曲線の射影微分幾何 - 関西大学

曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
内容
曲線の射影微分幾何
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
.
藤岡敦
..
関西大学システム理工学部数学科
.
双対曲線
空間曲線
2012 年 5 月 12 日 (土)
大阪市立大学, OCU48 セミナー
1 / 40
内容
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
内容
..
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
..
平面曲線
1
序
2
微分方程式と射影空間内の曲線
3
射影直線内の曲線
4
平面曲線
5
双対曲線
6
空間曲線
双対曲線
空間曲線
..
..
2 / 40
動機
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
空間曲線
Pn : n 次元射影空間
係数体は R または C
射影微分幾何: Pn 内の多様体の微分幾何
射影極小曲面: 射影微分幾何における曲面族
いわゆる可積分系
アファイン球面を含む
中心アファイン極小曲面との関係
(佐々木武先生のノート)
3 / 40
参考文献
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
◦ T. Sasaki, Projective Differential Geometry and Linear
Homogeneous Differential Equations, Rokko Lectures in
Mathematics vol 5, 1999, pp. 114
◦ T. Sasaki, Line congruence and transformation of projective
surfaces, Kyushu J. Math. 60 (2006), 101-243
ともにダウンロード可
空間曲線
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線形常微分方程式
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
まずは線形常微分方程式から考える
射影空間内の曲線と対応付けることができる
関数は実変数実数値または複素変数複素数値とする
z(t): 未知関数
p1 (t), . . . , pn (t): 既知関数
線形常微分方程式:
双対曲線
z (n+1) + p1 z (n) + · · · + pn z + pn+1 z = 0
空間曲線
(1)
を考える
5 / 40
微分方程式から曲線
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
内容
微分方程式と
射影空間内の
曲線
z1 , . . . , zn+1 : (1) の 1 次独立な解
Pn 内の曲線を
t → [z1 (t), . . . , zn+1 (t)]
射影直線内の
曲線
により定めることができる
平面曲線
異なる 1 次独立な解は線形変換で写り合う
=⇒ 対応する曲線は射影変換で写り合う
序
双対曲線
空間曲線
6 / 40
曲線から微分方程式
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
Pn 内の曲線:
z(t) = [z1 (t), . . . , zn+1 (t)]
線形常微分方程式:
z (n+1)
(n+1)
z1
..
.
(n+1)
zn+1
z (n)
(n)
z1
..
.
(n)
···
···
..
.
zn+1 · · ·
z
z1
..
.
=0
zn+1
空間曲線
を考える
=⇒ z1 , . . . , zn+1 は解
通常は z1 , . . . , zn の 1 次独立性を仮定 (正則)
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注意
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
◦ 各同次座標を関数倍しても曲線は同じ
=⇒ 対応する微分方程式は一意ではない
◦ パラメータを変換しても曲線の像は変わらない
=⇒ 次の変数変換を認める
(z, t) → (w = λ(t)z, s = f (t))
双対曲線
空間曲線
8 / 40
P1 内の曲線
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
空間曲線
P1 内の曲線を考える
運動ともいう (E. Cartan)
正則性を仮定する
2 階の線形常微分方程式が対応する
z + p1 z + p2 z = 0
(2)
変数変換を行い (2) を簡単な形にしていく
=⇒ 曲線の不変量が現れる
9 / 40
変数変換
曲線の射影微
分幾何
変数変換
w=
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
空間曲線
1
z
λ(t)
を考える
このとき
z = λw
z = λ w + λw
z = λ w + 2λ w + λw
(2) に代入して整理すると
(
)
(
)
2λ
λ
λ
w +
+ p1 w +
+ p1 + p2 w = 0
λ
λ
λ
(3)
10 / 40
微分方程式の簡単化
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
(3) の w の係数が 0 となるように λ を選ぶ
2λ
+ p1 = 0
λ
このとき w の係数を Q とおくと
1
1
Q = p2 − p12 − p1
4
2
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
すなわち
w + Qw = 0
空間曲線
(4)
Q は何か?
答え: Schwarz 微分
11 / 40
Schwarz 微分
Schwarz 微分:
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
1
{g ; t} :=
2
内容
(
g
g
)
1
−
4
(
g
g
)2
1g
3
=
−
2 g
4
(
g
g
)2
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
命題
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
空間曲線
.
(1) a, b, c, d: 定数, ad − bc = 0
}
{
ag + b
=⇒
; t = {g ; t}
cg + d
(2) {g ; t} = 0 =⇒ ∃a, b, c, d: 定数, ad − bc = 0 s.t.
at + b
g (t) =
ct + d
( )2
ds
+ {s; t} (接続公式)
(3) {g ; t} = {g ; s}
dt
12 / 40
P1 内の曲線の基本定理
曲線の射影微
分幾何
命題
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
空間曲線
.
z1 , z2 : (2) の 1 次独立な解
z1
g :=
z2
=⇒ Q = {g ; t}
特に P1 内の曲線は Schwarz 微分によって射影変換を除いて定
まる
.
証明
射影変換を除いて定まることを示すには上の命題の (2), (3) を
用いればよい
13 / 40
命題の証明
Schwarz 微分の計算
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
内容
証明
.
λ を上のように選んでおく
gw2 = w1 を 2 回微分すると
序
g w2 + 2g w2 + gw2 = w1
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
(4) より
平面曲線
g w2 + 2g w2 +
双対曲線
空間曲線
w1
(−Qw2 ) = −Qw1
w2
よって
g
2w
=− 2
g
w2
更に計算すると g の Schwarz 微分は Q となる
.
14 / 40
P2 内の曲線
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
P2 内の曲線を考える
正則性を仮定する
3 階の線形常微分方程式が対応する
内容
z + p1 z + p2 z + p3 z = 0
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
空間曲線
(5)
変数変換
w=
1
z
λ(t)
を考える
このとき
z = λw
z = λ w + λw
z = λ w + 2λ w + λw
z
= λ w + 3λ w + 3λ w + λw
15 / 40
微分方程式の簡単化
第 1 段階
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
空間曲線
(5) に代入して整理すると
(
)
(
)
3λ
3λ
2λ
w +
+ p1 w +
+ p1
+ p2 w
λ
λ
λ
(
)
λ
λ
λ
+
+ p1
+ p2 + p3 w = 0
λ
λ
λ
w の係数が 0 となるように λ を選ぶ
3λ
+ p1 = 0
λ
16 / 40
簡単化された微分方程式
第 1 段階
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
命題
.
w
内容
ただし
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
+ q2 w + q3 w = 0
(6)

1

q2 = p2 − p1 − p12
3

q = p − 1 p + 2 p 3 − 1 p p
3
3
1 2
3 1 27 1 3
.
証明
空間曲線
λ
1
λ
1
1
λ
1
1
1
= − p1 ,
= − p1 + p12 ,
= − p1 + p1 p1 − p13
λ
3
λ
3
9
λ
3
3
27
を用いればよい
..
.
17 / 40
パラメータ込みの変数変換
第 2 段階
曲線の射影微
分幾何
変数変換
藤岡敦
u=
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
1
w , s = f (t)
µ(t)
を考える
このとき
射影直線内の
曲線
w = µu
平面曲線
w = µ u + µf u˙
双対曲線
w = µ u + (2µ f + µf )u˙ + µ(f )2 u¨
空間曲線
w
= µ u + (3µ f + 3µ f + µf )u˙ + 3(µ (f )2 + µf f )¨
u
...
+ µ(f )3 u
18 / 40
微分方程式の簡単化
第 2 段階
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
(6) に代入して整理する
u¨ の係数が 0 となるようにしておく
µ f + µf = 0
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
空間曲線
すなわち
µ=
c
f
(c = 0)
このとき
...
(f )2 u + (q2 − 4{f ; t})u˙
}
{
f
q3
f
6f f
6(f )3
u=0
+
− q2
−
+
−
f
(f )2 (f )2
(f )3
(f )4
u˙ の係数が 0 となるように f を選ぶ
1
{f ; t} = q2
4
19 / 40
簡単化された微分方程式
第 2 段階
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
命題
.
...
u + ru = 0
(Laguerre-Forsyth 標準形)
内容
ただし
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
(
)
1
1
r = q3 − q2
2
(f )3
.
(
)
1
= q3 − q2 dt 3 は変数変換
2
) (
)
(
c˜
1
u, g (s)
ν = , c˜ = 0, {g ; s} = 0
(u, s) →
.
ν(s)
g˙
rds 3
平面曲線
双対曲線
空間曲線
..
で不変
=⇒ 曲線の不変量 (Laguerre-Forsyth 3 次微分)
20 / 40
例
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
rds 3 = 0 とする
このとき
1 次独立な解は
1, s, s 2
平面曲線
双対曲線
...
u =0
対応する曲線は 2 次曲線
空間曲線
21 / 40
P2 内の曲線の基本定理
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
rds 3 = 0 とする
微分方程式
dz 3
dz
+ 2k
+ hz = 0
dt 3
dt
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
空間曲線
に対応する Laguerre-Forsyth 3 次微分が dt 3 であるとする
t: 射影弧長径数
このとき
z + 2kz + (k + 1)z = 0
(7)
k: 射影曲率
命題
射影弧長により径数付けられた P2 内の曲線は射影曲率によっ
て射影変換を除いて一意的に定まる
22 / 40
定曲率曲線
曲線の射影微
分幾何
k が定数のとき (7) は
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
空間曲線
z + 2kz + z = 0
特性方程式
x 3 + 2kx + 1 = 0
を考える
次の 3 つの場合に分ければよい
(
)
3
(1) 相異なる 3 つの実数解をもつ k < − √
234
)
(
3
(2) 重解をもつ k = − √
234
(
)
3
(3) 1 つの実数解をもつ k > − √
234
23 / 40
定曲率曲線
相異なる 3 つの実数解をもつ場合
曲線の射影微
分幾何
非同次座標で考える
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
γ(t) = (e αt , e βt , 1)
と表すことができる
ただし
1
α, β ∈ R, α, β = 0, β = α, ±α, 2α
2
X = e αt , Y = e βt とおくと
双対曲線
Y = Xm
空間曲線
ただし
1
m = 0, , ±1, 2
2
24 / 40
定曲率曲線
その他の場合
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
重解をもつ場合:
γ(t) = (t, e t , 1)
内容
序
と表すことができる
微分方程式と
射影空間内の
曲線
1 つの実数解をもつ場合:
射影直線内の
曲線
γ(t) = (e αt cos βt, e αt sin βt, 1)
平面曲線
双対曲線
空間曲線
と表すことができる
ただし
α, β = 0
これは対数螺旋
25 / 40
Pl¨ucker 写像
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
空間曲線
V = Cn または Rn
G (k, V ): V の k 次元部分空間全体
k(n − k) 次元多様体
Grassmann 多様体
P(∧k V ): V
1 次元部分空間全体
((nの
) k 次外積代数の
)
k − 1 次元射影空間
Pl¨
ucker 写像:
(
p : G (k, V ) → P(∧k V )
p(W ) = ∧k W
(W ∈ G (k, V ))
)
埋め込みをあたえる
26 / 40
Pl¨ucker 座標
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
空間曲線
{e1 , . . . , en }: V の基底
v1 , . . . , vk ∈ V : 1 次独立
j = 1, . . . , k
x1j , . . . , xnj : {e1 , . . . , en } に関する vj の成分
{ei1 ∧ · · · ∧ eik }i1 <···<ik : ∧k V の標準基底
=⇒ {ei1 ∧ · · · ∧ eik }i1 <···<ik に関する v1 ∧ · · · ∧ vk の成分は
xi1 1 · · ·
..
..
.
.
xi1 k
..
.
xik 1 · · ·
xik k
(i1 < · · · < ik )
(Pl¨
ucker 座標)
27 / 40
双対曲線の定義
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
空間曲線
V = C3 または R3
γ : I → P2 : 平面曲線
Pl¨
ucker 写像を用いると一般に
γ ∧ γ : P(∧2 V ) = P2 内の曲線
(双対曲線)
以下では γ ∧ γ が P2 内の曲線を定めると仮定する
28 / 40
不変量の計算
準備
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
γ : I → P2 : 平面曲線
対応する微分方程式を
γ + p1 γ + p2 γ + p3 γ = 0
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
空間曲線
(8)
とする
ξ = γ ∧ γ とおく
このとき
ξ =γ∧γ
ξ =γ ∧γ +γ∧γ
= γ ∧ γ + γ ∧ (−p1 γ − p2 γ − p3 γ)
= γ ∧ γ − p1 ξ − p2 ξ
ξ
= γ ∧ γ − (p1 ξ + p2 ξ)
29 / 40
不変量の計算
双対曲線に対する微分方程式
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
一方 (8) より
内容
γ ∧ γ + p1 γ ∧ γ + p3 γ ∧ γ = 0
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
空間曲線
よって
ξ + (p1 ξ + p2 ξ) + p1 (ξ + p1 ξ + p2 ξ) − p3 ξ = 0
したがって
ξ + 2p1 ξ + (p1 + p12 + p2 )ξ + (p2 + p1 p2 − p3 )ξ = 0
30 / 40
不変量の計算
結果
曲線の射影微
分幾何
γ に対応する簡単化された微分方程式:
w
藤岡敦
内容
ただし
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
+ q2 w + q3 w = 0

1

q2 = p2 − p1 − p12
3

1
q = p − p + 2 p 3 − 1 p p
3
3
1 2
3 1 27 1 3
ξ に対する量は ∗ を付けて表すことにする
命題
空間曲線
q2∗ = q2 , q3∗ = −q3 + q2
特に
q3∗
(
)
1
1 ∗
− (q2 ) = − q3 − q2
2
2
31 / 40
自己双対性
曲線の射影微
分幾何
自己双対: 双対曲線が元の曲線と射影同値
藤岡敦
命題
内容
序
P2 内の曲線が自己双対となるのは 2 次曲線のときに限る
.
微分方程式と
射影空間内の
曲線
.
証明
. . 上の命題より
射影直線内の
曲線
.
γ : I → P2 : 自己双対
平面曲線
双対曲線
空間曲線
.
Laguerre-Forsyth 3 次微分は 0
γ : 2 次曲線
32 / 40
P3 内の曲線
第 1 段階
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
空間曲線
P3 内の曲線を考える
正則性を仮定する
4 階の線形常微分方程式が対応する
z
+ p1 z + p2 z + p3 z + p4 z = 0
z を関数倍すると
w
+ q2 w + q3 w + q4 w = 0
(9)
とすることができる
33 / 40
パラメータ込みの変数変換
第 2 段階
曲線の射影微
分幾何
変数変換
u=
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
空間曲線
1
w , s = f (t)
µ(t)
を考える
このとき
w = µu
w = µ u + µf u˙
..
.
w
= µ u + (4µ f + 6µ f + 4µ f
+ µf
)u˙
+ (6µ (f )2 + 12µ f f + 3µ(f )2 + 4µf f )¨
u
...
3
2
4 ....
+ (4µ (f ) + 6µ(f ) f ) u + µ(f ) u
34 / 40
微分方程式の簡単化
第 2 段階
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
(9) に代入して整理する
...
u の係数が 0 となるようにしておく
内容
2µ f + 3µf = 0
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
すなわち
µ = c(f )− 2
3
(c = 0)
このとき
平面曲線
双対曲線
空間曲線
....
(f )2 u + (q2 − 10{f ; t})¨
u + ··· = 0
u¨ の係数が 0 となるように f を選ぶ
1
{f ; t} = q2
10
35 / 40
簡単化された微分方程式
第 2 段階
曲線の射影微
分幾何
このとき
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
空間曲線
....
u + r3 u˙ + r4 u = 0
と表される
例えば
r3 = (q3 − q2 )
1
(f )3
r3 ds 3 = (q3 − q2 )dt 3 は変数変換
(
) (
)
3
1
(u, s) →
u, g (s)
ν = c˜(g˙ )− 2 , c˜ = 0, {g ; s} = 0
ν(s)
で不変
=⇒ 曲線の 1 つの不変量
36 / 40
もう 1 つの不変量
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
上の変数変換によって
内容
1
r4 − r˙3
2
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
空間曲線
に相当する量は
r4
1 r˙3
−
4
g˙
2 (g˙ )3
に変化する
(
)
1
=⇒ r4 − r˙3 ds 4 も曲線の不変量
2
37 / 40
P3 に対する Pl¨ucker 写像
曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
射影直線内の
曲線
平面曲線
V = C4 または R4
γ : I → P3 : 空間曲線
Pl¨
ucker 写像を用いると一般に
γ ∧ γ : P(∧2 V ) = P5 内の曲線
以下では γ ∧ γ が P5 内の曲線を定めると仮定する
対応する微分方程式を
....
γ + r3 γ˙ + r4 γ = 0
双対曲線
空間曲線
とする
ξ = γ ∧ γ˙ とおく
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r3 の特徴付け
曲線の射影微
分幾何
命題
藤岡敦
内容
ξ (5) + r3 ξ¨ − 2(2r4 − r˙3 )ξ˙ − (2r˙4 − r¨3 )ξ = 2r3 γ˙ ∧ γ¨
.
序
左辺を L とおくと
微分方程式と
射影空間内の
曲線
...
r3 L˙ − r˙3 L − r32 ( ξ + r3 ξ) = 0
.
射影直線内の
曲線
定理
平面曲線
双対曲線
r3 = 0
空間曲線
..
ξ: ある超平面に含まれる
.
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曲線の射影微
分幾何
藤岡敦
内容
序
微分方程式と
射影空間内の
曲線
ご清聴ありがとうございました
射影直線内の
曲線
平面曲線
双対曲線
空間曲線
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