PowerPoint プレゼンテーション - 東陽テクニカ

電波暗箱を使用できる測定アプリケーション
と電波暗箱の特性
2003年11月
(株)東陽テクニカ EMCマイクロウェーブ計測部
ソリューションアドバイザ 衛藤 正悟
マイクロウエーブ ファクトリー(株)
代表取締役 田中 稔泰
電波暗箱とは
• 電波暗室よりも
小さな容積で、
手軽で小規模
な自由空間環
境(電磁シール
ド+電波無響)
を作ることがで
きるのが電波
暗箱です。
代表的なスペック
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暗箱サイズ
送受信間距離
QZサイズ
周波数範囲
シールド特性
無響特性
: 2.5m長×1.5m幅×1.5m高
: 1.5m
: 20cmΦ
: 800MHz∼6GHz
: 60dB以上
: 30dB以上(@1GHz)
システム構成の例
RS232C
Encorder
TOYO
Encorder Box
100VAC
100VAC
Agilent 86205A
RF Bridge
SF106(3m)
SF106(3m)
Agilent E8357A
Network Analyzer
SF104(1m)
Optical Cable
Optical Cable
TOYO NS4903N
RF Selector
SF104(1m)
SF106(3m)
SF104(1m)
Agilent E4440A
Spectrum Analyzer
REF FREQ
BRG100
Agilent E8241A
Signal Generator
SF104(1m)
TOYO TPC2100
Az Axis Controller
Encorder
RS232C
National Instrument
PCI-GPIB
National Instrument
PCI-DIO96
初版作成年月日
図面番号
REV
2003年3月27日
電波暗箱アンテナパターン測定システム
システム接続図
承
認
査
閲
作
成
衛藤
1/1
主な測定アプリケーション
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アンテナ放射パターン測定
アンテナゲイン測定
アンテナVSWR測定
軸比、偏波特性測定
放射電力(EIRP)測定
放射効率測定
エアセンシティビティ・BER感度測定
マルチパス伝播環境の実現
ファーフィールド条件?
d
AUT
D
R1
測定アンテナ
R
(|R−R1|<λ/16):位相誤差 22.5°以下、d>λ:誘導電界にならないため
R≧2(D+d)2/λ〔m〕 D:アンテナ開口寸法、λ:波長(m)
通常、上記のファーフィールド条件は、D/λの大きいア
ンテナ(供試体)に適用するもので、R>>|R-R1|という前
提条件に立っています。供試体がD<<λの場合、点波源
に近くなりますが、測定用アンテナに関しての位相誤差を
考慮しておく必要があります。
測定用アンテナについて
距離Rが1.5mの場合、以下の式により使用するアンテナによって測定
できる周波数の上限の目安がわかります。
λ≧2d2/R 上式から計算すると、代表的なアンテナでは下記のようになります。
ETS Model 3164-03 0.4-6GHz
(開口寸法:0.47m)
1GHz以下
ETS Model 3164-04 0.7-6GHz
(開口寸法:0.33m)
2GHz以下
FMI Model DP240 2-18GHz
(開口寸法:0.135m)
12GHz以下
アンテナゲインの求め方
TXp
TXG
RXG
RXp
SA
空間ロスSA 〔dB〕= 10log((4πR/λ)2)
R:送受信間距離〔m〕、λ:波長〔m〕
RXp=TXp+TXG−SA+RXG
TXG・RXG:アンテナゲイン(dBi)、TXp・RXp:送・受信電力(dBm)
ですから、3アンテナ法によって、以下のような関係式が得られます。
RXp1=TXp+ANT1−SA+ANT2
RXp2=TXp+ANT1−SA+ANT3
RXp3=TXp+ANT2−SA+ANT3
上記3連立方程式を解くと、3つのそれぞれのアンテナゲインが求まります。
偏波パターン測定
直線偏波の送信アンテナを取付けた偏波ポジショナ用い、送信偏波
の角度(ティルト角)に対する受信レベルのデータを取得します。取
得データのピーク値(またはヌル)とそこから+90゚(または-90゚)離れ
た位置のレベルから次の計算式により、軸比と交差偏波レベルを算
出します。
軸比AR[dB]=Emax −Emin [dB] (ログ振幅)
交差偏波レベル=20 log{(10AR/20−1)/(10AR/20+1)}
実効放射電力の測定
TXsg
0dBm
Gtsg
Gr
RXsg
Lsp
Lcbt
Lcbr
上記のように、標準ゲインアンテナと0dBm出力の信号発生器を用いて送信させ、測定に
使用するアンテナと受信機で受信する場合、次式が成り立ちます。
RXsg=TXsg−Lcbt+Gtsg−Lsp+Gr−Lcbr
RXsg:
標準ゲインアンテナ送信時の受信レベル[dBm]
TXsg:
信号発生器出力[0dBm]
Lcbt: 送信RFケーブルロス[dB]
Gtsg: 標準アンテナゲイン[dBi]
Lsp: 空間ロス[dB]
Gr: 測定用受信アンテナゲイン[dBi]
Lcbr: 受信RFケーブルロス[dB]
実効放射電力の測定(つづき)
TXeirp
Gr
RXeut
Lsp
EUT
Lcbr
一方、供試器を測定する場合は、上図のようになり、この場合の関係式は、
RXeut=TXeirp−Lsp+Gr−Lcbr
RXeut: EUT測定時の受信レベル[dBm]
TXeirp:
EUTの実効放射電力[dBm]
Lsp: 空間ロス[dB]
Gr: 測定用受信アンテナゲイン[dBi]
Lcbr: 受信RFケーブルロス[dB]
これら2つの式から、下記の関係式が得られます。
TXeirp=RXeut−RXsg+TXsg−Lcbt+Gtsg
上式の右辺は、測定値もしくは既知の値となりますので、実効放射電力が求まります。
携帯電話端末の測定
スペアナ
コミュニケーション・ア
ナライザ
(基地局シミュレータ)
マルチパス伝播環境
シグナルジェネレータ
カップラ
可変ATT
遅延線
電波暗箱測定の注意
• できるだけ実効面積の小さなブロードビー
ムの測定用アンテナを使用する
• 開口が大きな測定用アンテナでは、ニア
フィールド領域になるので、所定のゲイン
は得られない。