(6)奈良県 (3件)

『地域全体で魅力を醸成し
人々を惹きつけるサービス』
特徴や特性について
大型の観光施設に頼ることなく、地域のありのままの人情・風
景を感じてもらうことによって、中山間地の自然を満喫できる
数々の事業を展開しています。取り組みにあたっては、ごく一部
の運営者だけが関わるのではなく、地域全体(職業・年齢等問わ
ず幅広い人々)が協力し合っています。さらに、地域の小学校の
事業に地域文化、自然を理解する授業を組み入れることによって、
次世代の「地域への愛着」を育てる教育も展開しています。
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史跡・博物館めぐり
地域資源を活かした“史跡めぐり”では、ボランティアガイド
が同行することによって、地域の歴史ロマンを満喫していただい
ています。また特に人気なのが、他ではなかなか見られない“博
物館巡り”です。この“博物館”は一ヶ所にまとまったものでは
なく、伝統の技を誇る手仕事の工房や、現在も居住している伝統
家屋など、地域の人々が実際に生業の手をとめて見学させてくれ
たり、体験させてくれたりする形態を採っています。現在では、
製茶工場や家具工房、炭づくり工房、ブルーベリー園など14の施
設が
“博物館”
として多くの人々を受け入れ、好評を得ています。
これらの受け入れ施設は、生業としている仕事はもちろんのこ
と、取り組みの中で生まれたブルーベリー園や野菜直売所におい
ても、地域住民自らの出資で事業を立ち上げるなど、行政などか
らの金銭的補助を受けずに自主独立での運営を行っています。こ
のため、各施設における運営について責任、緊張感が生まれ、
「ど
うすれば集客できるか?」ということを常に意識できています。
奈
N a
良r a
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経営者の想い
田原地区は、古事記の編者の太安萬侶の墓や奈良時代の天皇陵などが点在するなど歴史ある地域です。しか
し、これらの地域資源を有効活用できていないこと、目玉となる観光施設がないということもあり、なかなか
地域外の人々が多く訪れる地域ではありませんでした。地域の魅力を広く知ってもらうことによって、地域外
の方々に訪問してもらい、地域活性化にもつなげ、今後も魅力ある地域として存続できるように協議会を立ち
上げました。
田原地区まち創り推進協議会
地域町づくり
具体的な取り組みについて
地域コミュニティの強化
地域の取り組みの根幹は、どれだけ強いコミュニティが
構築できているかにかかっています。そのため当協議会が
積極的に地域活動に参加し、観光客受け入れ以外の場面に
おいても地域との関係性強化を意識し活動しています。
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やま里博物館
地域の事業者に協力を要請し、観光客に本物の技と伝統
を見学・体験してもらうプログラムを用意しています。当
協議会では、それぞれの施設との調整を行うなど、観光客
の窓口的役割も果たしています。
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ボランティアガイドの養成
地域に数多く存在する史跡、それにまつわる逸話などの
知識を持ったボランティアガイドの養成を実施します。
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学校授業での地域再認識
学校の授業の中に地域を再認識するための授業を盛り込
み、学校行事の際は地域が一体となってサポートしていま
す。また、学校外の取り組みにおいても、
「水質浄化に取
り組み蛍を呼び戻す」「地域の詩『我がふるさと「田原」
』
の作成」など地域住民と子どもが一緒になって進めること
によって、子どものときから地域理解が深まっています。
Nara
取り組み開始当初は年間700名程度の観光客しかいませんでしたが、口コミ等により、映画『殯(もがり)の
森』のロケ地として注目を浴びた後も減少することなく順調に増加し、現在では年間1万人を超える人々が訪
れる地域になりました。訪れた多くの方が、田原地区の自然・風土に感銘を受け、その後何度も足を運んでく
ださっています。
また、小学校における地域理解の授業などの取り組みがインターネットなどで広まり、
「この地域で子育て
したい」という家族が引っ越してくるようになっており、移住希望者は年々増加しています。
奈
良
効果(顧客からの反応)
企業プロフィール
企 業 名 田原地区まち創り推進協議会
業
代表者名
岡井
資 本 金 ――
所 在 地
〒630−2
1
7
5
8
3
奈良県奈良市茗荷町1
稲郎
T E L 0742−8
1−05
58
従業員数
種 地域町づくり
事業内容
F A X 07
42−8
1−1
3
0
7
地域活性化
0
7年
設立(西暦) 20
――
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『言葉の壁を越えた
心と心のコミュニケーションサービス』
特徴や特性について
宇陀市を中心とした地域の一般家庭(2
0∼30戸)
が、海外の若者をホームステイとして受け入れ、家
族同様に日本の家庭生活を体験していただいていま
す。英語などの外国語があまり話せない住民が多い
中での受け入れだからこそ、ホストファミリーの心
と、訪れた海外の若者の心と気持ちが繋がる瞬間が
生まれ、両者に大きな感動を与えています。
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地域全体でのホームステイ受け入れ
滞在期間中は、若者を受け入れているホストファ
ミリーが協力して、食事の炊き出し、神社仏閣や施
設等への訪問や伝統工芸の体験会、ウォークラリー、
お手玉、けん玉やメンコなど、日本伝来のゲーム体
験を地域全体で企画・実施しています。
訪問する海外の若者は英語や母国語を話すのに対
し、ホストファミリーのほとんどが外国語を話せま
せん。しかし、寝食を共にすることで言葉によるコ
ミュニケーションでは決して味わうことのできな
い、心と心が直接繋がる瞬間が必ず生まれています。
その瞬間が忘れられず、受け入れの回を重ねて下さ
るのが、
この地域の特徴でもあり誇りでもあります。
経営者の想い
奈
N a
良r a
旧室生村を中心とした当地域は、急激に少子高齢化が進み、昔ながらの住民間の関係性が希薄になってきて
おり、また地域の活気が徐々に失われつつありました。しかし、お互いに思いやり助け合う風土、山々に囲ま
れ四季折々に変化する自然、ホテルでは決して味わえない日本らしい住宅建造物等が未だに残っており、大都
市では得ることのできない体験を提供できる環境にありました。これらの特性を活かして、金銭面の負担もな
く、少しでもこの地域に活気を取り戻す活動を考えた時、海外の若者をホームステイとして各戸が自宅に受け
入れて、地域住民と宿泊交流のコーディネートを行う組織を作る事を考え付きました。
個人レベルでのホームステイ受け入れでは各戸の負担も大きく、地域を変える起爆剤にならないと考え、2
0
∼4
0人の外国人のグループを地域全体で受け入れる体制を整えました。
顧客に対するサービス提供という考え方ではなく、この地域の人たちが、お互いに助け合い、協力し合って
生活してきた普段通りの事をする中で、自らも海外の若者から刺激と異質な体験を得ることにより、多くの方
に海外の若者をサポートする喜びを味わって欲しいと願っています。おもてなしとはお互いが楽しみ、相手か
ら感動をいただき感謝する事だと思っています。
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室生国際交流村実行委員会
国際交流ボランティア団体
具体的な取り組みについて
運営モットー
①継続する ②自ら楽しむ ③価値観を見出す ④自発的活動
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受け入れ体制の構築
ホームステイを引き受けて下さる家族の方々と、地域住民のネットワークを構
築をしています。過去7年間でホームステイを受け入れて下さった家庭は80軒を
超え、今では常時引き受けて下さる家庭も20軒近くあります。数多くの受け入れ
先を確保しているため、自然とホスト間での連携、サポート体制ができ、突然受
け入れができなくなった家庭が発生しても、直ぐに受け入れて下さる家庭が名乗
り出てくれます。
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外部からのサポート体制の構築
受け入れ期間中の活動をサポートして下さる、多くの協力者、支援者を抱えて
います。また、
(提携しているホームステイ斡旋機関である)ワールドキャンパ
スインターナショナル(WCI)の受入先全国14都市との交流を図り、現在は年1
回一堂に会しての情報交換、また普段はメールでの情報提供体制があります。
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集客体制の構築
私共には、単独で海外から若者を集める力はありません。現在はワールドキャンパスインターナショナル
(WCI)
、日本国際協力センター(JICE)や奈良県ビジターズビューローなどから、海外の若者をホームステ
イで受け入れ依頼を受けるルートが主力となっています。
効果(顧客からの反応)
Nara
奈
良
事業開始当初は、年1回の受け入れ実施でしたが、数年前から年4∼5回の受け入れを行うまでに増加しま
した。また、マスコミの取材、同様の取り組みを考えている地域、旅行会社からの問い合わせなど、年々注目
度が増していると感じています。
ホームステイ受け入れ後も、滞在した若者達と継続してメール交換したり、クリスマスカードや年賀状のや
り取りをしたりしている家庭が多数あります。また、再来日して訪れる若者も多く居り、
さらに海外での結婚式
に出て欲しいとの招待を受けた家庭もあります。これは高い満足を得ているからこその反応だと思っています。
ホストファミリーが負担を感じるのではなく、受け入れ期間中に、普段は地域外で生活する子供夫婦や孫た
ちも実家に帰って来て海外の若者達と一緒に楽しむことで、(平均年齢の高い)この地域に活気が戻り住民達
も元気になってきています。
また、この地域を訪れた多くの若者達が、自身のホームページやブログなどで全世界に「UDA・MUROU」の
情報を発信してくれています。
企業プロフィール
企 業 名 室生国際交流村実行委員会
業
代表者名
北森
資 本 金 ――
所 在 地
〒632−0
2
0
3
7
3−1
奈良県宇陀市室生区深野9
義卿
2−36
29
T E L 0745−9
E - M a i l [email protected]
種 国際交流ボランティア団体
事業内容
海外の若者を自宅でホームステイで
受け入れて交流を図る
設立(西暦) 2
0
0
5年
会 員 数 約40家庭
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『新感覚のこだわり靴下で
感動を呼び起こすサービス』
特徴や特性について
体を包む面積も、見える面積も非常に小さいが、履いている本人の支えとなる心地よさを備えるこだわりの
靴下(Ponte de Pie!)を製造販売。靴下の新しい価値を提供するサービスを展開しています。
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こだわりの靴下(Ponte de Pie!)提供
Ponte de Pie!の意味はスペイン語で「立って!」。50年以上の歴史を有する有名ブランドのOEM製造をし
てきた靴下工場が、今まで培ってきた技術、ノウハウ、想いを注ぎ込んで、自分で履きたいと思える靴下、家
族や友人に勧められる靴下を提供することを目標に立ち上げた新ブランドです。
靴下という製品ですが、不特定多数の方に大量販売することを求めるのではなく、作り手のこだわりを理解
し、共感してくださる方々に想いを伝えていきたいと考えています。ショップ、催事、展示会などでもアルバ
イトではなく、自らが店頭に立ちコンセプトをしっかり伝えていくことを大切にしています。また、パッケー
ジについてもシンプルでありながらもこだわりが伝わることを目標にデザインしました。他の靴下にはないパ
ッケージも楽しんでいただければと考えています。
経営者の想い
長年大手ブランドのOEMを行ってきましたが、本質的に良いものを提供したい、想いのあるものを提供し
たいという考えが強くなっていました。また、その想いが強くなっていたタイミングで奈良県が実施する「奈
良ブランド製品開発事業」を知り、この事業に参加する形で、独自ブランドの立ち上げにつなげました。
奈
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杉田利一靴下工場
靴下製造販売
具体的な取り組みについて
徹底した履きごごち追求
「1日中履いていても快適に過ごせる靴下」を実現するために素材にこだわり、様々な糸のブレンド、織り
方の研究を進め、感動できる靴下の実現を日々目指しています。
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こだわりの生産方法
コンピューターではなく、熟練の職人が機械の針を調節しながら時間をかけて編み上げています。その日の
温度、湿度、機械の調子などを見ながら熟練工だからできる調節を行い、独特の風合い、履き心地を実現して
います。
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ショップのオープン
倉庫の一部を改装してブランドイメージを発信するショッ
プをオープンしました。ここでは、Ponte de Pie!という
ブランドに込めている想いをしっかり伝え、コンセプトを理
解いただけるお客様との絆を強く結ぶことを目標にしていま
す。看板など何も案内表示がないショップですが、こだわり
の靴下を求める方々にたくさん来ていただいています。
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コンセプトの発信
商品販売時に、コンセプトをまとめたリーフレットを同封
しています。プレゼントの際はもちろんのこと、家族・友人
に勧めたいときに使っていただくツールとして、口コミが広
がりやすいしくみを構築しています。
効果(顧客からの反応)
Nara
奈
良
まだ販売をスタートしたところですが、一週間限定販売において1,
000足以上を記録するなど、好評を得て
います。また、自己使用によるリピートだけでなく、自分で履いてみたお客様が、その履き心地に感動され、
プレゼントとして購入されるリピーター、中には結婚式の引き出物に採用していただくなど、ブランド立ち上
げ当初に目標としていた家族や友人に勧められる靴下が実現できています。
1
0月にオープンしたショップは看板もなく、広告などのPRもしていないにも関わらず、大阪、京都、中に
は新潟、福岡など遠方からも買いに来てくださるなど、ブランドのこだわりに共感いただいた方々が増えてき
ています。
企業プロフィール
企 業 名 杉田利一靴下工場
業
代表者名
杉田
資 本 金 ――
所 在 地
〒635−0
8
2
5
0
7
奈良県北葛城郡広陵町安部高イカ1
利一
T E L 0745−5
5−50
00
従業員数
F A X 07
45−5
5−8
4
4
8
種 靴下製造販売
事業内容
Ponte de Pie!というブランド靴下の
製造販売
5
0年
設立(西暦) 19
6名
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