酒田農業技術普及課 TEL 22-6521 FAX 22-6522 平成25年 4月 18日発行 4月に入ってからも降雪があるなど今年も春の訪れは思うようにはいきませんが、それでも少しず つ暖かい日が増えてきたようにも感じます。また、低気圧の通過により4月7日から8日には強風が 吹き荒れ、水稲育苗ハウスの倒壊やビニールの破損等の被害がありました。例年より水稲の播種、 移植が遅れる方もいらっしゃるかもしれません。あせらず春作業の計画を立て直し、計画的に作業を 進めていきましょう。 いよいよ 25 年の大豆作が始まります。播種前でなければできない、排水対策、有機物施用、土壌 改良資材の投入などの対策をしっかり行い良好な生育へと導きましょう。 排水対策 ~大豆と 大豆 と根粒菌を 根粒菌 を湿害から 湿害 から守 から守 れ!梅雨時の 梅雨時 の作業効率も 作業効率 もUP!~ UP!~ 湿害がなく大豆の生育が順調であれば、早めの培土で大豆の生育環境をしっかり整えることができます。 大豆がしっかり育てば、悩まされている開花期以降の雑草も少なくすることができます。 密になった心土や下層土に縦に亀裂を入れることにより、透水性、 排水性を高めることができます。 特に転換 1 年目のほ場は透水性が悪いのでぜひ施工しましょう。 サブソイラーの施工 ほ場周囲に 明渠を設置します。溝堀機、トレンチャーなどで深 さ30~40cmの溝を掘ります。 特に隣のほ場が水稲の場合は高い効果が得られます。 35.0 300 30.0 200 25.0 100 20.0 慣行 百粒重(g) 400 うね立て播種 うね立て播種の実施 H23収量 H22収量 H23百粒重 H22百粒重 うね立ては種の効果(エンレイ平均) 収量(kg/10a) 明きょの設置 播種時にう ね立てを行い、 播種後の湿害 を回避する方 法です。 うね立てはお 手持ちのロータ リーの爪の向き をかえて行なう ことができま す。 土づくりと づくりと基肥 ~pH ~pH 矯正と 矯正 と有機物施用で 有機物施用 で生育量を 生育量 を確保する 確保 する!~ する!~ 大豆・根粒菌とも最適pH は6 6.0~6.5です。昨年、土壌分析の分析結果からpH の低下が確認 されています。生育量確保のためにpH 矯正をしっかり行いましょう。 石灰資材の 石灰資材 の 施用目安は 施用目安 は 炭 カルで カルで120kg 120kg/ kg/10a 10a、苦土石灰で 苦土石灰 で100~ 100~ 120kg 120kg/10a kg/10a です。 です 次のグラフは、H23年遊佐で行った鶏糞施用試験の結果です。鶏糞施用の量が増えるほどに収 量が向上しているのが分かります。特 特 に連作ほ 連作 ほ場 では、 では、堆肥や 堆肥 や鶏糞など 鶏糞 などで などで地力を 地力 を補 いましょう。 いましょう。 基肥肥料はスターターとして大切です。 収量 百粒重 鶏糞施用の効果(遊佐) 品種 すずかおり 土 づくり・ づくり・基肥施用 基肥 施用の 施用 の目安 10 250 200 または苦土石灰 100~120kg/10a 9 150 8 100 百粒重(g) 収量(kg/10a) 石灰資材:炭カル 120kg/10a 有機物施用: 堆肥 1~2トン/10a または 発酵鶏糞 75~100kg/10a 基肥施用:施用の目安は窒素成分 2.5kg/10a 程度です。 7 50 基肥施用例:①大豆専用一発 S522 現物 40~50kg/10a 0 6 ②大豆化成 684 現物 40kg/10a 150kg 100kg 50kg ③高度化成 14 オール 現物 20kg/10a 10a当たり鶏糞施用量 病害虫対策 紫斑病・フタスジヒメハムシは品質に影響する病害虫です。ネキリムシは毎年発生 がみられます。種子消毒等でしっかり防除を行ないましょう。 ○紫斑病等対策 紫斑病 等対策種子消毒 等対策 種子消毒 薬剤名(防除時期) 対象病害虫 防除方法 キヒゲン 紫斑病 乾燥種子重量の1%を粉衣する。 (播種前) キヒゲン R-2 フロアブル(播種前) 乾燥種子 1kg 当り原液 20ml を塗沫処理する。 ○ネキリムシ等対策 ネキリムシ等対策( 等対策 (種子消毒~ 種子消毒 ~本葉2 本葉 2葉まで) まで) 農薬名 (防除時期) クルーザーFS30 (播種前) カルホス微粒剤F (播種時) ネキリエース K 対象病害虫名 ネキリムシ類・タネバエ・アブラ ムシ類・フタスジヒメハムシ ネキリムシ類 タネバエ ネキリムシ類 (播種時~本葉 2 葉まで) 防除方法 乾燥種子 1kg 当り原液 6mlを塗沫処理する。 6kg/10a 3kg/10a 使用上の注意事項等 キヒゲンなど他 の薬 剤よ り先 に 処理する。 土壌表面散布 土壌混和処理 土壌表面株元処理 ネキリムシ類 の活 動する 夕方 に散 布。降雨が続くと効力が落ちる。 ○ネキリムシ・ ネキリムシ・紫斑病等対策種子消毒 紫斑病等対策 種子消毒 農薬名 (防除時期) クルーザーMAXX 対象病害虫名 防除方法 茎疫病・紫斑病・苗立枯病・フタスジヒ 乾燥種子 1kg 当り原液8mlを塗沫処理す (播種前) メハムシ・ネキリムシ類・タネバエ・ る。 ★大豆作1年目のほ場では根粒菌の接種も積極的に行ないましょう。市販の根粒菌「まめぞう」1 袋(40g) を 10a 当りの種子に接種します。根粒菌は生き物ですので、接種は播種直前に行ないます。 砕土率70 砕土率70% 70%を確保! 確保! 播種前の耕起は、丁寧に行い、砕土率(土塊1cm以下の割合)が70%程度は確保しましょう。播種作 業がスムーズになるだけでなく、出芽、初期生育が揃います。また、除草剤の効きもよくなります。特に転換 初年目のほ場ではゆっくり丁寧に耕起を行ないましょう。
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