平成21年6月号(国立江田島青少年交流の家) (PDF - 文部科学省

■ 文部科学省スポーツ・青少年局青少年課
国立江田島青少年交流の家
お泊りで子どもは大はしゃぎ
ママも学生時代の気持ちに
「子育てママの井戸端会議」開催
国立江田島青少年交流の家は、 瀬戸内の温暖な気
候と豊かな自然環境に恵まれた風光明媚な江田島に
位置しています。 明るく爽やかな雰囲気の中で、 寝
食をともにしながら語り合い、 カッター研修などの海
洋活動、 創作活動や学習活動、スポーツ活動、 野外
を育んでいます。
活動など多様な活動を通して青少年の自主性や意欲
今回紹介する「子育てママの井戸端会議」 は、 核
できるネットワークをつくること、また、 親子での多
家族等により孤立しがちな若い親に対して気軽に相談
様な体験活動の機会を提供することにより、 幼児期に
おける体験活動の必要性を保護者に理解してもらうこ
と、さらには、 施設を利用している青少年との交流を
てのすばらしさを伝えることを目的に、 12 月から 3
図ることで、 将来の親となる若者に親子の絆や子育
大学生のお姉さんとの交流(第 4 回事業)
を実施しました。
月に 1 泊 2 日(金曜日∼土曜日)の日程で 5 回事業
子育てママへの支援
ました。したがって、事業のタイトル
は、それに合わせて﹁子育てママの井
戸端会議﹂︵以下﹁井戸端会議﹂
︶とし
ました。
ママが普段できない内容を
事 業 の コ ン セ プ ト を ﹁ お 泊 り ﹂﹁ 体
験 ﹂﹁ 交 流 ﹂ に 絞 り 、 江 田 島 市 子 育 て
支援センター、近隣にある広島県立図
書館、広島市女性教育センター、そし
て呉市を中心に活動している子育てサ
ークル﹁くれ・パステル﹂と連携し計
画を進めました。
その結果、ママと子どもが一緒に活
動できて、他団体の参加者との交流が
回
図れる内容に決めました︵第 回﹁ク
リ ス マ ス リ ー ス を つ く ろ う ﹂、 第
回﹁助産師さ
回﹁銀の指輪をつ
﹁絵本を楽しもう﹂、第
2
1
回﹁春の歌をみんなで
ん と 話 そ う ﹂、 第
く ろ う ﹂、 第
3
回ごとに行いました。子育て支援情報
会議﹂にするために、参加者の募集は
多くの参加者が交流できる﹁井戸端
参加者募集のツボ
がけました。
マたちが安心できるサポート体制を心
んどを企画指導専門職が行うなど、マ
︵助産師など︶とし、事業運営のほと
講師は専門的分野のみを外部講師
歌おう﹂︶
。
4
本所は﹁カッターの江田島﹂として
家 族 ︶、 所 内 に ベ ビ ー カ ー
とはまれでした。
そこで、上記の目的の達成に加え、
新たな利用者獲得を目指して本所の閑
散期に本事業を実施しました。参加し
たママたちが子どもとゆったりと過ご
すことができ、また、学生時代のクラ
ブ合宿のときのような﹁わいわい﹂と
語り合える雰囲気となるように企画し
5
全国的に有名な青少年教育施設で、た
くさんの学校や職場などの団体の利用
年度
はありますが、家族利用は少なく︵平
成
17
を押すママの姿や幼児の歓声が響くこ
19
大学生のお姉さんの絵本のおはなし会(第 2 回事業)
1
文部科学時報 2009.6 62
■ 自然に学び、 仲間と笑う
しぶりです﹂と、第 回事業に参加し
人 は 、﹁ 今 回 の 内
これらの取組も影響して、昨年度、
本所を利用した家族は
た。中国人女性の
容を中国に帰って子育てをする時に役
と、一昨年度を大きく上回りました。
ファミリー
立てたい﹂と笑顔で語ってくれました。
回事業では、
なって、ママだけでなくパパたちも参
さ ら に 、﹁ 井 戸 端 会 議 ﹂ が き っ か け と
加したネットワークが動き始めまし
月には参加者が、独自に企画す
食べさせ方、叱り方︶を見ることがで
大変さが少し理解できました﹂と、子
初めてでした。楽しいけど、子育ての
今 年 度 は 、﹁ 子 育 て パ パ と マ マ の お
た。
学生との交流機会がありました。大学
人 は 、﹁ 乳 幼 児 と 接 す る 機 会 は
れまでの参加者からの口コミもあっ
きて、大変参考になりました﹂と語
の施設の利用者さんは、みんな子ども
に挨拶をしてくれて、子どもも挨拶を
するようになっていました。良い影響
画を
︵主任企画指導専門職
植田佳宏︶
月と 月に開催する予定です。
る家族キャンプの予約もあります。
て、 特 に 多 く の 参加を得ることができ
将来親となる若者との交流と
9
ました︵全事業参加者数123名︶。
こんなに笑ったのは久しぶりです
参 加 し た マ マ たちの評判もよく、子
ども た ち も 嬉 し そうにはしゃいでいま
をもらったようです﹂と、目を細めて
話してくれました。
家族 名の利用があり
月 末 に は 、﹁ 井 戸 端 会 議 ﹂ 参 加 者
を中心とした
広島県江田島市江田島町津久茂 1-1-1
0823-42-0661 http://etajima.niye.go.jp/
参加者同士のネットワークの広がり
ている青少年との交流も毎回あり、
参加したママたちと、施設を利用し
﹁家では普段ずっとテレビをつけ、
月に開催した第 回事業では、本所に
ました。所内散策や野外炊事など、今
度は自分たちが独自に企画をして過ご
しました。
﹁夕べのつどい﹂などでは、他団体
との交流もあり、参加した幼児に挨拶
をする大学生や新入社員など、子ども
に接するときの若者の表情は輝いて見
えました。
以上のように、子育て中のママや乳
幼児と若者が交流することで、将来の
親となる若者に親子の絆や子育てのす
7
1
ばらしさを伝えることもできた事業と
国立江田島青少年交流の家
した 。 ま た 、 仕 事が終わって駆けつけ
それを見たりしている生活なのです
宿泊して、日本語研修を行っている中
国人女性との交流機会がありました。
30
るパ パ の 姿 も あ りました。
日間はテレビなしで、ま
た、 家 事 に 追 わ れることもなく娘とゆ
その中で、子育て談義が行われ、お互
が、この
っく り と 過 ご せ ました。自然の中での
いの国の子育ての話に花が咲きまし
3
会話 も 楽 し く 、 こんなに笑ったのは久
助産師さんとの座談会(第 3 回事業)
8
でき た 事 業 で し た 。
泊り井戸端会議﹂と題してパパの参加
生の
﹁ボランティア研修会﹂に参加した大
月に開催した第
45
を発 信 し て い る ﹁ひろしまこども夢財
人
日という時間を他のママ
回事業に参加したママの
たママの 人は笑顔で話してくれまし
た。
団﹂ ホ ー ム ペ ー ジでの広報、中国新聞
への 記 事 掲 載 、 江田島市内の全保育園
第
泊
たちと生活をともにしたことで、他の
は 、﹁
での 保 護 者 へ の チラシ配布等を行った
ところ、県内だけでなく他県︵島根県︶
から も 問 い 合 わ せがありました。 月
1
どもと遊んだ感想をはにかみながら語
2
今夜はゆっくりコンサート(第 5 回事業)
り、次回もぜひ参加したいと希望され
7
1
ママたちの子どもへの接し方︵ご飯の
4
4
も視野に入れたパワーアップした新企
に実 施 し た 第 回、第 回事業は、そ
3
1
2
5
1
人 は 、﹁ こ
1
3
ってくれました。ママの
4
るなど確かな手ごたえを感じることの
5
野外でピザとスープのランチ(第 1 回事業)
3
なりました。
63 文部科学時報 2009.6
独立行政法人国立青少年教育振興機構
江田島のイニシャル E
を船形にシンボライズ
し、左から右へ流れる
3 本の線は、青年の意
気と前進性を表し、あ
わせて生活信条を示す
ものである。
生活信条:規律正しく
仲よく 真剣に
2