桐の花 - 横浜市

横浜市立万騎が原中学校
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万騎中ホームページ
平成20年3月25日
学校便り NO.98
学校長
松本
荘一
保護者の皆様と地域の皆様へ
y2makiga@edu.city.yokohama.jp
http://www.edu.city.yokohama.jp/sch/jhs/makigahara/
第47回卒業証書授与式
~ 3月11日(火)310名巣立つ ~
素晴らしい天候に恵まれ、卒業式を行うことができました。本年度の卒業生310名
が加わって、47年間で2万567名の卒業生を送り出しました。
当日、卒業生保護者の方々をはじめ、来賓として連合自治会長様、地域の各代表の方
々、4小学校の校長先生とPTA代表、本校PTAの方をお迎えし、2年生全員と1年
生代表が参加し、卒業を祝いまし
た。式後に校庭で1・2年生全員
で見送りをしました。
式辞では、司馬遼太郎さんが書
いた「21世紀に生きる君たちへ」
の中から、『自己を確立せよ、自
分に厳しく、相手にはやさしく、いたわりの感情を
もって。それらを訓練することで、自己が確立され
ていく。そして、それが”たのもしさ”になってい
くのである。この「たのもしさ」が、いつの時代に
なっても、人間が生きていくうえで、欠かすことが
できない心がまえというものである。』を引用させ
ていただき、生き方に対する心構えとしてお話しし
ました。また、新聞やテレビで紹介された「ワンラ
イフプロジェクト」の活動を取りあげ、難病と闘い
昨年夏16歳で他界された本校卒業生の残した言葉
の重みを心で受け止めて、
「たった一つの命だから」
という言葉の後に、それぞれの人生をつなげてほし
いとの願いをお伝えました。
さて、卒業生を送ってから2週間、4月には新入
生を迎えます。
よい切り替えができるといいですね。
教育委員会の栗原先生からご挨拶をいただきました。
310名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
いま、皆さんがお一人お一人校長先生より卒業証書をしっかり
受け取る姿は、本当にすがすがしく輝いています。そして、その
卒業証書は3年間の思い出とともに、義務教育を終了し、自立し
た人間として、自らの力で未来を切り開いていく皆様の決意が込
められていることと思います。中学校生活3年間は、先生方や友
だちとともに勉強したり、競技に燃えた体育祭やクラスが一つに
なって行った文化祭、修学旅行では新たな発見の喜び、部活動で
の厳しい練習や技を鍛えたりすることなど、今は一つ一つ楽し
い、そして、時にはほろ苦い思い出としてなつかしく思い出され
ていることと思います。
本日、横浜市内でもおよそ2万6千人が、皆さんと同じく中学校を巣立ちました。
皆さんの活躍するこの21世紀は、環境や経済を始めとして、何事も地球規模の視野に立ってものごと
を発展させたり解決していく時代です。皆さんはこれからも一生懸命学び続け、地球の未来に向けてご活
躍することを期待しています。
保護者の皆様、お子様のご卒業心よりお祝い申し上げます。
9年間の義務教育を終え、心身ともに立派に成長されましたことで、感慨もひとしおであろうと思いま
す。子どもたちの人生はまだ始まったばかりであります。これからも子どもたちの、最も身近なよき相談
相手として愛情溢れるご指導をお願いいたします。
終わりになりましたが今日まで熱心にご指導ご支援いただきました校長先生を始め教職員の方々、保護
者、PTA、地域、そしてご来賓の皆様方本当にありがとうございます。厚く御礼申し上げますとともに、
伝統ある万騎が原中学校のますますのご発展と、皆様方の輝かしい前途をお祈りいたしまして、教育委員
会のお祝いの言葉といたします。
PTA会長杉山様からご祝辞をいただきました。
卒業生の皆さん、保護者の皆様、ご卒業誠におめでとうござ
います。本日、皆さんは、この万騎が原中学校での3年間を無
事終了し、新たな出発をしていきますが中学校生活はどうでし
たか。少し短い3年間だと思いますが、たくさんの思い出を作
ることができたでしょう。もちろん、その思い出は楽しいこと
ばかりではなく、辛く苦しいことがあったに違いありません。
それもその問題を乗り越えたからこそ今日と言う日を迎える
ことができたのだと思います。また、体育祭、文化祭、修学旅
行などを通じ、ともに励まし合い助け合った仲間との友情は忘れることができない青春の一頁です。
楽しく輝いているとき、時間が過ぎるのは本当に早いもので、時は過ぎても経験したことや育んだ友情
はきっと皆さんの素晴らしい財産として残ります。これから生きていく中で一生の宝物だと、直ぐにきっ
とそう思える日が訪れることと思いますので大切にしてください。
卒業生の皆さんは、今日でこの学校とお別れになり、明日からは自分自身で決めた道を進んでいくこと
となります。進む道はそれぞれ違います。自ら選択した道を立ち止まることなく、少しずつでも歩み続け
る努力をして、限りない可能性を秘めた未来へ、力一杯羽ばたくことを期待しています。
校長先生を始め教職員の皆さん、ありがとうございました。子どもたちは皆さんの教えをむだにするこ
となく、充実した生活を送っていくと信じております。地域の皆様にはご列席を賜りありがとうございま
す。卒業しても地域の一員です。これからも温かく見守っていただけたら幸です。
保護者の皆様にはお忙しい中、PTA活動にご理解とご協力をいただきましたことを、この場をお借り
してお礼申し上げます。ありがとうございました。
最後に私から二つお願いがあります。一つ目、今日家に帰ったら保護者の方に、今手にされた卒業証書
を見せて、一言でいいから「ありがとう」と感謝の言葉を伝えてください。
二つ目、万騎が原中学校はまもなく創立50周年を迎えます。この半世紀近い伝統ある学校の卒業生と
して、しっかりと誇りを持ち、人に迷惑をかけることがないようにこれからの人生を歩んでほしいと思い
ます。この二つをお願いして、私のご挨拶とさせていただきます。
卒業生お別れの言葉
(要旨抜粋)
今日、僕たちはこの万騎が原中学校を去り、四月からは
それぞれ別の道を歩みます。今はその喜びと悲しみが織り
交じった不思議な気持ちです。思い出せば三年前、着慣れ
ない制服を身にまとい、希望と心配の両方を抱えたまま、
この万騎が原中学校にやってきました。
あれから三年、制服にも慣れ、心身ともに大きくなり、
沢山のことを学びました。新しいクラスでの最初の行事は
鎌倉への遠足でした。鎌倉には何度か行ったことがありま
したが、大仏の大きさにはあらためて圧倒されました。
二年生になると後輩もできて、先輩としての責任をもつ
ようになりました。部活や委員会では中心となって活動すること
も多くなり、人をまとめること、人の気持ちを理解することの難
しさを学びました。自然教室では群馬県の丸沼高原に行きまし
た。普段は体験できないような経験をし、それを通じて友だちと
お互いを知り合うことができました。丸沼湖のハイキングでは長
く険しい道のりをみんなで歩きました。進むのはなかなか大変で
したが、ゴールしたときの達成感はそれを超えるものがありまし
た。また、夜、外に出てみんなで見た星空も忘れられません。
最高学年となり、当然責任も大きく大変でしたが、その分得るものも多かったです。それは僕たちのこ
れからの生活につながるかけがえのないものになりました。
修学旅行では関西方面へ行きました。一日目は京都、奈良、大阪をコースごとに散策しました。二日目
は京都市内をグループごとに行動しました。今までテレビや写真でしか見たことのない歴史的建造物を間
近に見ることができて、そのときの感動は素晴らしいものでした。三日目はクラスごとで物作り体験をや
りました。みんなの個性豊かな作品が今でも心に残っています。
万騎が原中学校には多くの行事がありますが、僕がその中で一番印象強く残っている行事は桐花祭で
す。合唱コンクールでは、最初は歌うことすらしなかったクラスが、毎日毎日練習を重ねることにより成
長していきました。そして、本番ではクラスのみんなが一致団結して、最高の合唱をすることができまし
た。みんなが一つの目標に向けて頑張っただけで意味があったのだと思います。
この三年間の中での様々は経験はどれも僕たちを大きく、強くしてくれたものでありました。僕たちは
この三年間で学んだことをこれからの生活に生かし、充実した生活をおくれるようにしたいと思います。
さて、今の世界を見てみると、さまざまな出来事が起こっています。もう国単位ではなく世界単位で動
かなければいけない時代になっています。今こうなってしまった以上、僕たちは何か行動しなければいけ
ない、今はそのときだと思います。その一つ一つをやっていくことにより、僕たちは豊かな自然、平和な
社会の中で生きていけるのだと思います。それが僕たちに出来る地球への最小限の恩返しだと思います。
最後になりましたが、本日は僕たちのためにこのような盛大な式を開いてくださり、ありがとうござい
ました。校長先生をはじめ諸先生方、勉強はもちろんのこと、数々の相談にものっていただき、いろいろ
な面で真剣に見つめてくださり、ありがとうございました。ご来賓の皆様、地域の皆様、今まで温かく見
守ってくださり、ありがとうございました。
在校生の皆さん、数々の行事や部活動などで沢山の思い出を
ありがとう。人には個性というものがあります。皆さんは僕た
ち三年生にはない個性をもっていると思います。これからもそ
の個性に誇りをもってこの学校を盛り上げていってください。
家族の皆さん。僕たちは今まで家族の温かな支えによってこ
こまで成長することができました。普段はごく当たり前のよう
に思えても、とても大変なことをやってもらっていたのだと、
今あらためて思います。本当に感謝の言葉しかありません。
今ここで卒業生全員の感謝の思いを代弁したいと思います。
お父さん、お母さん、僕たちをこんなにも大きく育てていただき本当にありがとうございました。
卒業生を送る言葉
(要旨抜粋)
ご卒業おめでとうございます。今、卒業証書を手にされた皆様は、
万騎が原中学校で過ごした三年間の思い出が、色鮮やかに心の中に蘇
っていることと思います。
中学校生活は、毎日が輝かしいことばかりではなかったと思います。
辛いときや苦しいときもたくさんあったのではないでしょうか。それ
らを乗り越え、どんな毎日も大切な日々として先輩たちの活力となり
今日の立派な姿があるのだと思います。そして、この一年間最上級生
として学校を常にリードしてくださいました。
四月には新しい生徒会目標を立て、各専門委員会と協力しながら生
活の見直しに取り組みました。評議会等まだ慣れていない僕たちにい
つも優しくアドバイスをし、自ら実践して手本を示してくださいまし
た。六月には体育祭で各色の応援団長を中心に大いに盛り上がりまし
た。皆様が必死に戦い汗にまみれたその姿は、太陽に負けないくらい
まぶしく輝いて見えました。団体競技の棒倒しや綱取りでは、最後まであきらめないことの大切さを、身
をもって教えてくださっているかのようでした。また、クラス対抗の長縄跳びでは、回し手と跳ぶ人全員
のピッタリと息の合った掛け声が、澄みきった青空に響いていました。特に優勝したクラスの歓喜に満ち
溢れている表情は、かけがえのない友情の深ささえ感じました。
部活動では先輩たちからたくさんのことを学びました。入部したばかりの頃は、あいさつの仕方や言葉
づかい等プレー以外のことも教えていただきました。技術の面でも試合中の動き方で分からない部分を丁
寧に教えてくださいました。時には厳しく、時には優しく僕たちに接してくださった先輩たちは、いつも
頼りになりました。最後の夏の大会で全力を尽くして戦っていた先輩たちの姿は、いつまでも忘れません。
この一年間で最も強く印象に残っているのは桐花祭です。三年生は合唱コンクールに向けて、夏休み明
け頃から本格的に歌の練習を始めていました。朝や昼休みに三年生の教室の前を通ると、いつも熱心な歌
声が響いてきたのを覚えています。そして、当日の午後海老名市文化会館の大ホールでは、どのクラスも
全員の心が一つになって背筋がゾクゾクするほどの素晴らしいハーモニーをつくり出していました。学年
が一つ違うだけでこれほど魂のこもった熱い合唱ができる先輩たちに圧倒される思いでした。
ステージ発表では、有志団体の熱気に溢れた演技に感動しました。僕たち本部役員も「白雪姫」の劇や
ダブルダッチを行いました。先輩たちは台本作りやセリフの練習、道具作り、衣装選び等を楽しみながら
も手際よく進めてくださいました。また、ダブルダッチの跳び方を調べてくださり毎日遅くまで残って練
習してくださいました。本番で劇もダブルダッチも成功させることができたのは、先輩たちのおかげだと
思っています。
ところで、僕が今年も本部役員を務めようと思ったのも先輩の言葉がきっかけでした。先輩が「大丈夫
だよ。新聞を引き継いでほしいから頑張って。」と言ってくださいました。その言葉が支えになり、僕は
立候補を決意することができました。先輩たちの応援と励ましがあったからこそだと感謝しています。こ
こに参列している多くの仲間達にも、こうしたたくさんの思い出が先輩たちとの間にあったと思います。
さて、皆様は義務教育を終えられ新しい世界へと歩み始めます。進路の話しにもありましたが、例えば
学校はこれから生きていくうえでの手段の一つであり、これからは自分自身で進む道を切り開いていかな
くてはなりません。皆様は、この万騎が原中学校で学んだことを大切にして、自分の夢に向かって力強く
はばたいていってください。僕たちは、皆様が築かれた万騎が原中学校の伝統を受け継ぎ、さらによりよ
い学校にするために精一杯努力します。
三年生の皆様のこれからのますますのご活躍を心よりお祈りし、送る言葉とさせていただきます。