表紙・目次1. 対象エリアの災害被害想定 - ビッグヴァン

交付番号
交付年月日
SH-09050651
平成21年5月22日
住環境調査
対象地
住宅の名称
クオス妙蓮寺 Ⅰ・Ⅱ
住宅の所在地
Ⅰ神奈川県横浜市港北区篠原東2-865-5他2筆(地番)
Ⅱ神奈川県横浜市神奈川区大口仲町194-4(地番)
会社名
株式会社ビッグヴァン
調査機関
不動産鑑定業者 東京都知事登録番号(1)第1913号
一級建築士事務所東京都知事登録番号 第49963号
東京都港区芝公園1-8-12 NBF芝公園大門通りビル4階
日本住環境評価センター 株式会社
住環境調査とは何か?
日本住環境評価センター株式会社が、売買に直接かかわらない公正中立な第三者機関として、対象
地を中心とした地域について調査しています。
「住環境理論」(WHOの4要素及び環境と開発に関する世界委員会(WCED)の報告書を基に発展させ
た理論)から体系化した指標を踏まえ、公的機関の公式発表や情報公開請求、現地調査で得られた情
報など根拠のある正確なデータをもとに、良好な環境だけではなく懸念される環境についても、住宅選
びに特に必要とされる住環境情報を分かり易く提供した資料です。
調査日時
調査対象地
Ⅰ神奈川県横浜市港北区篠原東2-865-5他2筆(地番)
Ⅱ神奈川県横浜市神奈川区大口仲町194-4(地番)
平成25年4月30日
目 次
・ 表紙
1
対象エリアの災害被害想定
・ 住環境調査とは何か?
2
対象エリアの地形・地盤(妙蓮寺Ⅰ)
・ 調査対象地/調査日時
3
対象エリアの地形・地盤(妙蓮寺Ⅱ)
・ 目次
4
子育て支援
5
保育園・幼稚園概要
6
指定小中学校概要(妙蓮寺Ⅰ)
7
指定小中学校概要(妙蓮寺Ⅱ)
8
妙蓮寺Ⅰから篠原小学校までの安全性
9
騒音測定
Copyright 日本住環境評価センター株式会社 2005-2013
1.対象エリアの災害被害想定 (1) 想定地震
★ 横浜市は平成24年10月に「横浜市地震被害想定調査」を見直している。
横浜市地震被害想定調査
横浜市では、「横浜市地震被害想定」は平成17年3月に策定し、7年が経過しています。この間の「東日本大震災」などの経験・新しい
科学的知見・あらゆる可能性の考慮を踏まえ、専門家の意見などを参考にしながら、抜本的な見直しを行ない、平成24年10月に公表し
ました。
見直しに当たっては、横浜市にとって最大の被害をもたらす、揺れを起こす地震で想定し、東日本大震災で得た新たな知見を踏まえ、
震度分布、液状化判定、物的被害、人的被害及び経済被害など、すべての項目について見直しています。また、「津波からの避難に関
するガイドライン」の避難対象区域図などをもとに、津波に関する被害を想定しています。
想定地震 概要
名称
概要
元禄型関東地震
(M8.1)
相模トラフ沿いを震源とする関東地震は、これまで1923年に横浜市で甚大な被害をもたらした大
正型関東地震の再来が懸念されていました。しかし、東日本大震災を経て、想定外の事態をなくそ
うという考えから、発生確率は低いものの、大正型関東地震(南関東地震)よりも市内の震度が大き
く、津波の影響も考えられる元禄型関東地震を対象としました。
東京湾北部地震
(M7.3)
東京湾北部地震は、本市に大きな影響を与える首都直下地震の一つであり、中央防災会議でも
この地震を首都直下地震大綱の基軸としています。この地震は、横浜市のみならず、首都圏での影
響が極めて大きいと考えられていることから、今後、広域で連携した対策を検討していく際に重要で
ある東京湾北部地震を対象としました。
南海トラフ巨大地震
(M9クラス)
これまで横浜市に大きな影響を与える地震として、切迫性の高い東海地震が被害想定の対象地
震として検討されていました。一方で、内閣府において東日本大震災を踏まえ、想定外をなくす考
えから、津波を伴い最大限の被害を及ぼす想定地震として、東海地震を包括した南海トラフ巨大地
震が検討されています。そのため、横浜市においても揺れは大きくないものの、長周期地震動、液
状化、津波などの被害が考えられ、従来想定していた東海地震を包括した最大級の地震である南
海トラフ巨大地震を対象としました。
慶長型地震
(M8.5)
揺れの影響は大きくないものの、東京湾内への大きな津波の影響をもたらす想定地震です。発生
確率はきわめて低いですが、横浜市として最大クラスの津波被害を引き起こす想定地震であること
から、津波被害の検討対象としました。
想定地震の位置
東京湾北部地震(M7.3)
横浜市直下の地震(M7クラス)
南海トラフ巨大地震(M9クラス)
慶長型地震(M8.5)
東京湾内地震(M7クラス)
大正型関東地震(M8.0)
元禄型関東地震(M8.1)
三浦半島断層群―鴨川低地断層帯
地震(M7クラス)
出典:横浜市「横浜市地震被害想定調査」
Copyright 日本住環境評価センター株式会社 2005-2013
1.対象エリアの災害被害想定 (2) 震度想定
★
元禄型関東地震(マグニチュード8.1)による「クオス妙蓮寺Ⅰ・Ⅱ」の震度は「6強」、東京湾北部地震(マグニチュード7.3)による震度は「6弱」、南海トラフ巨大地震(マグニチュード9クラス)による震度は「5強」と予測されて
いる。
横浜地震マップ
東京湾北部地震 (マグニチュード7.3)
横浜市では、元禄型関東地震などが発生した場合を想定して、横浜市内各地の揺れを予測し地震マップを作成しています。
これまでは、ボーリング調査などにより表層の地盤は細かく調べられましたが、深い地下構造が分かっていなかったため、比較的簡単な方
法で地震の揺れを予測していました。しかし地下構造調査で地表から深さ数kmまでの構造が分かりましたので、この地下構造を考慮し、地
震学の最新の計算方法に基づき、50mメッシュで揺れを予測しています。
クオス妙蓮寺Ⅰ
クオス妙蓮寺Ⅱ
【地震の仕組み】
クオス妙蓮寺Ⅰ
地震は岩石の内部にひずみが次第にたまり、それに耐えられなくなると破壊が起きて発
生します。
破壊が始まったところを震源といい、震源の真上に当たる地表の地点を震央といいま
す。破壊が広がった領域を震源域と呼びます。破壊により食い違いができた面が震源断
層で、この震源断層が地表に現れたのが地表地震断層です。地震断層とも言います。
断層は日本列島各地にたくさんありますが、今後も動く可能性があると考えられるものを
活断層と呼びます。活断層は全国で約2,000本が確認されています。そのうち神奈川県
内には約30本ありますが、横浜市内では確認されていません。
元禄型関東地震 (マグニチュード8.1)
クオス妙蓮寺Ⅱ
クオス妙蓮寺Ⅰ
クオス妙蓮寺Ⅱ
クオス妙蓮寺Ⅰ
南海トラフ巨大地震 (マグニチュード9クラス)
クオス妙蓮寺Ⅰ
クオス妙蓮寺Ⅱ
クオス妙蓮寺Ⅰ
クオス妙蓮寺Ⅱ
クオス妙蓮寺Ⅱ
出典:横浜市「横浜市地震被害想定調査」
Copyright 日本住環境評価センター株式会社 2005-2013
1.対象エリアの災害被害想定 (3) 液状化想定
★
「クオス妙蓮寺Ⅰ」の元禄型関東地震(マグニチュード8.1)、東京湾北部地震(マグニチュード7.3)、南海トラフ巨大地震(マグニチュード9クラス)による液状化危険度は「かなり低い」となっている。また、「クオス妙蓮寺Ⅱ」
の元禄型関東地震(マグニチュード8.1)及び東京湾北部地震(マグニチュード7.3)による液状化危険度は「低い」、南海トラフ巨大地震(マグニチュード9クラス)による液状化危険度は「かなり低い」となっている。
液状化マップ
東京湾北部地震 (マグニチュード7.3)
水分を多く含んだ砂の地盤に、地震による強い揺れが加わると、液状化現象が発生することがあります。昭和39年の新潟地震(M7.5)の際
に、4階建ての鉄筋コンクリートの建物が地盤の液状化により転倒するなどの被害があったことから、広く液状化現象が知られることとなりました。
平成7年兵庫県南部地震の際にも、埋立地で大規模な液状化現象が発生し、構造物に被害が生じました。液状化による被害には、地盤の支
持力が低下することにより発生する建物等の沈下や傾斜、噴砂(水と砂が地中から噴き上げてくる現象)などによる被害、そして、段差のある場
所や傾斜地において、液状化した地盤が低い側へ移動してしまう被害などがあります。
ゆるい砂からできた地盤で、地下水面が高い場合には、液状化現象が発生する可能性が高くなります。
クオス妙蓮寺Ⅰ
クオス妙蓮寺Ⅰ
クオス妙蓮寺Ⅱ
クオス妙蓮寺Ⅱ
このマップの作成の目的は、液状化の可能性が高いと想定される地域を知らせることで、土地利用をする際に地盤調査を入念に行なうことや
建物およびその周辺の液状化対策の検討を促進することにあります。
液状化マップは、地盤データ等を活用し、50mメッシュ毎の液状化のしやすさを表したものです。
南海トラフ巨大地震 (マグニチュード9クラス)
元禄型関東地震 (マグニチュード8.1)
クオス妙蓮寺Ⅰ
クオス妙蓮寺Ⅰ
クオス妙蓮寺Ⅱ
クオス妙蓮寺Ⅰ
クオス妙蓮寺Ⅰ
クオス妙蓮寺Ⅱ
クオス妙蓮寺Ⅱ
クオス妙蓮寺Ⅱ
出典:横浜市「横浜市地震被害想定調査」
Copyright 日本住環境評価センター株式会社 2005-2013
1.対象エリアの災害被害想定 (4) 津波浸水による被害想定
★
元禄型関東地震(マグニチュード8.1)、東京湾北部地震(マグニチュード7.3)、南海トラフ巨大地震(マグニチュード9クラス)、慶長型地震(マグニチュード8.5)による「クオス妙蓮寺Ⅰ・Ⅱ」の津波による浸水被害は想定範
囲外とされている。
津波浸水による被害
津波浸水想定では、地震被害想定全般の対象である3地震に慶長型地震を加えた4地震を対象としています。
神奈川県が津波浸水予測を実施している元禄型関東地震と慶長型地震については、県による予測浸水深と横浜市による予測浸水深の内、大きい方の値を
各50mメッシュで用いています。また、横浜市の津波浸水予測では、神奈川県より詳細な地形モデルを採用しています。
想定結果は、堤防が揺れや液状化により機能しないとした条件での結果なので、東京湾北部地震においても浸水します。南海トラフ巨大地震と慶長型地震で
は、広い範囲で浸水します。浸水範囲は、磯子区~中区千鳥町で慶長型地震の方が広いのを除き、2地震で大きな差はありません。予測浸水深では、慶長型
地震の方が、浸水深が1mを越えるところが明らかに広くなります。西区の一部など、部分的には南海トラフ巨大地震での浸水深が上回るところがあります。
元禄型関東地震の場合、浸水域は、揺れが大きく、液状化危険度が高い場所でもあります。
津波到達時間については、東京湾北部地震では、約20分で横浜港に到達しますが、他の地震では地震発生から60分以上経過してからの到達と予測されて
います。
津波による建物被害は、横浜市に
おける津波の想定浸水深は3m程度
以下で、流速も比較的ゆるやかであ
ることを前提とした予測を採用して
います。
想定結果は、南海トラフ巨大地震
と慶長型地震で浸水域に大きな差
はありませんが、浸水深では慶長型
地震の方が大きいため、建物被害
は慶長型地震の方が大きなものと
なります。
横浜市全体 津波浸水による建物被害 (単位:棟)
被害区分
建物構造
元禄型関東地震
東京湾北部地震
11
0
非木造
0
0
0
0
合計
11
0
19
412
木造
全壊
半壊
南海トラフ巨大地震
19
慶長型地震
412
木造
1,629
70
9,644
16,000
非木造
1,132
142
5,852
10,635
合計
2,761
212
15,496
26,635
津波浸水深の分布
元禄型関東地震 (マグニチュード8.1)
南海トラフ巨大地震 (マグニチュード9クラス)
クオス妙蓮寺Ⅰ
クオス妙蓮寺Ⅰ
クオス妙蓮寺Ⅰ
クオス妙蓮寺Ⅱ
クオス妙蓮寺Ⅰ
クオス妙蓮寺Ⅱ
クオス妙蓮寺Ⅱ
クオス妙蓮寺Ⅱ
東京湾北部地震 (マグニチュード7.3)
慶長型地震 (マグニチュード8.5)
クオス妙蓮寺Ⅰ
クオス妙蓮寺Ⅱ
クオス妙蓮寺Ⅰ
クオス妙蓮寺Ⅰ
クオス妙蓮寺Ⅱ
クオス妙蓮寺Ⅱ
クオス妙蓮寺Ⅰ
クオス妙蓮寺Ⅱ
出典:横浜市「横浜市地震被害想定調査」 平成24年10月
Copyright 日本住環境評価センター株式会社 2005-2013
1.対象エリアの災害被害想定 (5) 土砂災害
★
「クオス妙蓮寺Ⅰ・Ⅱ」は、土砂災害警戒区域・急傾斜崩壊危険区域に含まれておらず、土砂災害も発生し
ていない。
土砂災害ハザードマップ
港北区
神奈川区
クオス妙蓮寺Ⅰ
クオス妙蓮寺Ⅱ
土砂災害警戒区域
急傾斜崩壊危険区域
(港北区)
土砂災害発生箇所
急傾斜崩壊危険区域
(神奈川区)
※土砂災害発生箇所
は、神奈川県が蓄積し
た、昭和49年から平成
16年までに発生した土
砂災害発生記録を元
にしています。
横浜市消防局危機管理室「横浜市の災害」によると、「クオス妙蓮寺Ⅰ・Ⅱ」付近においての土砂災害の履歴は確認されていません。
土砂災害警戒区域
土砂災害警戒区域の指定について
土砂災害警戒区域は、大雨などにより土砂災害への注意が必要
となる区域で、次に示す指定基準に該当する崖を神奈川県が指定
を行います。
指定対象
急傾斜地の崩壊等が発生した場合に住民等の生命又は身体に
危害が生ずるおそれがあると認められる土地の区域で、当該区域
における土砂災害を防止するために警戒避難体制を特に整備す
べき土地の区域
指定基準
土地の形態に着目し、次の基準により一律に指定
1.傾斜度が30度以上で高さが5m以上の急傾斜地
2.急傾斜地の上端から水平距離が10m以内
3.急傾斜地の下端から急傾斜地の高さの2倍以内(ただし、最大
50m)
急傾斜地崩壊危険区域
「急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律」により、市民
からの要望に基づき神奈川県が指定した区域。
指定基準
高さが5m以上の急傾斜地で、人家などに被害を与えるおそれのある区域。
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