事業計画書 音楽ワークショップ・ファシリテーター養成講座 <基礎編> 第 3 期 企画意図: クラシック音楽におけるファシリテーター人材養成という新たな、しかも重要な教育課題 が、わが国では美術に比べると遅れている認識の下で、上野学園は大学音楽文化研究セン ターを中心として、この課題に本格的に取り組んできました。 今回4日間、合計 30 時間に及ぶファシリテーター人材養成講座の内容は、次の通りです。 1) 音楽の専門知識をある程度有する方を対象とし、音楽に関わるワークショップの 実践に向けて、基本的理念、具体的な方法論とその実践法を詳細に学ぶ機会を提 供します。 2) 講師、マイケル・スペンサーが英国をはじめ国際的に実践してきた先例と日本国 内の事例を比較し、日本の音楽芸術の受容に相応したファシリテーションの実践 法を追求します。 3) アウトリーチ活動に興味を抱く若い世代に、仕事してのファシリテーター活動の 可能性を提示します。 4) 演奏家自身のコミュニケーション力の強化を視野に入れます。 この 20 年間、日本における音楽ワークショップの普及に腐心しているマイケル・スペンサ ー氏(上野学園大学音楽文化研究センター研究員)の満を持した 4 日間の養成プログラム は、音楽ワークショップ推進のスキルを体系的に、なおかつ理論的に学ぶ格好の機会とな ります。また、大学生のキャリア支援プログラムとし、大学生への呼びかけも積極的に行 います。 名 日 称: 音楽ワークショップ・ファシリテーター養成講座 第 3 期 時: 2014 年 8 月 7 日(木)~10 日(日) 各日 10:00~18:30 予定/受付 9:30 開始 会 場: 第 1 リハーサル室、第 2 リハーサル室、講義室、ホール 他 ※現在調整中 対 象: 原則として 18 歳以上の音楽ワークショップ推進役のファシリテーターの実践的なスキル を学びたい方(大学生、音楽家、教員、音楽事業者、実践者などが受講対象者) 30 名 料 金: 一般 35,000 円、一般学生 15,000 円 募集方法: 2014 年 7 月 1 日(火)~6 日(日)の間、ウェブ上に専用フォームを開設。応募者多数の 場合、抽選とする。 講 師: マイケル・スペンサー ※通訳あり エデュケーター、ファシリテーター、ヴァイオリン奏者。元ロンドン交響楽団ヴァイオリン奏 者、元英国ロイヤル・オペラ・ハウス教育部長。現在、Sound Strategies 最高経営責任者。ス ペインで唯一自主運営をしているバレス交響楽団(バルセロナ)にて、教育プログラムと経営 方針の特別顧問を務める。世界各地で芸術教育プログラムを開発・実践し、さまざまな芸術団 体や企業から高い評価を受ける。日本でも社団法人日本オーケストラ連盟主催・文化庁後援に より、24 のプロオーケストラと各地で教育プログラムを実施。2006 年皇后陛下ご臨席のもと、 紀尾井ホールにてワークショップ型コンサート開催。2008 年には、教育ディレクターを務め た『ピーターと狼』がアカデミー賞(短編アニメ部門)を受賞した。2011 年に TEDxWWF(世 界自然保護基金)出演。 <http://vimeo.com/61710533>近年では、英国免疫学会の依頼を受け、 科学者と芸術家、地域コミュニティーとの共生を目的とした芸術プログラムを英国各地にて制 作・実践している。NHK-BS『旅のチカラ』でも活動内容が紹介された。上野学園大学客員教 授。日本フィルハーモニー交響楽団コミュニケーション・ディレクター。 主 催: 学校法人上野学園、上野学園大学音楽文化研究センター 企 画 協 力: Sound Strategies Ltd. 後 援: 台東区、台東区教育委員会、公益社団法人日本オーケストラ連盟、一般社団法人日本クラシック音 楽事業協会、特定非営利活動法人ワークショップデザイナー推進機構 過去実績: 2009 年~ 音楽ワークショップ・ファシリテーター養成講座(5 回) こどものための音楽ワークショップ(5 回) 2012 年 講演会「芸術教育はなぜ必要か」 (ベルナール・フォクルール氏) フォーラム「日本におけるファシリテーターの未来像――音楽のチカラ、ファシリテーターのチカラ」 2013 年 音楽ワークショップ・ファシリテーター養成講座 第 1 期(文化庁後援) 第 2 期(文化庁委託事業「平成 25 年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」 ) 8月7日 §養成講座のプログラム内容(予定) 時間 10:00~12:30 1 ワークとレクチャー 13:30~15:30 2 レクチャーとワーク 15:40~17:30 3 レクチャーとワーク 8月8日 内容 音楽ワークショップへようこそ ・ミニ・音楽ワークショップを体験します。 ・ファシリテーターの役割について考えます ファシリテーターとは?~豊かな学びをつくるために ・参加者の学びを豊かにするためにファシリテーターができること ・西洋と東洋の文化的背景の差(ソクラテス的思考、儒教的思考) ・教育論からのアプローチ(多文化世界、多重知能理論 etc.) ・「学び」の新しい教育理念:自分でよりよく選ぶ・知的好奇心・関係の距離感 音楽づくりの基本 ・リズム、メロディ、主題、和声、伴奏、音組織、旋法、形式(構造)の検証 ・図形楽譜の採用(発想を豊かにする方法) ・より良い音楽づくりの発見(サイコロ、トランプ etc.) グループディスカッション 振り返り ・1 日の学びを振り返ります。グループで意見や考えを共有することにより、 学びを深化させ、より多角的に物事を捉えられるようにします。 17:40~18:30 8月9日 (1 セッション=約 2~3 時間) 16:15~17:30 レクチャーとワーク 楽器と即興演奏 ・教育楽器に親しむ ・効果的なアンサンブルの作り方 ・即興演奏に挑む 特別レクチャー① なぜワークショップ?~教育学からみたワークショップ 苅宿俊文氏(青山学院大学社会情報学部教授) オープンディスカッション――苅宿氏を交えて 17:40~18:30 グループディスカッション 振り返り 10:00~13:00 4 14:00~16:00 5 10:00~12:00 6 レクチャーとワーク ワークショップのテーマと既存楽曲~更なる効果を生みだす ・名曲等の素材選定とそのワークショップづくりのコツ 事前準備(下調べ)に時間をかける どこに着眼するかのひらめきと大切さ(目的設定と達成のプロセス) ワークショップのまとめ方(終わり方) 13:00~14:30 7 レクチャーとワーク ワークショップを組み立てる ・目的に沿いワークショップを組み立てるプロセス ・素材づくりとその組み立て ・学習指導要領、既成カリキュラムへの目配り 14:45~15:30 15:30~18:30 8 グループディスカッション 振り返り グループワーク アイディアをワークショップ化する ・翌日の発表に向けて、グループでワークをつくります 9 課題作品の発表 私のワークショップ、あなたのワークショップ 10:00~12:00 13:00~14:00 14:10~15:40 10 15:40~16:30 16:40~18:30 11 8 月 10 日 ・受講生をワークショップの参加者と見立てて、課題ワークの発表をします 特別レクチャー② アート・ワークショップの社会性 三ツ木紀英氏(アート・エデュケーター、認定 NPO 法人芸術資源開発機構副理事長) ・音楽以外のアートのワークショップ現状は? ・社会問題に立ち向かうワークショップ ・ワークショップを仕事にする(NPO やコーディネーターの視点。彼らと共同すること) オープンディスカッション――三ツ木氏を交えて 総括:ファシリテーターの役割、私たちができること ・4 日間で体得したことをグループに分かれて、「言語化」します ※やむを得ない事情により、一部内容の順に変更がある場合もございます。 お問合わせ: 上野学園大学音楽文化研究センター 電話 03-3842-1021 [email protected]
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