VOL. 21 NO. CHEMOT 8 HERAPY 1671 泌 尿 器 科 領 域 に お け るAmoxycillinの 基 礎 的,臨 床的 検討 鈴 木 恵 三 ・名 出頼 男 名古屋保健衛生大学医学部泌 尿器科学教室 大 越 正 秋 慶応義塾 大学医学部 泌尿器科学教室 は Amoxycillinは1963年 じ め に 寒 天,接 英 国Beecham研 究所で開発 さ れ た半 合 成 ペ ニシ リン で あ る。 そ の抗 菌 スペ ク トラム はAmpicillin(ABPC)と ほ と ん ど 同 じ で,ペ 感 受 性 の グ ラ ム 陽 性 菌 と大 腸 菌,イ ニシ リン ン ドー ル 非 産 生 変 形 り,こ 種 菌 量 は106/mlに れ を 培 地 上 に 画 線 塗 布,over 検 定 株53株 つ た。 の うち グ ラ ム 陰 性 菌 が43,陽 た 。AmoxycillinのE.coliに 式 はFig.1に 位 に 水 酸 基 を 導 入 した も の で あ る。 こ の 薬 剤 の 特 長 は 経 口 投 与 時 の 優 れ た 吸 収 性 に あ り,ABPCと た 場 合,ほ ぼ2倍 同 量 内 服 し 8株(32%),12.5mcg/mlの も の が7株(28%),25.0 も の が4株(16%),>100 も の が6株(24%)で あ つ た 。 い つ ぽ う, 事 摂 取 に よ る 影 響 が 少 な い1)∼3)。 本 剤 の 評 価 に つ い て は,す 示 し た も の は10株(40%),12.5mcg/mlの で に1971年 の 国 際 化 学 療 法 学 会(於Prague)に に欧州におい て は 臨 床 に 広 く応 用 さ れ て い る 。Amoxycillinは に 本 邦 に 導 入 さ れ,多 的,臨 く の 研 究,臨 床 的 検 討 が 開 始 さ れ,そ 療 法 学 会 総 会 シ ン ポ ジ ウ ム(於 同年 床 施 設 に お い て基 礎 の 結 果 が 第21回 日本 化 学 札 幌,1973年6月)に お は3.13mcg/ml∼6.25mcg/mlのMIC値 %),>100mcg/mlの も の が6株(24%)で に 対 す る 抗 菌 力 の パ タ ー ン は,ほ 分 布 は,100mcg/ml以 た 抗 菌 力 に か ん す る基 礎 Chemical structure 感 受 性 の ピー ク 上 の濃 度 の薬 剤 に 対 す る感 受 性 上 の 濃 度 ま で,ピ ー ク時 点 よ り や や 低 い レベ ル でほ ぼ 一 様 で あ る。 同 時 に セ フ ァ ロス ポ リ ン 系 抗 生 物 質 のCephalexin(CEX)とCefazolin (CEZ)の Fig. 1 あつ た 。 こ ぼ 同 様 とい つ て よい。 い ず れ も3.13mcg/ml∼6.25mcg/mlに か ら 提 供 を 受 け,泌 的 検 討 を 行 な つ た の で 併 せ 報 告 す る。 も の が3株 も の が6株(24 の 結 果 を 比 較 す る と,AmoxycillinとABPCのE.coli が あ る 。6.25mcg/ml以 投 与 した 臨 床 成 績 を 検 討 し,ま を (12%),25.0mcg/ml∼100mcg/mlの い て 報 告 さ れ た 。 わ れ わ れ は 本 剤 を 藤 沢 薬 品 工 業K.K. 尿 器 科 領 域 に お け る 感 染 症 に 対 して あ 1に 示 し を 示 した も の が ABPCで お い て 多 くの 論 議 検 討 が な さ れ て お り,現 性 菌 が10で 対 す る 感 受 性 を み る と, mcg/ml∼100mcg/mlの mcg/mlの の 血 中 濃 度 が 得 ら れ る。 ま た,水,食 養 後 に 判 グ ラ ム 陰 性 菌 に 対 す る 感 受 性 をTable 3.13mcg/ml∼6.25mcg/mlのMIC値 ベ ンゼ ン核 の パ ラ night培 金 耳 採 定 を した。 菌 な ど の グ ラ ム 陰 性 菌 に 対 し抗 菌 力 を 示 す 。 本 剤 の 構 造 示 した よ う に,ABPCの 希 釈 し た 菌 液 を1白 感 受 性 を 検 討 した が,E.coliに で は,12.5mcg/ml以 12.5mcg/ml∼100mcg/mlの >100mcg/mlの ABPCの つ い てCEX 下 の 感 受 性 を 示 し た 株 は な く, も の が11株(44%), も の が14株(56%)で,Amoxycillin, 感 受 性 に 比 較 し て 劣 る 結 果 で あ つ た 。CEZで は,1.56mcg/mlの 感 受 性 を 示 した も の が6株(24%), a13mcg/ml∼6.25mcg/mlの も の が7株(28%)で あ つ た 。 ま た11株(44%)は25mcg/ml∼50mcg/mlの MIC値 で,1株(4%)は,>100mcg/mlの つ た 。 す な わ ち,CEZで mlに1つ 今1つ I 基 礎 的検 討:抗 菌 力 平 塚 市 民 病院 泌 尿 器 科 に お い て 尿 路 感染 症 例 か ら分 離 した 保 存株53株 に つ い て,化 学 療 法 学会 標 準 法 に 準 じて 平 板 希釈 法に よ る感 受 性 の 測 定 を 行 な つ た。培 地 はH.I. teus mlの mlで MIC値 値 であ は,1.56mcg/ml∼6.25mcg/ の ピ ー ク が あ り,25mcg/ml∼50mcg/mlに の ピ ー クが 認 め ら れ た 。 次 に 変 形 菌 群 で はPro- mirabilts 4株 中1株 がAmoxycillinに1.56mcg/ 感 受 性 を 示 し た が,残 残 り の2株 る3株 中1株 は12.5mcg/ は100mcg/mlと>100mcg/mlの を 示 した 。ABPCで は6.25mcg/mlの 感 受 性 CHEMOT 1672 Table 1 Sensitivity HERAPY of 43 Gram-negative NOV. strains (MIC, mcg/ml) 1973 VOL. 21 NO. 8 CHEMOT 株 が1株,50mcg/mlの も の が1株,残 mcg/mlと>100mcg/mlの る2株 耐 性 を 示 vulgaris,Morganella,Rettgerellaで 全 て の 株 が100mcg/ml以 HERAPY は100 し た 。Proteus は,4剤 1673 れ そ れ 食 後30分 た4回 に 対 し 上 の 耐 性 を 示 した 。 ま た は,ペ (A) に 対 す る 感 受 性 試 験 の 結 果 はTable 2に 示 した 。 こ の うち β-Lactamase産 耐 性 と 思 わ れ るStaph.aureus 1株 を 除 い て,ペ ン 系 薬 剤 に 対 し全 株 が12.5mcg/ml以 し た 。Strept.faecalisで は,ベ ニ シ リン剤 と セ フ ァ ロス ポ リ ン剤 と の 感 受 性 の 態 度 が 異 な り,前 示 す の に 対 し,後 が>100mcg/mlの しStaph.群 で は,4剤 Table 2 者 では 感 受 性 を 者 で は 感 受 性 が 劣 り,特 6株 中5株 ニシ リ 下 の感 受 性 を 示 にCEXに は 耐 性 を示 した。 これ に対 に 対 しほ と ん ど 同 じ よ うに 優 れ Sensitivity strains midis 炎 菌 はTable 同 定 の グ ラ ム 陰 性 桿 菌(GNB)が2で 部 に つ い て平 板 希 釈 法 に よ るAmoxycillin,ABPCに 対 す る 感受 性 を 測 定 し た 。Table 3に み る よ うに 両 剤 間 に 感 受 性 の 差 は な く,E.coliに 対 し て は 前 者 が13中12,後 に 対 し て25mcg/ml以 Table 3 Not Causative identined 者 が21中19 下 で 発 育 を 阻 止 し た 。Klebsiella, cystitis Euterobacterで ま でに,平 塚 市 民 病 院 泌 尿 下Staph.epider- あ つ た 。 こ れ ら の 分 離 菌 の う ち,一 organisms of their sensitivities and Gram-negative は,50mcg/ml以 acute bacilli 上 の耐 性 で あつ た 。 投 与50症 例 の臨 床 成 績 はTable 1971年12月 か ら1973年4月 示 し た と お りで あ る 。 占 め,以 3,Proteus mirabilis,Klebsiella,Euterobacter * 臨 床 的 検 討 3に 中42例(84%)を が そ れ ぞ れ1,未 た 感 受 性 をみ た 。 II プ 全 例 女 性 で あ る。 全 て 基礎 疾 患 の無 い単 純 E.coliが50例 of 10 Gram-positive (mcg/ml) 1. 投 与 対 象 上 投 与 い し2カ 急 性 膀 胱 炎 に 対 す る成 績 性 感 染 症 で,起 生 能 に 由来 す る プ セ ル を 用 い て,1な 臨床成績 症 例 数50で グ ラ ム 陽 性 菌10株 内服を加え セ ル を前 記 と 同様 な方 法 で服 用 させ た 。 3. ニ シ リ ン 剤 に 対 し て は 全 て の 株 が>l00mcg/ml ま た は 就 寝 前 に1回 の 場 合 に は,250mgカ Citrobacter,Klebsiella,Pseudomouas,Alkaligenesで の 耐性 で あつ た。 に,3回 に 分 け 服 用 す る よ う指 示 した 。750mg以 4に 示 した 。 わ れ わ れ はAnnoxycillinを1日375mg,500mg,750mg, 器科 と荻 窪 病 院泌 尿器 科 を受 診 した 外 来 患 者 と入 院 患 者 1,000mgず の うち か ら,投 与 対 象 を選 択 した 。 投 与 対 象 疾 患 は,急 い て の 臨 床 効 果 を オ ー プ ン トライ ア ル で検 討 した が,表 性 単純 性 膀 胱 炎50例,慢 に み る とお り各 群 間 に 効果 の差 がみ られ なか つ た 。 す な (淋菌 性7,非 淋 菌性1)で 性 腎 〓 腎 炎4例,尿 道 炎8例 合 計62症 例 で あ る。 性 別 で は わ ち375mg群 つ投 与 した 群 それ ぞれ14,10,8,18例 で は14例 中13(92.9%),500mg群 尿道 炎 の8例 を 除 く54例 が全 て女 性 で あ る。 年 令 は20才 例 中9(90.0%),750mg群 か ら71才 ま で で あ る。 mg群 2. 投 与 方 法 ・用 量 投 与 した カ プセ ル は,125mgの 方 の うちい ず れ か を 選 択 した。1日 500mg,750mg,1,000mg,2,000mgの5種 375mg,500mgの 場 合 に は125mgカ で8例 で18例 中16(88.9%)が な お 効 果 判 定 基 準 はTable も の と250mgで,双 の投 与 量 は375mg, 類 あ る が, プ セル を 用 い,そ につ で10 中8(100%),1000 それ ぞ れ 有 効 で あ つ た 。 5に 示 した。 い つ ぼ う無 効 症例 に か ん して の検 討 を試 み る意 味 で, 4例 の 無 効例 をTable 症 例1と2は 6に 表 わ した。 これ に よ る と, 耐 性 菌 に よる 感染 で あ るが,3と4は 感受 性 菌 に よる 感染 で あ つ た。 い ずれ も他剤 の投 与 で治 癒 に CHEMOT 1674 HERAPY NOV. 1973 Table 4 Clinical result A-(1) Acute cystitis Table 5 Criteria A-(2) * Table Acute of therapeutic 6 Clinical result cystitis : Ineffective cases Disc 至 つ て い る。 量 は1日2,000mg(症 再 発 に か ん す る検 討 はTable 4の 右 欄 に 記 した。 原 則 と して 有 効 症 例 に 対 し,薬 剤 投 与 中 止後2カ llow upす efficacy 月間fo- る こ とを 条 件 と した が,約 半 数 が 来 院 せ ず, 例3で は最 初 の1週 間 は1,000mg) で4回 分 服 と し7日 ∼15日 間 投 与 した。 症 例2,3は 炎 菌 はE.coliで あ るが,penicillinase産 MICは400mcg/ml以 起 生 株 で その 上 とペ ニ シ リンに強 い 耐 性 を 示 検 査 を 施 行 で きな か つ た。 追 跡 し得 た 約 半 数 の うち の 再 した 。 この 症 例 で は い ずれ も細 菌 学 的 に 無 効 で あつ た 。 発 例 数 は7例 で あ つ た。 投与 量 の差 に よ る差 は 特 に 認 め 残 る2例 は 数 日内 に 尿 中細 菌 は陰 転 化 し,臨 床 的 に も有 られ な か つ た 。 効 で あつ た 。 な お これ らの症 例 は,い ず れ も手 術 的処 置 (B) 慢 性 腎 〓 腎 炎 に 対 す る臨 床 成 績(Table 7) 症 例 は4例 で 全 例 が 女 性 で あ る。 基 礎 疾 患 と して3例 に 膀胱 尿 管 逆 流現 象,1例 に腎 下垂 が 認 め られ た 。 投 与 を後 日に 行 なつ た 。 (c) 尿 道 炎 に 対 す る臨 床 成績(Table 患 者 は い ず れ も男性 で,年 令 は22才 8) か ら41才 ま で で VOL. 21 NO. CHEMOT 8 HERAPY 1675 Table 7 Clinical result B: Chronic pyelonephritis * Vesicoureteral reflux Table 8 Clinical result C : Urethritis あ る。 淋 菌 性 尿 道 炎 が7例,非 淋 菌 性 尿 道 炎 が1例 で計 え て そ の ま ま 投 与 を 継 続 し た 。 中 止 し た1例 8例 で あ る。 表 に み る よ うに 全例 に優 れ た 臨床 効 果 を 認 め た。 淋 菌 性 尿 道 炎 の 場 合,膿 汁 は 内服 開 始2日 目に は ほ とん ど消 失 し,白 血 球 内 外 の 淋 菌 も認 め な い。1例 500mg投 与 で あ つ たが,臨 床 効 果 は1g投 3日 圏か ら 発 疹 が 全 身 に 拡 が り,同 ス タ ミ ン剤 投 与 で 治 癒 した 。 与 例 と 同様 に III 1. 抗 菌 力 なか つ た。 AmoxycillinはABPCと 9) でそ の 内 容 はTable 9に 示 した 。5例 aureus,Staphylococcus 中 calisな 4例 は いず れ も ご く軽 度 の もの で,無 視 し得 る も の と考 Table * Accompanied 総 with epigastric discomfort 9 生 株 以 外 のStaphylococcus epidermidis,Streptococcus fae- どの グ ラム陽 性 菌 に優 れ た 抗 菌 力を 示 す 。 グ ラ ム 陰 性 菌 で は,E.coli,Proteus Side effects 括 ほ と ん ど 同 じ抗 菌 ス ペ ク ト ラ ム を 有 し,penicllinase産 症 例数 は 合 計62で この うち な ん らか の副 作 用 を 認 め た もの は,5例 用後 た も の で あ る 。 こ の 例 は 短 期 間 の ス テ ロ イ ド投 与 と 抗 ヒ が 有 効 で あつ た 。 全 例 と もに2週 間以 内 の再 発 は 認 め られ 4. 副 作 用(Table は,服 時 に 胃部 不 快 を訴 え mirabilisに は抗菌力 CHEMOT 1676 HERAPY を示 す が,Citrobacter,Klebsiella,イ ン ドー ル 陽性 変形 菌群,Pseudomonas,Alkaligenesに は 抗 菌 力 は きわ め て低い。 NOV. 1973 か らす る と,最 小 必 要 量 の 差 を 見 出 す には,Am0xycillin,Annpicillinと もに これ 以 下 の 体液 内濃 度 に 達 す る 量 で 比 較検 討 せ ね ば な らぬ こ とが 予 想 され る。 薬 剤 が 吸 2. 臨 床 成 績 収性 に優 る こ とが,体 (1) 急 性 膀 胱 炎:50例 中46例(92%)に 有効な成績を 内に お い て そ の 薬 剤 の効 果,す な わ ち 有 効性 を 高 め る ことは,当 然 の こ と と考 え られ る。 得 た。 薬 剤量 を1日375mg,500mg,750mg,1,000mg しか し臨 床 効果 と して評 価 され る場 合 に は,吸 収 の低 い と した 各投 与 群 を 作 り,そ れ ぞ れ の効 果 を 比 較 検 討 した 抗 菌 薬 剤 と,吸 収 の 高 い薬 剤 とを 比 較 した場 合に は,少 が,そ の差 は 認 め られ なか つ た 。 無 効 症 例4例 に つ い て な くと も尿 路 感染 症 とい う場 合 に お い て は,そ の差 が 未 み る と,2例 だ 捉 え られ て い な い。 は耐 性 菌 に よ る感 染 で あつ た 。 再 発 は 合 計 7例 認 めた が,こ の場 合 も各 投 与 群 別 の 差 は み られ な か つ た。 次 に 無 効 例 の4症 例 につ い て 考 察 す る と,2例 菌 に よ る感 染 で,単 にMICと (2) 慢性 腎 〓 腎 炎:ペ で は無 効,2例 ニ シ リン耐 性 菌 に よ る症 例2例 の感 受 性 菌 に よ る 感 染 に は 有 効 で あ つ 意 味 づ け るに は,い は耐 性 の相 関 だ け で そ の無 効 を さ さか 問題 が あ る。 実 際 に耐 性 菌 に よ る感 染 で も,単 純 感 染 症 で は,第1選 択 に 用 い た 薬剤 で治 癒 に い た る症 例 は か な りあ る。 今 回 の例 で もAmo- た。 (3) 尿道 炎:淋 菌 性7,非 淋 菌 性1の 合 計8例 に は き xycillinで 無 効 と し代 わ りに 投 与 し た 薬 剤 は,Nali- わ め て 良 好 な 臨 床成 績 で あつ た 。 い ず れ の症 例 で も2週 dixicacid(NA)と,Cephalexin(CEX)で,い 間 以 内 に 再 発 は な か つ た。 も起 炎 菌 は これ ら薬 剤 に対 して耐 性 で あ るが,細 菌学 的 (4) 副 作 用:症 例 数62例 中,発 疹 のた めに 中 止 せ ざ る ずれ に 有 効 で あつ た 。 こ う した現 象 を解 析 す るに は,多 くの を 得 な か つ た 例 が1例 で,他 に 胃部 不 快,発 疹,下 痢 な 要 因 を 追 求 せ ね ば な らな い 。 この要 因 につ い て は い ずれ どを 訴 え た もの が4例 あ つ たが,い ず れ も軽 度 で,臨 床 詳 細 な検 討 を 待 た ね ば な らぬ が,た 上 投 与 に 支 障 な い もの と考 え られ た。 数 例 に お い て,投 る吸 収 の態 度 が 薬 剤 に よつ て 差 が あ る の では な い か,無 与 前 後 の末 梢 血,肝 機 能,腎 機 能 の検 査 を施 行 した が, 効 時 の宿 主 側 に,い わ ゆ る従来 の基 礎 疾 患 の範 疇 に は入 ら ない よ うなminor 異 常 所 見 を 認 め な か つ た。 IV 考 complication(た と えば,外 陰 部 皮 膚 炎,膣 炎 な ど)が あ るの で は ない か な どが あ げ られ 按 AmoxycillinはAmpicillinに とえば,各 個 体 に よ 比 し,約2倍 の吸 収 を 示 す こ とか ら,こ れ が 実際 に 臨床 上 どの よ うな差 と な る。 今 後 こ う した 要 因 に つ い て 検討 をす す め て ゆ く考 え で あ る。 V つ て 現 わ れ るか 興 味 とな る点 で あ る。 こ の点 に か ん し, Amoxycillinに わ れ わ れ は オ ー プ ン トライ ア ル で,急 性 膀 胱 炎 とい う比 結 語 か んす る抗 菌 力 と泌 尿 器 科 領 域 に お 較 的 宿 主 側 条 件 の 均 一 な疾 患 に対 し,通 常 のAmpicil- け る感 染 症62例 に か ん す る臨 床成 績 に つ い て 報 告 し,若 linの 投 与 量 の半 量 のAmoxycillin(1日375mg∼500 干 の考 察 を 加 え た 。 本 剤 はAmpicillinの mg)を の半 量 で,急 性 膀 胱 炎,淋 菌性 尿 道 炎 に きわ め て 優 れ た 投 与 し,同 一 薬 剤 の750mg∼19と 効果 を比較 従 来 の 投与 量 した が,有 意 差 は 認 め られ なか つ た 。 また 同 じ くオー プ 臨 床 成 績 を 認 め た 。 腎〓 腎炎 では,ペ ン トライ ア ル でAmpicillin 細 菌 に よ る感 染 例 が 無 効 で あ つ たが,感 受 性 菌 に よる感 375mg投 与 群5例 と比 較 した が,両 薬 剤 間 に 差 は 認 め なか つ た 。 こ の結 果 を み る 染 例 で は 有 効 で あ つ た。 副作 用 は1例 と,両 剤 の差,す は,ほ な わ ち動 物 実 験 で のED 差 を臨 床 的 に 追 求 す るに は,さ 50に 相 当 す る 参 1. ず もな く,最 低 必 要 量 を 決 め る良 い 指 標 を 求 め るに は 困 難 が予 想 され る。 いず れ に せ よ375mg以 下 の 投 与 で, 比 較 検 討 せ ね ば な ら ない 。 わ れ わ れ は 先 に 内 服 した 場 合 きわ め て吸 収 の悪 いCefazolinに よ る急 性 膀 胱 炎 に 対 す る臨 床 成 績 約60例 に つ い て,2度 に わ た つ て 化 学 療 法学 会 で発 表 した(原 著 投 稿 中)。 この 場 合250mg内 血 中濃 度 は最 高0.86mcg/mlで,尿 2. 文 献 penicillin. British Med. J. 3 : 13. 1972 ACRED, P. ; PAMELAA. HUNTER, LINDAMIZEN & semisynthetic 服 して xycillinの 臨 床 成 績 と まつ た く同 じで あ つ た 。 この知 見 考 SUTHERLAND,R. ; E. A. P. CROYDON& G. N. ROLINSON: Amoxycillin : A new semi-synthetic G. N. ROLINSON: a-Amino-p-hydroxy-benzylpenicillin (BRL-2333), a new broad-spectrum 中 濃 度 は90mcg/ml で あつ た。 この程 度 の吸 収 で臨 床 効 果 は,今 回 のAmo- の発 疹 を 除 い て とん ど臨 床 上 問題 とな ら なか つ た 。 らに 投 与 量 を 減 少 して 検 討 せ ね ば な ら ない が,治 療 効 果 発 現 の 遷 延 は 許 され るは ニ シ リン破 壊型 の Antimicr. 3. 第21回 penicillin Agents : In vitro evaluation. & Chemoth. 416. 1970 日 本 化 学 療 法 学 会 シ ン ポ ジ ウ ム(1973)Amo- xycillin. VOL. 21 NO. 8 LABORATORY OF Amoxycillin to 1) that Bacterial composed strains of genes, 43 Clinical A) Acute ** Department of Urology is a of ampicillin. B) was divided given of active 500 mg, total of into four 8, 750 of Medicine, with of , Fujitagakuen urinary of E. of tract coli, anti-bacterial infections ones. indole strains University spectrum gram-positive ** University broad from 10 OHKOSHI Keio a Pseudomonas, against pyelonephritis ; sensitive due to were Except positive Proteus, Proteus mirabilis, activity 53 in total, penicillinase-producing Klebsiella and Staphylococcus Alkaliaureus, faecalis. the and 18, of with 500 1000 88. acute cystitis patients mg. Each 9%•`100% 4 patients group the treated with reveived days' with in 50 375 demonstrated 3•`4 cured failed was of with were however, resistant of with Fourteen being Two patients dosis patients groups. organisms, penicillin Seven of 50 mg cures satisfactory Side School isolated Streptococcus bacteriological amoxycillin drug be and A were Urethritis; the to Medicine and strains MASAAKI of bacteria bacteria, and School penicillin test aureus, * FIELD evaluations infections C) : The INVESTIGATIONS UROLOGICAL NAIDE , semi-synthetic gram-negative cystitis; Chronic by new showed response, 3) Urology, epidermidis patients 10 YORIO of amoxycillin 2) SUZUKI, Department Staphylococcus Staphylococcus CLINICAL IN * activity of AND AMOXYCILLIN KEIZO similar 1677 CHEMOTHERAPY 2, 000mg of the The drug satisfactory treatment treatment amoxycillin. mg daily, therapeutic courses. of the drug daily, of the two cases infected with acute mg•`1000 gonorrheal mg daily urethritis and one no significant were well cured non-gonorrheal within urethritis 3•`7 days exhibited result. reaction : Except one case the strains. of skin rashes, side reactions were encountered. with also
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