Title Valproic acid, a histone deacetylase inhibitor - 金沢大学

Title
Valproic acid, a histone deacetylase inhibitor, enhances radiosensitivity in
esophageal squamous cell carcinoma
Author(s)
正司, 政寿
Citation
要旨 以下に掲載:International Journal of Oncology 40(6) pp.2140-2146
2012. Spandidos Publications. 共著者:Masatoshi Shoji, Itasu Ninomiya,
Isamu Makino, Jun Kinoshita, Keishi Nakamura, Katsunobu Oyama,
Hisatoshi Nakagawara, Hideto Fujita, Hidehiro Tajima, Hiroyuki
Takamura, Hirohisa Kitagawa, Sachio Fushida, Shinichi Harada, Takashi
Fujimura, and Tetsuo Ohta
Issue Date
2013-06-30
Type
Thesis or Dissertation
Text version
none
URL
http://hdl.handle.net/2297/39441
Right
学位授与機関
金沢大学
学位の種類
博士(医学)
学位授与年月日
2013年6月30日
学位授与番号
甲第3917号
*KURAに登録されているコンテンツの著作権は,執筆者,出版社(学協会)などが有します。
*KURAに登録されているコンテンツの利用については,著作権法に規定されている私的使用や引用などの範囲内で行ってください。
*著作権法に規定されている私的使用や引用などの範囲を超える利用を行う場合には,著作権者の許諾を得てください。ただし,著作権者
から著作権等管理事業者(学術著作権協会,日本著作出版権管理システムなど)に権利委託されているコンテンツの利用手続については
,各著作権等管理事業者に確認してください。
http://dspace.lib.kanazawa-u.ac.jp/dspace/
論文内容の要旨及び審査結果の要旨
受付番号
甲第 2348 号
氏名
正司 政寿
論文審査担当者
主査
大井 章史 印
副査
金子 周一 印
源 利成 印
学位請求論文
題 名 Valproic acid, a histone deacetylase inhibitor, enhances radiosensitivity in
esophageal squamous cell carcinoma
(ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤であるバルプロ酸は食道癌細胞株で放射線
掲載雑誌名
感受性を増大させる)
International Journal of Oncology ;40(6): 2140-2146. 2012 Jun
進行食道癌に対する治療の第一選択は外科的切除とされているが,切除不能高度進行癌や全身状態
不良症例に対しては放射線治療に抗癌剤を併用した化学放射線療法が標準治療として広く行われてい
る.Valproic acid (VPA) は臨床で一般的に使用されている抗てんかん薬であるとともに代表的な
histone deacetylase (HDAC) 阻害剤としても知られている.これまで VPA が多くの腫瘍細胞株に対
して in vitro または in vivo で放射線感受性増強効果を有することが報告されており,臨床的にも複数
の臨床試験でその効果が確認されている.しかし食道癌に対する VPA の放射線感受性増強効果は未
だ不明である.本研究の目的は,食道扁平上皮癌細胞において VPA の放射線感受性増強効果を検討
するとともに,その作用機序を明らかにすることである.まず,食道扁平上皮癌細胞株 (TE9,TE10,
TE11,TE14) を用いて VPA の抗腫瘍効果を MTT アッセイで検討し,VPA のヒストンアセチル化効
果をウェスタンブロッティング法で評価した.次に抗てんかん薬として使用した際の臨床的血中濃度
においての VPA の放射線感受性増強効果をクロノジェニックアッセイとフローサイトメトリーで検
討した.さらに DNA 二本鎖切断に伴う γH2AX の発現ならびに DNA 二本鎖切断修復酵素の発現性
変化をウェスタンブロッティング法と免疫抗体染色法で評価した.結果,VPA はすべての細胞株に
おいて用量依存性に増殖を抑制した. VPA は臨床的血中濃度と同等の 0.5 mM の濃度でヒストン H3,
H4 のアセチル化を増強した.
また,
同濃度の VPA は放射線照射後の γH2AX の発現を増加させ,
DNA
二重鎖切断修復における相同組換えに不可欠なタンパク質である Rad51 の発現を低下させた.以上よ
り,VPA は食道癌の放射線感受性を増強し,そのメカニズムとして,ヒストンアセチル化によるク
ロマチン構造変化による DNA 二重鎖切断の増加と Rad51 の発現低下による DNA 二重鎖切断修復阻
害が考えられた.
本研究は食道癌細胞における VPA の放射線増感剤としての有用性とその機序を基礎的に解明した
ものであり,食道癌放射線治療における VPA の臨床応用の可能性を示唆する非常に有意義な研究と
考えられ,学位授与に値する研究と評価された.