カルフィーナカプセル 3μg 生物学的同等性試験に関する資料 (抜粋) 共和薬品工業株式会社 作成年月日:2010.10.22 CLF-D-8(1) はじめに アルファカルシドール製剤であるカルフィーナカプセル 3μg の医薬品製造販売承認申請を 行うに当たり、カルフィーナカプセル 3μg 又はアルファロールカプセル 3μg を健康成人 男子 20 例(1 群 10 例)に単回経口投与し、血清中 1α,25-(OH)2D の濃度を測定して、薬 物動態から両製剤の生物学的同等性を検証した。 1.試験方法 (1)治験薬 試験製剤:カルフィーナカプセル 3μg LOT No.703UH 標準製剤:アルファロールカプセル 3μg (共和薬品工業㈱製造) LOT No.G4E01 (中外製薬㈱製造) (2)治験デザイン 「後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン等の一部改正について(平成 18 年 11 月 24 日付 薬食審査発第 1124004 号)」に準じ、非盲検下における 2 剤 2 期のク ロスオーバー法を用いた。 初めの 4 泊 5 日の入院期間を第Ⅰ期とし、2 回目の入院期間を第Ⅱ期とした。なお、 第Ⅰ期と第Ⅱ期の間の休薬期間は 7 日間とした。 【投薬スケジュール】 第Ⅰ期 試験製剤先行群 標準製剤先行群 休薬期間 カルフィーナカプセル 3μg アルファロールカプセル 3μg 第Ⅱ期 アルファロールカプセル 7 日間 3μg カルフィーナカプセル 3μg (3)投与条件 被験者に対して 12 時間以上の絶食下において、1 カプセル中にアルファカルシドー ルとして 3μg 含有するカルフィーナカプセル 3μg 1 カプセル又はアルファロール カプセル 3μg 1 カプセルを、200mL の水とともに単回経口投与した。投与後 4 時間 までは、絶食かつ、安静にさせた。飲水については、投与後より投与 4 時間後まで は絶飲水とした。 (4)採血時点 第Ⅰ期及び第Ⅱ期ともに治験薬の投与前、2、4、6、8、10、12、24、48 及び 72 時 間後の 10 時点とした。 採血量は 1 回につき 6mL とした。 (5)分析法 ラジオイムノアッセイ(RIA)法 1 2.試験結果 (1)薬物動態パラメータ カルフィーナ カプセル 3μg アルファロール カプセル 3μg AUC(0→72) Cmax Tmax T1/2 (ng・hr/mL) (ng/mL) (hr.) (hr.) 4558.1±627.4 89.8±4.3 15.1±19.7 4631.7±746.2 94.8±14.4 9.6±2.6 86.3±86.4 (n=18) 70.2±29.3 (Mean±S.D., n=20) カルフィーナカプセル 3μg 及びアルファロールカプセル 3μg の各採血時間におけ る血中濃度の推移を図に示した。試験製剤では投与後 6 時間(個別体では投与後 4 ~72 時間) 、標準製剤では投与後 12 時間(個別体では投与後 4~12 時間)に最高血 中濃度に達し、以後消失し、同様の血中濃度推移を示した。 図 単回経口投与後の平均血漿中 1α,25-(OH)2D 濃度の経時的推移(n=20) (2)同等性の判定 得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について 90%信頼区間法にて統計解 析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認 された。 90%信頼区間 AUC Cmax log(0.95)~log(1.03) log(0.91)~log(1.03) 2 3.安全性の評価 自他覚症状及び生理学的検査(血圧、脈拍、体温)は特記すべき異常所見は認められ なかった。臨床検査値は基準値から逸脱する項目が散見されたが、いずれも投薬による 異常変動ではなく、被験者固有の生理的変動範囲内のものと思われ、治験薬との関連は ないと判断された。 以上より本剤の安全性に問題はないと判断された。 3
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