俳句と遊ぶ

俳句とあそぶ(33)
例 会 佳 句
第 133 回兼題『春の月・薄氷』及び春とは言えまだ寒さを感じるころを詠んだものを
会員の互選した佳作の句をゴシックで掲載しました。
今年の春は、例年になく、寒波厳しく春野菜の育ちが悪く、生活を直撃したことは、
記憶にのこり、梅雨から本格的夏を迎えますが、この夏は平年並でしょうか、ともあれ
気候も世の中も平穏に暮らせる事を願い、皆様のご健康を会員一同祈念しております。
四季の会 世話人
春の月瀬戸の島々うるませて
春の雪積みて貨車着く上野駅
神奈川 加
藤
薄氷を割りて青菜を洗いおり
腰掛けし石にも温み春の風
雅
落花して空の碧を引き寄せる
燕来る一村三戸減にけり
神奈川 中
本
郷
藤
顔
お
あ
や
80
彦
子
千葉 門
脇
耕
水
さ
緑
千葉 加
藤
浩
雲
功
一
春の月古都に恋路の石畳み
悲恋塚由緒語りて梅白し
む
駅弁の紐を解いて春炬燵
身を屈め枝垂れ櫻の下に座す
千葉 安
京
豆腐屋の喇叭に目ざむ春炬燵
臨月の妻の手を取り春の月
天平もきのふのごとし春の月
外灯の赤も朧や駐在所
大阪 森
青春譜偲ぶよすがの花吹雪
春雀孫の砂場を占拠せり
薄氷の解ける端より空の青
降る糸に触る音なき春の雨
大阪 加
川崎 森
兵庫 高
森
我が街の花一番の辛夷かな
スカイツリー出て見上げる春の月
泉
東京 北
詰
南
風
水道・下水道人俳句
ミディアムかレアかともかく目刺し焼く
木の芽より小さき雫落ちにけり
大阪 谷
川
原
雪
神奈川 中
本
萬
倉
哲
田
田
倜
花吹雪わが杯に舞いこめり
花冷えに席取るシート主のなし
東京 中
西
麦
人
草
花
薄氷を踏みて登校遠き日よ
春電車向に杉村春子掛け
水
薄氷を踏みゆく登校児
追憶てふ客人訪れ来る春の月
京都 浅
東京 蓑
里
春月やうっすら見える田舎道
梅みごろそぞろ歩きの平林寺
東京 十
春の夜の障子にうつす指きつね
高層の窓ごとにある春の月
渓
さようならと言えぬ二人に春の月
地虫出づ地主の逝きし門構え
四季の会
東京 牧
野
久々に空晴れ仰ぐ春の月
うすらひや蹴って喜ぶ童ゐて
実
東京 菊
池
瓢
子
水道・下水道人の俳句会 入会歓迎
申込み先 〒 102 - 0074 東京都千代田区九段南 4 - 8 - 9 日本水道会館内
日本水道新聞社気付 四季の会世話係
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