牧野ゼミ 卒業論文提出要領 Copyright © 2000 / Makino Seminar [email protected] ◆卒業論文の書式について 卒業論文も学術論文であるので、学術論文として必要な様式を整えてやる必要がある。 学術論文である以上、客観的データに基づき起承転結(文献研究の結果から現状で何が問題と なるのかといった問題提起→それに対して実験・調査などによるデータ収集と分析→結論→今後 の課題など)がはっきりするようにまとめていく必要があるが、ここでは、内容そのものではな く卒業論文の書式について必要事項をまとめた。 ◆全体の様式について 見本を参考にして全体を構成すること。 各自、A4 サイズのバインダーを用意しこれに閉じて提出する。バインダー背表紙に 「平成○○年度麗澤大学卒業論文 タイトル 氏名」 の形式でテプラを貼って提出する。平成 13 年度分(大矢らのもの)を参考にするとよい。 字数やページ数についての制限は特に設けないが、無駄なことをだらだら書く(本の丸写しで はしかたがない)のではなく、要点をよくまとめて書いていく。本論に必要となる基本的な用語 や事象について説明を記述しておくことは可。 ◆ファイルの提出について 卒論は、印刷されたものと同時にファイルでも提出する。この際、表紙や目次を別ファイルに はせず、全体を1ファイルにて提出のこと。Web 公開を原則とするので、Word 及び PDF 形式の ものを提出する。 ◆書式 • 1枚目に「表紙」を、2枚目に「目次」をつける。 表紙の見本では「MS ゴシック(Arial) 」 「18 ポイント」を使用している。 目次は、各章のページ数がわかるように作成する。 • 左側 2 ヶ所をステープラ止め、または、パンチ穴を開けてバインダーに閉じる。 • 余白は、上「30mm」下「30mm」左「25mm」右「25mm」 。 • タイトル、氏名、電子メールアドレス、所属の行は段組を行わず、中央揃えにする。 • タイトルは、MS ゴシック(Arial)14 ポイント程度。 氏名・所属は、MS 明朝(Century)12 ポイント程度にする(MS ゴシックでもよい) 。 • 「概要」欄に、全体の内容を要約したものを 300∼400 字程度で示す。 • 英文タイトル等も、見本に従って入れる。 • 「英文概要(Abstract) 」は、概要を英訳したものを 100 ワード程度で示す。 • 概要、Abstract の下部に論文の「キーワード」となる語句を 3∼6 個程度記述する。 • 本文に関しては、2段組にする。 • 本文の文字フォントは、10.5 ポイント∼10 ポイント程度が見やすい。 2 バイト文字「MS 明朝」 、1 バイト文字「Century」を基本とする。 • 章の見出し部分部分は「MS ゴシック」 、 「Arial」などにして読みやすくする。 Word であれば「スタイル」を活用するとよい。 • 行間は「1行」または「最小値、15 ポイント」程度が見やすい。 文字の大きさに比較して行間が狭すぎると非常に読みづらくなる。 • 本文中の英数字には「半角文字」を使う。 • 図表は見本に従って入れる。見やすい形式でよいが、図表には通し番号(図1、表1など) を入れ、本文中でどの図表を参照すればよいかがわかるようにする。 • フッタ中央部に「ページ番号」を入れる。見本のフォントは、Arial、10.5 ポイント。 1 ◆図表の書き方 図表には、例を参考にして図表番号を入れる。 図の場合は「下部左」に、表の場合には「上部中央」に入れるのが普通である。図表のタイト ルは、テキストボックスを使用し、図表とグループ化しておくと編集しやすい。なお、この場合、 テキストボックスは「塗りつぶしなし」「線なし」にするとよい。 配置は任意だが、参照している本文と同一ページの上部または下部に図表がまとまっていると 読みやすいだろう。 (例) 表1 列1 タイトル 列2 列3 行1 行2 行3 行4 図1 タイトル 「テキストボックス」と図表をグループ化する。 書式(枠を選んで右クリック)→「テキストボッ クス」タブにて、左側のテキストボックスと文字 列の間隔を 0mm にしておくと、文字がテキスト ボックスの左に寄るので揃えやすい。 ◆参考文献の書き方 本文中や図表などで参考(引用)したものがある場合には見本を参考に出展を明記する。 形式は、以下を参考に「論文」 「著書」「URL」などに分類して書く。 要するに、後から読んだ人がその原文にあたれるようにすることが重要である。 ●論文など [1] 著者名:タイトル,出展の雑誌名など,ボリューム番号など,ページ(発表年月) . ●著書など [1] 著者・編者・監修者名:書籍名,発行元(出版年) . ●ホームページなど [1] ホームページのタイトル等. URL ◆書式サンプルについて 次ページより、書式のサンプルを提示する(Sotsuron-Form.doc) 。ファイルをダウンロードし、 不必要な部分(この説明部分や、本分中の説明用テキストボックスなど)を削除し、このファイ ルに記述していくとやりやすいと思う。 2 見本 平成○○年度 麗澤大学卒業論文 学校教育ネットワーク運用における諸問題 −副題があればここに書く− 牧野 晋 学籍番号:1004230000 [email protected] 麗澤大学国際経済学部国際産業情報学科 学校教育ネットワーク運用における諸問題 −副題があればここに書く− 目 見本 次 1.はじめに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2.学校教育ネットワークの諸相 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2−1.LAN 間接続 ························································································ 2−2.上位への接続形態 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 1 2 2 ・ ・ ・ 4.まとめ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 引用・参考文献 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「書式」→「タブとリーダ」で リーダを使うとうまく揃う。 タブ位置は、140mm 程度。 4 5 学校教育ネットワーク運用における諸問題 −副題があればここに書く− 見本 牧野晋 [email protected] 麗澤大学国際経済学部国際産業情報学科 概 要 千葉県柏地域では、1997 年より、柏市と柏インターネットユニオン(KIU)の相互協力により 地域教育ネットワークの展開が行われてきた。柏地区は今年度より始まった学校インターネット 全体の概要を 300 文字程度で 高度化プロジェクトにも地区指定されている。KIU では学校教育へのネットワーク活用に関して、 まとめる。 実際のネットワーク構築と運用を通しての実践的な試みを行い、教育用ネットワークのあり方に ついて検討してきた。これらの活動を通していくつかの問題点や検討すべき課題が見出されてい キーワードとなる用語を、 る。 例えば ISDN による間欠接続の形態における問題や多数の専用線接続が行われた場合の NOC 3∼6 個選んで書く。 運用に関する問題、ポリシーコントロールの実装方式に関する検討などである。本論では、これ らの実証実験を通して得られた知識を基に、学校教育ネットワークの構築と運用に関する諸問題 について報告するとともに現状での解決策について議論する。 キーワード:学校インターネット、校内 LAN、LAN 間接続、ISDN 接続、KIU、K12 A consideration about the operation and management of the networking for school education Susumu MAKINO Reitaku University 概要の英訳を 100 ワード程度 でまとめる。 Abstract In recent years, introduction of the computer and computer networks to a school is progressing. Many practical instance of application for education are reported. However, it seems that there are not enough data about the employment itself. In the Chiba-ken Kashiwa area, we have been performed practical research about an area educational タイトル部には、Word の「スタイル」を inter-network with Kashiwa Internet Union (KIU). In this research, we have examined the way thatキーワードとなる用語を、 should be of the internetworking for使うとよい。 education.「標準」のみを使うのではな Many problems awaiting solution that should examined are found out through the work. For example, the problem in the く、 「項目」書式を使うとよい。 3∼6be 個選んで書く。 environment connected by ISDN, about operation of NOC, and the implementation of 項目番号が自動的に振られる。 security policy control etc. In this paper, we discuss the problems and the solution about construction, operational technique and management of such a school-education network. Keywords: K12, School Education Network, Internet Connection by ISDN, KIU らなる展開が計られている。文部省は「平成 13 年(2001 年)までにすべての学校をインタ 参照すべき参考文献番号を入れる。 インターネットを教育に応用する試みは一 ーネットに接続する」ことを表明しており[2]、 この番号が、 文末の参考文献番号と 層拡大している。100 校プロジェクトや新 100 今後、学校現場へのインターネット普及はさら 校プロジェクト等での成果は、E対応する。 スクエアプロ に加速することになる。 ジェクト[1]へと引き継がれ、学校教育場面へ 平成 10 年度からは、文部省・郵政省の共同 のインターネットの本格的な導入に向けてさ 事業として、学校インターネット高度化モデル 1. はじめに -1- ページ番号はここに。 地域プロジェクト1が 3 年間の予定で開始され ている。この事業では、これまでよりも高速な 通信経路として 1.5Mbps 程度の専用線の他、 脚注の活用。 CATV や xDSL、WLL、衛星回線といったさ 特に用語説明が必要な まざまな接続形態でのネットワークが構築さ 場合に使用。 れている。 筆者らは、柏インターネットユニオン(KIU) における活動の中で、地域の小・中学校、高等 学校等のインターネット接続を行い、約 2 年間 に渡って運用支援を行ってきた。本稿では、千 葉県柏市における実践事例から、学校教育ネッ トワークにおける諸問題について、主に ISDN による間欠 LAN 間接続時における問題点を中 心に検討するとともに、 その解決策について議 章や見出しも適切に。 論する。 「スタイル」を使う。 2. 2-1. 学校教育ネットワークの諸相 間欠 LAN 間接続 こうしたことから、通信の必要がある場合に のみ自動的に発呼してリンクを確立する間欠 接続(ダイヤルアップ接続)方式が採られるこ とになる。上位への接続には、LAN に接続さ れた一般のアナログ公衆回線を利用したダイ ヤルアップ IP 接続を行うコンピュータに、所 参照すべき図表番号が 謂、Proxy ソフトを導入して複数のコンピュー わかるように。 パフ タの同時利用を可能にする形態もあるが、 ォーマンスや安定性の面で不安がある。最近で は、ISDN ルータの高性能化、低価格化に伴っ て、これを利用した間欠 LAN 間接続の形態が 採られることが多い(図1) 。 柏市では、学校側の ISDN ルータとして、 校内 LAN 教室系 職員室系 電話・FAX F Ascend 社製 Pipeline シリーズ、富士通製 NetVehicle、YAMAHA 製 RT シリーズなどが 採用されている。KIU-NOC 側では Ascend 社 製 MAX4000 を用い、INS1500 により複数の INS64 を多重化して受信している。 2-2. 上位への接続形態 既存の学校内 LAN を安易にインターネット に接続することで、セキュリティ上の問題を引 き起こすこともある。こうした問題に対処する ために、地域によっては、各学校が直接 ISP への接続を行うのではなく、教育センターなど の拠点に接続してセキュリティの確保やフィ 箇条書きなども有効 ルタリングを行う方式がある。この方式は、 に使い、読みやすく。 • セキュリティポリシーやフィルタリング ルールを一括して反映することが可能。 • 拠点の設計によっては、セキュリティポリ シーの主体をネットワーク運用組織と独 立して決定できる[7]。 • 学校現場の運用担当者(管理者)の負担を 低減できる。 • サーバやネットワーク機器の共有が可能。 地域内でのコンテンツも共用しやすい。 といった利点を持つ。 3. 3-1. 学校教育ネットワークの諸問題と対処 方法 間欠接続における異常発呼の問題 周知のとおり ISDN では従量制の料金体系 が採られており、接続回数(発呼の回数)や接 続時間によって回線費用が大きく変化する。こ のため、専用線接続と同様の構成では、予期せ ぬ回線の使用が生じることがあり、費用面での 影響が大きくなる。これらを「予期せぬ発呼」 あるいは「異常発呼」問題と呼ぶ。異常発呼の 箇条書きなども有効 原因としては以下のようなものがある。 に使い、読みやすく。 1) 2) 要因1 要因2 1) 要因1 校内のパソコンから WWW 等を利用するに PC-UNIX はネームサーバの設定が必要になるが、ここで 外部(ISP 側)のネームサーバを指定すると、 図 1 ISDN 間欠 LAN 間接続 脚注文字は全てのアクセスについて名前解決のための発 9 ポイント 程度が読みやすい。 呼が発生することになってしまう。また、校内 1 プロジェクトの正式名称は、「先進的教育用ネット での利用においてもネームサーバは有用であ ワークモデル地域事業(文部省) 」 、 「学校における複合 るので、校内にも DNS サーバを設置すること アクセス網活用型インターネットに関する研究開発 ISDN ルータ HUB (郵政省) 」である。 -2- 曜日 Tu e Fr i Mo n Th u Su n We d Sa t Tu e Fr i Mo n Th u Su n We d Sa t Tu e Fr i Mo n Th u Su n We d Sa t が望ましい。 3-2. ・転送量を伴わない。 ・接続時間に比較して発呼数が多い。 500 80 400 60 300 40 200 20 100 発呼数(回)・転送量(MB) 100 0 9/ 1 9/ 4 9/ 7 9/ 10 9/ 13 9/ 16 9/ 19 9/ 22 9/ 25 9/ 28 10 /1 10 /4 10 /7 10 /1 0 10 /1 3 10 /1 6 10 /1 9 10 /2 2 10 /2 5 10 /2 8 10 /3 1 0 月日 図2 異常発呼への対処 異常発呼を検出するためには、毎日の利用記 録の監視が重要である。幸いにして、ISDN 間 欠接続の場合には、PPP 手順を用いることに なるため、RADIUS によるユーザ認証が介在 することになる。RADIUS では、組織(ユー ザ名) 、利用開始時刻と終了時刻、IN,OUT の 参考文献を最後にまとめる。 転送量、といった情報が取得可能であるため利 本文中でどの参考文献が参照 用記録が取り易い。 これらを組織毎に日時ログ されたのかがわかるように通 として集計するプログラムを作成し、 各学校の し番号を付ける。 管理者や NOC の管理者にメールで送信するサ ービスを行っている。利用者がいない時間帯で の発呼がないか、といったことも合わせ、ログ を監視する。日時ログをさらに集計したものが、 図2である。典型的な異常発呼パターンとして 「転送量の伴わない発呼」、「接続時間に比較 して多い発呼数」というパターンが認められる。 4. 120 700 転送量(MB) 接続時間(分) 600 発呼数 接続時間(分) 140 2) 要因2 PointCast や Windows98 のアクティブデス クトップのように、疑似プッシュテクノロジー を用いたアプリケーションによる異常発呼が 発生することがある。また、POP を使った電 子メールソフトによっては、定期的にサーバか らメールを取得するような設定がデフォルト でなされている場合があるので注意が必要で ある。これも tcpdump 等でのパケット監視に より、特定のホストからの定期的なパケット送 出がないかを調べることで解決できる。 典型的な異常発呼パターン 性もある。かつ、本格的な利用に向けては帯域 的にも不足すると思われる。近年、選択肢が増 えてきた CATV インターネット等、高速で低 価格の常時接続型サービスに期待が持てるが、 教育用ネットワークの構築・運用に関する検討 事項はまだ多い。問題点を整理しながら、今後 も引き続き運用技術の蓄積に努めたい。 なお、自律した LAN としての学校ネットワ ークを考慮した場合、PC を用いた UNIX サー バが有効であった。各種サーバの他、ルータや 異常発呼の原因特定のためなど、多機能システ ムとして利用可能であった。 5. 引用・参考文献 [1] E-Square ホームページ. http://www.edu.ipa.go.jp/E-square/ [2] 文部省報道発表一覧. http://www.monbu.go.jp/press/index.html まとめ [3] 安江正治・眞壁豊・木村拓広・佐々木一洋:学 校教育現場のネットワーク運用への遠隔支援, 千葉県柏市における実践事例から、学校教育 情報処理学会研究報告 98-DSM-10,Vol.98, ネットワークにおける諸問題について報告し No.66,pp.43-48(1998.10) . 最後に「まとめ」 「終わりに」 た。学校をインターネットに接続する場合、主 [4] 牧野晋・大塚秀治・藤森洋志・籠義樹・高辻秀 「結論」といった形で結論付け に回線経費の問題から ISDN による間欠 LAN 興・林英輔:ネットワーク教育へのライセンス ると共に、今後の残された課題 間接続の形態が採られることがあるが、この方 プログラムの適用(1),平成 11 年度情報処理教育 について記述する。 式は運用に一定の技術レベルを要求する。 最近、 研究集会講演論文集,pp.62-65(1999.12) . [5] 日経コミュニケーション別冊,通信サービス利 昼間帯も利用できる ISDN 定額サービスも登 用ガイドブック 2000,日経 BP 社(1999) . 場しており、ISDN を利用した学校の接続はし [6] 大塚秀治・林英輔:CATV をアクセス網とした ばらく続くと思われる。しかし、この形態は運 地域ネットワークの展開−地域における学校ネ 用を誤ると常時接続に比較して運用コストを ットワークの高速化−,情報処理学会誌,Vol.41, 含めたトータルでのコストが大きくなる可能 No.1,pp.14-19(2000.1) . -3-
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