろ過
(事業認可)凝集剤添加活性汚泥法及び凝集剤添加硝化脱窒法
(全体計画)濃縮→嫌気性硝化→脱水→減量化再利用施設→搬出
(事業認可)濃縮→脱水→コンポスト化→搬出
汚泥処理方法
→乾燥→搬出
→衣浦東部浄化センター焼却施設(固形燃料化)→搬出
資料)平成20年度矢作川・境川流域下水道事業計画変更認可申請書(境川処理区)
写真2-3.境川浄化センター
写真2-4.肥料(サカイカンピ)
下水処理の過程で発生する汚れや微生物の固まりを汚泥※1といいます。この汚泥は、濃縮した
後、機械で脱水します。このしぼり取った汚泥は脱水ケーキ※2と呼ばれ、肥料やセメントの材料とし
て有効利用しています。境川浄化センターでは、下水汚泥を原料とした肥料(サカイカンピ)やコ
ンポスト※3(サカイソイル)を製造しています。これらの肥料は肥料取締法に基づく普通肥料として
登録を受けております。
--------------------------------------------------------
※1. 汚泥
下水処理で発生する泥状物質の総称。肥効成分や有機質に富んでいることから、有効利用されています。
※2. 脱水ケーキ
濃縮された汚泥を脱水機にかけて固形物(含水率85%以下)として扱えるまでしぼった汚泥のことで脱水汚泥ともいいます。
※3. コンポスト
脱水汚泥を発酵させて肥料にしたものをコンポストといいます。発酵させることで汚泥中に含まれている病原菌類や雑草などの種子
を死滅させ不活性化することで、肥料としての安全性が保たれます。
-13-
第2章 知立市公共下水道事業の概要
(2)知立市公共下水道の計画概要
知立市の公共下水道事業は、より多くの市民の生活環境の向上と公共用水域の水質汚濁防止
に向けて、これまでに7回の認可変更を行い、認可区域を約619haに拡張して、今日までに鋭意下
水道の整備に努めてきました。
これまで平成15年度に見直しを図った「知立市流域関連公共下水道基本計画」に基づいて下
水道の整備が進められてきました。しかし、上位計画である知多湾等流域別下水道整備総合計
画※1及び境川流域下水道全体計画については見直しを行っています。そこで、平成21年度に、こ
れら上位計画との整合を図りつつ、さらに社会情勢の変動や市街化の動向を勘案し、総合的な見
地から知立市流域関連公共下水道基本計画の見直しを行いました。
見直しの概要としては、計画目標年次を平成37年度とし計画人口フレーム等の見直しを行い、
既計画区域に隣接する現況家屋区域を新たに追加して計画処理区域を1,154haに変更しました。
表2-3.知立市流域関連公共下水道基本計画(平成21年度見直し)の概要
項 目
既計画(平成16年3月策定)
見直し計画(平成22年3月策定)
目標年次
平成27年度
平成37年度
下水排除方式
分流式
同左
計画処理区域面積
(ha)
1,137.7
1,154.0
計画行政人口
(人)
66,900
71,600
計画処理人口
(人)
66,638
70,870
日平均
32,287
31,874
日最大
40,424
40,162
時間最大
59,395
58,827
雨水流出量の算定式
合理式 : Q=1/360・C・I・A
同左
計画降雨の確率年
5年確率
同左
降雨強度式
I=4750/(t+35)
〔60分間雨量:50mm/hr〕
同左
計画汚水量
3
(m /日)
資料)知立市流域関連公共下水道基本計画(平成16年3月・平成22年3月)
--------------------------------------------------------
※1. 知多湾等流域別下水道整備総合計画
環境基本法第16条に基づく水質環境基準の類型指定がなされている水域について、その環境基準を達成するため、当該流域に係
る下水道の整備手法を定める総合的な計画として流域別下水道整備総合計画(以下「流総計画」という。)を都道府県が策定します。
流総計画においては、下水道の整備に関する基本方針、主要な排水施設、処理施設を定めます。現在、愛知県では、知多湾等流
総計画、名古屋港海域等流総計画、渥美湾等流総計画を策定しています。
-14-
第2章 知立市公共下水道事業の概要
(3)汚水事業の整備・普及状況
知立市公共下水道における汚水事業の整備状況としては、既全体計画区域面積約1,138haの
うち466haで供用開始しており、平成20年度末での整備率※1は40.9%です。行政区域内人口に対
する普及率※2は50.4%です。
表2-4.公共下水道(汚水事業)の整備・普及状況
処理区
境川
処理
区分
既 認 可
面整備状況(ha)
平成19年 平成20年
下水道事 都市計画
度までの整 度整備面
業認可面 事業認可 認可期間
備面積
積
積(ha) 面積(ha)
(ha)
(ha)
対認可
進捗率
(%)
累 計
(ha)
275
273
183
181
170
1
171
93.4
重 原
227
224
172
172
164
0
164
95.3
西 丘
45
45
谷 田
100
97
57
54
昭 和
130
130
96
96
―
―
平成26年
3月31日
―
―
0
33
57.9
74
4
78
81.3
130
128
42
20
20
20
20
0
20
100.0
弘 法
126
125
60
60
0
0
0
0
西 中
29
4
長 篠
34
34
31
31
1,138
1,080
619
614
処理
区分
重 原
西 丘
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
461
平成20年
下水道法 度末供用
全体計画
認可計画 区域内
人口
人口
人口
(D)
―
普及率
(%)
(D/C)
水洗化
人口
(E)
水洗化
世帯
水洗化率
(%)
(E/D)
11,633
9,382
2,887
―
6,668
3,802
12,350
9,057
4,676
―
20
2,714
1,890
0
7,805
3,900
―
―
―
―
1,060
―
―
―
―
―
―
―
―
31,966
13,145
78
―
八 橋
弘 法
西 中
―
長 篠
―
466
69,699
69,699
1,224
1,147
66,638
40,264
9,215
8,617
―
―
3,104
9,549
―
2,804
―
1,970
3,480
―
50.4
97.6
93.5
―
1,302
3,183
―
1,954
―
35,128
7,568
―
4,534
75.3
164
33
11,023
466
11,086
―
11,290
5
15,621
昭 和
合 計
―
―
171
谷 田
来迎寺
行政区
域内
人口
(C)
―
―
33
八 橋
平成20
年度末
供用区
域面積
(ha)
―
―
来迎寺
西 町
境川
都市計
画決定
面積
(ha)
西 町
合 計
処理区
全体
計画
面積
(ha)
(平成20年度末現在)
90.3
79.3
―
646
99.2
91.0
資料)平成21年度版知立市の下水道 (注:本表においては人口値に外国人登録者数を含めています)
--------------------------------------------------------
※1. 整備率
下水道の全体計画区域面積に対する整備済み区域面積の割合を示します。
※2. 普及率(=下水道処理人口普及率)
行政区域内人口に対する下水道の供用区域内人口(下水道を利用できる人口)の割合で、下水道処理人口普及率ともいいます。
-15-
第2章 知立市公共下水道事業の概要
表2-5.公共下水道汚水幹線管渠の整備状況
処理区分
幹線名
西町汚水1号
〃 3号
小 計
重原汚水1号
〃 2号
重原処理分区
〃 3号
〃 4号
小 計
西丘汚水幹線
西丘処理分区
小 計
昭和汚水1号幹線
昭和処理分区
〃 2号 〃
小 計
弘法汚水1号幹線
弘法処理分区
〃 2号 〃
小 計
谷田汚水幹線
谷田処理分区
小 計
来迎寺汚水1号幹線
来迎寺処理分区
〃 2号 〃
小 計
八橋汚水幹線
八橋処理分区
小 計
長篠汚水幹線
長篠処理分区
小 計
合 計
資料)平成21年度版知立市の下水道 西町処理分区
(平成20年度末現在)
計画延長
施工済延長
(m)
(m)
1,810
1,810
730
730
2,540
2,540
2,380
2,380
470
470
420
420
270
―
3,540
3,270
1,150
―
1,150
―
550
236
620
620
1,170
856
1,270
1,080
270
―
1,540
1,080
1,400
1,252
1,400
1,252
950
―
600
―
1,550
―
510
510
510
510
30
―
30
―
13,430
9,508
進捗率
(%)
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
―
92.4
―
―
42.9
100.0
73.2
85.0
―
70.1
89.4
89.4
―
―
―
100.0
100.0
―
―
70.8
備考
下水は管渠の中を自然流下によって流すのが原則で
すが、土地が低い箇所や、河川等を横断する箇所では、
ポンプ場を設け、下水を圧送しています。小規模なポン
プ場の場合は、道路下のマンホールの中に水中汚水ポ
ンプを設置する簡易な施設となっており、これをマンホー
ルポンプ場といいます。知立市では、24箇所のマンホー
ルポンプ場が稼働しています(平成21年度現在)。
図2-3.マンホールポンプ場(断面図)
写真2-5.マンホールポンプ場の内部
-16-
第2章 知立市公共下水道事業の概要
(4)雨水事業の整備・普及状況
雨水事業の整備状況としては、表2-6に示すように六反排水区、寺内排水区、新林排水区を除
いて幹線管渠の整備は完了しています。
落合ポンプ場は、西町低区第2排水区の雨水排水を目的として昭和50年度から建設を開始し
て昭和56年度に完成しました。この区域の標高はT.P.※1+3mから+11mであり、地形的には区域
の北側沿いにある二級河川水干川への自然流下が可能な区域ですが、豪雨時には放流先であ
る水干川の流下能力が不足するために、水干川に沿って流れる二級河川逢妻川ヘポンプにて揚
水し放流するものです。
表2-6.公共下水道雨水幹線管渠の整備状況
排水区名
幹線名
西町高区排水区
西町低区第1排水区
高区雨水幹線
低区第2雨水幹線
低区第1雨水幹線
西町低区第2排水区
低区雨水放流幹線
弘法雨水幹線
弘法排水区
弘法雨水2号幹線
六反排水区
六反雨水幹線
昭和第1排水区
昭和雨水幹線
寺内排水区
寺内雨水幹線
八橋排水区
八橋雨水幹線
新林排水区
新林雨水幹線
合 計
資料)平成21年度版知立市の下水道
(平成20年度末現在)
計画延長
施工済延長
(m)
(m)
1,050
1,050
200
200
300
300
50
50
1,230
1,230
130
―
290
―
720
720
60
―
610
610
70
―
4,710
4,160
進捗率
(%)
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
―
―
100.0
―
100.0
―
88.3
備考
表2-7.雨水ポンプ場の概要
項 目
施設名称
排水区名
排水区域面積
位 置
敷地面積
排水能力
ポンプ形式
ポンプ仕様
施設概要
落合ポンプ場
西町低区第2排水区
21.6ha
刈谷市一ツ木町岐路地内
2,958m2
218m3/分
立軸斜流ポンプ
口径φ400mm×1台
(電動)
揚水量18m3/分、
全揚程7.5m、
出力37kw
口径φ900mm×2台
(ディーゼルエンジン)
揚水量100m3/分、
全揚程7.5m、
出力265ps
資料)平成21年度版知立市の下水道など 写真2-6.落合ポンプ場
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※1. T.P.(Tokyo Peil:東京湾中等潮位)
地表や海面の高さを表す基準水準面である東京湾中等潮位のことです。日本の水準点の原点でもあります。
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第2章 知立市公共下水道事業の概要
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第2章 知立市公共下水道事業の概要
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第2章 知立市公共下水道事業の概要
▲市の花“かきつばた”
下水道マンホール蓋(ふた)について
知立市の八橋は、平安の歌人“在原業平”が、
「からころも き
つつなれにし
つましあれば
はるばるきぬる
たびをしぞお
もふ」と、句頭に「かきつばた」の5文字をいれて詠んだように
伊勢物語の昔から知られる「かきつばた」の名勝地です。知立
市の下水道マンホール蓋には、この「かきつばた」がデザイン
されています。伊勢物語と知立市の花である「かきつばた」の
やさしさとクリーンな水のイメージが込められており、平成元
年から設置しています。
トピックス②
(汚水)
(雨水)
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